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第1章
第36話 謀った
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場所はオクスレイ公爵家のダイニングルーム。
クロードに招かれたカーミヤは煌びやかなドレス姿で対面に着席し、次々に出されるフルコースを堪能していた。
流石は公爵家の使用人といったところで、無駄のない動きで給仕していく姿は惚れ惚れする。
「薬術大会には参加しなかったそうだな」
突然始まった会話にカーミヤの手が止まる。
「えぇ。わたくしの研究など、この世に不要ですわ」
「なぜそう思う? 確か、毒草についてだったか」
「毒を持つ草木についての研究なんて恐ろしい。なぜそのようなものに興味を持ったのか分かりませんわ」
その返答にクロードはわずかに眉をひそめた。
それは、明らかに以前のカーミヤ・クリムゾンとは異なる返答だったからだ。
彼女は毒を持つからといって嫌悪される草木を不憫に思い、少しでも有用性を証明できないかと研究の課題にしたのだ。
その考えは王立学園に入学してから持ったものではない。
幼少期は危険を承知の上で茨に向かって行くようなお転婆娘だったことをクロードは覚えている。
毒に冒され、数日に渡って高熱を出したこともあった。
その度にカーミヤは「この子は強い」と常人には理解できないことを言っていた。
そして、学園入学前には何者かによって母親に盛られた毒を、別の毒をもって解毒してみせたのだ。
毒草も使い方次第だと学んだカーミヤは、この国で一番と名高い薬師を輩出した王立学園への入学を決めた。
本来であれば別の学園への入学が決まっていたが、わがままを突き通し、一年先に入学していた婚約者であるクロードを追う形となった。
同じ学舎で、同じ時間を過ごすことはできないと思っていたクロードは大層喜んだ。しかし、愛情表現の苦手な彼はカーミヤに素直な気持ちを打ち明けられず、悶々とした日々を過ごすことになる。
ようやく歩み寄り、幼い頃と同じように外出できるような関係に戻った矢先、カーミヤ・クリムゾンが豹変した。
あの高嶺の花だったクリムゾンレッドはどこへやら。
今では自分よりも身分の低い家柄の生徒を嘲笑い、学園をサボるような非常識な女に成り下がった。
更に毒草の研究もやめてしまったという。あれほどまでに薬術大会にかける思いが強かったというのに。
そんな彼女の姿を見て、クロードは虚無感に襲われた。
「私が愛しているのは貴様ではない。貴様は誰だ? なぜ、カーミヤの姿をしている」
「何を仰っているのでしょう。わたくしはクリムゾン公爵家のカーミヤ・クリムゾンですわ」
その返答に対してもクロードは疑心感を抱かずにはいられなかった。
突拍子もなく「お前は誰だ」と問われても眉一つ動かさず、微笑むなんて異常だ。
こちらの頭がおかしくなったのかと疑われても仕方のない状況だが、目の前のカーミヤの姿をした何者かは、待ってました、と言わんばかりの自信に満ちた顔で即答した。
「私が在学中、男子寮で一夜を共にした日を覚えているか?」
「もちろんですわ」
照れるわけでもなく、カーミヤは過去を懐かしむように目を細めた。
「女に恥をかかせないで欲しかったですわ。それとも、あの日の続きを今日この後に?」
「私はカーミヤの不器用なところが好きだった。今のきみは不器用どころか大胆不敵、いや、卑しさすらも感じる」
「わたくしは気づいたの。言葉は口に出さなければ、気持ちは行動を起こさなければ、相手には伝わらないと」
「だから私を誘ったというのか?」
「クロード様を他の人に取られたくなかったのです。特にリューテシア・ファンドミーユには」
クロードはまさか後輩の婚約者の名前が出てくるとは夢にも思わなかった。
リューテシアは確かに美しく、賢く、優しい。貴族の階級に関係なく、多くの人と良好な関係を構築できる子だ。
反対にカーミヤは上級貴族としての矜持を重んじ、軽はずみに下級貴族と仲良くしたりはしない。それが自分に与えられた使命だとでも言うように他の生徒と距離をとっていた。
他の生徒がその態度を受け入れる中、ウィルフリッド・ブルブラックだけがカーミヤの心の壁を壊した。
クロードにとっては、リューテシアよりもウィルフリッドの方が気になって仕方がなかった。
当初はカーミヤがウィルフリッドに惹かれるのではないかと怯えていたほどだ。
彼こそがクロードにとって唯一の脅威だった。
だが、今はそう思わない。
ウィルフリッドは婚約者を愛する同志だ。互いの婚約者を奪い合うような仲ではない。
カーミヤからの発言でいかに心が通じ合っていなかったのかを再認識したクロードは幻滅し、絶句した。
「リューテシア嬢はウィルフリッドを愛している。ウィルフリッドもまた婚約者殿を愛している。彼らの間に割り込める人などいない」
「でも、可能性はゼロではありませんわ」
「私はカーミヤの不器用なところが好きだ。素直になれずに悪態をつくところも、そのあと気まずそうに訂正する面も。そして何より彼女は優しい。優しいからこそ、自分を傷つけてでも他者を救おうとする」
「ど、どこを見ているの、クロード? わたくしを見て」
「紅い髪も好きだ。周囲からの期待を裏切らないように、嫌いな赤いドレスを着こなす強《したた》かさが好きだ」
「わたくしはクロードのキラキラした笑顔が好き! 困っている人を見過ごせない学園の王子様のあなたが好きなの! あたしを見てよ! あたしだけを見てって言ってるの!!」
クロードは顔を伏せたふっと笑った。
それは照れたのではなく、呆れ、あるいは諦めの笑みだった。
「声が枯れそうだぞ。飲み物を飲んだ方がいい」
つい先程、使用人が運んできた水。
カーミヤはグラスを鷲掴みにして、それを一気に煽った。
「一つ教えておこう。私の婚約者なら、『好きなところはない』と言い放つだろう。こちらが絶望してしまうほどに、ぴしゃりとな」
「あたしはそんなことは言わない。ちゃんと伝え――っ。かはっ! ごほっ!?」
突然、喉を押さえながら、もがき苦しみだしたカーミヤ。
その姿を見てクロードは一瞬だけ顔をしかめた。
「な、なんで……。クロード! あ゛たしを、殺す、のか!? 四大公爵家の、娘っ、である、あ゛たしを゛!」
床に倒れまいとテーブルクロスに爪を立て、食器を落としながら叫ぶ。
「本当にこれでカーミヤが元に戻るのだろうな。ウィルフリッド」
カーミヤの霞んだ目に映るのは、この場には絶対に居ないはずの男の影。
自分よりも先にこの乙女ゲームの世界に転生し、あらゆる攻略対象キャラのルートを潰して回っている存在しないはずの男。ウィルフリッド・ブルブラックだった。
クロードに招かれたカーミヤは煌びやかなドレス姿で対面に着席し、次々に出されるフルコースを堪能していた。
流石は公爵家の使用人といったところで、無駄のない動きで給仕していく姿は惚れ惚れする。
「薬術大会には参加しなかったそうだな」
突然始まった会話にカーミヤの手が止まる。
「えぇ。わたくしの研究など、この世に不要ですわ」
「なぜそう思う? 確か、毒草についてだったか」
「毒を持つ草木についての研究なんて恐ろしい。なぜそのようなものに興味を持ったのか分かりませんわ」
その返答にクロードはわずかに眉をひそめた。
それは、明らかに以前のカーミヤ・クリムゾンとは異なる返答だったからだ。
彼女は毒を持つからといって嫌悪される草木を不憫に思い、少しでも有用性を証明できないかと研究の課題にしたのだ。
その考えは王立学園に入学してから持ったものではない。
幼少期は危険を承知の上で茨に向かって行くようなお転婆娘だったことをクロードは覚えている。
毒に冒され、数日に渡って高熱を出したこともあった。
その度にカーミヤは「この子は強い」と常人には理解できないことを言っていた。
そして、学園入学前には何者かによって母親に盛られた毒を、別の毒をもって解毒してみせたのだ。
毒草も使い方次第だと学んだカーミヤは、この国で一番と名高い薬師を輩出した王立学園への入学を決めた。
本来であれば別の学園への入学が決まっていたが、わがままを突き通し、一年先に入学していた婚約者であるクロードを追う形となった。
同じ学舎で、同じ時間を過ごすことはできないと思っていたクロードは大層喜んだ。しかし、愛情表現の苦手な彼はカーミヤに素直な気持ちを打ち明けられず、悶々とした日々を過ごすことになる。
ようやく歩み寄り、幼い頃と同じように外出できるような関係に戻った矢先、カーミヤ・クリムゾンが豹変した。
あの高嶺の花だったクリムゾンレッドはどこへやら。
今では自分よりも身分の低い家柄の生徒を嘲笑い、学園をサボるような非常識な女に成り下がった。
更に毒草の研究もやめてしまったという。あれほどまでに薬術大会にかける思いが強かったというのに。
そんな彼女の姿を見て、クロードは虚無感に襲われた。
「私が愛しているのは貴様ではない。貴様は誰だ? なぜ、カーミヤの姿をしている」
「何を仰っているのでしょう。わたくしはクリムゾン公爵家のカーミヤ・クリムゾンですわ」
その返答に対してもクロードは疑心感を抱かずにはいられなかった。
突拍子もなく「お前は誰だ」と問われても眉一つ動かさず、微笑むなんて異常だ。
こちらの頭がおかしくなったのかと疑われても仕方のない状況だが、目の前のカーミヤの姿をした何者かは、待ってました、と言わんばかりの自信に満ちた顔で即答した。
「私が在学中、男子寮で一夜を共にした日を覚えているか?」
「もちろんですわ」
照れるわけでもなく、カーミヤは過去を懐かしむように目を細めた。
「女に恥をかかせないで欲しかったですわ。それとも、あの日の続きを今日この後に?」
「私はカーミヤの不器用なところが好きだった。今のきみは不器用どころか大胆不敵、いや、卑しさすらも感じる」
「わたくしは気づいたの。言葉は口に出さなければ、気持ちは行動を起こさなければ、相手には伝わらないと」
「だから私を誘ったというのか?」
「クロード様を他の人に取られたくなかったのです。特にリューテシア・ファンドミーユには」
クロードはまさか後輩の婚約者の名前が出てくるとは夢にも思わなかった。
リューテシアは確かに美しく、賢く、優しい。貴族の階級に関係なく、多くの人と良好な関係を構築できる子だ。
反対にカーミヤは上級貴族としての矜持を重んじ、軽はずみに下級貴族と仲良くしたりはしない。それが自分に与えられた使命だとでも言うように他の生徒と距離をとっていた。
他の生徒がその態度を受け入れる中、ウィルフリッド・ブルブラックだけがカーミヤの心の壁を壊した。
クロードにとっては、リューテシアよりもウィルフリッドの方が気になって仕方がなかった。
当初はカーミヤがウィルフリッドに惹かれるのではないかと怯えていたほどだ。
彼こそがクロードにとって唯一の脅威だった。
だが、今はそう思わない。
ウィルフリッドは婚約者を愛する同志だ。互いの婚約者を奪い合うような仲ではない。
カーミヤからの発言でいかに心が通じ合っていなかったのかを再認識したクロードは幻滅し、絶句した。
「リューテシア嬢はウィルフリッドを愛している。ウィルフリッドもまた婚約者殿を愛している。彼らの間に割り込める人などいない」
「でも、可能性はゼロではありませんわ」
「私はカーミヤの不器用なところが好きだ。素直になれずに悪態をつくところも、そのあと気まずそうに訂正する面も。そして何より彼女は優しい。優しいからこそ、自分を傷つけてでも他者を救おうとする」
「ど、どこを見ているの、クロード? わたくしを見て」
「紅い髪も好きだ。周囲からの期待を裏切らないように、嫌いな赤いドレスを着こなす強《したた》かさが好きだ」
「わたくしはクロードのキラキラした笑顔が好き! 困っている人を見過ごせない学園の王子様のあなたが好きなの! あたしを見てよ! あたしだけを見てって言ってるの!!」
クロードは顔を伏せたふっと笑った。
それは照れたのではなく、呆れ、あるいは諦めの笑みだった。
「声が枯れそうだぞ。飲み物を飲んだ方がいい」
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カーミヤはグラスを鷲掴みにして、それを一気に煽った。
「一つ教えておこう。私の婚約者なら、『好きなところはない』と言い放つだろう。こちらが絶望してしまうほどに、ぴしゃりとな」
「あたしはそんなことは言わない。ちゃんと伝え――っ。かはっ! ごほっ!?」
突然、喉を押さえながら、もがき苦しみだしたカーミヤ。
その姿を見てクロードは一瞬だけ顔をしかめた。
「な、なんで……。クロード! あ゛たしを、殺す、のか!? 四大公爵家の、娘っ、である、あ゛たしを゛!」
床に倒れまいとテーブルクロスに爪を立て、食器を落としながら叫ぶ。
「本当にこれでカーミヤが元に戻るのだろうな。ウィルフリッド」
カーミヤの霞んだ目に映るのは、この場には絶対に居ないはずの男の影。
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