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第五話
諦めかけていたあの時間
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セレーネのお目付役が現れたため、しばらくは無理だろうと諦めていたがアティウラの機転によりいきなりチャンスが訪れてしまった。
しかしあれだけ息巻いていたセレーネだったが、部屋に入って二人だけになるとお互いに俯き気味にしばらくお見合い状態になっていた。
前は彼女からだったから、今度は俺の方からいくべきだな。
「せ、セレーネ……」
「……勇者様」
「はっ!? なにか嫌な予感!!」
がばっ!
それまで寝ていたアンリが急に目を覚ました。
「……あ、あれ?」
周りを見ると、見知らぬ部屋で大きなベッドに寝かされていて両隣には師匠とちびっ子が寝ていた。
「どうしたの?」
「師匠、ごめんなさい起こしてしまって」
黙って首を横に振るアティウラ。
「……お手洗い行ってきます」
部屋にお手洗いが付いておらず、1階に降りて裏手から一度外に出た小さな建物がトイレである。
「え、ちょっと格好」
だがアンリは何も言わずフラフラと部屋を出て行ってしまった。
「……ま、いいか」
アティウラはそのまま横になるのであった。
「勇者様……わたくし……もう……」
「あ、ああ……」
セレーネをそっと抱きしめると、彼女は俺に身を預けるようにしてきた。
「よ、よし、じゃあ」
「……勇者様」
「ううー……」
寝ぼけ眼で暗い廊下を歩いて、なんとかトイレまで辿り着いたアンリは早速と中に入った。
「……ふう」
がちゃ。
「え?」
「あ……」
「なっ!?」
真っ最中にいきなり扉が開いた。
そう、もしかしなくてもこの流れといえば……。
「あ、ごめん、人が入っているなんて」
「……い、いえ」
扉を開けたのはデルであった。彼女も同じくトイレで目が覚めたらしい。
「え、えーっと、もしかして僕があいつの役目を取っちゃったのかな?」
平静を装ってすぐに扉を閉めたが、デルは意外と驚いて一気に目が覚めた。
同性とはいえ、他人のそんな姿を見ると色々とドキドキして気まずい。
「いやいやまてまて、なんでそういう話になる? たまたまトイレにお互い居合わせただけの話じゃないか」
がちゃ。
「ふわぁ……終わりましたので……次どうぞ」
「あ、う、うん」
アンリは全く気にしていないのか、あくびをしながら出て来た。
教会で共同生活をしているって話なのでそういうトラブルに慣れているのかもしれない。
「じゃ……お先に」
アンリは寝ぼけたままふらーっと歩いて行ってしまった。
「……なんか僕が考えすぎていただけか。って、僕も入ろう」
がちゃ。
「ふわぁぁ……うー、眠い。えーっと、ここだよね?」
がちゃ……がちゃがちゃ、がちゃん!
「あ、開いた」
「え……、なに?」
扉が派手に音をたてたと思ったら人が入ってきた。
「……アンリ!? え、こ、これは!」
「ども……じゃ、寝ます」
「はい?」
二人だけの部屋にいきなり入って来たアンリが怒って吠えるかと思ったら、なんだか寝ぼけているようで、そのまま空いているベッドに入るとそのまま横になって寝てしまった。
「あー、焦った」
とりあえず難を逃れてホッとする。
「…………っ!? ってぇえ!」
のも束の間。
「お前はなにしとんじゃー!」
「うわぁ!?」
どうやら目を覚ましてしまったらしい。
「あれ? お姉様は……、……ひゃおうわぁあぁぁ!?」
セレーネは現在、俺の膝枕で寝ている。
久々にアンリと再会して神学校や教会の話をして盛り上がって、お酒もそれなりに進んでいたので二人きりになって直ぐに電池切れで寝てしまったのだ。
それに二人きりになるのは諦めていたってのもあるのだろう。
非常に残念ではあるが……ごめん、正直なところ少しだけ安堵しているところはある。
「ちょ、おまっ、お、お、お、お姉様になんてことをさせているんだぁあ!!」
「何って、見て分からないのか?」
「バカにしているのか! 貴様、生きて帰れると思うなよ……聖女を汚した罪、万死に値する!」
「え……こんなことで……」
「こんなこととはなんだ! お姉様の可憐な、く、く、く……口になんてものを……」
「は? 口?」
「そうだ! お前の汚いものをお姉様の可憐な口に突っ込んでいるんだろ! お姉様もお止めください!」
「いや、彼女は寝ているだけだが」
確かに膝枕をしているが恥ずかしいことにセレーネは俺の方に顔を向けて寝ていた。
しかも彼女の腕が背中の法にまで回ってがっちりとホールドしているので動かすことも出来ず、仕方なくしばらくこうしていたわけだ。
「……寝ている?」
「そうだよ」
「お、お姉様……?」
アンリが声をかけるが、セレーネは少しだけ身じろぎをしただけで、その後は規則正しく寝息が聞こえるだけだった。
「ほら、一体何と勘違いしていたんだ」
「え!? そ、それはその、あの」
「聖職者にしては意外と耳年増なんだな」
「……っ!?」
「それに今自分の格好がどんなことになっているか分かっているのか?」
「え……、ひょうわぁ!?」
俺に指摘されて、初めて自分の格好に気づいたらしい。アンリは薄い肌着とパンツだけの姿になっていた。
今までであれば俺の方が恥ずかしがっていただろうが、3人との生活で大分慣れたものだなと実感してしまう。
「み、見るな!」
「だったら自分で隠せって俺は動けないんだからさ。それに夜なんだからもう少し静かにしろよ。神学校でそういうのは習わなかったのか?」
「うぐっ……」
ベッドの向こう側にしゃがみ込んで俺から隠れるようにしゃがみ込みながら、反論も出来ずに悔しそうな顔をしていた。
「主様……、ってここにいた」
そこへアティウラが部屋に入って来た。
「もしかしてこの子、邪魔した?」
「いや、セレーネが思ったよりもはしゃいじゃったみたいで寝ちゃったんだ」
「あー……まあ夜はまだ続く」
「あの、その子連れ帰ってくれない?」
アンリを指差すと、ため息を漏らすアティウラ。
「ほら、だから言ったのに」
アティウラは肌掛けのようなものを手にしており、それをアンリに巻くと立ち上がらせて連れ帰ろうとする。
「ちょ、師匠! このままでは」
「しっ、夜に大きな声を出さない」
「……申し訳ありません。ですが、あんなのと二人きりにしたら」
「はぁ……嫌々連れ込まれたように見える?」
「そうで……うむぅ」
「だから、静かに」
アンリの口を手で塞いで、部屋から連れ出していく。
「むうっ!」
「じゃ、主様」
さすがにガントレットをしていない状態ではアティウラに力で勝てるはずもなく、そのまま部屋まで運ばれていかれるのであった。
「はぁ、やれやれ」
「……勇者様ぁ、そこは入れる場所ではありませんよぉ」
「な!?」
最後はセレーネの怪しい寝言だった。
しかしあれだけ息巻いていたセレーネだったが、部屋に入って二人だけになるとお互いに俯き気味にしばらくお見合い状態になっていた。
前は彼女からだったから、今度は俺の方からいくべきだな。
「せ、セレーネ……」
「……勇者様」
「はっ!? なにか嫌な予感!!」
がばっ!
それまで寝ていたアンリが急に目を覚ました。
「……あ、あれ?」
周りを見ると、見知らぬ部屋で大きなベッドに寝かされていて両隣には師匠とちびっ子が寝ていた。
「どうしたの?」
「師匠、ごめんなさい起こしてしまって」
黙って首を横に振るアティウラ。
「……お手洗い行ってきます」
部屋にお手洗いが付いておらず、1階に降りて裏手から一度外に出た小さな建物がトイレである。
「え、ちょっと格好」
だがアンリは何も言わずフラフラと部屋を出て行ってしまった。
「……ま、いいか」
アティウラはそのまま横になるのであった。
「勇者様……わたくし……もう……」
「あ、ああ……」
セレーネをそっと抱きしめると、彼女は俺に身を預けるようにしてきた。
「よ、よし、じゃあ」
「……勇者様」
「ううー……」
寝ぼけ眼で暗い廊下を歩いて、なんとかトイレまで辿り着いたアンリは早速と中に入った。
「……ふう」
がちゃ。
「え?」
「あ……」
「なっ!?」
真っ最中にいきなり扉が開いた。
そう、もしかしなくてもこの流れといえば……。
「あ、ごめん、人が入っているなんて」
「……い、いえ」
扉を開けたのはデルであった。彼女も同じくトイレで目が覚めたらしい。
「え、えーっと、もしかして僕があいつの役目を取っちゃったのかな?」
平静を装ってすぐに扉を閉めたが、デルは意外と驚いて一気に目が覚めた。
同性とはいえ、他人のそんな姿を見ると色々とドキドキして気まずい。
「いやいやまてまて、なんでそういう話になる? たまたまトイレにお互い居合わせただけの話じゃないか」
がちゃ。
「ふわぁ……終わりましたので……次どうぞ」
「あ、う、うん」
アンリは全く気にしていないのか、あくびをしながら出て来た。
教会で共同生活をしているって話なのでそういうトラブルに慣れているのかもしれない。
「じゃ……お先に」
アンリは寝ぼけたままふらーっと歩いて行ってしまった。
「……なんか僕が考えすぎていただけか。って、僕も入ろう」
がちゃ。
「ふわぁぁ……うー、眠い。えーっと、ここだよね?」
がちゃ……がちゃがちゃ、がちゃん!
「あ、開いた」
「え……、なに?」
扉が派手に音をたてたと思ったら人が入ってきた。
「……アンリ!? え、こ、これは!」
「ども……じゃ、寝ます」
「はい?」
二人だけの部屋にいきなり入って来たアンリが怒って吠えるかと思ったら、なんだか寝ぼけているようで、そのまま空いているベッドに入るとそのまま横になって寝てしまった。
「あー、焦った」
とりあえず難を逃れてホッとする。
「…………っ!? ってぇえ!」
のも束の間。
「お前はなにしとんじゃー!」
「うわぁ!?」
どうやら目を覚ましてしまったらしい。
「あれ? お姉様は……、……ひゃおうわぁあぁぁ!?」
セレーネは現在、俺の膝枕で寝ている。
久々にアンリと再会して神学校や教会の話をして盛り上がって、お酒もそれなりに進んでいたので二人きりになって直ぐに電池切れで寝てしまったのだ。
それに二人きりになるのは諦めていたってのもあるのだろう。
非常に残念ではあるが……ごめん、正直なところ少しだけ安堵しているところはある。
「ちょ、おまっ、お、お、お、お姉様になんてことをさせているんだぁあ!!」
「何って、見て分からないのか?」
「バカにしているのか! 貴様、生きて帰れると思うなよ……聖女を汚した罪、万死に値する!」
「え……こんなことで……」
「こんなこととはなんだ! お姉様の可憐な、く、く、く……口になんてものを……」
「は? 口?」
「そうだ! お前の汚いものをお姉様の可憐な口に突っ込んでいるんだろ! お姉様もお止めください!」
「いや、彼女は寝ているだけだが」
確かに膝枕をしているが恥ずかしいことにセレーネは俺の方に顔を向けて寝ていた。
しかも彼女の腕が背中の法にまで回ってがっちりとホールドしているので動かすことも出来ず、仕方なくしばらくこうしていたわけだ。
「……寝ている?」
「そうだよ」
「お、お姉様……?」
アンリが声をかけるが、セレーネは少しだけ身じろぎをしただけで、その後は規則正しく寝息が聞こえるだけだった。
「ほら、一体何と勘違いしていたんだ」
「え!? そ、それはその、あの」
「聖職者にしては意外と耳年増なんだな」
「……っ!?」
「それに今自分の格好がどんなことになっているか分かっているのか?」
「え……、ひょうわぁ!?」
俺に指摘されて、初めて自分の格好に気づいたらしい。アンリは薄い肌着とパンツだけの姿になっていた。
今までであれば俺の方が恥ずかしがっていただろうが、3人との生活で大分慣れたものだなと実感してしまう。
「み、見るな!」
「だったら自分で隠せって俺は動けないんだからさ。それに夜なんだからもう少し静かにしろよ。神学校でそういうのは習わなかったのか?」
「うぐっ……」
ベッドの向こう側にしゃがみ込んで俺から隠れるようにしゃがみ込みながら、反論も出来ずに悔しそうな顔をしていた。
「主様……、ってここにいた」
そこへアティウラが部屋に入って来た。
「もしかしてこの子、邪魔した?」
「いや、セレーネが思ったよりもはしゃいじゃったみたいで寝ちゃったんだ」
「あー……まあ夜はまだ続く」
「あの、その子連れ帰ってくれない?」
アンリを指差すと、ため息を漏らすアティウラ。
「ほら、だから言ったのに」
アティウラは肌掛けのようなものを手にしており、それをアンリに巻くと立ち上がらせて連れ帰ろうとする。
「ちょ、師匠! このままでは」
「しっ、夜に大きな声を出さない」
「……申し訳ありません。ですが、あんなのと二人きりにしたら」
「はぁ……嫌々連れ込まれたように見える?」
「そうで……うむぅ」
「だから、静かに」
アンリの口を手で塞いで、部屋から連れ出していく。
「むうっ!」
「じゃ、主様」
さすがにガントレットをしていない状態ではアティウラに力で勝てるはずもなく、そのまま部屋まで運ばれていかれるのであった。
「はぁ、やれやれ」
「……勇者様ぁ、そこは入れる場所ではありませんよぉ」
「な!?」
最後はセレーネの怪しい寝言だった。
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