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第三十四節「鬼影去りて 空に神の憂鬱 自由の旗の下に」
~準備、整い~
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開戦予定日の前日。
勇達もまた、始まろうとする戦いを前に準備を整える。
各々の気持ちもさることながら、入念な打ち合わせで作戦に備える為に。
既に具体的な作戦内容は説明済み。
後は個々がどれだけ提示された役割を果たす事が出来るか……ただそれだけだ。
そこはアルクトゥーン前部格納庫。
作戦の要とも言えるマヴォと愛機【ヴォルトリッター】の下へ、勇が最後の確認をしに訪れていた。
「マヴォさん、魔剣の調子はどうですか?」
「ああ、問題無い。 当然コイツもな」
マヴォが得意気な笑みを見せ、愛機のシートをポンポンと叩いて見せる。
既に機体そのものもアルディ戦の時に出た不調を解消済み。
それどころか、その際に取り付けていた追加パーツ【グライドランサー】とは異なる形状の追加パーツが後部へと備え付けられていて。
「全くカプロの奴、こんな物まで造っていたとはな。 ここは別の意味で宝島だな」
本体同様に銀色の光沢を放つそのボディは重厚さを醸し出す。
勇がそっと触れて指で押してもビクともしない所を見るに、相当な強度を有しているのだろう。
軽量が肝の空戦仕様とは異なる、重厚さを感じさせる強度を重視した造り。
横幅が本体の二倍程に膨らむ様に広がっており、翼は気持ち程度に伸びる程度。
各部の至る箇所には推進装置と思われる回転翼が覗き見え、後部には主動力であろう大型の放出弁が姿を晒す。
そんなあからさまな姿の機体を前に、勇も関心を惹かれてならない。
「リビアの時はまぁ俺だけでもなんとかなったもんだけどねぇ、今回はどう対処したらいいもんか。 相手は原子力潜水艦だろう?」
格納庫にはマヴォだけでなくディックと獅堂の姿も。
今回、彼等は三人揃っての出撃。
その最終調整として集まっていたという訳だ。
とはいえ不安は隠せない様で。
「ハハ、こうなったらやるしかないよね。 それでもやりきってみせる……それがこの獅堂という男なのさ」
獅堂が短い髪を捲し上げながら得意のフレーズを打ち上げ、場の空気を和ませる。
「やるのはお前じゃないだろう」などとマヴォからツッコミを貰いながら。
本来は一番不安であろう獅堂だが、もはや心配は要らないと思える程に肝は据わっている様だ。
そんな柔らかな空気が場を包み、緊張感を払い除け。
それを感じ取った勇は皆と挨拶を交わし、踵を返す。
もう心配する必要は無いとわかったのだろう。
せわしないと思われるがそれも仕方の無い事だ。
大事前の最終調整確認が必要なのは彼だけではないのだから。
◇◇◇
次に勇が向かったのはアルクトゥーン後部、魔導技術開発ルームのカプロの工房。
そこでは既に今回の作戦に関する作業は終わり、次のステップへ進む為の新しい試みを始めるカプロ達の姿があった。
その中には珍しく瀬玲の姿も。
「珍しいな、セリがここに居るなんて」
「ん、ちょっと任せてる事があるからね」
カプロは現在、工作機を前に会話も交わせぬ集中作業の最中。
こうなるとスイッチが切り替わる様で、隣で勇と瀬玲が会話を交わそうが全く意にも介さなくなる。
加工機内部に設置された加工品を丁寧に仕上げようと、専用グローブを操って機械の腕を自在に動かす姿が。
内部に備えられていたのは―――先日彼女に託された【エベルミナク】だ。
しかし未だ形は以前のまま。
状況から考えて戦いには間に合いそうには無い。
当然、彼女の提示した新造魔剣も未だ設計中。
研究班の人員が使用するパソコン内部にデータがある程度だ。
「ま、私の方はもう準備万端だから気にしなくていいわ。 今回の戦いは【カッデレータ】で十分だろうしね」
瀬玲はナターシャとペアを組んでの空戦対策。
恐らく戦闘が始まれば最も激しい砲撃の嵐を潜り抜けねばならない立場だろう。
にも拘らず瀬玲自身は気軽に構え、緊張の一欠片すら悟らせない立ち振る舞いだ。
それどころか、口角の鋭い笑みを浮かべる表情すら見せていて。
戦いを待ち侘びて高揚している様にも見えてならない。
彼女の事だ、実際にそうなのかもしれないが。
カプロももはや現状を気に掛ける節も無し。
もう何も配慮は要らないのだろう。
それを理解した勇は足早にその場から立ち去っていったのだった。
◇◇◇
勇が続いて訪れたのは艦内食堂。
そこに居たのは、茶奈とナターシャ、そして竜星。
これまた珍しい組み合わせに、勇も思わず目を丸くする。
「あ、勇さん!」
勇の姿に気付き、茶奈が大手を振って迎える。
そんな彼女の目下に控えるのは、これでもかという程に置かれた料理の皿、皿、皿。
大きな戦闘の前日にはこうやって腹ごしらえをするという儀式は今も健在だ。
「相変わらずよく食べるなぁ」
「ボク、見てるだけでお腹一杯なっちゃうよ……」
ナターシャは既に食べ終えた後なのだろう、空の皿が幾つか傍に並ぶ。
竜星も同様になのだが……
皿の量が女性陣と比べて明らかに少なく、男の子としての尊厳が危ういシチュエーション。
同様の想いをした事がある勇にとっては、影ながら応援せざるを得ない。
彼女達に近づいてみると、人影に隠れて見えていなかったア・リーヴェさんの姿も。
『この世界のなすびは黒くて太いのです……ああ……』
意味深な言葉を呟きながら、生のなすびを抱えて転がるア・リーヴェさん。
勇がこの数日で相当量のア・リーヴェ本体とのアクセスを繰り返した影響が顕著に現れている様子。
「ア・リーヴェさん、再構築した方がいいんじゃないですか? 」
「ま、まぁ作戦終わったらそうするよ」
とはいえ今ここで余計な力を使う訳にもいかない。
それに悦に入っているア・リーヴェさんを問答無用に消す事も憚れて。
転がる彼女を放置し、勇が茶奈の隣に座り込む。
机に並べられた料理はどれも美味しそうだ。
勇が堪らずそっと箸を伸ばして舌鼓を打ってしまう程に。
「それ、実はアンディ君が作ってるんですよ」
「え、ほうなの?」
「アニキね、ちょとづつ戦いの練習しながら安居さんのお手伝いしてるんだ!!」
なんでも、レンネィと住む様になって料理をする事も増えたんだそうな。
そのおかげか厨房に立つ事にも支障は無く。
何もしない訳にもいかないと、今現在も食堂の厨房奥で安居料理長を始めとした料理人達の下で働いている。
命力をふんだんに使えるとあって、命力の通わない右腕以外を行使し、精力的に動き回っているとの事。
今回も戦いの前の晩餐という事もあり、彼自身が茶奈達に料理を振る舞ったという訳である。
とはいえ、プロ料理人が唸る程の量を平らげる茶奈の前には、さすがの彼もギブアップを宣言したらしいが。
「アンディも頑張ってるんだな。 それなら今回の戦いも負けられないな」
艦内に居る人間には既に状況は伝えられている。
「アルクトゥーンは撃墜されない」……そう自信のある一言を添えて。
だから艦内に居る人間達は今までと変わらぬ生活を送ったままだ。
彼等を守りきる為にも、勇達は敗けられない。
アルクトゥーンの中で、今なお多くの者達の想いが駆け巡っている。
それを戦火に晒してしまう事は勇にとっては不本意には変わりない。
だがそうならない自信があるからこそ、彼はこの作戦に賭けた。
世界を救うといった壮大な目的の為ではない。
【アースレイジー】を打倒するといった攻撃的な意思ではない。
ただ、アメリカという国を自由の旗の下に取り戻す為に。
そして時が流れ、夜が明ける。
互いの命運を賭けた戦いが始まる瞬間は刻一刻と迫りつつあった。
勇達もまた、始まろうとする戦いを前に準備を整える。
各々の気持ちもさることながら、入念な打ち合わせで作戦に備える為に。
既に具体的な作戦内容は説明済み。
後は個々がどれだけ提示された役割を果たす事が出来るか……ただそれだけだ。
そこはアルクトゥーン前部格納庫。
作戦の要とも言えるマヴォと愛機【ヴォルトリッター】の下へ、勇が最後の確認をしに訪れていた。
「マヴォさん、魔剣の調子はどうですか?」
「ああ、問題無い。 当然コイツもな」
マヴォが得意気な笑みを見せ、愛機のシートをポンポンと叩いて見せる。
既に機体そのものもアルディ戦の時に出た不調を解消済み。
それどころか、その際に取り付けていた追加パーツ【グライドランサー】とは異なる形状の追加パーツが後部へと備え付けられていて。
「全くカプロの奴、こんな物まで造っていたとはな。 ここは別の意味で宝島だな」
本体同様に銀色の光沢を放つそのボディは重厚さを醸し出す。
勇がそっと触れて指で押してもビクともしない所を見るに、相当な強度を有しているのだろう。
軽量が肝の空戦仕様とは異なる、重厚さを感じさせる強度を重視した造り。
横幅が本体の二倍程に膨らむ様に広がっており、翼は気持ち程度に伸びる程度。
各部の至る箇所には推進装置と思われる回転翼が覗き見え、後部には主動力であろう大型の放出弁が姿を晒す。
そんなあからさまな姿の機体を前に、勇も関心を惹かれてならない。
「リビアの時はまぁ俺だけでもなんとかなったもんだけどねぇ、今回はどう対処したらいいもんか。 相手は原子力潜水艦だろう?」
格納庫にはマヴォだけでなくディックと獅堂の姿も。
今回、彼等は三人揃っての出撃。
その最終調整として集まっていたという訳だ。
とはいえ不安は隠せない様で。
「ハハ、こうなったらやるしかないよね。 それでもやりきってみせる……それがこの獅堂という男なのさ」
獅堂が短い髪を捲し上げながら得意のフレーズを打ち上げ、場の空気を和ませる。
「やるのはお前じゃないだろう」などとマヴォからツッコミを貰いながら。
本来は一番不安であろう獅堂だが、もはや心配は要らないと思える程に肝は据わっている様だ。
そんな柔らかな空気が場を包み、緊張感を払い除け。
それを感じ取った勇は皆と挨拶を交わし、踵を返す。
もう心配する必要は無いとわかったのだろう。
せわしないと思われるがそれも仕方の無い事だ。
大事前の最終調整確認が必要なのは彼だけではないのだから。
◇◇◇
次に勇が向かったのはアルクトゥーン後部、魔導技術開発ルームのカプロの工房。
そこでは既に今回の作戦に関する作業は終わり、次のステップへ進む為の新しい試みを始めるカプロ達の姿があった。
その中には珍しく瀬玲の姿も。
「珍しいな、セリがここに居るなんて」
「ん、ちょっと任せてる事があるからね」
カプロは現在、工作機を前に会話も交わせぬ集中作業の最中。
こうなるとスイッチが切り替わる様で、隣で勇と瀬玲が会話を交わそうが全く意にも介さなくなる。
加工機内部に設置された加工品を丁寧に仕上げようと、専用グローブを操って機械の腕を自在に動かす姿が。
内部に備えられていたのは―――先日彼女に託された【エベルミナク】だ。
しかし未だ形は以前のまま。
状況から考えて戦いには間に合いそうには無い。
当然、彼女の提示した新造魔剣も未だ設計中。
研究班の人員が使用するパソコン内部にデータがある程度だ。
「ま、私の方はもう準備万端だから気にしなくていいわ。 今回の戦いは【カッデレータ】で十分だろうしね」
瀬玲はナターシャとペアを組んでの空戦対策。
恐らく戦闘が始まれば最も激しい砲撃の嵐を潜り抜けねばならない立場だろう。
にも拘らず瀬玲自身は気軽に構え、緊張の一欠片すら悟らせない立ち振る舞いだ。
それどころか、口角の鋭い笑みを浮かべる表情すら見せていて。
戦いを待ち侘びて高揚している様にも見えてならない。
彼女の事だ、実際にそうなのかもしれないが。
カプロももはや現状を気に掛ける節も無し。
もう何も配慮は要らないのだろう。
それを理解した勇は足早にその場から立ち去っていったのだった。
◇◇◇
勇が続いて訪れたのは艦内食堂。
そこに居たのは、茶奈とナターシャ、そして竜星。
これまた珍しい組み合わせに、勇も思わず目を丸くする。
「あ、勇さん!」
勇の姿に気付き、茶奈が大手を振って迎える。
そんな彼女の目下に控えるのは、これでもかという程に置かれた料理の皿、皿、皿。
大きな戦闘の前日にはこうやって腹ごしらえをするという儀式は今も健在だ。
「相変わらずよく食べるなぁ」
「ボク、見てるだけでお腹一杯なっちゃうよ……」
ナターシャは既に食べ終えた後なのだろう、空の皿が幾つか傍に並ぶ。
竜星も同様になのだが……
皿の量が女性陣と比べて明らかに少なく、男の子としての尊厳が危ういシチュエーション。
同様の想いをした事がある勇にとっては、影ながら応援せざるを得ない。
彼女達に近づいてみると、人影に隠れて見えていなかったア・リーヴェさんの姿も。
『この世界のなすびは黒くて太いのです……ああ……』
意味深な言葉を呟きながら、生のなすびを抱えて転がるア・リーヴェさん。
勇がこの数日で相当量のア・リーヴェ本体とのアクセスを繰り返した影響が顕著に現れている様子。
「ア・リーヴェさん、再構築した方がいいんじゃないですか? 」
「ま、まぁ作戦終わったらそうするよ」
とはいえ今ここで余計な力を使う訳にもいかない。
それに悦に入っているア・リーヴェさんを問答無用に消す事も憚れて。
転がる彼女を放置し、勇が茶奈の隣に座り込む。
机に並べられた料理はどれも美味しそうだ。
勇が堪らずそっと箸を伸ばして舌鼓を打ってしまう程に。
「それ、実はアンディ君が作ってるんですよ」
「え、ほうなの?」
「アニキね、ちょとづつ戦いの練習しながら安居さんのお手伝いしてるんだ!!」
なんでも、レンネィと住む様になって料理をする事も増えたんだそうな。
そのおかげか厨房に立つ事にも支障は無く。
何もしない訳にもいかないと、今現在も食堂の厨房奥で安居料理長を始めとした料理人達の下で働いている。
命力をふんだんに使えるとあって、命力の通わない右腕以外を行使し、精力的に動き回っているとの事。
今回も戦いの前の晩餐という事もあり、彼自身が茶奈達に料理を振る舞ったという訳である。
とはいえ、プロ料理人が唸る程の量を平らげる茶奈の前には、さすがの彼もギブアップを宣言したらしいが。
「アンディも頑張ってるんだな。 それなら今回の戦いも負けられないな」
艦内に居る人間には既に状況は伝えられている。
「アルクトゥーンは撃墜されない」……そう自信のある一言を添えて。
だから艦内に居る人間達は今までと変わらぬ生活を送ったままだ。
彼等を守りきる為にも、勇達は敗けられない。
アルクトゥーンの中で、今なお多くの者達の想いが駆け巡っている。
それを戦火に晒してしまう事は勇にとっては不本意には変わりない。
だがそうならない自信があるからこそ、彼はこの作戦に賭けた。
世界を救うといった壮大な目的の為ではない。
【アースレイジー】を打倒するといった攻撃的な意思ではない。
ただ、アメリカという国を自由の旗の下に取り戻す為に。
そして時が流れ、夜が明ける。
互いの命運を賭けた戦いが始まる瞬間は刻一刻と迫りつつあった。
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