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第十四節「新たな道 時を越え 心を越えて」
~対魔者特殊戦闘部隊~
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各々が魔剣を受け取り、剣聖に一礼して病室から出ていく。
それを迎える様に廊下の離れた場所で彼等を待つ福留の姿があった。
「どうでしたか?」
「えぇ、元気そうでした……でもまだ本調子には程遠そうですね」
「咳き込んだ時……怖かった……もしかしてって思っちゃったよ……」
その言葉を耳にすると、5人はしんみりとした面持ちを浮かべる。
本人はあんな軽口を叩いたが、本当はまだ厳しいのではないか……そう思わずにはいられなかったからだ。
そんな5人を前に福留は「ふぅむ」と声を漏らす。
「まぁ、剣聖さんは大丈夫だろうと思いますし、今はとりあえず……また話せる時まで待ちましょう」
「んだなぁ……心配いらねぇって、剣聖さんは不死身みたいなもんだしよ?」
「そうだな……その通りだな」
剣聖は彼等が考える以上に化け物で人を超えた存在だ。
そんな心配をした所で、彼にとってはただの鳥越苦労にしかならない……そうも思えてしまう。
「なんか剣聖さんって心配するよりアタシらが強くなった方が喜びそう!」
「ふふ、そうですね」
「えぇ、きっとそうでしょう……じゃあ皆さん、折角なので剣聖さんに心配させない様……身の回りの整理をしていきましょうか」
福留が場を纏める。
彼等にはこの後も予定があった。
それはこの日が……彼等にとって新たな門出ともなる日だったから。
―――
勇達は剣聖の居る病院を離れ、福留の運転する車に乗せられて特事部本部へと訪れていた。
事務所に入ると、彼等を迎えたのはいつもの事務員の二人。
一人は何かと常駐している男性所員、もう一人はフェノーダラで送り迎えなどをよく行っていた女性所員だ。
「お二人共ご苦労様です。 例の物はもう支給されてますか?」
「はい、こちらに」
すると事務員が事務所の奥を指差す。
指差された場所には二箱の大きな無地の段ボール箱が揃える様に積まれ、思わず彼等の目を惹いた。
「おぉ、良かった良かった」
福留は指差された段ボール箱の傍まで歩み寄ると、おもむろに箱を開け始める。
確認の為に既に開梱されていたのだろう、彼は何の抵抗も無く閉じられた蓋を開いた。
そして彼が手を伸ばし中から何かを取り出し無造作に広げた。
その腕に広げられたもの……それは黒をメインとした赤い縦のラインが入るジャケットであった。
「これが対魔者特殊戦闘部隊……通称魔特隊の制服です。 皆さんにはこれから戦いに赴く際にはこれとサングラスを掛けて現地へ赴いてもらいます」
そう説明し、手招きで勇達を誘うと……一人づつジャケットとサングラスを手渡ししていく。
各々に一式を配り終えると、几帳面にも空になった段ボール箱の蓋を丁寧に締めた。
そんな彼の傍で、勇達が配られた新品のジャケットを手に和気藹々とした様を見せる。
「おぉ……これすげえな……かっけぇ……」
「えぇ、そうでしょう……自慢の一品です。 胴回りには最新の防弾クッションも仕込まれているので防弾チョッキにもなります」
ジャケットは手に取った感じ、軽く柔軟性に富んだ皮製とも感じられる質感を持っていた。
だがその性能と言えば想像を超えた高機能らしく……防弾、耐ショック性に優れた一品だそうだ。
彼等の身を案じた福留が最高の装備を用意したのだろう。
それでも魔者と戦う分には心もとないが……無いよりは幾分もマシだろう。
それ以外にも小物入れや魔剣ホルダーといった小さな小細工が見られ、それを設計したであろう福留達の心遣いには感服の念を隠し切れない勇達であった。
「ありがとうございます、福留さん」
「えぇ……では、一応記念日なので皆さんに簡略ではありますが記念式典をやりましょう」
「はは……わかりました」
すると福留が懐からスマートフォンを取り出し誰かに電話を掛ける。
簡単に「ええ」「はい」と相槌を打ち電話を切ると……間も無く事務所の上の階から「ドタドタ」と誰かが駆け下りる音が聞こえ始めた。
「皆久しぶりねぇ!」
その時、階段の上から姿を現したのはレンネィであった。
だが今までの『あちら側』の服装とは違い……ぴっちりとしたスーツを着込み、髪を纏め上げて眼鏡を掛けた姿。
今までの彼女とは全く違う「キャリアレディ」的な様に、思わず勇達の驚きの声が上がった。
「うお……レン姐さんのその姿……眩しいっすね……」
しっかり腰には魔剣こそぶら下がっているが、それすらもまるでビジネスバッグを模したサイドバッグに納められており、違和感はあまり無い。
現代に順応し、しっかりとした身なりを整え……今の彼女なら現代の街に現れても何の不思議も無いだろう。
既に『レン姐さん』というフレーズに慣れてしまったのか、特に言い返す事も無く……彼女はいつもの笑顔を浮かべたまま彼等の裏に付く。
「これで全員ですね……では」
福留が咳をして声を改めると、事務所の奥へと歩きそして事務員を含め勇達を見つめる様に振り返った。
その顔には目を細めた神妙な面持ちが浮かぶ。
「皆さん、長い間ご苦労様でした……この日を持ちまして、防衛庁特殊事案対策部を解散いたします」
今日は特事部解散の日。
変容事件が起きて発足されたこの団体は、今日を以って活動を終える。
僅か一年とちょっとであったが……勇達が所属してからというものの幾度と無く世話になったという事もあり、勇や茶奈にとっては感慨深いものがある。
それは福留も同じであろう……この一年はそれ程までに濃密だったのだから―――
福留の言葉に事務員二人が小さな拍手を上げる。
その拍手が5秒ほど鳴り響き、それが収まると……再び福留の口元に笑窪が浮かび上がった。
―――だが、それは終わりではない。
「そして、この日より……内閣府直属の新組織『対魔者特殊戦闘部隊』 通称 魔特隊の設立を宣言いたします!」
その途端、勇達を含めた全員が大きな拍手を上げ場を盛り上げた。
そう……この日こそが本当の始まりの日。
特事部の様な暫定的な団体では無く、変容事件を専門に取り扱う非公式の団体。
それが魔特隊……勇達魔剣使いが存分に力を奮う為に創られた、世界の希望である。
たった9人の魔特隊……その始まりであった。
福留が指を摘まむ様なジェスチャーをすると、途端拍手が鳴りやみ……福留が話を連ねる。
「―――とはいっても、今までと何らやる事は変わりません……ただ今回からはクライアントが世界となります」
「世界……か……!」
「以降は彼等との連携を密に取り、魔者関連の諸問題の解決にこれからも従事して頂く事になります……勿論国内も同様ですがねぇ」
既に勇達はこの魔特隊の存在に関する全ての情報を耳にしてはいた。
世界がクライアント……雇い主となるに辺り、彼等に直接雇い主から報酬が支払われるようになるという事。
そしてそれが改めて世界を舞台として戦う事になる始まりだという事を。
「世界のどこかしくもが凶暴な魔者の驚異に晒されています。 是非とも皆さんの力をお貸し願いたい……何卒よろしくお願いいたします」
福留が深々と頭を下げると再び事務所内が拍手の音に包まれた。
この日、勇達は学生につき正式では無いものの魔特隊の臨時メンバーとして再スタートを果たした。
レンネィを筆頭に魔特隊として活動を始める事になった勇達の戦いはこれからも続く……。
それを迎える様に廊下の離れた場所で彼等を待つ福留の姿があった。
「どうでしたか?」
「えぇ、元気そうでした……でもまだ本調子には程遠そうですね」
「咳き込んだ時……怖かった……もしかしてって思っちゃったよ……」
その言葉を耳にすると、5人はしんみりとした面持ちを浮かべる。
本人はあんな軽口を叩いたが、本当はまだ厳しいのではないか……そう思わずにはいられなかったからだ。
そんな5人を前に福留は「ふぅむ」と声を漏らす。
「まぁ、剣聖さんは大丈夫だろうと思いますし、今はとりあえず……また話せる時まで待ちましょう」
「んだなぁ……心配いらねぇって、剣聖さんは不死身みたいなもんだしよ?」
「そうだな……その通りだな」
剣聖は彼等が考える以上に化け物で人を超えた存在だ。
そんな心配をした所で、彼にとってはただの鳥越苦労にしかならない……そうも思えてしまう。
「なんか剣聖さんって心配するよりアタシらが強くなった方が喜びそう!」
「ふふ、そうですね」
「えぇ、きっとそうでしょう……じゃあ皆さん、折角なので剣聖さんに心配させない様……身の回りの整理をしていきましょうか」
福留が場を纏める。
彼等にはこの後も予定があった。
それはこの日が……彼等にとって新たな門出ともなる日だったから。
―――
勇達は剣聖の居る病院を離れ、福留の運転する車に乗せられて特事部本部へと訪れていた。
事務所に入ると、彼等を迎えたのはいつもの事務員の二人。
一人は何かと常駐している男性所員、もう一人はフェノーダラで送り迎えなどをよく行っていた女性所員だ。
「お二人共ご苦労様です。 例の物はもう支給されてますか?」
「はい、こちらに」
すると事務員が事務所の奥を指差す。
指差された場所には二箱の大きな無地の段ボール箱が揃える様に積まれ、思わず彼等の目を惹いた。
「おぉ、良かった良かった」
福留は指差された段ボール箱の傍まで歩み寄ると、おもむろに箱を開け始める。
確認の為に既に開梱されていたのだろう、彼は何の抵抗も無く閉じられた蓋を開いた。
そして彼が手を伸ばし中から何かを取り出し無造作に広げた。
その腕に広げられたもの……それは黒をメインとした赤い縦のラインが入るジャケットであった。
「これが対魔者特殊戦闘部隊……通称魔特隊の制服です。 皆さんにはこれから戦いに赴く際にはこれとサングラスを掛けて現地へ赴いてもらいます」
そう説明し、手招きで勇達を誘うと……一人づつジャケットとサングラスを手渡ししていく。
各々に一式を配り終えると、几帳面にも空になった段ボール箱の蓋を丁寧に締めた。
そんな彼の傍で、勇達が配られた新品のジャケットを手に和気藹々とした様を見せる。
「おぉ……これすげえな……かっけぇ……」
「えぇ、そうでしょう……自慢の一品です。 胴回りには最新の防弾クッションも仕込まれているので防弾チョッキにもなります」
ジャケットは手に取った感じ、軽く柔軟性に富んだ皮製とも感じられる質感を持っていた。
だがその性能と言えば想像を超えた高機能らしく……防弾、耐ショック性に優れた一品だそうだ。
彼等の身を案じた福留が最高の装備を用意したのだろう。
それでも魔者と戦う分には心もとないが……無いよりは幾分もマシだろう。
それ以外にも小物入れや魔剣ホルダーといった小さな小細工が見られ、それを設計したであろう福留達の心遣いには感服の念を隠し切れない勇達であった。
「ありがとうございます、福留さん」
「えぇ……では、一応記念日なので皆さんに簡略ではありますが記念式典をやりましょう」
「はは……わかりました」
すると福留が懐からスマートフォンを取り出し誰かに電話を掛ける。
簡単に「ええ」「はい」と相槌を打ち電話を切ると……間も無く事務所の上の階から「ドタドタ」と誰かが駆け下りる音が聞こえ始めた。
「皆久しぶりねぇ!」
その時、階段の上から姿を現したのはレンネィであった。
だが今までの『あちら側』の服装とは違い……ぴっちりとしたスーツを着込み、髪を纏め上げて眼鏡を掛けた姿。
今までの彼女とは全く違う「キャリアレディ」的な様に、思わず勇達の驚きの声が上がった。
「うお……レン姐さんのその姿……眩しいっすね……」
しっかり腰には魔剣こそぶら下がっているが、それすらもまるでビジネスバッグを模したサイドバッグに納められており、違和感はあまり無い。
現代に順応し、しっかりとした身なりを整え……今の彼女なら現代の街に現れても何の不思議も無いだろう。
既に『レン姐さん』というフレーズに慣れてしまったのか、特に言い返す事も無く……彼女はいつもの笑顔を浮かべたまま彼等の裏に付く。
「これで全員ですね……では」
福留が咳をして声を改めると、事務所の奥へと歩きそして事務員を含め勇達を見つめる様に振り返った。
その顔には目を細めた神妙な面持ちが浮かぶ。
「皆さん、長い間ご苦労様でした……この日を持ちまして、防衛庁特殊事案対策部を解散いたします」
今日は特事部解散の日。
変容事件が起きて発足されたこの団体は、今日を以って活動を終える。
僅か一年とちょっとであったが……勇達が所属してからというものの幾度と無く世話になったという事もあり、勇や茶奈にとっては感慨深いものがある。
それは福留も同じであろう……この一年はそれ程までに濃密だったのだから―――
福留の言葉に事務員二人が小さな拍手を上げる。
その拍手が5秒ほど鳴り響き、それが収まると……再び福留の口元に笑窪が浮かび上がった。
―――だが、それは終わりではない。
「そして、この日より……内閣府直属の新組織『対魔者特殊戦闘部隊』 通称 魔特隊の設立を宣言いたします!」
その途端、勇達を含めた全員が大きな拍手を上げ場を盛り上げた。
そう……この日こそが本当の始まりの日。
特事部の様な暫定的な団体では無く、変容事件を専門に取り扱う非公式の団体。
それが魔特隊……勇達魔剣使いが存分に力を奮う為に創られた、世界の希望である。
たった9人の魔特隊……その始まりであった。
福留が指を摘まむ様なジェスチャーをすると、途端拍手が鳴りやみ……福留が話を連ねる。
「―――とはいっても、今までと何らやる事は変わりません……ただ今回からはクライアントが世界となります」
「世界……か……!」
「以降は彼等との連携を密に取り、魔者関連の諸問題の解決にこれからも従事して頂く事になります……勿論国内も同様ですがねぇ」
既に勇達はこの魔特隊の存在に関する全ての情報を耳にしてはいた。
世界がクライアント……雇い主となるに辺り、彼等に直接雇い主から報酬が支払われるようになるという事。
そしてそれが改めて世界を舞台として戦う事になる始まりだという事を。
「世界のどこかしくもが凶暴な魔者の驚異に晒されています。 是非とも皆さんの力をお貸し願いたい……何卒よろしくお願いいたします」
福留が深々と頭を下げると再び事務所内が拍手の音に包まれた。
この日、勇達は学生につき正式では無いものの魔特隊の臨時メンバーとして再スタートを果たした。
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