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第2部 サフィ10歳。伯爵家の息子です!
俺と生徒会
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なんかもう盛りだくさんだった一日を終え、俺は元気よく帰宅!
しようとしたら、リオがクラスに迎えに来た。
「生徒会長!」
「リオ先輩⁈」
あ!ヤベ!
こそこそと反対の出口から逃げようとしてたら、リースくんに捕まった。
「サフィなにしてるんだい?お迎えだよ」
空気呼んで!
これ、絶対に生徒会連行されるやつじゃん!
「サフィ!迎えに来たよー!
みんなサフィに会いたいって待ってるんだよ!
さあ、行くよ!」
ミ、ミルくん!助けてええ!
「こーら。リオ先輩をおまたせしちゃダメでしょ!
さっさと支度しなさい!」
あーん!いけずう!
仲間に売られた俺は、しょもしょもと荷物をまとめたのでした。
リオにガッツリ腕を掴まれ連行される俺。
「サフィちゃん、どうしたの?」
「リオにれんこーされてるの」
「生徒会長!あんまり叱らないであげてね」
俺が叱られる前提なのおかしいから!
「叱られませんー!まだ悪いことしてませんし!」
「あはは!大丈夫だよー?
みんなに紹介するだけだから!」
リオの言葉で安心したのか、みんなにこにこしながらドナドナされる俺をよしよしして通り過ぎていく。
「あはは。サフィってばもうみんなに可愛がられてる!」
「リオのせいでしょおが!」
他人ごとだとおもって!
ズルズルと連れていかれた生徒会室。
コンコン、とリオがノックするやいなや、ドアが開いた。
「ようこそサフィちゃん!おいでませ生徒会!」
生徒会の人(たぶん)が勢ぞろい。
ワクワク顔でお出迎えだった!
「ひょわ!」
いきなりわらわらと大きな人たちに囲まれる。
「いやあん!かんわゆい!
リオが自慢するだけあるわー!」
「ふふふ。なんだかお人形さんみたいですねえ。頭を撫でても良いですか?」
返事してないのに撫で始めた!
自由かよ!
「ま、またれよーーー!!!
えっと、落ち着いて下さいませー!
なでなでの前に自己紹介でしょーが!」
俺は大きく手を広げてみんなを遠ざけ、カッコよく名乗りをあげた。
「俺は魔法科1年のサフィラス・フィオネルです!
リオとは…いっしょのお家で暮らした仲間!
よろしくしてくださいませ!」
ペコリ!
完璧!礼儀正しくご挨拶。
これ基本ですからね!
俺のスンバラシイご挨拶に、先輩たちは目をぱちくり。
慌てて居住まいを正してご挨拶してくれたのでした。
「ごめんね
改めてご挨拶させてもらうね。私はオルトガ・グリーン。
リオと同じ3年で副会長をさせてもらっている」
シルバーブロンドの前髪を片側だけ下ろした眼鏡のイケメンさん。
スラリとした理知的な感じだけど、この人がいきなりナデナデかました人である。
ジトー、と見てたら、横のお姉さんが苦笑した。
うちの国には珍しい浅黒い肌。ウエーブのかかった黒髪ロングのセクシーなお姉さまだ。
「ごめんなさいねえ。オル先輩ってば可愛いものが大好きだから。
私は2年のアーシャ・スクラムよ。書記なの」
「で、俺は会計。ルーシュ・スクラム!
アーシャと俺は双子な!んで交換留学生なんだ。よろしく!」
アーシャ先輩と同じく浅黒い肌、黒髪ウルフヘアのワイルドな先輩が割り込んできた。
なんか、この2人は貴族っていうよりも海賊って感じ。
自由な雰囲気。
握手したらブンブンって振られた。元気い!
「僕はロイド・オドネル。2年書記だよ。よろしく。
なにかあれば言ってね?」
濃い目のメンバーの中でなんてまともそうな先輩!
穏やかそうで、生徒会の良心って感じ!
リースくんみを感じる!
「ロイド先輩、落ち着くーーー!!!」
この総勢5名が今季生徒会メンバーらしい。
生徒会の仕事中にリオが「サフィが」「サフィが」とうるさいらしくて、どんな子なのかって入学を楽しみにしてたんだって。
「家に招待させて、って頼んでも全然会わせてくれないんだもの!
リオ先輩にとってそんなに大切な子なら、会ってみたいでしょ?」
「だって、サフィってばすっごく忙しいんだよ?
僕だってなかなか一緒に過ごせないんだから!」
「ホント?」
疑わしげな先輩たちに俺は自慢げに胸を張ってみせた。
「うん。俺、冒険者ですので!
見習いとして、空いた時間はギルドに通ってたの」
「ええ?!サフィちゃん、冒険者なの⁈
フィオネル伯爵家なら、お父上はゲルリアス様でしょ?
高位貴族じゃないの!」
「俺のお父様も一緒にギルド行くんだよー!
ゲイルは治療してるの」
「そんなチビっちゃいのに大丈夫か?危なくねえ?」
「チビではありません!これからおっきくなるし!
俺ツエエですので、問題なしです!」
「マジで色々と規格外だよなあ!」
「こんなに可愛らしいのに!いやあ、面白い子ですねえ!」
「で。気付いた?」
リオがにこにこしながら俺の両手をぎゅっとにぎった。
「本来書記と会計が2人ずつなんだよねー。
でもね、会計が居ないの。
サフィって計算はとくいだったよね?」
「あーーー!あーーーー!あーーーー!
きこえませーーーーん」
「サフィちゃん計算がとくいなの?」
「おお!そいつはいい!アーシャ一人だと限界でさあ!」
「いや、サフィの意見も聞いてみないと」
一見みんなを諫めながら一番常識的なことを言っているようですが。
オル先輩ってば「自己紹介も終えたことだし。もう解禁だよね?」とばかりに俺をしっかりと抱えて頭なでなでしてるからね?
しかし俺は機会を逃さないので!
「忙しいから無理です!」
ときっぱりとお断りした。
そしたら生徒会メンバー呆然。
断わられることを想定してなかったみたい。
「この空気で断る?!」
「え?学院の生徒会だよ?」
「あのね、一応生徒会って将来のエリートコースだよ?」
「無理ですってば!」
「サフィ、生徒会はこの学校の生徒の憧れのポジションなんだよ?!
生徒会に入って、僕と一緒に学校に通おうよ!
1年しか一緒に通えないんだから!
僕サフィと通うの楽しみにしてたんだよ!」
リオ、必死か!
「だが、断る!!」
ただでさえ忙しいのに、生徒会なんて入ったらお友達と過ごす時間が減っちゃうでしょお!
居残りなんてしたらゲイルと過ごす時間が減るし!
キースに訓練して貰う時間もへっちゃうじゃん!
放っておくとお兄様が闇落しちゃうし。
俺だっていろいろ大変なんだからねっ?
その合間にライリオと遊んであげてたことを褒めてほしい!
しっかりと2本の足で大地を踏みしめ胸の前で腕を組み「これは譲らぬ!」とアピールする。
「…サフィちゃんのためにお菓子を作ってきたのに……」
せくしー先輩がしょんぼりと可愛らしい袋を取り出した。
「それはいただきます!
クッキーですか?ケーキでしょおか?」
シュバっと受け取りうきうきと覗き込めば……
「ふわあああ!アップルパイだああああ!!!
俺、俺、アップルパイだいすきいいいい!!!」
やったあやったあとピョンピョンしていたら、すすす、とロイド先輩が椅子を進めてくれた。
「せっかくだし、食べて行ったら?」
すかさず横からお茶が差し出される。
「これ、俺らの国のお茶。スパイス入りなんだ。
アップルパイと相性ばっちり!」
「ルーシュの淹れるお茶は美味しいのよお!」
こ、この匂いは!
「ジンジャーミルクティー!!!
しかもシナモンとカルダモンの匂いする!!アップルパイと相性抜群のやつ!!」
こくりとすれば、鼻に抜けるスパイシーな香り!
ミルクに負けないように紅茶は濃い目。お砂糖もたっぷり!
お次はお楽しみアップルパイを…
ぱくり!
「おおお!このアップルパイ!シナモンとレーズンたっぷり!
美味しいいいい!!」
ぱくぱくぱくぱく。
ごくごくごくごく。
俺は夢中でおやつをいただいてしまった。
そしてお腹満たされぽんぽこりんのまったりタイム。
な、なんて恐ろしい生徒会のコンビネーション!
素早く去るはずだったのに、いつの間にかオル先輩のお膝に…!
リオがにこにこしながら言った。
「生徒会に入ればアーシャのお菓子とルーシュのお茶が毎日日替わりで提供されるよ?
忙しいなら朝だけでもどうかなあ?
1時間くらい早く登校するだけだよ?
起きれないなら僕が起こしにいってあげるし」
「………朝だけ……?そしたらおやつは……?」
「朝食を控えめにしてくればいいんじゃね?」
「朝ならマフィンとかもいいわねえ!フルーツたっぷりで…」
おおおおお!!
そこにオル先輩が「そういえば」ととんでもないことを言い出した。
「ねえ。サフィのお父上は確かゲルリアス様だろう?」
「うん。そうだけど?」
「実は伯爵も学生時代は生徒会の役員でね。伝説の生徒会長だったみたいだよ。
ここに写真もあるけど…見たい?
生徒会に入ってくれたら見せてあげられるんだけどね?」
「サフィが生徒会入りなんて、ゲイル叔父様も喜ぶんじゃないかなあ?
自慢の息子だよね!」
「………あさだけ……」
「え?」
「朝だけなら。入ってもいい!…かもしれない!」
「入ってくれるの?!」
「朝だけでもいいわよ!サフィちゃんなら大歓迎!」
「偉いぞ、チビ!」
ルーシュ先輩!チビって誰のこと?!
オル先輩の俺を撫でる手が高速になった。
はげるのでやめれ。
ロイド先輩がにこにこと
「サフィ席、用意しておくね!」
と笑った。
こうして気付けば俺は入るつもりのない生徒会に入っていた。
生徒会メンバー…恐ろしい子!!
※※※
ゲイルが主役のスピンオフ「俺が聖女⁈いや、ねえわ!全力回避!(ゲイルの話)」を連載開始しております。
若かりしパパと公爵の話(ifストーリー)となります。
よろしければぜひご覧くださいませ♡
イイネ、ブクマいただければ嬉しいですฅ( ̳• ·̫ • ̳ฅ)
しようとしたら、リオがクラスに迎えに来た。
「生徒会長!」
「リオ先輩⁈」
あ!ヤベ!
こそこそと反対の出口から逃げようとしてたら、リースくんに捕まった。
「サフィなにしてるんだい?お迎えだよ」
空気呼んで!
これ、絶対に生徒会連行されるやつじゃん!
「サフィ!迎えに来たよー!
みんなサフィに会いたいって待ってるんだよ!
さあ、行くよ!」
ミ、ミルくん!助けてええ!
「こーら。リオ先輩をおまたせしちゃダメでしょ!
さっさと支度しなさい!」
あーん!いけずう!
仲間に売られた俺は、しょもしょもと荷物をまとめたのでした。
リオにガッツリ腕を掴まれ連行される俺。
「サフィちゃん、どうしたの?」
「リオにれんこーされてるの」
「生徒会長!あんまり叱らないであげてね」
俺が叱られる前提なのおかしいから!
「叱られませんー!まだ悪いことしてませんし!」
「あはは!大丈夫だよー?
みんなに紹介するだけだから!」
リオの言葉で安心したのか、みんなにこにこしながらドナドナされる俺をよしよしして通り過ぎていく。
「あはは。サフィってばもうみんなに可愛がられてる!」
「リオのせいでしょおが!」
他人ごとだとおもって!
ズルズルと連れていかれた生徒会室。
コンコン、とリオがノックするやいなや、ドアが開いた。
「ようこそサフィちゃん!おいでませ生徒会!」
生徒会の人(たぶん)が勢ぞろい。
ワクワク顔でお出迎えだった!
「ひょわ!」
いきなりわらわらと大きな人たちに囲まれる。
「いやあん!かんわゆい!
リオが自慢するだけあるわー!」
「ふふふ。なんだかお人形さんみたいですねえ。頭を撫でても良いですか?」
返事してないのに撫で始めた!
自由かよ!
「ま、またれよーーー!!!
えっと、落ち着いて下さいませー!
なでなでの前に自己紹介でしょーが!」
俺は大きく手を広げてみんなを遠ざけ、カッコよく名乗りをあげた。
「俺は魔法科1年のサフィラス・フィオネルです!
リオとは…いっしょのお家で暮らした仲間!
よろしくしてくださいませ!」
ペコリ!
完璧!礼儀正しくご挨拶。
これ基本ですからね!
俺のスンバラシイご挨拶に、先輩たちは目をぱちくり。
慌てて居住まいを正してご挨拶してくれたのでした。
「ごめんね
改めてご挨拶させてもらうね。私はオルトガ・グリーン。
リオと同じ3年で副会長をさせてもらっている」
シルバーブロンドの前髪を片側だけ下ろした眼鏡のイケメンさん。
スラリとした理知的な感じだけど、この人がいきなりナデナデかました人である。
ジトー、と見てたら、横のお姉さんが苦笑した。
うちの国には珍しい浅黒い肌。ウエーブのかかった黒髪ロングのセクシーなお姉さまだ。
「ごめんなさいねえ。オル先輩ってば可愛いものが大好きだから。
私は2年のアーシャ・スクラムよ。書記なの」
「で、俺は会計。ルーシュ・スクラム!
アーシャと俺は双子な!んで交換留学生なんだ。よろしく!」
アーシャ先輩と同じく浅黒い肌、黒髪ウルフヘアのワイルドな先輩が割り込んできた。
なんか、この2人は貴族っていうよりも海賊って感じ。
自由な雰囲気。
握手したらブンブンって振られた。元気い!
「僕はロイド・オドネル。2年書記だよ。よろしく。
なにかあれば言ってね?」
濃い目のメンバーの中でなんてまともそうな先輩!
穏やかそうで、生徒会の良心って感じ!
リースくんみを感じる!
「ロイド先輩、落ち着くーーー!!!」
この総勢5名が今季生徒会メンバーらしい。
生徒会の仕事中にリオが「サフィが」「サフィが」とうるさいらしくて、どんな子なのかって入学を楽しみにしてたんだって。
「家に招待させて、って頼んでも全然会わせてくれないんだもの!
リオ先輩にとってそんなに大切な子なら、会ってみたいでしょ?」
「だって、サフィってばすっごく忙しいんだよ?
僕だってなかなか一緒に過ごせないんだから!」
「ホント?」
疑わしげな先輩たちに俺は自慢げに胸を張ってみせた。
「うん。俺、冒険者ですので!
見習いとして、空いた時間はギルドに通ってたの」
「ええ?!サフィちゃん、冒険者なの⁈
フィオネル伯爵家なら、お父上はゲルリアス様でしょ?
高位貴族じゃないの!」
「俺のお父様も一緒にギルド行くんだよー!
ゲイルは治療してるの」
「そんなチビっちゃいのに大丈夫か?危なくねえ?」
「チビではありません!これからおっきくなるし!
俺ツエエですので、問題なしです!」
「マジで色々と規格外だよなあ!」
「こんなに可愛らしいのに!いやあ、面白い子ですねえ!」
「で。気付いた?」
リオがにこにこしながら俺の両手をぎゅっとにぎった。
「本来書記と会計が2人ずつなんだよねー。
でもね、会計が居ないの。
サフィって計算はとくいだったよね?」
「あーーー!あーーーー!あーーーー!
きこえませーーーーん」
「サフィちゃん計算がとくいなの?」
「おお!そいつはいい!アーシャ一人だと限界でさあ!」
「いや、サフィの意見も聞いてみないと」
一見みんなを諫めながら一番常識的なことを言っているようですが。
オル先輩ってば「自己紹介も終えたことだし。もう解禁だよね?」とばかりに俺をしっかりと抱えて頭なでなでしてるからね?
しかし俺は機会を逃さないので!
「忙しいから無理です!」
ときっぱりとお断りした。
そしたら生徒会メンバー呆然。
断わられることを想定してなかったみたい。
「この空気で断る?!」
「え?学院の生徒会だよ?」
「あのね、一応生徒会って将来のエリートコースだよ?」
「無理ですってば!」
「サフィ、生徒会はこの学校の生徒の憧れのポジションなんだよ?!
生徒会に入って、僕と一緒に学校に通おうよ!
1年しか一緒に通えないんだから!
僕サフィと通うの楽しみにしてたんだよ!」
リオ、必死か!
「だが、断る!!」
ただでさえ忙しいのに、生徒会なんて入ったらお友達と過ごす時間が減っちゃうでしょお!
居残りなんてしたらゲイルと過ごす時間が減るし!
キースに訓練して貰う時間もへっちゃうじゃん!
放っておくとお兄様が闇落しちゃうし。
俺だっていろいろ大変なんだからねっ?
その合間にライリオと遊んであげてたことを褒めてほしい!
しっかりと2本の足で大地を踏みしめ胸の前で腕を組み「これは譲らぬ!」とアピールする。
「…サフィちゃんのためにお菓子を作ってきたのに……」
せくしー先輩がしょんぼりと可愛らしい袋を取り出した。
「それはいただきます!
クッキーですか?ケーキでしょおか?」
シュバっと受け取りうきうきと覗き込めば……
「ふわあああ!アップルパイだああああ!!!
俺、俺、アップルパイだいすきいいいい!!!」
やったあやったあとピョンピョンしていたら、すすす、とロイド先輩が椅子を進めてくれた。
「せっかくだし、食べて行ったら?」
すかさず横からお茶が差し出される。
「これ、俺らの国のお茶。スパイス入りなんだ。
アップルパイと相性ばっちり!」
「ルーシュの淹れるお茶は美味しいのよお!」
こ、この匂いは!
「ジンジャーミルクティー!!!
しかもシナモンとカルダモンの匂いする!!アップルパイと相性抜群のやつ!!」
こくりとすれば、鼻に抜けるスパイシーな香り!
ミルクに負けないように紅茶は濃い目。お砂糖もたっぷり!
お次はお楽しみアップルパイを…
ぱくり!
「おおお!このアップルパイ!シナモンとレーズンたっぷり!
美味しいいいい!!」
ぱくぱくぱくぱく。
ごくごくごくごく。
俺は夢中でおやつをいただいてしまった。
そしてお腹満たされぽんぽこりんのまったりタイム。
な、なんて恐ろしい生徒会のコンビネーション!
素早く去るはずだったのに、いつの間にかオル先輩のお膝に…!
リオがにこにこしながら言った。
「生徒会に入ればアーシャのお菓子とルーシュのお茶が毎日日替わりで提供されるよ?
忙しいなら朝だけでもどうかなあ?
1時間くらい早く登校するだけだよ?
起きれないなら僕が起こしにいってあげるし」
「………朝だけ……?そしたらおやつは……?」
「朝食を控えめにしてくればいいんじゃね?」
「朝ならマフィンとかもいいわねえ!フルーツたっぷりで…」
おおおおお!!
そこにオル先輩が「そういえば」ととんでもないことを言い出した。
「ねえ。サフィのお父上は確かゲルリアス様だろう?」
「うん。そうだけど?」
「実は伯爵も学生時代は生徒会の役員でね。伝説の生徒会長だったみたいだよ。
ここに写真もあるけど…見たい?
生徒会に入ってくれたら見せてあげられるんだけどね?」
「サフィが生徒会入りなんて、ゲイル叔父様も喜ぶんじゃないかなあ?
自慢の息子だよね!」
「………あさだけ……」
「え?」
「朝だけなら。入ってもいい!…かもしれない!」
「入ってくれるの?!」
「朝だけでもいいわよ!サフィちゃんなら大歓迎!」
「偉いぞ、チビ!」
ルーシュ先輩!チビって誰のこと?!
オル先輩の俺を撫でる手が高速になった。
はげるのでやめれ。
ロイド先輩がにこにこと
「サフィ席、用意しておくね!」
と笑った。
こうして気付けば俺は入るつもりのない生徒会に入っていた。
生徒会メンバー…恐ろしい子!!
※※※
ゲイルが主役のスピンオフ「俺が聖女⁈いや、ねえわ!全力回避!(ゲイルの話)」を連載開始しております。
若かりしパパと公爵の話(ifストーリー)となります。
よろしければぜひご覧くださいませ♡
イイネ、ブクマいただければ嬉しいですฅ( ̳• ·̫ • ̳ฅ)
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