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第四王道『異世界にトリップ、てきな? Ⅱ』
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律子の猛攻には驚いたけれど、彼女のおかげて先輩が少し変わった。以前よりも触れさせてくれる回数が増えたのだ。
盗撮の心配がある先輩の家には行けなくなったけれど、ラブホテルなら安心してできるからと、先輩の方から誘ってくれるようになった。
『律子の言うことにも一理ある。若い君が、溜め込むのは良くないだろう』
先輩が抱かれる覚悟を決めてくれたのかと、思ったけれど。真面目な先輩は、一歩一歩、俺を受け入れる練習がしたいと言った。そもそも、先輩は自慰をしないと言う。それにどれだけ驚いたことか。
脱衣所で服を脱ぐと、先輩が待っている浴室へ入っていく。照明はやや暗め、湯気で蔭る浴室内ではもう、浴槽に沈んだ先輩が待っていた。
俺もきちんと体を洗った。歯磨きは済ませている。頭の先から爪先まで綺麗になった俺をじっと見ていた先輩が、無防備に立ち上がっている。
律子にいつも見られているせいか、先輩は隠す、という行為がほとんど見られない。色っぽい体と、ずっと室内に漂っている甘いアロマの香りに誘われるように、体を滑り降りていく滴もろとも抱き締めた。
「今日はどうしようか?」
「そうですね……できれば色々と触りたいです」
「色々? 具体的には?」
「えっと、全部、です。例えばここ、とか。ここも……」
引き締まったお尻と、張っている胸板に触れた。怪訝そうな顔に怯んではいけない。
「女性ならともなく、男の尻と胸を揉む理由が分からない」
「先輩も触ってみて下さい。俺達、相手のここばっか触って出してたけど、今日はたっぷり時間を掛けて興奮しましょう!」
「興奮しているのは君だろう?」
もう、俺のはちょっと反応している。一方、先輩のはしんなりしたままだ。
だが、俺はめげない。先輩が感じる、一定の法則をこの前やっと見つけたのだ。
基本、先輩は触っただけでは駄目だ。そもそも、男に触られて何が楽しい、という意識が強い。
その意識を崩す方法がある。それには先輩の協力も不可欠だった。
「ね? ディープキスは我慢します。ただ……」
首筋に唇で触れると、そのまま胸を下っていく。全く反応していない胸の突起を唇に含むと舌先で転がした。
これでも反応はないはずだ。しんなりしている先輩のモノ。俺の後頭部を見つめているであろう先輩を意識しながら、膝立ちになると自分のモノを握った。
「先輩……」
先輩の目を見上げながら自身を擦った。そのまま割れている腹筋に顔を埋めていく。空いた手で引き締まった尻に手を回し、掴まることでバランスを保った。
埋めている腹筋がヒクつき始めている。先輩の匂いと、甘いアロマの匂いに、先に達した。
「……はぁ……先輩」
腹筋から顔を離して確認した。
やっぱり。
「横になって、先輩。今日は俺、めちゃくちゃ触りたい」
「はぎの……君!」
今にも崩れ落ちそうな先輩を支えながら浴室の床に寝かせた。ベッドに連れていきたいけれど、そうすると汚れることを嫌う先輩はすぐにしんなりしてしまう。
ここは風呂場で汚れはすぐに落とせ、妹の盗撮の心配はなくて、甘いアロマの香りでトロトロになっている先輩なら落とせる。
「……キスは……駄目だよ?」
「はい。ここは、もっと練習してからですね」
薄くて大きな唇へのキスは我慢する。触れれば最後、サキイカに負けてしまう。
唇の代わりに親指でなぞってみた。少し潤んだ黒い瞳に俺のがまた元気になってしまう。同じくらい元気になっている先輩のモノと一緒に握りしめた。
「顔に掛けたら投げ飛ばすから」
「しませんよ、そんなこと」
律子の漫画のシーンにあるのだろう。苦笑しながら両手で握ると刺激を与えていく。仰向けになっている先輩に半分覆い被さりながら、首筋にキスをした。
唇以外のキスは受け入れてくれる。先輩は、先輩だけでは興奮できない。
先輩は、俺がイク顔を見ると興奮する。
視線がずっと、俺の顔に注がれているのを感じる。次第に息が乱れていく先輩に、俺も興奮が最高潮に達しそうだ。
「素股……したいです」
お願いすれば頷いてくれた。互いに横向きになると、先輩の背後から抱き締めた。引き締まった太ももの間にお邪魔する。
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