女2人の珍道中。体は一つ心は二つ。嫌われ者の伯爵令嬢に憑依しました。ネタ

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何度も何度も声をかけて、やっと起き出した娘。
むすっとした顔で、おはようって言っても返事すらしない。
いつもの事だし反抗期だし。
そう思っても、こちらも親といえども人間だ。
不愉快だ。
だから、お弁当と水筒を忘れていることに気がついていても、何も言わないで送り出した。
何かあった時に使うように1000円持たせてる。
だからなんとかするだろう。
前にも同じようなことがあったから。
そう思っても、時間が経つごとに後悔が押し寄せてきた。
子供相手に大人気なかった。

テーブルの上のお弁当。
いつも残さず食べる肉団子きっと喜んでくれると作った。
好きなリンゴも入れた。
乾燥する季節、水筒もないと困るはずなのに。

そんなことを考えていたから。
洗濯かごを持って階段を登って、ガツンと手応えがあって体が後ろに傾いた。
しまった。
洗濯カゴが大きすぎて、いつも階段を登る時注意していたのに。
後ろ向きに落ちていって、衝撃を受けたのが最後の記憶になった。