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第1章
第28話 委ねられた
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毎年、学年末はダンスパーティーで締めくくられる。
パートナーは基本的に誰でもよく、親睦パーティーと同じくらいカップルが成立しやすいイベントだ。
もちろん、強制参加ではなく任意参加だ。
早々に帰郷する生徒の中には参加したくてもできない人もいる。
俺は今年もリューテシアと参加してから実家に帰るつもりだった。
しかし、その予定は大幅に狂うことになる。
「すみません、ウィル様。今年は参加できません」
「……え?」
「父が早く帰ってくるように、と」
「あ、あぁ。そういうことか。それなら仕方ないな。じゃあ、一緒に――」
「とんでもない。わたしに付き合わせるわけにはいきませんから、ウィル様は最後まで楽しんでください」
それは酷というものだろう。
婚約者殿抜きで何を楽しめというのか。
「あ、でも!」
がっくり肩を落としていると、リューテシアは遠慮がちに上目遣いで告げた。
「他の御令嬢と仲睦まじくされるのは、あまり快く思いません」
それはそうだろうよ!
むしろ、そうであってくれよ!
心の中では全力でつっこみを入れつつも、表面上は取り繕う。
「そんなことするはずがないだろ。俺はリューテシアだけを愛しているのだから」
「……ウィル様。わたしもお慕いしております。ですから、他の方を選ばないでいただけると嬉しいです」
「?? うん。選ばないよ。なんの話?」
「あ、いえ! 忘れてください! それでは失礼します」
狼狽えながら女子寮の方へ早歩きで向かうリューテシアの背中を見送ってから、俺も男子寮に戻った。
まだ、パートナーが決められねぇ! と嘆くディードにジト目を向け、ラウンジから部屋へ向かおうとした時、背後から声をかけられた。
「親愛なる友よ。学年末パーティーにはリューテシア嬢と参加するのか?」
「いや、ついさっき断られてしまってな。今年は不参加の予定だ」
「うむ。それなら良かった。余と参加してくれんか?」
その発言にラウンジ内が騒めきだす。
カーミヤからルミナリオも攻略対象だと聞いて、こんな可愛い顔でも男なんだな、と安堵していたのに……。俺狙いなのか!?
一歩後ずさる俺を見たルミナリオは手を振りながら、疑惑を否定した。
「ウィルフリッドはオクスレイ公爵家の息子とダンスしたのだろう? なら、余と踊っても問題はないだろう」
「あー、うん、そうだけど。もう男同士で踊りたくないんだよ」
「つれないな。大切な話をしたいのだよ」
なんで、このゲームの登場人物は踊りながら大切な話をするんだよ。
製作者側の趣向か、それとも本当にそれが適切だと思っているのか?
了承したつもりはないのにルミナリオはその気になって当日を迎えてしまった。
リューテシアの居ないパーティーなんて、いちごの乗っていないショートケーキのようなものだ。
楽しいひと時に変わりはないが、今ひとつ味気ない。
そんなことを考えながらダンスホールの中心でルミナリオと踊っていた俺は彼の一声で我に返った。
「リューテシア嬢と仲違いでもしたのか?」
「まさか。実家からの呼び出しだってさ。そんなに急ぎの用事とはなんだろうな」
「余の勘だが、家に関わることだろうな」
本当にそうなら一大事だ。
無理に引き留めなくてよかった。
安堵したのも束の間。ルミナリオは不敵に笑い、唇を俺の耳元に近づけた。
「贋作《がんさく》とはいえ、黒薔薇を婚約者に贈ったらしいな」
何をいまさら。
そんなことは全校生徒が知っていることだ。
「その反応。意味を教えてくれる人はいなかったということでよいか?」
「意味……?」
そういえば、お母様は「よりにもよって」と言っていたっけ。
「黒薔薇は不滅と破滅の花。その意味は『永遠にあなただけを愛する』、『あなたを呪いましょう』だ」
それはつまり、死んでも一緒にいようね、という子供じみた意味と、好きすぎて殺したい、という狂人じみた意味を持つということだ。
「贈り物選びを間違えた、と言いたのか?」
「そうではない。お互い危ない橋を渡っていると思っただけだ。それにクロードが青薔薇を探すという愚かな行為にまで走ったのは、少なからずウィルフリッドの影響だろう?」
確かに黒薔薇の詳細について聞かれはしたが、俺が青い薔薇を探すように言ったわけでもないし、自生している場所を教えたわけでもない。
「ルミナリオこそ、青薔薇が咲いている場所を知らないのか? 王族だろ?」
「知らないと言えば嘘になるな。ただ、今は生えていないのだ。あればとっくに贈っている」
「へぇ、想い人がいるなんて知らなかった。誰だ?」
「ウィルフリッド」
「うげぇ。いらんいらん、捨てちまえ」
「ではリューテシア嬢、と言ったらどうする?」
「俺の家が破滅するとしてもお前をぶん殴る」
優雅な曲にかき消された俺の言葉は、確かにルミナリオの耳には届いたはずだ。
その証拠に彼は愉快そうに笑いながらステップを踏んでいる。
「冗談だ。親愛なる友の婚約者を取るような真似はしない。ただ、いずれはウィルフリッドやリューテシア嬢との縁を繋ぎたいと思っている」
意味がよく分からなかった。
こうして同じ学園に通って、ダンスしているだけでも縁を感じるけど。
「焦りはしない。今はこのひと時を存分に楽しもうではないか」
ルミナリオの言葉の真意が分からないまま、俺たちは一曲踊り、そのまま学年末パーティーは終わりを迎えた。
◇◆◇◆◇◆
一年ぶりの帰郷は婚約者殿と一緒にではなく、弟のトーマと一緒だった。
女子生徒からモテモテの弟は外の景色ではなく、俺の顔を見ながらニコニコしている。
トーマに将来を誓い合っている人が居ないと分かった途端に、アプローチを開始した女子生徒をスマートに断る姿は圧巻の一言だ。
今は好意を寄せている人も居ないというし、このモテ男は一体なにがしたいのだろう。
「トーマはなぜ告白を断り続けるんだ? 学園外に気になる人がいるとか?」
「まさか。僕は兄さんのような男になるまで女性と交際するつもりはありません」
「それはつまり、お父様の決めた婚約者にしか気を許さないと?」
「うーん。兄さんはご自分が女生徒から人気があると認識されていますか?」
「ない。俺、告白されたことないし」
素直に答えれば、トーマはがっくりと肩を落として苦笑いを浮かべた。
「兄さんもクロード様も婚約者がいるから女生徒が積極的にならないだけです。だから、僕に告白してくる人はそういった方々なのですよ」
こいつ、本気でそんなことを思っているのか。
これは良くない。
本気でトーマを好いてくれている子だっているはずなのに。
そういった説教じみた話をしているうちに馬車が停車した。
「お帰りなさいませ、ウィルフリッド坊ちゃん、トーマ坊ちゃん」
久々に会う執事長は相変わらず生真面目にお辞儀して、俺たちの荷物を奪った。
「ウィルフリッド坊ちゃんはご当主様のお部屋へ。大切な話があるとのことです」
言われた通りに父の部屋へ向かうや否や、父は俺の肩を掴み、見たことのない怯えた顔で声を荒げた。
「お前はとんでもないことをしたな。見ろ、こんなにも求婚の申し出が来ている。他の学園に通っているはずの貴族令嬢や他国のお嬢様からもだ」
「……なにかの間違いでは?」
テーブルの上に乱雑に置かれた封筒を一つ取り、内容を確認する。それは父の言う通り、間違いなく正式な文書だった。
同様の封筒がざっと数えて20通はある。
「全部、俺宛てですか? でも、リューテシアがいるのに」
「ファンドミーユ子爵家よりも位の高い家ばかりだ。あらかじめ決まっていた婚約を白紙にしてでも、お前を欲しいと言っている家もあるくらいだ。すでに婚約破棄をしてしまっている家もある」
「そんなことをしたらとんでもないことになるのでは……?」
「もうなっている。お前がこれまで通りにリューテシアを選べば、破滅する貴族が出るかもしれん。没落というものだ。ただ、この封筒の中には我がブルブラック家とファンドミーユ家との話をなかったことにすることが可能な力を持つ家があることも事実だ」
おいおいおい、待ってくれよ。
ここでリューテシア以外を選べば、俺は下半身事情によって破滅するってことだろ!? しかも、実家には圧力をかけられているだって!?
逆にリューテシアを選べば、他の家が破滅するかもしれないって!?
なんでそんな大事な決定権をモブの俺に委ねるんだよ!!
パートナーは基本的に誰でもよく、親睦パーティーと同じくらいカップルが成立しやすいイベントだ。
もちろん、強制参加ではなく任意参加だ。
早々に帰郷する生徒の中には参加したくてもできない人もいる。
俺は今年もリューテシアと参加してから実家に帰るつもりだった。
しかし、その予定は大幅に狂うことになる。
「すみません、ウィル様。今年は参加できません」
「……え?」
「父が早く帰ってくるように、と」
「あ、あぁ。そういうことか。それなら仕方ないな。じゃあ、一緒に――」
「とんでもない。わたしに付き合わせるわけにはいきませんから、ウィル様は最後まで楽しんでください」
それは酷というものだろう。
婚約者殿抜きで何を楽しめというのか。
「あ、でも!」
がっくり肩を落としていると、リューテシアは遠慮がちに上目遣いで告げた。
「他の御令嬢と仲睦まじくされるのは、あまり快く思いません」
それはそうだろうよ!
むしろ、そうであってくれよ!
心の中では全力でつっこみを入れつつも、表面上は取り繕う。
「そんなことするはずがないだろ。俺はリューテシアだけを愛しているのだから」
「……ウィル様。わたしもお慕いしております。ですから、他の方を選ばないでいただけると嬉しいです」
「?? うん。選ばないよ。なんの話?」
「あ、いえ! 忘れてください! それでは失礼します」
狼狽えながら女子寮の方へ早歩きで向かうリューテシアの背中を見送ってから、俺も男子寮に戻った。
まだ、パートナーが決められねぇ! と嘆くディードにジト目を向け、ラウンジから部屋へ向かおうとした時、背後から声をかけられた。
「親愛なる友よ。学年末パーティーにはリューテシア嬢と参加するのか?」
「いや、ついさっき断られてしまってな。今年は不参加の予定だ」
「うむ。それなら良かった。余と参加してくれんか?」
その発言にラウンジ内が騒めきだす。
カーミヤからルミナリオも攻略対象だと聞いて、こんな可愛い顔でも男なんだな、と安堵していたのに……。俺狙いなのか!?
一歩後ずさる俺を見たルミナリオは手を振りながら、疑惑を否定した。
「ウィルフリッドはオクスレイ公爵家の息子とダンスしたのだろう? なら、余と踊っても問題はないだろう」
「あー、うん、そうだけど。もう男同士で踊りたくないんだよ」
「つれないな。大切な話をしたいのだよ」
なんで、このゲームの登場人物は踊りながら大切な話をするんだよ。
製作者側の趣向か、それとも本当にそれが適切だと思っているのか?
了承したつもりはないのにルミナリオはその気になって当日を迎えてしまった。
リューテシアの居ないパーティーなんて、いちごの乗っていないショートケーキのようなものだ。
楽しいひと時に変わりはないが、今ひとつ味気ない。
そんなことを考えながらダンスホールの中心でルミナリオと踊っていた俺は彼の一声で我に返った。
「リューテシア嬢と仲違いでもしたのか?」
「まさか。実家からの呼び出しだってさ。そんなに急ぎの用事とはなんだろうな」
「余の勘だが、家に関わることだろうな」
本当にそうなら一大事だ。
無理に引き留めなくてよかった。
安堵したのも束の間。ルミナリオは不敵に笑い、唇を俺の耳元に近づけた。
「贋作《がんさく》とはいえ、黒薔薇を婚約者に贈ったらしいな」
何をいまさら。
そんなことは全校生徒が知っていることだ。
「その反応。意味を教えてくれる人はいなかったということでよいか?」
「意味……?」
そういえば、お母様は「よりにもよって」と言っていたっけ。
「黒薔薇は不滅と破滅の花。その意味は『永遠にあなただけを愛する』、『あなたを呪いましょう』だ」
それはつまり、死んでも一緒にいようね、という子供じみた意味と、好きすぎて殺したい、という狂人じみた意味を持つということだ。
「贈り物選びを間違えた、と言いたのか?」
「そうではない。お互い危ない橋を渡っていると思っただけだ。それにクロードが青薔薇を探すという愚かな行為にまで走ったのは、少なからずウィルフリッドの影響だろう?」
確かに黒薔薇の詳細について聞かれはしたが、俺が青い薔薇を探すように言ったわけでもないし、自生している場所を教えたわけでもない。
「ルミナリオこそ、青薔薇が咲いている場所を知らないのか? 王族だろ?」
「知らないと言えば嘘になるな。ただ、今は生えていないのだ。あればとっくに贈っている」
「へぇ、想い人がいるなんて知らなかった。誰だ?」
「ウィルフリッド」
「うげぇ。いらんいらん、捨てちまえ」
「ではリューテシア嬢、と言ったらどうする?」
「俺の家が破滅するとしてもお前をぶん殴る」
優雅な曲にかき消された俺の言葉は、確かにルミナリオの耳には届いたはずだ。
その証拠に彼は愉快そうに笑いながらステップを踏んでいる。
「冗談だ。親愛なる友の婚約者を取るような真似はしない。ただ、いずれはウィルフリッドやリューテシア嬢との縁を繋ぎたいと思っている」
意味がよく分からなかった。
こうして同じ学園に通って、ダンスしているだけでも縁を感じるけど。
「焦りはしない。今はこのひと時を存分に楽しもうではないか」
ルミナリオの言葉の真意が分からないまま、俺たちは一曲踊り、そのまま学年末パーティーは終わりを迎えた。
◇◆◇◆◇◆
一年ぶりの帰郷は婚約者殿と一緒にではなく、弟のトーマと一緒だった。
女子生徒からモテモテの弟は外の景色ではなく、俺の顔を見ながらニコニコしている。
トーマに将来を誓い合っている人が居ないと分かった途端に、アプローチを開始した女子生徒をスマートに断る姿は圧巻の一言だ。
今は好意を寄せている人も居ないというし、このモテ男は一体なにがしたいのだろう。
「トーマはなぜ告白を断り続けるんだ? 学園外に気になる人がいるとか?」
「まさか。僕は兄さんのような男になるまで女性と交際するつもりはありません」
「それはつまり、お父様の決めた婚約者にしか気を許さないと?」
「うーん。兄さんはご自分が女生徒から人気があると認識されていますか?」
「ない。俺、告白されたことないし」
素直に答えれば、トーマはがっくりと肩を落として苦笑いを浮かべた。
「兄さんもクロード様も婚約者がいるから女生徒が積極的にならないだけです。だから、僕に告白してくる人はそういった方々なのですよ」
こいつ、本気でそんなことを思っているのか。
これは良くない。
本気でトーマを好いてくれている子だっているはずなのに。
そういった説教じみた話をしているうちに馬車が停車した。
「お帰りなさいませ、ウィルフリッド坊ちゃん、トーマ坊ちゃん」
久々に会う執事長は相変わらず生真面目にお辞儀して、俺たちの荷物を奪った。
「ウィルフリッド坊ちゃんはご当主様のお部屋へ。大切な話があるとのことです」
言われた通りに父の部屋へ向かうや否や、父は俺の肩を掴み、見たことのない怯えた顔で声を荒げた。
「お前はとんでもないことをしたな。見ろ、こんなにも求婚の申し出が来ている。他の学園に通っているはずの貴族令嬢や他国のお嬢様からもだ」
「……なにかの間違いでは?」
テーブルの上に乱雑に置かれた封筒を一つ取り、内容を確認する。それは父の言う通り、間違いなく正式な文書だった。
同様の封筒がざっと数えて20通はある。
「全部、俺宛てですか? でも、リューテシアがいるのに」
「ファンドミーユ子爵家よりも位の高い家ばかりだ。あらかじめ決まっていた婚約を白紙にしてでも、お前を欲しいと言っている家もあるくらいだ。すでに婚約破棄をしてしまっている家もある」
「そんなことをしたらとんでもないことになるのでは……?」
「もうなっている。お前がこれまで通りにリューテシアを選べば、破滅する貴族が出るかもしれん。没落というものだ。ただ、この封筒の中には我がブルブラック家とファンドミーユ家との話をなかったことにすることが可能な力を持つ家があることも事実だ」
おいおいおい、待ってくれよ。
ここでリューテシア以外を選べば、俺は下半身事情によって破滅するってことだろ!? しかも、実家には圧力をかけられているだって!?
逆にリューテシアを選べば、他の家が破滅するかもしれないって!?
なんでそんな大事な決定権をモブの俺に委ねるんだよ!!
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