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幼児編小話
罰ゲームは危険(日常:誘拐事件後:葉)
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ちりん、ちりん…。
縁側に吊るされた風鈴が風になびき涼しい音を響かせる。
ちりん、ちりん、ちりん…。
風流で良い音だ。
ちりん…ちりん…りん…。
家だとこんな音は聞けない。聞けるのはいらっしゃいませか何グラムお求めですかくらいで…。
ちりりりりりりりりんっ!!
「だああああっ!!うるっせぇーっ!!」
風鈴の音にも限度があるだろっ!なんだって、こんな風の強い日に風鈴下げてんだよっ!
俺はのっそりと立ち上がると、下がっている風鈴を取り外した。
風鈴片手にぐったりしていると、パタパタと奥から姫が走って来た。その両手には椅子を抱えて。
「あ、透馬お兄ちゃん。取ってくれたんだっ。ありがとー」
成程。姫も風鈴をとりたかったのか。
「いや。あまりに五月蠅かったからとっちまった」
「だよねぇ。風鈴って程よい穏やかな風の時に心地良い物であって、あんな非常警報並に鳴られたらただただ五月蠅いよね~」
うんうんと頷き合う。
「でも、今日は涼しいよね。風があるし」
「だなぁ。まぁ家に比べたらここは暑いと言っても涼しいけど」
「住宅街って暑いよね~。田舎はその点窓開けっぱでもオーケーだし良いよね~」
のんびりとした会話。そこで俺は姫がずっと椅子を持っている事に気づく。姫から椅子を取り上げて、代わりに風鈴を渡す。
「これ、どっから持って来たんだ?」
「お祖父ちゃんの書斎~」
「なら、持って行くか」
「あ、私も行く~」
家の中を二人で世間話しながら歩き、一階の奥にある源祖父さんの書斎についた。
ドアを開けると、そこには仕事をしている源祖父さんの姿があったが、何やら鬼気迫る表情で書類を書いている。
何かあったんだろうか?
「お祖父ちゃん、椅子ありがとー」
「ん?椅子?」
ふと祖父さんの足元を見ると、何故か空気椅子で踏ん張っていた。
姫、何も使っていた椅子を借りる必要はなかったんじゃないか?もしくは源祖父さんに取って貰えば良かったんじゃ…?
風鈴を源祖父さんの机の上に置き、俺から椅子を受け取ると、
「よいしょっ」
「ふおっ!?」
ずこっと椅子を源祖父さんの尻の下に突っ込んだ。強制膝裏攻撃を受けた源祖父さんは椅子に沈みこむ。容赦ねぇな…。
「さ、行こう?透馬お兄ちゃん」
「お、おう…」
沈みこんだ源祖父さんに憐れみの視線を送り、書斎を出た。
「姫。なんだって源祖父さんにだけ塩対応?」
「お祖母ちゃんがそうしろって言うから」
………源祖父さん。あの温和な祖母さんにそこまで言わせる何かしたのか?
とりあえず、ここの女性陣には逆らわない。そう心に誓った。
その後、暫く姫と過ごし、日が暮れて夕飯を食べ、その日の夜。
俺達子供連中は一つの部屋で集まって過ごしていた。
皆でトランプ。ババ抜き勝負。
トップ抜けは奏輔。二位で鴇、三位に俺で、四位に姫。五位で葵が抜けて、今最下位争いの大地と棗。
そして、当然と言えば当然の様に。
「はい、あがりです」
「まーけーたー…」
大地が最下位になった。すると、姫は嬉しそうににっかりと笑い。
「大地お兄ちゃんに罰ゲーム~」
ブラシとシュシュを取り出した。手早く大地の短い髪をとかし、まとめてシュシュで結ぶ。右前方の頭にひょこんっと小さく結ばれたそれ。
皆はそれを指さして笑った。
「リベンジ、行くぞーっ」
悔しくなった大地が二回戦を宣言。
皆頷き勝負へ。
二回戦の結果、トップで姫、二位に大地、三位に棗で、四位に葵、五位で俺が抜けて、何度もババの往復が続き奏輔が勝ち、鴇が負けた。
珍しい事もあるものだ。鴇が負けるなんて。目を白黒させていると。
「美鈴。お前、ズルいだろ」
「ふふ~ん。いいの、鴇お兄ちゃんはこれくらいのハンデがあった方がっ」
「ハンデ?お姫さん、鴇に何したん?」
俺も気になる。鴇が負けるような何かをしたのか?
「そんな表立ってのずるはしてないよ?ただ、ずーっと鴇お兄ちゃんと話してただけ」
そう言われれば、ずっと鴇に姫は話しかけていた。相手と睨み合ってる最中も、ずっと。
そうか。あれは鴇に甘えてるんじゃなくて、鴇の意識を他に持って行かせようとしてたのか。
「でも、そんなズル出来るの、鈴ちゃんだけだよね」
「うん。僕もそのズル受けたい」
「棗。本音が出てる。ボロッと口から洩れてるよっ」
慌てて口を噤む棗に苦笑する葵。だが確かにこのズルを使えるのは姫だけだろう。
「お待ちかねの罰ゲーム~」
すちゃっと姫が取り出したのは…カチューシャ?しかも猫耳付きだ。
「えいっ」
ずぼっと頭に被せられる鴇は、はぁ~っと盛大に溜息をついた。
「…お姫さんがつけるとあぁも可愛かったのに、鴇がつけると途端に怖なるのは何でや…?」
「あの猫の威圧感、はんぱねー」
「…もう一度やるぞ」
めらっと何か復讐心を燃やした鴇がトランプを切り始める。
まぁ逆らう必要もなく、三回戦に挑む。
三回戦の結果は、トップで鴇、二位で葵、三位に大地、四位で俺、五位で奏輔、そして姫と棗の一騎打ち。
結果、棗が負けた。
「罰ゲーム~っ」
すちゃっと取り出された、口紅。
「え?ちょ、鈴、ちょっと待ってっ」
「待ったなし~」
えいっと姫は棗の顔を捕まえる。諦めた棗がされるがままに姫に口紅を塗られていた。
…何も紫塗らなくても…。せめて赤にしてやれよ…。
葵が棗の顔を見て容赦なく笑う。それに怒った棗が再戦を挑み、今度は葵がビリになった。
問答無用でつけまつげを姫につけられ、仕返しとばかりに笑われる。
そこから更に再戦に再戦が続き。
負けなしだった俺も奏輔もとうとう負けて、奏輔は髪に三つ編みを入れられ、俺は何故かアイラインを引かれた。
それから暫くゲームは続き、皆の顔がすごい事になり始めた。厚化粧の男集団。なんだこれ。そんな中あれから一度も負けていない鴇はカチューシャのみだ。最初の頃の罰ゲームがいかに可愛かったものだったかと思い知らされる。
って言うか、よく考えたら姫、負けてなくね?
しかもお風呂入るーって中座していなくなったし。勝ち逃げか?
「どうするー?姫ちゃんもいなくなったし、中断するー?」
大地の言葉に疲れ切った俺達は素直に頷く。
すると、突然背後から大爆笑が聞こえた。
「なーに?貴方達のその顔っ」
佳織さんだった。奏輔が代表して説明すると、素直に納得してくれた。そして…。
「美鈴が帰ってきたら私も混ぜてもう一度やりましょう?」
ここ数日の間で佳織さんに逆らうのは馬鹿のする事だと学んだ俺達はまたも素直に頷く。
暫く雑談をしていると、姫が戻ってきた。佳織さんの顔を見てひくっと頬を引き攣らせた。
「さ、美鈴?遊びましょう?」
「え、えーっと、私おねむです。ねるのですー?」
「はいはい。やりましょうねぇ」
逃げようとした姫をあっさりととっ捕まえて、最後の勝負だとトランプを配りだした。
結果は、佳織さんの圧勝で、佳織さんの登場により表情が驚くほど読みやすくなった姫の完敗だった。
「美鈴~、罰ゲームね~」
「ママ、鬼の笑顔だわ…」
「そうねぇ、何にしようかしら…」
にやにやと笑う佳織さんの前で姫は恐怖でがたぶるしてる。
「決めたわっ。明日から夕飯の時、皆の膝の上でとること」
「えーっ!?」
………佳織さん。…グッジョブっ!
「そ、それは皆迷惑なんじゃっ!」
助けを求めるように姫が皆を見渡すが。
「美鈴。一人だけ罰ゲームから逃げる、なんてことはしないよな?」
「うぅ…食べ辛いと思うの…」
「大丈夫だよ、鈴ちゃん。膝の間に座れば全然問題ないよ」
「………行儀悪いと思うの……」
「大丈夫だよ、鈴。なんなら僕達が食べさせてあげるから」
「………私だけ罰ゲームのスパンが長いと思うの……」
「それは諦めるしかないねー」
「お兄ちゃん達、なんでそんな嬉しそー…?」
「俺らにとって、最高のご褒美やからな」
「こんなのご褒美になるのー?」
「なるっ!」
俺は皆の代表で拳を作って訴えた。
姫は反論する術を失い、力尽きた。
翌日から、姫は罰ゲームにならい、皆の膝の間で食事をとるようになった。
当然、俺の回もあった。
…………あの瞬間は至福過ぎて、忘れる事は決してないだろう。
縁側に吊るされた風鈴が風になびき涼しい音を響かせる。
ちりん、ちりん、ちりん…。
風流で良い音だ。
ちりん…ちりん…りん…。
家だとこんな音は聞けない。聞けるのはいらっしゃいませか何グラムお求めですかくらいで…。
ちりりりりりりりりんっ!!
「だああああっ!!うるっせぇーっ!!」
風鈴の音にも限度があるだろっ!なんだって、こんな風の強い日に風鈴下げてんだよっ!
俺はのっそりと立ち上がると、下がっている風鈴を取り外した。
風鈴片手にぐったりしていると、パタパタと奥から姫が走って来た。その両手には椅子を抱えて。
「あ、透馬お兄ちゃん。取ってくれたんだっ。ありがとー」
成程。姫も風鈴をとりたかったのか。
「いや。あまりに五月蠅かったからとっちまった」
「だよねぇ。風鈴って程よい穏やかな風の時に心地良い物であって、あんな非常警報並に鳴られたらただただ五月蠅いよね~」
うんうんと頷き合う。
「でも、今日は涼しいよね。風があるし」
「だなぁ。まぁ家に比べたらここは暑いと言っても涼しいけど」
「住宅街って暑いよね~。田舎はその点窓開けっぱでもオーケーだし良いよね~」
のんびりとした会話。そこで俺は姫がずっと椅子を持っている事に気づく。姫から椅子を取り上げて、代わりに風鈴を渡す。
「これ、どっから持って来たんだ?」
「お祖父ちゃんの書斎~」
「なら、持って行くか」
「あ、私も行く~」
家の中を二人で世間話しながら歩き、一階の奥にある源祖父さんの書斎についた。
ドアを開けると、そこには仕事をしている源祖父さんの姿があったが、何やら鬼気迫る表情で書類を書いている。
何かあったんだろうか?
「お祖父ちゃん、椅子ありがとー」
「ん?椅子?」
ふと祖父さんの足元を見ると、何故か空気椅子で踏ん張っていた。
姫、何も使っていた椅子を借りる必要はなかったんじゃないか?もしくは源祖父さんに取って貰えば良かったんじゃ…?
風鈴を源祖父さんの机の上に置き、俺から椅子を受け取ると、
「よいしょっ」
「ふおっ!?」
ずこっと椅子を源祖父さんの尻の下に突っ込んだ。強制膝裏攻撃を受けた源祖父さんは椅子に沈みこむ。容赦ねぇな…。
「さ、行こう?透馬お兄ちゃん」
「お、おう…」
沈みこんだ源祖父さんに憐れみの視線を送り、書斎を出た。
「姫。なんだって源祖父さんにだけ塩対応?」
「お祖母ちゃんがそうしろって言うから」
………源祖父さん。あの温和な祖母さんにそこまで言わせる何かしたのか?
とりあえず、ここの女性陣には逆らわない。そう心に誓った。
その後、暫く姫と過ごし、日が暮れて夕飯を食べ、その日の夜。
俺達子供連中は一つの部屋で集まって過ごしていた。
皆でトランプ。ババ抜き勝負。
トップ抜けは奏輔。二位で鴇、三位に俺で、四位に姫。五位で葵が抜けて、今最下位争いの大地と棗。
そして、当然と言えば当然の様に。
「はい、あがりです」
「まーけーたー…」
大地が最下位になった。すると、姫は嬉しそうににっかりと笑い。
「大地お兄ちゃんに罰ゲーム~」
ブラシとシュシュを取り出した。手早く大地の短い髪をとかし、まとめてシュシュで結ぶ。右前方の頭にひょこんっと小さく結ばれたそれ。
皆はそれを指さして笑った。
「リベンジ、行くぞーっ」
悔しくなった大地が二回戦を宣言。
皆頷き勝負へ。
二回戦の結果、トップで姫、二位に大地、三位に棗で、四位に葵、五位で俺が抜けて、何度もババの往復が続き奏輔が勝ち、鴇が負けた。
珍しい事もあるものだ。鴇が負けるなんて。目を白黒させていると。
「美鈴。お前、ズルいだろ」
「ふふ~ん。いいの、鴇お兄ちゃんはこれくらいのハンデがあった方がっ」
「ハンデ?お姫さん、鴇に何したん?」
俺も気になる。鴇が負けるような何かをしたのか?
「そんな表立ってのずるはしてないよ?ただ、ずーっと鴇お兄ちゃんと話してただけ」
そう言われれば、ずっと鴇に姫は話しかけていた。相手と睨み合ってる最中も、ずっと。
そうか。あれは鴇に甘えてるんじゃなくて、鴇の意識を他に持って行かせようとしてたのか。
「でも、そんなズル出来るの、鈴ちゃんだけだよね」
「うん。僕もそのズル受けたい」
「棗。本音が出てる。ボロッと口から洩れてるよっ」
慌てて口を噤む棗に苦笑する葵。だが確かにこのズルを使えるのは姫だけだろう。
「お待ちかねの罰ゲーム~」
すちゃっと姫が取り出したのは…カチューシャ?しかも猫耳付きだ。
「えいっ」
ずぼっと頭に被せられる鴇は、はぁ~っと盛大に溜息をついた。
「…お姫さんがつけるとあぁも可愛かったのに、鴇がつけると途端に怖なるのは何でや…?」
「あの猫の威圧感、はんぱねー」
「…もう一度やるぞ」
めらっと何か復讐心を燃やした鴇がトランプを切り始める。
まぁ逆らう必要もなく、三回戦に挑む。
三回戦の結果は、トップで鴇、二位で葵、三位に大地、四位で俺、五位で奏輔、そして姫と棗の一騎打ち。
結果、棗が負けた。
「罰ゲーム~っ」
すちゃっと取り出された、口紅。
「え?ちょ、鈴、ちょっと待ってっ」
「待ったなし~」
えいっと姫は棗の顔を捕まえる。諦めた棗がされるがままに姫に口紅を塗られていた。
…何も紫塗らなくても…。せめて赤にしてやれよ…。
葵が棗の顔を見て容赦なく笑う。それに怒った棗が再戦を挑み、今度は葵がビリになった。
問答無用でつけまつげを姫につけられ、仕返しとばかりに笑われる。
そこから更に再戦に再戦が続き。
負けなしだった俺も奏輔もとうとう負けて、奏輔は髪に三つ編みを入れられ、俺は何故かアイラインを引かれた。
それから暫くゲームは続き、皆の顔がすごい事になり始めた。厚化粧の男集団。なんだこれ。そんな中あれから一度も負けていない鴇はカチューシャのみだ。最初の頃の罰ゲームがいかに可愛かったものだったかと思い知らされる。
って言うか、よく考えたら姫、負けてなくね?
しかもお風呂入るーって中座していなくなったし。勝ち逃げか?
「どうするー?姫ちゃんもいなくなったし、中断するー?」
大地の言葉に疲れ切った俺達は素直に頷く。
すると、突然背後から大爆笑が聞こえた。
「なーに?貴方達のその顔っ」
佳織さんだった。奏輔が代表して説明すると、素直に納得してくれた。そして…。
「美鈴が帰ってきたら私も混ぜてもう一度やりましょう?」
ここ数日の間で佳織さんに逆らうのは馬鹿のする事だと学んだ俺達はまたも素直に頷く。
暫く雑談をしていると、姫が戻ってきた。佳織さんの顔を見てひくっと頬を引き攣らせた。
「さ、美鈴?遊びましょう?」
「え、えーっと、私おねむです。ねるのですー?」
「はいはい。やりましょうねぇ」
逃げようとした姫をあっさりととっ捕まえて、最後の勝負だとトランプを配りだした。
結果は、佳織さんの圧勝で、佳織さんの登場により表情が驚くほど読みやすくなった姫の完敗だった。
「美鈴~、罰ゲームね~」
「ママ、鬼の笑顔だわ…」
「そうねぇ、何にしようかしら…」
にやにやと笑う佳織さんの前で姫は恐怖でがたぶるしてる。
「決めたわっ。明日から夕飯の時、皆の膝の上でとること」
「えーっ!?」
………佳織さん。…グッジョブっ!
「そ、それは皆迷惑なんじゃっ!」
助けを求めるように姫が皆を見渡すが。
「美鈴。一人だけ罰ゲームから逃げる、なんてことはしないよな?」
「うぅ…食べ辛いと思うの…」
「大丈夫だよ、鈴ちゃん。膝の間に座れば全然問題ないよ」
「………行儀悪いと思うの……」
「大丈夫だよ、鈴。なんなら僕達が食べさせてあげるから」
「………私だけ罰ゲームのスパンが長いと思うの……」
「それは諦めるしかないねー」
「お兄ちゃん達、なんでそんな嬉しそー…?」
「俺らにとって、最高のご褒美やからな」
「こんなのご褒美になるのー?」
「なるっ!」
俺は皆の代表で拳を作って訴えた。
姫は反論する術を失い、力尽きた。
翌日から、姫は罰ゲームにならい、皆の膝の間で食事をとるようになった。
当然、俺の回もあった。
…………あの瞬間は至福過ぎて、忘れる事は決してないだろう。
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