52 / 159
謎の少女
51話 遺跡攻略再び
しおりを挟む
受けたクエストは、デゼルト砂漠の素材ツアー。
参加者は、アロウ、ルナ、カノラ、フェルテ、そして、
「いやー、同行させてくれてありがとね」
先程の翡翠色のショートヘアの少女である。
数刻前。
彼女が寄生プレイヤーの可能性があることを考えたアロウは、まずはプロフィールデータを閲覧させてもらうことにした。
ランクや装備などを見て、自分達よりも下でなければ寄生ではないはずだと。
プレイヤーネーム『メイプル』
ランクは、アロウ達よりもひとつ上のDランク。
装備面に関しても、恐らくはDランク相当だろう。
【陸戦タイプ】
・ラプタスクロウズII
・リザードヘッドI
・リザードボディI
・リザードアームI
・リザードコイルI
・リザードレッグI
スキル
・カウンターアタック+1…ダメージを受けると、短時間だけ与えるダメージが少し増える。
・物理防御+1…無属性攻撃に対するダメージが少し減る。
武装に関しては、ラプタスクロウズという近接武器しか装備していないが、メイプル曰くは「格闘特化型だから」とのこと。
射撃や防御を犠牲にして、近接武器を両手に持つという攻撃的なスタイルということだろう。
これならば、ただの寄生プレイヤーと言うことはあるまい、とアロウが判断し、ルナとカノラ、フェルテの了承も得てから、五人で素材ツアー――もとい、遺跡の攻略に向かったのだ。
ちなみに、一度にクエストに参加できる人数は、特殊なクエストなどを除けば、基本的に五人まで。
再び訪れた遺跡。
「Dランクのメイプルさんが勝てないほどとなると、五人いても簡単にはいかないかもしれませんね」
ルナは声に緊張感を走らせる。
装備を強化し、人数を増やしたとは言え、ボーンナイトが強敵に変わりはないし、祭壇の間に控えているガーディアンも生半な相手ではないだろう。
「そうだねぇ、ボクもあの遺跡の最奥部にボスがいるかもしれないってことは、考えてなかったな」
メイプルも頷く。
むしろボーンナイトが遺跡のボスで、最奥部はボーナスエリアだと思っていたらしい。
「今更恐れても仕方あるまい。邪魔立てするならば蹴散らすまでだ」
一度ボーンナイトに敗れているフェルテとしても、今回はリベンジも兼ねているため、その闘志に揺らぎはない。
「うんうん、ちゃんとみんなで頑張れば、きっと勝てるよ」
以前は遺跡を怖がっていたカノラも、一度入って慣れたのか、前向きになっている。
前と同じポイントで、レイスがべーっと脅かしに来るが、やはりカノラから「おばけちゃん」呼ばわりされ、しょんぼりと消えていく。
そして、その先の部屋。
ボーンナイトが待ち構えているだろう場所だ。
「よし、行くぞ……」
アロウは意を決して、扉のドアを開ける。
ドアを開けた先には、ボーンナイトがサーベルを石畳に突き立てて堂々と待ち構えていた。
アロウ達が部屋に入ってきたことを察知すると、サーベルと盾を構え直し、ケタケタと嗤うように骨を擦り鳴らす。
戦闘開始だ。
参加者は、アロウ、ルナ、カノラ、フェルテ、そして、
「いやー、同行させてくれてありがとね」
先程の翡翠色のショートヘアの少女である。
数刻前。
彼女が寄生プレイヤーの可能性があることを考えたアロウは、まずはプロフィールデータを閲覧させてもらうことにした。
ランクや装備などを見て、自分達よりも下でなければ寄生ではないはずだと。
プレイヤーネーム『メイプル』
ランクは、アロウ達よりもひとつ上のDランク。
装備面に関しても、恐らくはDランク相当だろう。
【陸戦タイプ】
・ラプタスクロウズII
・リザードヘッドI
・リザードボディI
・リザードアームI
・リザードコイルI
・リザードレッグI
スキル
・カウンターアタック+1…ダメージを受けると、短時間だけ与えるダメージが少し増える。
・物理防御+1…無属性攻撃に対するダメージが少し減る。
武装に関しては、ラプタスクロウズという近接武器しか装備していないが、メイプル曰くは「格闘特化型だから」とのこと。
射撃や防御を犠牲にして、近接武器を両手に持つという攻撃的なスタイルということだろう。
これならば、ただの寄生プレイヤーと言うことはあるまい、とアロウが判断し、ルナとカノラ、フェルテの了承も得てから、五人で素材ツアー――もとい、遺跡の攻略に向かったのだ。
ちなみに、一度にクエストに参加できる人数は、特殊なクエストなどを除けば、基本的に五人まで。
再び訪れた遺跡。
「Dランクのメイプルさんが勝てないほどとなると、五人いても簡単にはいかないかもしれませんね」
ルナは声に緊張感を走らせる。
装備を強化し、人数を増やしたとは言え、ボーンナイトが強敵に変わりはないし、祭壇の間に控えているガーディアンも生半な相手ではないだろう。
「そうだねぇ、ボクもあの遺跡の最奥部にボスがいるかもしれないってことは、考えてなかったな」
メイプルも頷く。
むしろボーンナイトが遺跡のボスで、最奥部はボーナスエリアだと思っていたらしい。
「今更恐れても仕方あるまい。邪魔立てするならば蹴散らすまでだ」
一度ボーンナイトに敗れているフェルテとしても、今回はリベンジも兼ねているため、その闘志に揺らぎはない。
「うんうん、ちゃんとみんなで頑張れば、きっと勝てるよ」
以前は遺跡を怖がっていたカノラも、一度入って慣れたのか、前向きになっている。
前と同じポイントで、レイスがべーっと脅かしに来るが、やはりカノラから「おばけちゃん」呼ばわりされ、しょんぼりと消えていく。
そして、その先の部屋。
ボーンナイトが待ち構えているだろう場所だ。
「よし、行くぞ……」
アロウは意を決して、扉のドアを開ける。
ドアを開けた先には、ボーンナイトがサーベルを石畳に突き立てて堂々と待ち構えていた。
アロウ達が部屋に入ってきたことを察知すると、サーベルと盾を構え直し、ケタケタと嗤うように骨を擦り鳴らす。
戦闘開始だ。
0
お気に入りに追加
19
あなたにおすすめの小説
分析スキルで美少女たちの恥ずかしい秘密が見えちゃう異世界生活
SenY
ファンタジー
"分析"スキルを持って異世界に転生した主人公は、相手の力量を正確に見極めて勝てる相手にだけ確実に勝つスタイルで短期間に一財を為すことに成功する。
クエスト報酬で豪邸を手に入れたはいいものの一人で暮らすには広すぎると悩んでいた主人公。そんな彼が友人の勧めで奴隷市場を訪れ、記憶喪失の美少女奴隷ルナを購入したことから、物語は動き始める。
これまで危ない敵から逃げたり弱そうな敵をボコるのにばかり"分析"を活用していた主人公が、そのスキルを美少女の恥ずかしい秘密を覗くことにも使い始めるちょっとエッチなハーレム系ラブコメ。
蘇生魔法を授かった僕は戦闘不能の前衛(♀)を何度も復活させる
フルーツパフェ
大衆娯楽
転移した異世界で唯一、蘇生魔法を授かった僕。
一緒にパーティーを組めば絶対に死ぬ(死んだままになる)ことがない。
そんな口コミがいつの間にか広まって、同じく異世界転移した同業者(多くは女子)から引っ張りだこに!
寛容な僕は彼女達の申し出に快諾するが条件が一つだけ。
――実は僕、他の戦闘スキルは皆無なんです
そういうわけでパーティーメンバーが前衛に立って死ぬ気で僕を守ることになる。
大丈夫、一度死んでも蘇生魔法で復活させてあげるから。
相互利益はあるはずなのに、どこか鬼畜な匂いがするファンタジー、ここに開幕。
幼なじみ三人が勇者に魅了されちゃって寝盗られるんだけど数年後勇者が死んで正気に戻った幼なじみ達がめちゃくちゃ後悔する話
妄想屋さん
ファンタジー
『元彼?冗談でしょ?僕はもうあんなのもうどうでもいいよ!』
『ええ、アタシはあなたに愛して欲しい。あんなゴミもう知らないわ!』
『ええ!そうですとも!だから早く私にも――』
大切な三人の仲間を勇者に〈魅了〉で奪い取られて絶望した主人公と、〈魅了〉から解放されて今までの自分たちの行いに絶望するヒロイン達の話。
ヒューマンテイム ~人間を奴隷化するスキルを使って、俺は王妃の体を手に入れる~
三浦裕
ファンタジー
【ヒューマンテイム】
人間を洗脳し、意のままに操るスキル。
非常に希少なスキルで、使い手は史上3人程度しか存在しない。
「ヒューマンテイムの力を使えば、俺はどんな人間だって意のままに操れる。あの美しい王妃に、ベッドで腰を振らせる事だって」
禁断のスキル【ヒューマンテイム】の力に目覚めた少年リュートは、その力を立身出世のために悪用する。
商人を操って富を得たり、
領主を操って権力を手にしたり、
貴族の女を操って、次々子を産ませたり。
リュートの最終目標は『王妃の胎に子種を仕込み、自らの子孫を王にする事』
王家に近づくためには、出世を重ねて国の英雄にまで上り詰める必要がある。
邪悪なスキルで王家乗っ取りを目指すリュートの、ダーク成り上がり譚!
勇者パーティーを追放された俺は腹いせにエルフの里を襲撃する
フルーツパフェ
ファンタジー
これは理不尽にパーティーを追放された勇者が新天地で活躍する物語ではない。
自分をパーティーから追い出した仲間がエルフの美女から、単に復讐の矛先を種族全体に向けただけのこと。
この世のエルフの女を全て討伐してやるために、俺はエルフの里を目指し続けた。
歪んだ男の復讐劇と、虐げられるエルフの美女達のあられもない姿が満載のマニアックファンタジー。
催眠アプリで恋人を寝取られて「労働奴隷」にされたけど、仕事の才能が開花したことで成り上がり、人生逆転しました
フーラー
ファンタジー
「催眠アプリで女性を寝取り、ハーレムを形成するクソ野郎」が
ざまぁ展開に陥る、異色の異世界ファンタジー。
舞台は異世界。
売れないイラストレーターをやっている獣人の男性「イグニス」はある日、
チートスキル「催眠アプリ」を持つ異世界転移者「リマ」に恋人を寝取られる。
もともとイグニスは収入が少なく、ほぼ恋人に養ってもらっていたヒモ状態だったのだが、
リマに「これからはボクらを養うための労働奴隷になれ」と催眠をかけられ、
彼らを養うために働くことになる。
しかし、今のイグニスの収入を差し出してもらっても、生活が出来ないと感じたリマは、
イグニスに「仕事が楽しくてたまらなくなる」ように催眠をかける。
これによってイグニスは仕事にまじめに取り組むようになる。
そして努力を重ねたことでイラストレーターとしての才能が開花、
大劇団のパンフレット作製など、大きな仕事が舞い込むようになっていく。
更にリマはほかの男からも催眠で妻や片思いの相手を寝取っていくが、
その「寝取られ男」達も皆、その時にかけられた催眠が良い方に作用する。
これによって彼ら「寝取られ男」達は、
・ゲーム会社を立ち上げる
・シナリオライターになる
・営業で大きな成績を上げる
など次々に大成功を収めていき、その中で精神的にも大きな成長を遂げていく。
リマは、そんな『労働奴隷』達の成長を目の当たりにする一方で、
自身は自堕落に生活し、なにも人間的に成長できていないことに焦りを感じるようになる。
そして、ついにリマは嫉妬と焦りによって、
「ボクをお前の会社の社長にしろ」
と『労働奴隷』に催眠をかけて社長に就任する。
そして「現代のゲームに関する知識」を活かしてゲーム業界での無双を試みるが、
その浅はかな考えが、本格的な破滅の引き金となっていく。
小説家になろう・カクヨムでも掲載しています!
異世界で穴掘ってます!
KeyBow
ファンタジー
修学旅行中のバスにいた筈が、異世界召喚にバスの全員が突如されてしまう。主人公の聡太が得たスキルは穴掘り。外れスキルとされ、屑の外れ者として抹殺されそうになるもしぶとく生き残り、救ってくれた少女と成り上がって行く。不遇といわれるギフトを駆使して日の目を見ようとする物語
[完結済み]男女比1対99の貞操観念が逆転した世界での日常が狂いまくっている件
森 拓也
キャラ文芸
俺、緒方 悟(おがた さとる)は意識を取り戻したら男女比1対99の貞操観念が逆転した世界にいた。そこでは男が稀少であり、何よりも尊重されていて、俺も例外ではなかった。
学校の中も、男子生徒が数人しかいないからまるで雰囲気が違う。廊下を歩いてても、女子たちの声だけが聞こえてくる。まるで別の世界みたいに。
そんな中でも俺の周りには優しいな女子たちがたくさんいる。特に、幼馴染の美羽はずっと俺のことを気にかけてくれているみたいで……
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる