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5、【取調室に潜むハンター】
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警察署に着き、取調室へと遼は案内された。ドラマで観る取調室よりも実際の室内は壁が白く、埋め込まれた縦長の細い窓(横幅は15センチほど)もあり、想像以上に明るかった。晴れていれば、陽射しが入り、更に明るくなるだろう。だが、今日はあいにくの雨。密室に漂う空気も雨雲のように重苦しい。
高校受験当日も将来が懸かった大一番で似た雰囲気はあったが、ここに比べれば全然可愛いものだと遼は感じていた。取調室は今まで生きてきた中で体験したことの無い重圧が漂っており、遼の手の中に緊張の滴が溜まっていく。
得体の知れない【何か】を取調室に感じ、遼は周辺を見渡した。室内に居る警官三人から放たれている圧かもしれない。特に、遼の前に座している青宮。取調室に入るなり、彼の顔がグッと引き締まった。
「じゃ、始めようか」
表情は厳しいものの、青宮の独特な訛りは変わらず、幾分かではあるが遼の緊張は解れた。
「……君の家に行く前にね、他の生徒たちの所にも寄ってきたんだ。その中で、気になる話がいくつか出てきてね」
「はぁ……」
神妙な面持ちで遼は相づちを打った。他の生徒たちは何を青宮に伝えたのだろう。遼を見る青宮の目が鋭さを増していく。
「いつまでも隠し通せると思うなよ?」
「別に何も隠してませんよ」
遼も負けじと青宮を見返す。何も思い当たる節が無い。青宮は両肘を机に付き、体を前に突き出すと、「往生際が悪いね」と皮肉の笑みを浮かべた。
「もう上がってるんだよ? 君が小石川響子さんの【元恋人】ってことはさ!」
記録係の女性警官が驚いた顔で振り返り、遼と目が合うと慌てて自身が座っている机に視線を逸らした。誰だって驚くだろう。担任と生徒が恋人同士だったと言うのだから。
さらに、青宮は続ける。
「三ヶ月前、君は小石川さんにフラれているね。それも、突然だったとか……。何人もの生徒が言ってたよ。放課後、君が先生に言い寄っているのを見たって」
「違います!」狭い室内に遼の声はよく通った。
「俺と先生が付き合っていたのは事実ですが、別れたのも【今は受験に専念する時】だからです。放課後、先生の所に行っていたのは、授業で分からなかったところを聞いていたからで、言い寄ってなんかいません。他の先生の所にも聞きに行っています。先生方に聞いてみてください!」
緊張しているものの、堂々と冷静に話す遼に青宮は身を乗り出し、遼の目の奥を覗き込んだ。それに対し、遼もまた自身の潔白を示すため、青宮の目をジッと見返した。
「それならば、なぜ最初から付き合っていたことを話さなかった?」
「先生とは、三ヶ月前に別れています。今も付き合っているのなら話しました」
「本当は、疑われるのが怖かったんじゃないの?」
「違います」
「昨日の放課後も先生と会ってるよね?」
「はい。勉強を教えて頂きました」
「……ちょっと見て欲しい物があるんだ」
自身の後ろに立っている本多に青宮は目配せをし、本多は記録係の机の上に置いてあった銀のトレイを遼の目の前に置いた。
「これに見覚えは?」
青宮はジップロック付きの透明なビニール袋をトレイから取り出すと、遼の目前でブラブラと振り子のように左右に小さく動かした。中には、布製の朱色をした御守りが入っている。遼の顔から、みるみる落ち着きが失われていく。
「何で……何で、それがここに!?」
「そうだよね。そりゃ驚くよね。だって、この御守りは君のだもんね」
御守りを裏返すと、【塩ノ谷 遼】と名前が書かれていた。
「君の指紋も出てきたよ」
「それは出ますよ。間違いなく、俺のですから」
青宮の目付きが変わった。獲物を見つけた肉食動物のように、仕留める瞬間を狙っている。対する遼は、ハンターに見つかってしまった草食動物と同じ。絶体絶命だと危機迫る表情を浮かべている。しかし、食べられるわけにはいかない。
「でも……無くしたんです。探しても見つからなくて……」
「だろうね」
「どこにあったんですか!?」と前のめりで訊ねる遼に、青宮は仕留めにかかった。
「余程大切な物のようだね。……それとも、何かマズイ物なのかな? この御守りを小石川響子さんは最期まで握りしめていた。それが意味する事は、一つしかない! この御守りが教えてくれたよ、犯人は君だってね」
遼は立ち上がり、怒りに任せ、机を両手で叩いた。
「何でそうなるんですか!! 俺は……俺は……」
瞬時に駆け寄った本多により遼は宥められ、着席した。愛していた人を、人として尊敬していた人を、殺めた犯人と疑われたことが悔しくて堪らなかった。
「……その御守り、交換したんです。青い御守りを俺が買って先生に渡して、先生が買った朱色の御守りを俺が持ってた。だから……無くしたときはショックで、先生にも伝えられなかった」
「え!? 無くしたのは事件当日じゃないの!?」
「はい。夏休みが明けて二学期が始まって直ぐの頃でした。鞄に付けてたから、取ろうと思えば誰でも取れたはずです……」
青宮は席を立ち、扉の方へ足を数歩進めると、遼の側にいた本多を呼び寄せた。青宮から何かを伝えられた本多は急いで取調室から出て行った。
席に座り直した青宮は、遼に同情の眼差しを送った。
「……女ってのはな、男が思ってる以上に残酷な生き物なんだよ。こっちが期待した分だけ裏切るのが女だ」
青宮にも苦い経験があるようだが、今は彼の恋愛話を聞いている場合ではない。遼の頭の中は、向けられた疑いをどうしたら晴らせるか、そのことでいっぱいだった。
程なくして室内にノック音が響き、本多が戻ってきた。「どうだった?」と青宮に聞かれ、彼は首を左右に振った。
「そうか。……残念だったな、遼くん。彼女の所持品からも、家宅捜索でも、青い御守りは見つかっていない」
「……そんな……」
遼は愕然とし、頭を抱えた。御守りを交換する前、あるメッセージを彼は御守りに忍ばせていた。だが、響子は気付くこと無く、御守りを処分してしまったのだろう。
「……刑事さんの言う通り、俺に付きまとわれて先生は迷惑だったのかもしれない。立場上、言えなかっただけで……」
人の心は分からない。自分のことのように親身になって応援してくれていたのに……。早い段階で響子の中では、恋人から教師と生徒の関係に戻っていたのかもしれない。【未来】に期待していたのは、遼だけだったようだ。
青宮の言葉通りになってしまった。
『……女ってのはな、男が思ってる以上に残酷な生き物なんだよ。こっちが期待した分だけ裏切るのが女だ』
響子にとっての自分は単なる生徒に過ぎなかったのだと思い知り、手で顔を覆ったまま、遼は机に崩れ落ちた。
「女ってのは理解するのが難しい。……【確実】ってのが無いからな」
遼の背後に立ち、窓の向こうで降り続ける雨を青宮は遠目に見つめた。赤いスカジャンの背に描かれたワシも寂しげに羽を広げている。
【確実】……この言葉から無実を証明する考えが遼に浮かんだ。机から顔を上げ、上体を捻り、目の前にいるワシに遼は話しかけた。
「……刑事さん。【確実】であれば、信じてくれますか? 犯人は俺じゃないって」
「そうだな。君に【確実】な事実があれば……ね」
振り返った青宮は「証明できる?」と挑戦的な笑みで上から見下ろしている。アウトロー映画さながらの迫力で。
「犯行時刻の19~20時の間、君はどこにいた?」
「その時間は、学校の坂の下にある角田《つのだ》書店に居ました。好きな漫画の最新刊発売日だったんですけど、売ってなくて……。オジサンに取り寄せを頼みました。その時、オジサンから控えの伝票を」
遼の前に左手を出し、青宮は話を中断させた。
「うん。そのことは、もう調べてある。君が角田書店に行った後が知りたいんだ」
「その後は、真っ直ぐ家に帰りました」
「それを証明出来るかい?」
「……いえ。一人で帰宅したので……」
「悪いが、【確実】には程遠いね」
腕時計に目を通してから、「……疲れただろう。今日は、ここまでにしよう」と青宮は任意の取り調べを終了した。
遼への疑いは残ったまま。青宮は「また話を聞かせてね」と、呼び出す気満々だ。響子のために……と始めた犯人探しであったが、自分の無実を証明するための犯人探しへと主旨は変わった。
「俺は犯人じゃないです」
「大体の奴は、そう言うんだよ。遼くん」
何を言っても、青宮のハンターの目は揺るがない。【確実】な証拠が無ければ、遼に向けられた疑いが晴れることはないだろう。
高校受験当日も将来が懸かった大一番で似た雰囲気はあったが、ここに比べれば全然可愛いものだと遼は感じていた。取調室は今まで生きてきた中で体験したことの無い重圧が漂っており、遼の手の中に緊張の滴が溜まっていく。
得体の知れない【何か】を取調室に感じ、遼は周辺を見渡した。室内に居る警官三人から放たれている圧かもしれない。特に、遼の前に座している青宮。取調室に入るなり、彼の顔がグッと引き締まった。
「じゃ、始めようか」
表情は厳しいものの、青宮の独特な訛りは変わらず、幾分かではあるが遼の緊張は解れた。
「……君の家に行く前にね、他の生徒たちの所にも寄ってきたんだ。その中で、気になる話がいくつか出てきてね」
「はぁ……」
神妙な面持ちで遼は相づちを打った。他の生徒たちは何を青宮に伝えたのだろう。遼を見る青宮の目が鋭さを増していく。
「いつまでも隠し通せると思うなよ?」
「別に何も隠してませんよ」
遼も負けじと青宮を見返す。何も思い当たる節が無い。青宮は両肘を机に付き、体を前に突き出すと、「往生際が悪いね」と皮肉の笑みを浮かべた。
「もう上がってるんだよ? 君が小石川響子さんの【元恋人】ってことはさ!」
記録係の女性警官が驚いた顔で振り返り、遼と目が合うと慌てて自身が座っている机に視線を逸らした。誰だって驚くだろう。担任と生徒が恋人同士だったと言うのだから。
さらに、青宮は続ける。
「三ヶ月前、君は小石川さんにフラれているね。それも、突然だったとか……。何人もの生徒が言ってたよ。放課後、君が先生に言い寄っているのを見たって」
「違います!」狭い室内に遼の声はよく通った。
「俺と先生が付き合っていたのは事実ですが、別れたのも【今は受験に専念する時】だからです。放課後、先生の所に行っていたのは、授業で分からなかったところを聞いていたからで、言い寄ってなんかいません。他の先生の所にも聞きに行っています。先生方に聞いてみてください!」
緊張しているものの、堂々と冷静に話す遼に青宮は身を乗り出し、遼の目の奥を覗き込んだ。それに対し、遼もまた自身の潔白を示すため、青宮の目をジッと見返した。
「それならば、なぜ最初から付き合っていたことを話さなかった?」
「先生とは、三ヶ月前に別れています。今も付き合っているのなら話しました」
「本当は、疑われるのが怖かったんじゃないの?」
「違います」
「昨日の放課後も先生と会ってるよね?」
「はい。勉強を教えて頂きました」
「……ちょっと見て欲しい物があるんだ」
自身の後ろに立っている本多に青宮は目配せをし、本多は記録係の机の上に置いてあった銀のトレイを遼の目の前に置いた。
「これに見覚えは?」
青宮はジップロック付きの透明なビニール袋をトレイから取り出すと、遼の目前でブラブラと振り子のように左右に小さく動かした。中には、布製の朱色をした御守りが入っている。遼の顔から、みるみる落ち着きが失われていく。
「何で……何で、それがここに!?」
「そうだよね。そりゃ驚くよね。だって、この御守りは君のだもんね」
御守りを裏返すと、【塩ノ谷 遼】と名前が書かれていた。
「君の指紋も出てきたよ」
「それは出ますよ。間違いなく、俺のですから」
青宮の目付きが変わった。獲物を見つけた肉食動物のように、仕留める瞬間を狙っている。対する遼は、ハンターに見つかってしまった草食動物と同じ。絶体絶命だと危機迫る表情を浮かべている。しかし、食べられるわけにはいかない。
「でも……無くしたんです。探しても見つからなくて……」
「だろうね」
「どこにあったんですか!?」と前のめりで訊ねる遼に、青宮は仕留めにかかった。
「余程大切な物のようだね。……それとも、何かマズイ物なのかな? この御守りを小石川響子さんは最期まで握りしめていた。それが意味する事は、一つしかない! この御守りが教えてくれたよ、犯人は君だってね」
遼は立ち上がり、怒りに任せ、机を両手で叩いた。
「何でそうなるんですか!! 俺は……俺は……」
瞬時に駆け寄った本多により遼は宥められ、着席した。愛していた人を、人として尊敬していた人を、殺めた犯人と疑われたことが悔しくて堪らなかった。
「……その御守り、交換したんです。青い御守りを俺が買って先生に渡して、先生が買った朱色の御守りを俺が持ってた。だから……無くしたときはショックで、先生にも伝えられなかった」
「え!? 無くしたのは事件当日じゃないの!?」
「はい。夏休みが明けて二学期が始まって直ぐの頃でした。鞄に付けてたから、取ろうと思えば誰でも取れたはずです……」
青宮は席を立ち、扉の方へ足を数歩進めると、遼の側にいた本多を呼び寄せた。青宮から何かを伝えられた本多は急いで取調室から出て行った。
席に座り直した青宮は、遼に同情の眼差しを送った。
「……女ってのはな、男が思ってる以上に残酷な生き物なんだよ。こっちが期待した分だけ裏切るのが女だ」
青宮にも苦い経験があるようだが、今は彼の恋愛話を聞いている場合ではない。遼の頭の中は、向けられた疑いをどうしたら晴らせるか、そのことでいっぱいだった。
程なくして室内にノック音が響き、本多が戻ってきた。「どうだった?」と青宮に聞かれ、彼は首を左右に振った。
「そうか。……残念だったな、遼くん。彼女の所持品からも、家宅捜索でも、青い御守りは見つかっていない」
「……そんな……」
遼は愕然とし、頭を抱えた。御守りを交換する前、あるメッセージを彼は御守りに忍ばせていた。だが、響子は気付くこと無く、御守りを処分してしまったのだろう。
「……刑事さんの言う通り、俺に付きまとわれて先生は迷惑だったのかもしれない。立場上、言えなかっただけで……」
人の心は分からない。自分のことのように親身になって応援してくれていたのに……。早い段階で響子の中では、恋人から教師と生徒の関係に戻っていたのかもしれない。【未来】に期待していたのは、遼だけだったようだ。
青宮の言葉通りになってしまった。
『……女ってのはな、男が思ってる以上に残酷な生き物なんだよ。こっちが期待した分だけ裏切るのが女だ』
響子にとっての自分は単なる生徒に過ぎなかったのだと思い知り、手で顔を覆ったまま、遼は机に崩れ落ちた。
「女ってのは理解するのが難しい。……【確実】ってのが無いからな」
遼の背後に立ち、窓の向こうで降り続ける雨を青宮は遠目に見つめた。赤いスカジャンの背に描かれたワシも寂しげに羽を広げている。
【確実】……この言葉から無実を証明する考えが遼に浮かんだ。机から顔を上げ、上体を捻り、目の前にいるワシに遼は話しかけた。
「……刑事さん。【確実】であれば、信じてくれますか? 犯人は俺じゃないって」
「そうだな。君に【確実】な事実があれば……ね」
振り返った青宮は「証明できる?」と挑戦的な笑みで上から見下ろしている。アウトロー映画さながらの迫力で。
「犯行時刻の19~20時の間、君はどこにいた?」
「その時間は、学校の坂の下にある角田《つのだ》書店に居ました。好きな漫画の最新刊発売日だったんですけど、売ってなくて……。オジサンに取り寄せを頼みました。その時、オジサンから控えの伝票を」
遼の前に左手を出し、青宮は話を中断させた。
「うん。そのことは、もう調べてある。君が角田書店に行った後が知りたいんだ」
「その後は、真っ直ぐ家に帰りました」
「それを証明出来るかい?」
「……いえ。一人で帰宅したので……」
「悪いが、【確実】には程遠いね」
腕時計に目を通してから、「……疲れただろう。今日は、ここまでにしよう」と青宮は任意の取り調べを終了した。
遼への疑いは残ったまま。青宮は「また話を聞かせてね」と、呼び出す気満々だ。響子のために……と始めた犯人探しであったが、自分の無実を証明するための犯人探しへと主旨は変わった。
「俺は犯人じゃないです」
「大体の奴は、そう言うんだよ。遼くん」
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