921 / 1,197
第三十三節「二つ世の理 相対せし二人の意思 正しき風となれ」
~物質と精神 次元を超えて~
しおりを挟む
キュンッ―――
おおよそ十分程度の間を置いて、勇とアルディが再びアルクトゥーンの講演室へと姿を現した。
アルディにももはや疑う余地は無く、信頼の証として勇と強く握手を交わす。
一つの感謝の意も込めて。
アルディ自ら拘束を求めるかの様に腕を再び腰裏に回す中、勇もまた壇上へと上がる。
彼もまた話の続きを少しでも早く聞きたかったから。
信じた上で世界の真実を耳にしたかったから。
それに応え、勇もまた間も無くその口を開かせる。
「今、アルディ氏が信じてくれるであろう場所に行ってきました。 そしていつかの敵でありながらも彼は納得し、信じてくれました。 これでようやく次のステップに移れます」
行ってきた場所を公表しないのは、まだアルディの表の顔を知られていないから。
もしそれが公になってしまえば、彼の作った会社にとって大きなマイナスと成ってしまう。
だから勇は敢えて伏せたのだ。
再出発しようとしている会社に罪は無いのだから。
「次はその話の根源でもある、世界の成り立ちに関する説明ですが……正直これは俺からじゃ上手く説明出来る自信がありません。 余りにも膨大過ぎる情報量なんで」
途端、周囲に騒めきが生まれる。
当然だ、説明すると言った矢先に自信が無いと言われれば動揺もするだろう。
しかしそう言った矢先でも、騒めきが包む中でも、勇の顔は崩れる事の無い微笑みを見せたままだ。
語る自信は無くとも語れる自信がある……そう言わんばかりの風体に、自然と騒めきが収まっていった。
「俺からではね。 なのでこういった事にきっと長けてる彼女に話してもらおうと思います。 え、長けてないって? いや今更そんな事を言われても……ああ、そういう事か」
そんな時、突如始まる一人相撲。
一部の者達が思わず目を見張り、彼の挙動に首を傾げる。
刺さる様な視線を向けられた勇は、まるで誤魔化すかの様に「なはは」と苦笑を零していた。
「失礼しました。 それじゃ早速―――」
勇が両手を自身の前に掲げる。
すると……突如としてその両手に光が集まり始めた。
多くの人々が注視する中で、驚きの声がその場を包む。
集まった光はたちまち霧散し……その中から一つの物質剣が姿を現した。
それは【創世剣】。
しかし先日ゴトフの里で見せた物とは違い、虹色の光は放っていない。
純白の外装と半透明な空色の刀身を有した、落ち着きのある様相を見せていた。
「これが先程話に出た【創世の鍵】の力の一端、【創世剣】です」
無から生み出された物質剣を前に、傍聴人達の驚きが止まらない。
創作物ならば当然の様に行われる事だが、現実ならばそうはいかない。
物理法則を無視した物質の形成……それは無限創造を意味するにも等しい行為だからだ。
「今から紹介するのはア・リーヴェという天士。 『あちら側』の伝説に語られる【創世の女神】とも呼ばれた人物となります」
「「「ッ!?」」」
途端、【創世の女神】の事を知る者達がその耳を疑う。
バロルフもまた例外では無く……剣聖同様にその目を見開かせる姿があった。
そんな中、勇が剣を僅かに下へ傾ける。
それと同時に柄から講演台上へ向けて一筋の閃光が走り始めた。
閃光が不規則に軌道を描きながら迸り。
それはまるで3Dプリンタの様に光を照射し、何かを形成していく。
そして全てが終わった時、その場に居た者達がまたしても驚愕する事となる。
壇上に……人形の様に小さなア・リーヴェがその姿を現したのだから。
本当に人形の様だった。
それでいて生物とも思える柔らかさを持った、小さな人。
するとア・リーヴェは人形ではない事を証明せんばかりに、その一歩を踏み出した。
傍聴人達が驚き目を見張る中……台の上の端に立った彼女が遂にその口を開く。
『私が今紹介に与りました、ア・リーヴェと申します』
まるで頭の中に直接響く様な声だった。
体付きから声が小さいはずにも拘らず、ハッキリと聞こえていたのだ。
小さな彼女の姿がしっかりと見えない程に遠く離れた者の耳にもである。
「創世剣を通して彼女の姿を具現化しました。 とはいっても天力体なので、皆さんの目にしか見えません。 多分千野さんと望月さんにはその意味がすぐわかるんじゃないでしょうか」
その間にも千野とモッチが頭を動かし、しきりにカメラと実物への視線を行き来させている。
勇の言った事がどういう意味か、言わずともわかる事だったのだ。
そう……ア・リーヴェの姿は彼等の目には映っているが、カメラには映っていないのだ。
そして当然声も、である。
「今のア・リーヴェは精神物質で構成されていて、心でしか見る事も聞く事も出来ません。 だから機械を通すと、途端に存在が抜け落ちてしまうんです」
これが世界に一斉に伝える事の出来ない要因。
いざ彼女の話す姿を撮ろうものなら、傍聴人や勇が静かに佇んでいる様にしか見えない。
カメラで撮ろうにも姿や声が録れないので存在を証明出来ないのである。
「今、精神物質と言いましたが、精神と物質は相反する物なのでは?」
そんな中、福留が堪らず質問の声を上げる。
きっと勇はその質問も想定していたのだろう……そっと頷き、ア・リーヴェを見ていた顔を正面へと向けた。
「厳密に言うと、俺の言う『精神』は人類がまだ認識出来ない領域の物体という意味です。 実際にそれは有るけど認識出来ないから無いと思っている、物理現象の外にあると思い込んでいるに過ぎません。 しかしいつか科学技術が発達すればその領域もいずれ見えるようになり、物理法則の一つに加わるかもしれないですね」
例えば、現実世界が四次元で構成された世界だという話がある。
縦・横・奥行、そして時間……そういった概念のある世界が今の世界なのだと。
だがこの世界を四次元と決めつける事は決して出来ない。
何故なら、その四次元と定義したのは他ならぬ人間そのものだから。
人間だけが認識出来る次元を数え加えただけに過ぎないのだ。
もしかしたら人間の知らない次元領域がこの世界にはまだいくつもあるかもしれない。
そうも考えれば、この世界が五次元か、六次元か十次元か。
しかし人類はまだそれを証明する事は出来ないのである。
勇が見せたのは人類が本来見る事の出来ない次元の姿。
それを天力によって可視化させたに過ぎない。
「電話が命力を乗せた声を通さないのと同じだと思ってください。 機械じゃどうしても心を送るには限度がありますからね」
そうも言われれば理解出来る人間も少なくはない。
この場に居る関係者で命力に関する欠点を知る者が大半だからだ。
「話が逸れました。 それじゃ、頼むよア・リーヴェ。 世界の真実を君自身から話してほしい」
『わかりました』
勇は最初からこのつもりだった。
難しくて話せないというのは内一つの理由に過ぎなかったのだろう。
ただ彼女の方がよく知り、よく考え、より語りたいと願う想いが強かったから。
そして彼女もまた勇の想いに応え、その声を上げる。
彼女の口から語られるのは世界の発端。
そこから始まった世界は……その場に居合わせた人々をただ驚愕させる他無かった。
おおよそ十分程度の間を置いて、勇とアルディが再びアルクトゥーンの講演室へと姿を現した。
アルディにももはや疑う余地は無く、信頼の証として勇と強く握手を交わす。
一つの感謝の意も込めて。
アルディ自ら拘束を求めるかの様に腕を再び腰裏に回す中、勇もまた壇上へと上がる。
彼もまた話の続きを少しでも早く聞きたかったから。
信じた上で世界の真実を耳にしたかったから。
それに応え、勇もまた間も無くその口を開かせる。
「今、アルディ氏が信じてくれるであろう場所に行ってきました。 そしていつかの敵でありながらも彼は納得し、信じてくれました。 これでようやく次のステップに移れます」
行ってきた場所を公表しないのは、まだアルディの表の顔を知られていないから。
もしそれが公になってしまえば、彼の作った会社にとって大きなマイナスと成ってしまう。
だから勇は敢えて伏せたのだ。
再出発しようとしている会社に罪は無いのだから。
「次はその話の根源でもある、世界の成り立ちに関する説明ですが……正直これは俺からじゃ上手く説明出来る自信がありません。 余りにも膨大過ぎる情報量なんで」
途端、周囲に騒めきが生まれる。
当然だ、説明すると言った矢先に自信が無いと言われれば動揺もするだろう。
しかしそう言った矢先でも、騒めきが包む中でも、勇の顔は崩れる事の無い微笑みを見せたままだ。
語る自信は無くとも語れる自信がある……そう言わんばかりの風体に、自然と騒めきが収まっていった。
「俺からではね。 なのでこういった事にきっと長けてる彼女に話してもらおうと思います。 え、長けてないって? いや今更そんな事を言われても……ああ、そういう事か」
そんな時、突如始まる一人相撲。
一部の者達が思わず目を見張り、彼の挙動に首を傾げる。
刺さる様な視線を向けられた勇は、まるで誤魔化すかの様に「なはは」と苦笑を零していた。
「失礼しました。 それじゃ早速―――」
勇が両手を自身の前に掲げる。
すると……突如としてその両手に光が集まり始めた。
多くの人々が注視する中で、驚きの声がその場を包む。
集まった光はたちまち霧散し……その中から一つの物質剣が姿を現した。
それは【創世剣】。
しかし先日ゴトフの里で見せた物とは違い、虹色の光は放っていない。
純白の外装と半透明な空色の刀身を有した、落ち着きのある様相を見せていた。
「これが先程話に出た【創世の鍵】の力の一端、【創世剣】です」
無から生み出された物質剣を前に、傍聴人達の驚きが止まらない。
創作物ならば当然の様に行われる事だが、現実ならばそうはいかない。
物理法則を無視した物質の形成……それは無限創造を意味するにも等しい行為だからだ。
「今から紹介するのはア・リーヴェという天士。 『あちら側』の伝説に語られる【創世の女神】とも呼ばれた人物となります」
「「「ッ!?」」」
途端、【創世の女神】の事を知る者達がその耳を疑う。
バロルフもまた例外では無く……剣聖同様にその目を見開かせる姿があった。
そんな中、勇が剣を僅かに下へ傾ける。
それと同時に柄から講演台上へ向けて一筋の閃光が走り始めた。
閃光が不規則に軌道を描きながら迸り。
それはまるで3Dプリンタの様に光を照射し、何かを形成していく。
そして全てが終わった時、その場に居た者達がまたしても驚愕する事となる。
壇上に……人形の様に小さなア・リーヴェがその姿を現したのだから。
本当に人形の様だった。
それでいて生物とも思える柔らかさを持った、小さな人。
するとア・リーヴェは人形ではない事を証明せんばかりに、その一歩を踏み出した。
傍聴人達が驚き目を見張る中……台の上の端に立った彼女が遂にその口を開く。
『私が今紹介に与りました、ア・リーヴェと申します』
まるで頭の中に直接響く様な声だった。
体付きから声が小さいはずにも拘らず、ハッキリと聞こえていたのだ。
小さな彼女の姿がしっかりと見えない程に遠く離れた者の耳にもである。
「創世剣を通して彼女の姿を具現化しました。 とはいっても天力体なので、皆さんの目にしか見えません。 多分千野さんと望月さんにはその意味がすぐわかるんじゃないでしょうか」
その間にも千野とモッチが頭を動かし、しきりにカメラと実物への視線を行き来させている。
勇の言った事がどういう意味か、言わずともわかる事だったのだ。
そう……ア・リーヴェの姿は彼等の目には映っているが、カメラには映っていないのだ。
そして当然声も、である。
「今のア・リーヴェは精神物質で構成されていて、心でしか見る事も聞く事も出来ません。 だから機械を通すと、途端に存在が抜け落ちてしまうんです」
これが世界に一斉に伝える事の出来ない要因。
いざ彼女の話す姿を撮ろうものなら、傍聴人や勇が静かに佇んでいる様にしか見えない。
カメラで撮ろうにも姿や声が録れないので存在を証明出来ないのである。
「今、精神物質と言いましたが、精神と物質は相反する物なのでは?」
そんな中、福留が堪らず質問の声を上げる。
きっと勇はその質問も想定していたのだろう……そっと頷き、ア・リーヴェを見ていた顔を正面へと向けた。
「厳密に言うと、俺の言う『精神』は人類がまだ認識出来ない領域の物体という意味です。 実際にそれは有るけど認識出来ないから無いと思っている、物理現象の外にあると思い込んでいるに過ぎません。 しかしいつか科学技術が発達すればその領域もいずれ見えるようになり、物理法則の一つに加わるかもしれないですね」
例えば、現実世界が四次元で構成された世界だという話がある。
縦・横・奥行、そして時間……そういった概念のある世界が今の世界なのだと。
だがこの世界を四次元と決めつける事は決して出来ない。
何故なら、その四次元と定義したのは他ならぬ人間そのものだから。
人間だけが認識出来る次元を数え加えただけに過ぎないのだ。
もしかしたら人間の知らない次元領域がこの世界にはまだいくつもあるかもしれない。
そうも考えれば、この世界が五次元か、六次元か十次元か。
しかし人類はまだそれを証明する事は出来ないのである。
勇が見せたのは人類が本来見る事の出来ない次元の姿。
それを天力によって可視化させたに過ぎない。
「電話が命力を乗せた声を通さないのと同じだと思ってください。 機械じゃどうしても心を送るには限度がありますからね」
そうも言われれば理解出来る人間も少なくはない。
この場に居る関係者で命力に関する欠点を知る者が大半だからだ。
「話が逸れました。 それじゃ、頼むよア・リーヴェ。 世界の真実を君自身から話してほしい」
『わかりました』
勇は最初からこのつもりだった。
難しくて話せないというのは内一つの理由に過ぎなかったのだろう。
ただ彼女の方がよく知り、よく考え、より語りたいと願う想いが強かったから。
そして彼女もまた勇の想いに応え、その声を上げる。
彼女の口から語られるのは世界の発端。
そこから始まった世界は……その場に居合わせた人々をただ驚愕させる他無かった。
0
お気に入りに追加
85
あなたにおすすめの小説
悪役令嬢にざまぁされた王子のその後
柚木崎 史乃
ファンタジー
王子アルフレッドは、婚約者である侯爵令嬢レティシアに窃盗の濡れ衣を着せ陥れようとした罪で父王から廃嫡を言い渡され、国外に追放された。
その後、炭鉱の町で鉱夫として働くアルフレッドは反省するどころかレティシアや彼女の味方をした弟への恨みを募らせていく。
そんなある日、アルフレッドは行く当てのない訳ありの少女マリエルを拾う。
マリエルを養子として迎え、共に生活するうちにアルフレッドはやがて自身の過去の過ちを猛省するようになり改心していった。
人生がいい方向に変わったように見えたが……平穏な生活は長く続かず、事態は思わぬ方向へ動き出したのだった。
【完結】もう…我慢しなくても良いですよね?
アノマロカリス
ファンタジー
マーテルリア・フローレンス公爵令嬢は、幼い頃から自国の第一王子との婚約が決まっていて幼少の頃から厳しい教育を施されていた。
泣き言は許されず、笑みを浮かべる事も許されず、お茶会にすら参加させて貰えずに常に完璧な淑女を求められて教育をされて来た。
16歳の成人の義を過ぎてから王子との婚約発表の場で、事あろうことか王子は聖女に選ばれたという男爵令嬢を連れて来て私との婚約を破棄して、男爵令嬢と婚約する事を選んだ。
マーテルリアの幼少からの血の滲むような努力は、一瞬で崩壊してしまった。
あぁ、今迄の苦労は一体なんの為に…
もう…我慢しなくても良いですよね?
この物語は、「虐げられる生活を曽祖母の秘術でざまぁして差し上げますわ!」の続編です。
前作の登場人物達も多数登場する予定です。
マーテルリアのイラストを変更致しました。
お花畑な母親が正当な跡取りである兄を差し置いて俺を跡取りにしようとしている。誰か助けて……
karon
ファンタジー
我が家にはおまけがいる。それは俺の兄、しかし兄はすべてに置いて俺に勝っており、俺は凡人以下。兄を差し置いて俺が跡取りになったら俺は詰む。何とかこの状況から逃げ出したい。
どうも、死んだはずの悪役令嬢です。
西藤島 みや
ファンタジー
ある夏の夜。公爵令嬢のアシュレイは王宮殿の舞踏会で、婚約者のルディ皇子にいつも通り罵声を浴びせられていた。
皇子の罵声のせいで、男にだらしなく浪費家と思われて王宮殿の使用人どころか通っている学園でも遠巻きにされているアシュレイ。
アシュレイの誕生日だというのに、エスコートすら放棄して、皇子づきのメイドのミュシャに気を遣うよう求めてくる皇子と取り巻き達に、呆れるばかり。
「幼馴染みだかなんだかしらないけれど、もう限界だわ。あの人達に罰があたればいいのに」
こっそり呟いた瞬間、
《願いを聞き届けてあげるよ!》
何故か全くの別人になってしまっていたアシュレイ。目の前で、アシュレイが倒れて意識不明になるのを見ることになる。
「よくも、義妹にこんなことを!皇子、婚約はなかったことにしてもらいます!」
義父と義兄はアシュレイが状況を理解する前に、アシュレイの体を持ち去ってしまう。
今までミュシャを崇めてアシュレイを冷遇してきた取り巻き達は、次々と不幸に巻き込まれてゆき…ついには、ミュシャや皇子まで…
ひたすら一人づつざまあされていくのを、呆然と見守ることになってしまった公爵令嬢と、怒り心頭の義父と義兄の物語。
はたしてアシュレイは元に戻れるのか?
剣と魔法と妖精の住む世界の、まあまあよくあるざまあメインの物語です。
ざまあが書きたかった。それだけです。
大器晩成エンチャンター~Sランク冒険者パーティから追放されてしまったが、追放後の成長度合いが凄くて世界最強になる
遠野紫
ファンタジー
「な、なんでだよ……今まで一緒に頑張って来たろ……?」
「頑張って来たのは俺たちだよ……お前はお荷物だ。サザン、お前にはパーティから抜けてもらう」
S級冒険者パーティのエンチャンターであるサザンは或る時、パーティリーダーから追放を言い渡されてしまう。
村の仲良し四人で結成したパーティだったが、サザンだけはなぜか実力が伸びなかったのだ。他のメンバーに追いつくために日々努力を重ねたサザンだったが結局報われることは無く追放されてしまった。
しかしサザンはレアスキル『大器晩成』を持っていたため、ある時突然その強さが解放されたのだった。
とてつもない成長率を手にしたサザンの最強エンチャンターへの道が今始まる。
[完結] 邪魔をするなら潰すわよ?
シマ
ファンタジー
私はギルドが運営する治療院で働く治療師の一人、名前はルーシー。
クエストで大怪我したハンター達の治療に毎日、忙しい。そんなある日、騎士の格好をした一人の男が運び込まれた。
貴族のお偉いさんを魔物から護った騎士団の団長さんらしいけど、その場に置いていかれたの?でも、この傷は魔物にヤられたモノじゃないわよ?
魔法のある世界で亡くなった両親の代わりに兄妹を育てるルーシー。彼女は兄妹と静かに暮らしたいけど何やら回りが放ってくれない。
ルーシーが気になる団長さんに振り回されたり振り回したり。
私の生活を邪魔をするなら潰すわよ?
1月5日 誤字脱字修正 54話
★━戦闘シーンや猟奇的発言あり
流血シーンあり。
魔法・魔物あり。
ざぁま薄め。
恋愛要素あり。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる