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第一章 理不尽の始まり
10:配達
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サザ村への旅は、案外順調に進んだ。
港町のカーティスを出発して、ひたすらに東に歩く。
海岸線を離れると地形は徐々に林から森になっいった。
今回決めていたのは、たとえ白グミの魔物一匹相手でも戦おうとしないこと。
今の俺の実力では瞬殺は無理。
であれば、モタモタしている間に他の魔物がやって来るかもしれない。
そうなったら待っているのは死一択だ。
実際、遠目にグミや他の魔物を見つけたことが何度かあった。
ファンタジーでよく出てくるゴブリンっぽいやつとか、やたらデカいネズミとかだ。
森の木立ちにまぎれて隠れる。やりすごす。これに限る。
野宿は木に登って眠った。
森の魔物は木登りができそうなヤツもいたが、それでも地べたより多少は安全だろう。
とはいえ、緊張からあまり眠れず休憩とあまり変わらない程度の時間になってしまった。
そうして歩き続けること丸一日。
俺は無事にサザ村に到着した。
配達先のライラばあさんはすぐに見つかった。
なにせ全員で五十人くらいしかいない小さな村だ。畑仕事をしていた人に聞いたら、教えてくれた。
ばあさんの家は村の中で一番大きかった。村長の奥さんという話だったな。
ライラばあさんは真っ白な髪を長く伸ばした老婆で、目にも髪がかかっている。
夏の結晶――青っぽい小さい石ころ――と配達依頼票を渡すと、ばあさんは嬉しそうにニヤッと笑った。
「ご苦労だったね。ほれ、これが依頼料だ」
おや。配達依頼はギルドで精算じゃなく、配達先の人がくれるのか。
ライラばあさんがくれた小袋の中を見ると、確かに依頼料の銀貨二枚が入っている。
銀貨一枚は銅貨十枚分。
他の人にとっては小銭でも、俺には十分な収入だ。
「……あれ」
小袋の中をよく確かめていると、銀貨の他に何か入っていた。
銀貨と同じくらいの大きさのコインだ。だが銅貨ではないし、もちろん金貨などではない。
シンプルなデザインに星のマークが刻まれている。
「この星のコインは何ですか?」
ライラばあさんに聞いてみる。
「メダルだよ。何だ、冒険者のくせに知らないのかい」
「俺、まだ駆け出しでして……」
正直に言うと、ばあさんはちょっと呆れた顔をした。
「あまりそういうことを言うもんじゃない。舐められるだろ。――メダルはね、冒険者や他の各種ギルドで使える特別なコインだ。ギルドごとのスキルを習ったり、色んなサービスを受けられたりする」
今まで俺がメダルを手にする機会がなかったのは、報酬が低すぎる仕事ばかりやっていたからとのこと。
せめて銀貨単位の依頼料でなければ、メダルはもらえないんだそうだ。
俺が港町でやっていたバイトレベルの依頼は、全部銅貨や鉄貨での支払いだったからな……。
「詳しいですね」
「そりゃあ、あたしはこの村の冒険者ギルド責任者だからね。もちろん、この村のスキルも教えてやれるよ。習っていくかい?」
「くれたばかりのメダル、回収していくんですか!」
ひどいマッチポンプだと思ったが、ライラばあさんは鼻を鳴らした。
「何言ってんだい。正当な対価だよ。まあここは見ての通りの田舎村だから、教えてやれるスキルの数は多くない。じっくり考えたいなら、港町に帰ってから決めるといい」
「ちなみに、ここではどんなスキルを習えるんですか」
「『料理』と『魔道具』だね」
「魔道具!」
それは俺の呪われた剣と盾を解呪するのにぜひほしいスキルじゃないか!
あと料理はスキルだったのか。
どうりで木から取ってきた果物を焼いたり料理しようとしても、焼け焦げて失敗ばかりだったわけだ。クソ不味くて食べられたものじゃないシロモノばかりできて、困ってたんだ。
いつか料理スキルもゲットしたい。
俺はメダルを握りしめた。
「メダル一枚で、魔道具スキルは教えてもらえますか」
「そりゃあ、あんたのレベルとスキルの数によるね。どれどれ」
ライラばあさんは杖を取り出して、俺に向かって振った。
すると青っぽい光が飛び出して、俺の体を包む。
「レベルは3、スキルの数は……ううむ。ユウといったかい、あんた、本当に初心者だったんだね……」
なんか遠い目をされてしまった。これでも最初に比べりゃ成長してるんだよ、悪かったな。
話題をちょっとそらしてみる。
「今の青い光はなんですか?」
「鑑定の杖を振ったのさ。まあ、人間まで鑑定できるのはギルド関係者だけだけどね」
鑑定か。そういや俺の持ち物は全部未鑑定だから価値が低いって話だったな。
「鑑定の杖があれば、鑑定できるんですね」
「杖の他に巻物もあるよ。聞いた話じゃ鑑定の魔法もあるそうだが、かなり高度だとか」
へえ! 巻物もあるんだ。
じゃあもしかしたら、俺の手持ちの謎の巻物にも鑑定が紛れ込んでるかも?
以前は魔物と戦っている最中に適当に読んでしまって、思わぬ効果でピンチになった。
でも村の安全な場所で試してみるなら、問題はないんじゃないだろうか。
どうせ未鑑定で効果も分からないんだ。あとでやってみよう。
ライラばあさんが言う。
「話を戻すが、あんたの状態ならメダル一枚でスキルを一つ教えてやれる。魔道具を習っていくかい?」
「はい、ぜひ!」
こうして俺は、念願の魔道具スキルを身につけることができた。
ユウのステータス
名前:ユウ
種族:森の民
性別:男性
年齢:15歳
カルマ:30
レベル:3
腕力:3
耐久力:3
敏捷:3
器用:2
知恵:1
魔力:3
魅力:1
スキル
剣術:0.1
盾術:0.3
瞑想:1
投擲:0.1
木登り:0.9
魔道具:1
サザ村への移動で敏捷と木登りが少しだけ上がった。
魔道具はメダルで習ったため、最初から1ある。
瞑想は森の民の固有スキルでMPの回復を促す。……が、ユウはMPを使う魔法を習得していないので無意味。
港町のカーティスを出発して、ひたすらに東に歩く。
海岸線を離れると地形は徐々に林から森になっいった。
今回決めていたのは、たとえ白グミの魔物一匹相手でも戦おうとしないこと。
今の俺の実力では瞬殺は無理。
であれば、モタモタしている間に他の魔物がやって来るかもしれない。
そうなったら待っているのは死一択だ。
実際、遠目にグミや他の魔物を見つけたことが何度かあった。
ファンタジーでよく出てくるゴブリンっぽいやつとか、やたらデカいネズミとかだ。
森の木立ちにまぎれて隠れる。やりすごす。これに限る。
野宿は木に登って眠った。
森の魔物は木登りができそうなヤツもいたが、それでも地べたより多少は安全だろう。
とはいえ、緊張からあまり眠れず休憩とあまり変わらない程度の時間になってしまった。
そうして歩き続けること丸一日。
俺は無事にサザ村に到着した。
配達先のライラばあさんはすぐに見つかった。
なにせ全員で五十人くらいしかいない小さな村だ。畑仕事をしていた人に聞いたら、教えてくれた。
ばあさんの家は村の中で一番大きかった。村長の奥さんという話だったな。
ライラばあさんは真っ白な髪を長く伸ばした老婆で、目にも髪がかかっている。
夏の結晶――青っぽい小さい石ころ――と配達依頼票を渡すと、ばあさんは嬉しそうにニヤッと笑った。
「ご苦労だったね。ほれ、これが依頼料だ」
おや。配達依頼はギルドで精算じゃなく、配達先の人がくれるのか。
ライラばあさんがくれた小袋の中を見ると、確かに依頼料の銀貨二枚が入っている。
銀貨一枚は銅貨十枚分。
他の人にとっては小銭でも、俺には十分な収入だ。
「……あれ」
小袋の中をよく確かめていると、銀貨の他に何か入っていた。
銀貨と同じくらいの大きさのコインだ。だが銅貨ではないし、もちろん金貨などではない。
シンプルなデザインに星のマークが刻まれている。
「この星のコインは何ですか?」
ライラばあさんに聞いてみる。
「メダルだよ。何だ、冒険者のくせに知らないのかい」
「俺、まだ駆け出しでして……」
正直に言うと、ばあさんはちょっと呆れた顔をした。
「あまりそういうことを言うもんじゃない。舐められるだろ。――メダルはね、冒険者や他の各種ギルドで使える特別なコインだ。ギルドごとのスキルを習ったり、色んなサービスを受けられたりする」
今まで俺がメダルを手にする機会がなかったのは、報酬が低すぎる仕事ばかりやっていたからとのこと。
せめて銀貨単位の依頼料でなければ、メダルはもらえないんだそうだ。
俺が港町でやっていたバイトレベルの依頼は、全部銅貨や鉄貨での支払いだったからな……。
「詳しいですね」
「そりゃあ、あたしはこの村の冒険者ギルド責任者だからね。もちろん、この村のスキルも教えてやれるよ。習っていくかい?」
「くれたばかりのメダル、回収していくんですか!」
ひどいマッチポンプだと思ったが、ライラばあさんは鼻を鳴らした。
「何言ってんだい。正当な対価だよ。まあここは見ての通りの田舎村だから、教えてやれるスキルの数は多くない。じっくり考えたいなら、港町に帰ってから決めるといい」
「ちなみに、ここではどんなスキルを習えるんですか」
「『料理』と『魔道具』だね」
「魔道具!」
それは俺の呪われた剣と盾を解呪するのにぜひほしいスキルじゃないか!
あと料理はスキルだったのか。
どうりで木から取ってきた果物を焼いたり料理しようとしても、焼け焦げて失敗ばかりだったわけだ。クソ不味くて食べられたものじゃないシロモノばかりできて、困ってたんだ。
いつか料理スキルもゲットしたい。
俺はメダルを握りしめた。
「メダル一枚で、魔道具スキルは教えてもらえますか」
「そりゃあ、あんたのレベルとスキルの数によるね。どれどれ」
ライラばあさんは杖を取り出して、俺に向かって振った。
すると青っぽい光が飛び出して、俺の体を包む。
「レベルは3、スキルの数は……ううむ。ユウといったかい、あんた、本当に初心者だったんだね……」
なんか遠い目をされてしまった。これでも最初に比べりゃ成長してるんだよ、悪かったな。
話題をちょっとそらしてみる。
「今の青い光はなんですか?」
「鑑定の杖を振ったのさ。まあ、人間まで鑑定できるのはギルド関係者だけだけどね」
鑑定か。そういや俺の持ち物は全部未鑑定だから価値が低いって話だったな。
「鑑定の杖があれば、鑑定できるんですね」
「杖の他に巻物もあるよ。聞いた話じゃ鑑定の魔法もあるそうだが、かなり高度だとか」
へえ! 巻物もあるんだ。
じゃあもしかしたら、俺の手持ちの謎の巻物にも鑑定が紛れ込んでるかも?
以前は魔物と戦っている最中に適当に読んでしまって、思わぬ効果でピンチになった。
でも村の安全な場所で試してみるなら、問題はないんじゃないだろうか。
どうせ未鑑定で効果も分からないんだ。あとでやってみよう。
ライラばあさんが言う。
「話を戻すが、あんたの状態ならメダル一枚でスキルを一つ教えてやれる。魔道具を習っていくかい?」
「はい、ぜひ!」
こうして俺は、念願の魔道具スキルを身につけることができた。
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耐久力:3
敏捷:3
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知恵:1
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魅力:1
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剣術:0.1
盾術:0.3
瞑想:1
投擲:0.1
木登り:0.9
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魔道具はメダルで習ったため、最初から1ある。
瞑想は森の民の固有スキルでMPの回復を促す。……が、ユウはMPを使う魔法を習得していないので無意味。
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