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27、【急変】
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ファミレスに由衣の姿はなかった。今日はシフトが入っていないのか、まだ来ていないだけなのか。別の店員に案内され、遼は澄貴がいる席へ向かった。道路に面した窓際の角。四人掛けの席に澄貴と森の姿があった。遼は澄貴と向かい合う形で森の隣に腰を下ろした。
「森も一緒だったのか」
「ううん。ここに来る途中で森くんに会ったんだ」
澄貴の同意を求める「ね?」に対し、森は「あ、うん……」と歯切れの悪い返事をした。遼が来るまでに彼らに【何か】あったのかは明白だが、聞いたところで澄貴にうまくはぐらかされ、真相には辿り着けないだろう。見て見ぬふりをし、遼はメニューを眺めた。
「電話してから、ここに来るまで随分と時間がかかったね」
「来る途中、新居と会って」
「え!? 新居くんに!?」澄貴よりも先に食いついたのは森だった。メニュー表から森に視線を移すと、先が気になるあまり、遼に接近していた。
「近いって……」
「ごめん! それで、新居くん何だって?」
「警察で取り調べを受けたらしい」
痺れを切らした澄貴も「その話は知ってるから。僕たちが知りたいのは、そのあと」とっとと話せと言わんばかりに右手で払いのけた。ひどい扱いだ。今に始まったことではないが……。短いため息を吐き出したあと、新居から聞いた話を遼は彼らに伝えた。
「なるほどね」アイスコーヒーを飲みながら、澄貴は窓の外に視線を送っていた。様々な車が途切れることなく、走っていく。
「先生は新居くんの事情を分かってて、新居くんから嫌がらせを受けていたなんてね……。強い人だなぁ」
「響子は、そういう人物だよ。ねぇ、塩ノ谷くん」
「……あぁ。いつだって、自分より誰かを優先する人だった」
そんな彼女に教師として、人として、遼は惹かれた。だから──母と美緒に【恋人】だと紹介したのだ。驚きはしたものの、響子の人柄に母も美緒もすっかり受け入れていた。先生と生徒という立場はあったが、母は「二人が幸せなら、それでいい」と認めてくれた。響子の家族にも挨拶に行く予定だったが、遼が断った。きちんと高校を卒業し、大学に進学してからのほうがいいと考えたからだ。二人の将来についても、そこで話すつもりでいた。
「……それで、新居くんは詳しく話さなかったの? 黒幕が誰なのか」
「問いただしたけど、言ってくれなかった」
「まぁ、言わないだろうね。相手が陰湿だったら、尚更。塩ノ谷くんにも危害が及ぶかもしれないし。……新居くんは、なかなかの切れ者だね。犯人にとって、新居くんの存在は脅威だろうな」
澄貴の発言に遼と森は顔を見合わせた。──新居が狙われている!?
「無能ではあるけど、警察だって馬鹿じゃない。すでに新居くんはマークされてるよ。……それより、森くんは心辺りがあるんじゃない? 新居くんが誰に脅されていたのか」
逆さ三日月の澄貴の目が森を捕えた。遼も森に視線を送る。情報通の森ならば、新居に関する何かしらの情報を持っているはずだ。期待の眼差しを受けた森は首を横に振った。
「残念だけど……」
「隠し事はなしって、約束したよね? 森くん」
浮かべている穏やかな表情とは裏腹に澄貴の声は苛立ちを含んでいた。テーブルに両肘をつき、顔の前で指を絡め、ジッと澄貴は森を見つめている。「白状しなよ」と伝わってくる無言の圧力。森の額に汗が滲んでいた。ここは抗わず、澄貴に従ったほうがいい。遼は森の背中を押すように「森」と彼に声をかけた。それを受け、観念したように森は口を開いた。
「……新居くんの実家がスーパーを営んでいることは知ってるよね?」
「あぁ。知ってる」
「中学生の頃、一度お店が潰れかけたんだ」
「えっ!? 今じゃ無くてはならないスーパーだぞ!?」
「そうなんだけど、当時は大型ショッピングモールができて集客の大半が流れていったんだ。それで、経営が難しい状況にまで立たされた」
「ふーん。なるほどね。立て直したってことは、【支援】した人物がいたんじゃない?」
「うん。田部井くんの言う通り、新居くんの家に支援した人物がいた。新居くんのお父さんの同級生……ってことしか、僕も知らないんだ」
「本当だよ!」必死に訴える森は嘘をついているようには見えない。その先については自分たちで調べる他にないようだ。遼は帰宅したら母に聞いてみようと考えた。母は新居家が営んでいるスーパーをよく利用している。何か知っているかもしれない。
会話が一段落つき、遼は注文を頼もうとボタンを押した。呼び出し音のあと、すぐに店員が席にやって来た。
「アンタたち、また男子会してんの?」
「貝塚は今日もバイトか」
「……悪い?」
気づかぬ内に遼は由衣の地雷を踏んでしまったようだ。注文を伝えると、不機嫌なまま由衣は去っていった。
「俺、何かしたか?」
「人を怒らせる天才だね、塩ノ谷くんは」
「は? 田部井にだけは言われたくない!」
「少なからず、塩ノ谷くんより女心は心得ているよ」
「なんだよ、それ!!」
「年頃の女の子に『今日もバイトか?』は禁句でしょ。まるで、彼氏も友達も遊んでくれないのかって言ってるようなものだよ」
「あ……そっか」
「ね? 塩ノ谷くんより、僕のほうが女心を理解してるでしょ?」
遼はグーの音も出なかった。由衣が来たら、真っ先に謝ることにしよう。それにしても、澄貴は人の気持ちを察するのが上手い。どうしてだろう。澄貴がトイレに立つと、森が遼に話しかけてきた。
「……塩ノ谷くん。僕、夢が叶ったんだ」
「夢?」
「実は、ずっと追いかけていた探偵がいて……。やっと、彼に会うことができたんだ!」
「へぇー! よかったじゃん!」
「塩ノ谷くんのおかげだよ。ありがとう!」
「俺? 何もしてないけど……」
「高校を卒業したら、彼がいる探偵事務所で働く予定なんだ」
森は着々と自身の未来へ向かっている。それが遼には眩しく映った。夢を追う者として、森の夢が叶ったことを自分のことのように遼は嬉しくも思った。
「僕もあの人──【モノクロカメレオン】みたいになるんだ」
「【モノクロカメレオン】?」
「すごい探偵なんだよ、彼は!」
興奮気味の森だったが、澄貴の登場で熱が引いたように黙ってしまった。
「何を話してたの?」
「大した話じゃない。森、飲み物取りにいこう」
「あ、うん!」
席を立つ遼たちに首を傾げ、入れ替わる形で澄貴は席に着いた。
「ありがとう、塩ノ谷くん。さっきの話だけど──」
「あぁ。分かってる。アイツには秘密にしておくよ」
「ありがとう! 恩に着るよ」
遼はメロンソーダを手にし、森と席へ向かうと、澄貴が由衣と話していた。不思議な組み合わせだと思っていると、遼に気づいた由衣が「注文したやつ、持ってきたから」テーブルの上を指さし、そのまま行ってしまった。不機嫌なのは一目瞭然だ。さきほどの件をまだ彼女は引き摺っているのだろうか。
「気にしなくていいよ、塩ノ谷くん。彼女が怒っているのは、別の理由だから」
「なんだよ、別の理由って」
逆さ三日月の笑みを浮かべている澄貴の前に森と遼は着席し、コーヒーを口にした澄貴が話すのを待った。
「三澤先生が明日から自宅謹慎なんだけど、貝塚さんは自分との関係が学校側にバレたからだと思ってて、僕らの誰かがリークしたんじゃないかってさ」
「まさか!! 先生が自宅謹慎になったのは、警察にマークされたからだよ」
「さすがは森くん。調べが早いね。貝塚さんにも伝えたんだけど、半信半疑で。特に僕の言うことは信じられないらしいよ」
「それは分かる気がする」と遼は心の中で呟いた。それと同時に澄貴が自信満々で言っていたことが当たっていなかったことに気づいた。
「残念だったな、田部井。お前も女心については、全然分かってなかったみたいだな」
「……理屈が通じない生き物は、どうもね……」
負け惜しみともとれる澄貴の発言に遼は意地悪な笑みを浮かべた。いつも余裕ぶっている澄貴の鼻を明かすことができ、してやったりと遼は思っていた。彼らのやり取りを微笑ましく見ていた森だったが、急に顔色が変わった。
「ご、ごめん! 僕帰るね」
「どうした? 顔色悪いぞ? 大丈夫か?」
「大丈夫だよ、塩ノ谷くん。お代置いていくね。じゃ……またね!」
その場から慌てて立ち去る森を呆然と遼と澄貴は眺めていた。明らかに様子がおかしい。いったい森に何が起こったのだろう。
「森も一緒だったのか」
「ううん。ここに来る途中で森くんに会ったんだ」
澄貴の同意を求める「ね?」に対し、森は「あ、うん……」と歯切れの悪い返事をした。遼が来るまでに彼らに【何か】あったのかは明白だが、聞いたところで澄貴にうまくはぐらかされ、真相には辿り着けないだろう。見て見ぬふりをし、遼はメニューを眺めた。
「電話してから、ここに来るまで随分と時間がかかったね」
「来る途中、新居と会って」
「え!? 新居くんに!?」澄貴よりも先に食いついたのは森だった。メニュー表から森に視線を移すと、先が気になるあまり、遼に接近していた。
「近いって……」
「ごめん! それで、新居くん何だって?」
「警察で取り調べを受けたらしい」
痺れを切らした澄貴も「その話は知ってるから。僕たちが知りたいのは、そのあと」とっとと話せと言わんばかりに右手で払いのけた。ひどい扱いだ。今に始まったことではないが……。短いため息を吐き出したあと、新居から聞いた話を遼は彼らに伝えた。
「なるほどね」アイスコーヒーを飲みながら、澄貴は窓の外に視線を送っていた。様々な車が途切れることなく、走っていく。
「先生は新居くんの事情を分かってて、新居くんから嫌がらせを受けていたなんてね……。強い人だなぁ」
「響子は、そういう人物だよ。ねぇ、塩ノ谷くん」
「……あぁ。いつだって、自分より誰かを優先する人だった」
そんな彼女に教師として、人として、遼は惹かれた。だから──母と美緒に【恋人】だと紹介したのだ。驚きはしたものの、響子の人柄に母も美緒もすっかり受け入れていた。先生と生徒という立場はあったが、母は「二人が幸せなら、それでいい」と認めてくれた。響子の家族にも挨拶に行く予定だったが、遼が断った。きちんと高校を卒業し、大学に進学してからのほうがいいと考えたからだ。二人の将来についても、そこで話すつもりでいた。
「……それで、新居くんは詳しく話さなかったの? 黒幕が誰なのか」
「問いただしたけど、言ってくれなかった」
「まぁ、言わないだろうね。相手が陰湿だったら、尚更。塩ノ谷くんにも危害が及ぶかもしれないし。……新居くんは、なかなかの切れ者だね。犯人にとって、新居くんの存在は脅威だろうな」
澄貴の発言に遼と森は顔を見合わせた。──新居が狙われている!?
「無能ではあるけど、警察だって馬鹿じゃない。すでに新居くんはマークされてるよ。……それより、森くんは心辺りがあるんじゃない? 新居くんが誰に脅されていたのか」
逆さ三日月の澄貴の目が森を捕えた。遼も森に視線を送る。情報通の森ならば、新居に関する何かしらの情報を持っているはずだ。期待の眼差しを受けた森は首を横に振った。
「残念だけど……」
「隠し事はなしって、約束したよね? 森くん」
浮かべている穏やかな表情とは裏腹に澄貴の声は苛立ちを含んでいた。テーブルに両肘をつき、顔の前で指を絡め、ジッと澄貴は森を見つめている。「白状しなよ」と伝わってくる無言の圧力。森の額に汗が滲んでいた。ここは抗わず、澄貴に従ったほうがいい。遼は森の背中を押すように「森」と彼に声をかけた。それを受け、観念したように森は口を開いた。
「……新居くんの実家がスーパーを営んでいることは知ってるよね?」
「あぁ。知ってる」
「中学生の頃、一度お店が潰れかけたんだ」
「えっ!? 今じゃ無くてはならないスーパーだぞ!?」
「そうなんだけど、当時は大型ショッピングモールができて集客の大半が流れていったんだ。それで、経営が難しい状況にまで立たされた」
「ふーん。なるほどね。立て直したってことは、【支援】した人物がいたんじゃない?」
「うん。田部井くんの言う通り、新居くんの家に支援した人物がいた。新居くんのお父さんの同級生……ってことしか、僕も知らないんだ」
「本当だよ!」必死に訴える森は嘘をついているようには見えない。その先については自分たちで調べる他にないようだ。遼は帰宅したら母に聞いてみようと考えた。母は新居家が営んでいるスーパーをよく利用している。何か知っているかもしれない。
会話が一段落つき、遼は注文を頼もうとボタンを押した。呼び出し音のあと、すぐに店員が席にやって来た。
「アンタたち、また男子会してんの?」
「貝塚は今日もバイトか」
「……悪い?」
気づかぬ内に遼は由衣の地雷を踏んでしまったようだ。注文を伝えると、不機嫌なまま由衣は去っていった。
「俺、何かしたか?」
「人を怒らせる天才だね、塩ノ谷くんは」
「は? 田部井にだけは言われたくない!」
「少なからず、塩ノ谷くんより女心は心得ているよ」
「なんだよ、それ!!」
「年頃の女の子に『今日もバイトか?』は禁句でしょ。まるで、彼氏も友達も遊んでくれないのかって言ってるようなものだよ」
「あ……そっか」
「ね? 塩ノ谷くんより、僕のほうが女心を理解してるでしょ?」
遼はグーの音も出なかった。由衣が来たら、真っ先に謝ることにしよう。それにしても、澄貴は人の気持ちを察するのが上手い。どうしてだろう。澄貴がトイレに立つと、森が遼に話しかけてきた。
「……塩ノ谷くん。僕、夢が叶ったんだ」
「夢?」
「実は、ずっと追いかけていた探偵がいて……。やっと、彼に会うことができたんだ!」
「へぇー! よかったじゃん!」
「塩ノ谷くんのおかげだよ。ありがとう!」
「俺? 何もしてないけど……」
「高校を卒業したら、彼がいる探偵事務所で働く予定なんだ」
森は着々と自身の未来へ向かっている。それが遼には眩しく映った。夢を追う者として、森の夢が叶ったことを自分のことのように遼は嬉しくも思った。
「僕もあの人──【モノクロカメレオン】みたいになるんだ」
「【モノクロカメレオン】?」
「すごい探偵なんだよ、彼は!」
興奮気味の森だったが、澄貴の登場で熱が引いたように黙ってしまった。
「何を話してたの?」
「大した話じゃない。森、飲み物取りにいこう」
「あ、うん!」
席を立つ遼たちに首を傾げ、入れ替わる形で澄貴は席に着いた。
「ありがとう、塩ノ谷くん。さっきの話だけど──」
「あぁ。分かってる。アイツには秘密にしておくよ」
「ありがとう! 恩に着るよ」
遼はメロンソーダを手にし、森と席へ向かうと、澄貴が由衣と話していた。不思議な組み合わせだと思っていると、遼に気づいた由衣が「注文したやつ、持ってきたから」テーブルの上を指さし、そのまま行ってしまった。不機嫌なのは一目瞭然だ。さきほどの件をまだ彼女は引き摺っているのだろうか。
「気にしなくていいよ、塩ノ谷くん。彼女が怒っているのは、別の理由だから」
「なんだよ、別の理由って」
逆さ三日月の笑みを浮かべている澄貴の前に森と遼は着席し、コーヒーを口にした澄貴が話すのを待った。
「三澤先生が明日から自宅謹慎なんだけど、貝塚さんは自分との関係が学校側にバレたからだと思ってて、僕らの誰かがリークしたんじゃないかってさ」
「まさか!! 先生が自宅謹慎になったのは、警察にマークされたからだよ」
「さすがは森くん。調べが早いね。貝塚さんにも伝えたんだけど、半信半疑で。特に僕の言うことは信じられないらしいよ」
「それは分かる気がする」と遼は心の中で呟いた。それと同時に澄貴が自信満々で言っていたことが当たっていなかったことに気づいた。
「残念だったな、田部井。お前も女心については、全然分かってなかったみたいだな」
「……理屈が通じない生き物は、どうもね……」
負け惜しみともとれる澄貴の発言に遼は意地悪な笑みを浮かべた。いつも余裕ぶっている澄貴の鼻を明かすことができ、してやったりと遼は思っていた。彼らのやり取りを微笑ましく見ていた森だったが、急に顔色が変わった。
「ご、ごめん! 僕帰るね」
「どうした? 顔色悪いぞ? 大丈夫か?」
「大丈夫だよ、塩ノ谷くん。お代置いていくね。じゃ……またね!」
その場から慌てて立ち去る森を呆然と遼と澄貴は眺めていた。明らかに様子がおかしい。いったい森に何が起こったのだろう。
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