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「神崎くん、聞いている」
神崎は、担当作家である安藤の家に来ていた。
「何ですか? 書き上げたんですか」
安藤の締め切りが近く、さら過去に締め切りを守らず、逃亡し大迷惑を
かけられたことも踏まえ、時間を作って監視に来ている。
「まだだよ。そんなに、すぐには書けないよ。彼みたいにさ」
安藤の口から彼の名前が出て、反応してしまう
その反応を見逃さなかった安藤は、
「昨日は大変だったね。大丈夫だったかい? 彼に愚痴を聞いてもらえたかい」
「そうですね、先生よりは建設的な意見を頂きましたよ」
「ふ~ん、そうよかったね。でも何かあったでしょう。わかるんだよ。
僕の趣味は人間観察。今の君が失恋で傷心している顔には見えないんだよね」
「彼と何かあったでしょう」
「先生には関係ないでしょう。くだらないこと言ってないで、書いてください」
「だってね。降りてこないんだよ。
あ、そうだ。お願いがあるんだけど、聞いてくれる」
「何ですか」
「大内くんに貸している、資料を取ってきてくれる。どうしても今必要なんだ。お願い」
困惑している神崎に何にもないんでしょうと意地悪く笑う
「わかりました。でも逃げないでくださいよ。すぐに戻ります。
安藤の家を出た神崎は、彼の家に向かう足は重かった。
早く受け取って帰らなければとは
思うが、足が止まってしまった。彼の前でどんな顔をすればいいのかわからない。
今まで積み上げてきた関係を壊したくない。一緒にいたい。
それなら昨日のことは忘れるべきだ。それが大人だろう。
お互いお酒が入ってたし、敬也さんだってかなり酔ってた
お互いの関係と立場を守るためにもそれが最善の答えだろう。忘れたほうがいい
それなのに忘れられない。俺を気を失うまで抱くような、
乱暴で強引な敬也さんを俺は知らない
そんな敬也さんに興奮する俺って本当に才能あるのかも」
体が疼き、お腹に手をあてる。この中に彼のが挿っていたんだ。
動くたびに、自分の中の見せたくない感情を引きずり出され、
みっともなく
泣き叫ぶ。
もう一度あの人にめちゃくちゃにされてみたい
今度はお酒抜きのシラフで抱かれたい。
あの人は次はどんな風に俺を抱くんだろう
期待している。
「期待しちゃ駄目だろう」
神崎は、担当作家である安藤の家に来ていた。
「何ですか? 書き上げたんですか」
安藤の締め切りが近く、さら過去に締め切りを守らず、逃亡し大迷惑を
かけられたことも踏まえ、時間を作って監視に来ている。
「まだだよ。そんなに、すぐには書けないよ。彼みたいにさ」
安藤の口から彼の名前が出て、反応してしまう
その反応を見逃さなかった安藤は、
「昨日は大変だったね。大丈夫だったかい? 彼に愚痴を聞いてもらえたかい」
「そうですね、先生よりは建設的な意見を頂きましたよ」
「ふ~ん、そうよかったね。でも何かあったでしょう。わかるんだよ。
僕の趣味は人間観察。今の君が失恋で傷心している顔には見えないんだよね」
「彼と何かあったでしょう」
「先生には関係ないでしょう。くだらないこと言ってないで、書いてください」
「だってね。降りてこないんだよ。
あ、そうだ。お願いがあるんだけど、聞いてくれる」
「何ですか」
「大内くんに貸している、資料を取ってきてくれる。どうしても今必要なんだ。お願い」
困惑している神崎に何にもないんでしょうと意地悪く笑う
「わかりました。でも逃げないでくださいよ。すぐに戻ります。
安藤の家を出た神崎は、彼の家に向かう足は重かった。
早く受け取って帰らなければとは
思うが、足が止まってしまった。彼の前でどんな顔をすればいいのかわからない。
今まで積み上げてきた関係を壊したくない。一緒にいたい。
それなら昨日のことは忘れるべきだ。それが大人だろう。
お互いお酒が入ってたし、敬也さんだってかなり酔ってた
お互いの関係と立場を守るためにもそれが最善の答えだろう。忘れたほうがいい
それなのに忘れられない。俺を気を失うまで抱くような、
乱暴で強引な敬也さんを俺は知らない
そんな敬也さんに興奮する俺って本当に才能あるのかも」
体が疼き、お腹に手をあてる。この中に彼のが挿っていたんだ。
動くたびに、自分の中の見せたくない感情を引きずり出され、
みっともなく
泣き叫ぶ。
もう一度あの人にめちゃくちゃにされてみたい
今度はお酒抜きのシラフで抱かれたい。
あの人は次はどんな風に俺を抱くんだろう
期待している。
「期待しちゃ駄目だろう」
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