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第四節「慢心 先立つ思い 力の拠り所」
~攻勢に戯れ~
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珍妙な空気をもたらすウィガテ王という存在。
その空気に呑まれてしまったちゃなは泣き崩れて戦闘不能状態。
これがもし相手の作戦通りなのならば、雰囲気はともかく恐ろしい相手と言えるだろう。
唯一冷静な勇だけがそう分析し、緊張走る表情を崩さない。
何せ相手は魔者で、人も殺している。
〝ここに至るまでの動きは全て自分達を油断させる為〟、そう考える方が筋は通っていた。
ただし勇の中だけで。
そんな意識が集中力をもたらし、ウィガテ王の一挙一動を見逃さない。
既に勇の心は臨戦態勢。
魔剣の刃を斜下に構え、己の力をふんだんに滾らせる。
「田中さんッ!! これはアイツの作戦だ!! 気を取り直してッ!!」
地べたに座り込んだまま動けないちゃなにそう言い放ちながら、勇が三度腰を落として片足を一歩前に滑らせる。
その瞳は細く絞られ、ウィガテ王へと向けられていて。
当人はと言えばマイペースを崩す事無く鼻をほじくり回し始めている訳だが。
もはや勇に油断の文字は無い。
容赦するつもりも無い。
「ギリリッ」と魔剣を掴む拳に力を篭め、遂に勇が飛び出した。
土面が弾け舞う程の強い脚力を駆使して。
「んひっ!?」
突如として飛び掛かった勇はウィガテ王を堪らず怯む程。
それ程までの瞬発力、それ程までの機動力だったのだ。
一瞬にして開けられていた間が詰まりきり、敵目前へと差し迫る。
しかも間抜けな事に、ウィガテ王の思わず引かせた踵が転がっていた木材の破片へと引っ掛かり。
たちまちバランスが崩れ、その巨体の体勢を「ガクリ」と落とさせていて。
「んなあっ!?」
「うおおおっ!!」
勇がその隙を逃すまいと、斬り上げの斬撃を繰り出した。
狙いは巨大な腹部。
刃が光を迸らせながら鋭い軌道を刻み込む。
だがその時―――勇が予想打にもしない光景を目の当たりにする事となる。
ウィガテ王がなんと、その図体とは思えぬしなやかな身のこなしで仰け反る様に躱したのだ。
「なっ!?」
勇としては手応えがあったはずだった。
この一撃で腹部を裂いて終わるはずだった。
でもその一撃は想像を超えた素早い動きにより間一髪で躱されてしまった。
まさに現実と想像は紙一重。
しかし勇は怯まない。
彼が持つ【エブレ】は弱くとも小回りの利く短剣。
その軽さは追撃をも易々と叶えさせる。
斬撃の勢いに体を持っていかれる事無く、大地を踏み締め力を溜め。
そうして繰り出された返し刃もまた、崩れ行くウィガテ王目掛けて力強い軌跡を描いていく。
ピュンッ!!
縦一閃の斬撃が再びウィガテ王へ繰り出され。
その時の一瞬の出来事を誰が予想しただろうか。
なんとまたしても、ウィガテ王の巨体が斬撃をひらりと躱したのである。
「は、速い!?」
それは決して偶然ではない。
ウィガテ王は意図するままに勇の斬撃を躱したのだ。
自身の体に遮られて勇の姿、斬撃が見えないにも拘らず。
では何故躱せたのか。
その秘密は―――聴力。
ウィガテ王の研ぎ澄まされた聴力が勇の一挙一動を見ずとも察知させたのだ。
魔剣の空を斬る音が、彼の身を横へと逸らさせるという選択肢を択ばせたのである。
そしてなお追撃の構えを取る勇へ更なる想定外の行動が襲い掛かる。
「ッ!?」
素早く逸れるウィガテ王の身影から、突如として巨大な腕の姿が現れたのだ。
その手に握るのは【大地の楔】。
いつの間にかその手に握られ、今こうして勇へと向けて振り下ろされようとしていたのである。
だが勇も負けてはいない。
彼にもまた極限の集中力がもたらす鋭感覚があるのだから。
ボクサーを目指す池上の拳ですら止まって見える超感覚が。
刃の向きを咄嗟にきり返し。
剣の腹に左腕を充て、己の持つ命力を篭めて迎え撃つ。
ギィンッ!!
途端、けたたましい音が鳴り響いた。
魔剣同士がかちあい、弾き合ったのだ。
衝撃が火花を散らさせ、生まれた反発力が互いの身に響き渡る。
「がっ!?」
勇には打ち下ろしの重い衝撃が響き、地に膝を付かせ。
「あびゃびゃ!!」
ウィガテ王は反発力によって腕が強く弾かれ、勢いのままに後転していく。
たちまち互いの距離が再び開き。
勇の猛攻から始まった攻防があっという間にその勢いを止めたのだった。
「ぐっ……ウウッ!」
その時、勇の顔に苦悶が浮かび上が。
それと同時に勇の左腕が……だらりと下がる。
今の攻防が勇の左腕に悪影響を及ぼしていたのだ。
攻撃を防ぐ為に充てていた左腕に凄まじい衝撃が走り、神経を麻痺させたのである。
骨折こそ免れていたが、充てていた部分は腫れ上がっていて。
相当な衝撃が掛かっていたのだろう。
「んっがあ!!」
一方でウィガテ王は後転の勢いが止まり、その身を起こそうとしていた。
その身はほぼ無傷。
何せ奮っていた腕が弾かれただけなのだから。
精々転がって目を回している程度だ。
「こ、こいつ……変な奴だけど、やっぱり強い!?」
ダッゾ族には無かった独特の雰囲気が今までに無い不気味な恐れを誘う。
厳密に言えば気付いていなかっただけだが。
それでも異質さは突出している事に間違いは無い。
それだけではなく、勇の攻撃回避を可能にした視力・聴力も侮れない。
これはまるで勇の鋭感覚と同様の力。
鈍重そうなウィガテ王が本来持つ力とは到底思えない特異な力だからこそ、これも異質。
それらを併せ持つウィガテ王は、紛れも無く今の勇にとって強敵だったのだ。
背後に向けてチラリと一瞬だけ視線を送る勇。
覗き見たのはちゃなの姿。
しかし未だ座り込んだままで援護は期待出来そうにない。
右手だけで魔剣を構え、拳を強く握り締める。
勇は一人ででも戦う気だった。
ちゃなに無理を強いる訳にもいかない。
何より目の前に居る相手が勇に視線を向けている以上は一対一が成り立ち十分に動き易い。
剣道で培われた対人戦闘能力がそう悟らせたのだ。
確かに強敵だが、太刀打ち出来ない相手ではない。
今の一撃は防ぐには強力過ぎたが、見切る事も出来た。
つまり対処は可能なのだ。
その事実が勇に更なる闘志をもたらす。
「ファファ、そうだろう、そうだろう? 俺は強かろぅう?」
その間もウィガテ王が襲い掛かる事は無く。
勇の一言に反応し、高々と笑いを上げていて。
「何を隠そう!! この『グレートオレサマソード』の力があるからこそなのだあッ!!」
念を押しておくが彼が持つのは【大地の楔】だ。
決してそんな名前ではない。
得意げに魔剣を振り回し、力を誇示する。
もちろん勇に攻撃が届かない離れたままの場所で。
勝手な命名と虚勢を張る姿がどこぞの誰かの姿を彷彿とさせ、勇の顔を思わずしかめさせる。
厨二病を発症させた喧しい親友と行動原理が余りにも似通っていたからだ。
「俺様強い!! サイキョー!! ファファファ!!」
実際に強いかどうかはさておき。
その様に虚構を繰り返し続けていたおかげか、勇の乱れた呼吸が整い始め。
「フゥーーー」という強い吐き出しを最後に。
その心に冷静さが、その体に程良い力が舞い戻る。
ピュインッ!
その時、勇が己に残る力量を確認する為の一太刀を振り切った。
片腕だろうと、その力は変わらない。
元々片手でしか持てない武器を無理矢理両手で扱っていたに過ぎないのだから。
こうして振り切られた一閃がそれを物語っている。
ウィガテ王の遊びの様な振り回しとは違う、戦意の籠った迷い無き試し切り。
残光を伴った―――燐光弾く鋭い一閃。
それはまるで周囲を舞う火の粉を纏ったかの様に輝き迸る。
その様は……ウィガテ王の嫉妬心を呼び起こす程に美しき一薙ぎであった。
その空気に呑まれてしまったちゃなは泣き崩れて戦闘不能状態。
これがもし相手の作戦通りなのならば、雰囲気はともかく恐ろしい相手と言えるだろう。
唯一冷静な勇だけがそう分析し、緊張走る表情を崩さない。
何せ相手は魔者で、人も殺している。
〝ここに至るまでの動きは全て自分達を油断させる為〟、そう考える方が筋は通っていた。
ただし勇の中だけで。
そんな意識が集中力をもたらし、ウィガテ王の一挙一動を見逃さない。
既に勇の心は臨戦態勢。
魔剣の刃を斜下に構え、己の力をふんだんに滾らせる。
「田中さんッ!! これはアイツの作戦だ!! 気を取り直してッ!!」
地べたに座り込んだまま動けないちゃなにそう言い放ちながら、勇が三度腰を落として片足を一歩前に滑らせる。
その瞳は細く絞られ、ウィガテ王へと向けられていて。
当人はと言えばマイペースを崩す事無く鼻をほじくり回し始めている訳だが。
もはや勇に油断の文字は無い。
容赦するつもりも無い。
「ギリリッ」と魔剣を掴む拳に力を篭め、遂に勇が飛び出した。
土面が弾け舞う程の強い脚力を駆使して。
「んひっ!?」
突如として飛び掛かった勇はウィガテ王を堪らず怯む程。
それ程までの瞬発力、それ程までの機動力だったのだ。
一瞬にして開けられていた間が詰まりきり、敵目前へと差し迫る。
しかも間抜けな事に、ウィガテ王の思わず引かせた踵が転がっていた木材の破片へと引っ掛かり。
たちまちバランスが崩れ、その巨体の体勢を「ガクリ」と落とさせていて。
「んなあっ!?」
「うおおおっ!!」
勇がその隙を逃すまいと、斬り上げの斬撃を繰り出した。
狙いは巨大な腹部。
刃が光を迸らせながら鋭い軌道を刻み込む。
だがその時―――勇が予想打にもしない光景を目の当たりにする事となる。
ウィガテ王がなんと、その図体とは思えぬしなやかな身のこなしで仰け反る様に躱したのだ。
「なっ!?」
勇としては手応えがあったはずだった。
この一撃で腹部を裂いて終わるはずだった。
でもその一撃は想像を超えた素早い動きにより間一髪で躱されてしまった。
まさに現実と想像は紙一重。
しかし勇は怯まない。
彼が持つ【エブレ】は弱くとも小回りの利く短剣。
その軽さは追撃をも易々と叶えさせる。
斬撃の勢いに体を持っていかれる事無く、大地を踏み締め力を溜め。
そうして繰り出された返し刃もまた、崩れ行くウィガテ王目掛けて力強い軌跡を描いていく。
ピュンッ!!
縦一閃の斬撃が再びウィガテ王へ繰り出され。
その時の一瞬の出来事を誰が予想しただろうか。
なんとまたしても、ウィガテ王の巨体が斬撃をひらりと躱したのである。
「は、速い!?」
それは決して偶然ではない。
ウィガテ王は意図するままに勇の斬撃を躱したのだ。
自身の体に遮られて勇の姿、斬撃が見えないにも拘らず。
では何故躱せたのか。
その秘密は―――聴力。
ウィガテ王の研ぎ澄まされた聴力が勇の一挙一動を見ずとも察知させたのだ。
魔剣の空を斬る音が、彼の身を横へと逸らさせるという選択肢を択ばせたのである。
そしてなお追撃の構えを取る勇へ更なる想定外の行動が襲い掛かる。
「ッ!?」
素早く逸れるウィガテ王の身影から、突如として巨大な腕の姿が現れたのだ。
その手に握るのは【大地の楔】。
いつの間にかその手に握られ、今こうして勇へと向けて振り下ろされようとしていたのである。
だが勇も負けてはいない。
彼にもまた極限の集中力がもたらす鋭感覚があるのだから。
ボクサーを目指す池上の拳ですら止まって見える超感覚が。
刃の向きを咄嗟にきり返し。
剣の腹に左腕を充て、己の持つ命力を篭めて迎え撃つ。
ギィンッ!!
途端、けたたましい音が鳴り響いた。
魔剣同士がかちあい、弾き合ったのだ。
衝撃が火花を散らさせ、生まれた反発力が互いの身に響き渡る。
「がっ!?」
勇には打ち下ろしの重い衝撃が響き、地に膝を付かせ。
「あびゃびゃ!!」
ウィガテ王は反発力によって腕が強く弾かれ、勢いのままに後転していく。
たちまち互いの距離が再び開き。
勇の猛攻から始まった攻防があっという間にその勢いを止めたのだった。
「ぐっ……ウウッ!」
その時、勇の顔に苦悶が浮かび上が。
それと同時に勇の左腕が……だらりと下がる。
今の攻防が勇の左腕に悪影響を及ぼしていたのだ。
攻撃を防ぐ為に充てていた左腕に凄まじい衝撃が走り、神経を麻痺させたのである。
骨折こそ免れていたが、充てていた部分は腫れ上がっていて。
相当な衝撃が掛かっていたのだろう。
「んっがあ!!」
一方でウィガテ王は後転の勢いが止まり、その身を起こそうとしていた。
その身はほぼ無傷。
何せ奮っていた腕が弾かれただけなのだから。
精々転がって目を回している程度だ。
「こ、こいつ……変な奴だけど、やっぱり強い!?」
ダッゾ族には無かった独特の雰囲気が今までに無い不気味な恐れを誘う。
厳密に言えば気付いていなかっただけだが。
それでも異質さは突出している事に間違いは無い。
それだけではなく、勇の攻撃回避を可能にした視力・聴力も侮れない。
これはまるで勇の鋭感覚と同様の力。
鈍重そうなウィガテ王が本来持つ力とは到底思えない特異な力だからこそ、これも異質。
それらを併せ持つウィガテ王は、紛れも無く今の勇にとって強敵だったのだ。
背後に向けてチラリと一瞬だけ視線を送る勇。
覗き見たのはちゃなの姿。
しかし未だ座り込んだままで援護は期待出来そうにない。
右手だけで魔剣を構え、拳を強く握り締める。
勇は一人ででも戦う気だった。
ちゃなに無理を強いる訳にもいかない。
何より目の前に居る相手が勇に視線を向けている以上は一対一が成り立ち十分に動き易い。
剣道で培われた対人戦闘能力がそう悟らせたのだ。
確かに強敵だが、太刀打ち出来ない相手ではない。
今の一撃は防ぐには強力過ぎたが、見切る事も出来た。
つまり対処は可能なのだ。
その事実が勇に更なる闘志をもたらす。
「ファファ、そうだろう、そうだろう? 俺は強かろぅう?」
その間もウィガテ王が襲い掛かる事は無く。
勇の一言に反応し、高々と笑いを上げていて。
「何を隠そう!! この『グレートオレサマソード』の力があるからこそなのだあッ!!」
念を押しておくが彼が持つのは【大地の楔】だ。
決してそんな名前ではない。
得意げに魔剣を振り回し、力を誇示する。
もちろん勇に攻撃が届かない離れたままの場所で。
勝手な命名と虚勢を張る姿がどこぞの誰かの姿を彷彿とさせ、勇の顔を思わずしかめさせる。
厨二病を発症させた喧しい親友と行動原理が余りにも似通っていたからだ。
「俺様強い!! サイキョー!! ファファファ!!」
実際に強いかどうかはさておき。
その様に虚構を繰り返し続けていたおかげか、勇の乱れた呼吸が整い始め。
「フゥーーー」という強い吐き出しを最後に。
その心に冷静さが、その体に程良い力が舞い戻る。
ピュインッ!
その時、勇が己に残る力量を確認する為の一太刀を振り切った。
片腕だろうと、その力は変わらない。
元々片手でしか持てない武器を無理矢理両手で扱っていたに過ぎないのだから。
こうして振り切られた一閃がそれを物語っている。
ウィガテ王の遊びの様な振り回しとは違う、戦意の籠った迷い無き試し切り。
残光を伴った―――燐光弾く鋭い一閃。
それはまるで周囲を舞う火の粉を纏ったかの様に輝き迸る。
その様は……ウィガテ王の嫉妬心を呼び起こす程に美しき一薙ぎであった。
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