上 下
179 / 301
俺の平凡な日常

俺、ギルドの特別会員

しおりを挟む
俺の謎能力が解明されまして、ゲイルから念のため王家にも報告されたんだけど。
なんと、王様たちは気付いておりました!


「そりゃあ気付くだろう!サフィが王城に通うようになってから、明らかに王城の空気が良くなっておる!
侍女も侍従も、皆が笑顔で楽しそうに仕事をするようになった。
それに、今までは陰の気を纏って居った貴族からすっかり陰の気が抜けておるからな。
気付かぬ方がおかしかろうよ!」

ワッハッハと笑う王様。
王様、それに気づいてたのに俺を好きにさせてたの?
利用しようとかもせずに?!

「サフィは好きにしてよいのだよ。
サフィが楽しく過ごしておるからこそ、サフィの周りもみな良い影響を受けるのだ。
サフィはそのままでよい」
「それにね。そんな能力は関係なく、私たちはサフィちゃんが大好きなのよ。
だって、とってもいい子なんですもの!とってもかわいいわ!
サフィちゃんが大好きだから、サフィちゃんが元気でいるのを見ているだけで嬉しくなるの。
だから、サフィちゃんはそのままでいいのよ」

王様!王妃様!!

「オレ…オレ…このくにに生まれてよかった!
あのね、あのね。
なにができるかわからないけど。
オレはこれからも楽しくすごしますので!それでみんなを幸せにいたしまするので!」

2人にぎゅうううって抱き着いて、ぐりぐりぐりと頬をこすりつける。
2人は俺の、俺のすっごく大事な人!大好きな人!
王様じゃなくっても、王妃様じゃなくってもきっと大好きになったよ。



普通なら国に囲われガッツリ利用されそうなのに、庇護だけ与えて好きにさせてくれる王様。
俺の意志を優先させてくれるゲイルや公爵家は、多分俺を利用しようとするようなら国ですら敵に回して戦ってくれるだろう。
そう信じられる人たちだからこそ、俺はみんなを護りたいと願うんだ。




俺を利用しようとしない王家に比べ、ギルドはなんと!
利用する気満々でした!!

ギルド長に呼ばれ2階に行くと、申し訳なさそうにこう言われた。

「あのな。
信じられないかもしれんが、サフィはものすごい強運の持ち主らしいんだ。
サフィが来ると周りの運気まで良くなって冒険者たちが元気になる。依頼成功率があがり、怪我人も減る。
俺たち冒険者は、身体が資本なんだ。
生死の瀬戸際にいる仕事だからこそ、最後は運みたいなもんが大事だと勘で知ってる。
そこでだ。無理を言ってすまんが…できれば日を決めて定期的に通って欲しいんだ。
勿論、タダでとはいわん。給料も出す!
あと、来た日には俺が冒険者に向けた訓練もしてやろう!
他に条件があれば全て飲む!
どうだ?ギルドの特別職員になってくれえるか?」

お、おお!
めちゃくちゃハッキリ!
「力を使わせて!対価は払うよ!」言ってきた!
てか、こういうのはいっそ気持ちいい。
きちんと俺の能力を認めた上でなあなあにせず雇おうとしてくれる。
知らないふりして言いくるめることもできたのに。
まあ、ゲイルが気づくだろうけど。
でも子供の俺に意志をきちんと確認してくれるの、嬉しい。

横に座るゲイルをちらりと見ると、困ったようにら眉を下げ、苦笑した。

「まあ、冒険者も命がけだからなあ。
サフィがいる日がわかれば、危険な依頼はその日にするとか勝手に調整してくるだろう。
『なんとなく調子がいい』『なんとなく運がいい』
その『なんとなく』が生死を分けるのがギルドだ。
悪い条件じゃないと思うぞ。
医師としても、怪我人が減るのは万々歳だ。
サフィさえ嫌じゃなきゃ、俺からも頼む」

うん。俺も「なんとなく」でみんなが助かるからそうしたい!
どのみち10歳からは俺もここの仲間なんだしね!
それに、お給料くれる上に、ギルド長自ら訓練までしてくれるんだよ?
破格の扱いだよね!
ちょっと早いけど、見習いってことで。

こうして俺は定期的にギルドに通うことになった。
でも、そうするとちょっとスケジュールの見直しが必要だ。

ゲイルと俺は、王城に行って王様に相談。
オルガ団長、バイツー先生、エリアスと一緒に相談することにした。





「うむ。確かにギルドほどサフィの能力を必要とするところはないかもしれんなあ。
サフィはどうしたい?」
「あのね、オレはお手伝いしたいです!
冒険者のみんながけがをしないとうれしいし、ゲイルのお手伝いにもなるでしょ!
あとギルドちょーに冒険者になるくんれんもしてもらえるから!」

王様は俺の返事を聞いて、にこりと笑んだ。

「なら、ワシに異論はない。サフィのしたいようにすればよいのだ。
だが何かするときには、必ずこのように相談してもらえるかな?
ワシもサフィが何をするのか知っておきたいからな」
「うん!かならずそーだん!ほう・れん・そー!します!」
「ん?ほうれん草とは?」
「報告・連絡・相談のことだそうだ」
「わははは!そうかそうか!確かに、報告・連絡・相談は大切だからな!
うむ!サフィはようわかっておる!素晴らしいぞ!」


でもって、問題はその時間をどう取るか、なんですが…。

口火を切ったのはエリアスだった。

「あのね。サフィちゃんの貴族教育なんだけど…。
今は毎日午後にやってるよね?
それを週に2日の午後にしようか。
その代わりに、いつも1時間から2時間くらいなのを、長くするの。
どうかな?頑張れそう?」

お、おお!それならいけると思う!

「とちゅうでちょっときゅうけいしてくれる?」
「あはは!それはもちろん!ちゃんと休憩をはさんであげるよー!」
「ならおけ!それとってもよき!」

続いてオルガ団長。

「俺の訓練も、少し減らすか…。
ギルド長は確かS級だったな。腕は確かだ。
ギルド長じきじきに訓練してくださるのであれば、俺は週に1度、騎士としての型を教えるくらいでいいかもしれん。
サフィに会うのが減るのは寂しいが…まあ、そこは時間がある時にいつでも声を掛けてくれ。
どうだ?」
「うん!そうする!
あのね、オレもさびしいけど、じかんがあったらだんちょーに会いにいきますので!
だんちょーも会いにきてくださいませね」

でもって…あとはバイツー先生だ。
俺はじいいいっとバイツー先生を見つめた。
魔法は大事だもんねえ。
大きな魔法は使えるけど、まだまだ習ってない魔法が沢山ある。
クリーンとかだって使いたいし、ヒールもなんかでちゃうんじゃなくて、意識して出したい。
あと、大きな火じゃなくってちょっと何かに火をつけるとか。
繊細な操作を身につけたいの!
なんとかなりませぬか?!

「あーん!団長がそこまで譲歩するなら、僕だって譲歩しなきゃだよねえ!
えっとお…。
じゃあ、魔法の訓練は週末に集中させる?
土曜日は毎週王城にお泊りに来るんでしょお?
週3日を1日にしてえ…日曜日に僕と1日訓練するの。それでどうかなあ?
これならしっかりと魔法訓練に集中できるでしょお?」

ドヤア、と胸を張るバイツー先生!
それ!それはいい感じ!
小分けにするよりも、むしろその方が感覚が掴みやすいかも!

「それです!そうしましょー!とてもよきです、よき!!」

ゲイルがポン、と手を打った。

「よし、決まったみたいだな!
まとめると、週に3日はギルドに行けそうだな。
それで、2日は訓練とエリアスの授業。
土曜日は休みにして、日曜日は魔法訓練!
これでいいか?」


つまり。

月曜日、水曜日、金曜日はゲイルと一緒にギルドへ。
火曜日の午前中はオルガ団長の訓練。午後はエリアス。
木曜日の午前中はバイツー先生の魔法訓練。午後はエリアス。
土曜日はお休み。ギルドに行ってもいいし、好きに遊んでもいい日。
日曜日は一日魔法の訓練。

こんな感じなのですな!おけおけ!りょーかいですぞ!!
一見「俺の休み週1?」って感じに見えるけど、ギルドに行っても1日訓練してるわけじゃない。
その辺をウロウロとして、好きなことしてたらいいんだもん。
ある意味半日は休みみたいなもの。
そう考えると、6歳としてはいい感じなのではないでしょーか!


「うん。なら、土曜日は私も休みにするから、私と一緒に過ごそうね?
ギルドに行くときは、都合が合えば一緒に行ってもいいかな?
私も城下の様子をもっと知りたいしね。
ゲイルの都合の悪い時には、私が代わりに送るよ。
いいかな?」
「まあ、そん時は頼む」
「うん。お兄さま、がいいのならばよきです!」



こうして俺の新スケジュールは無事に決まり、俺は週3でギルドに通うようになったのでした。





ギルドに通うことにはなったけれども、「俺がいるとラッキー」みたいなのは公表はしなかった。
単に「冒険者になりたいから、登録できるようになるまでゲイルと一緒に来てお手伝いする」「ゲイルには世話になっているから、ギルド長がお礼の代わりに俺に訓練する」っていうことにしたのです。
どわあっと人が溢れちゃっても困るしね。

それでも、俺が通う日を決めたら、その日に冒険者たちが集まってくるようになった。
特に難しい依頼は「明日はサフィちゃんがいるから、明日出発にしよう」って感じにしてるみたい。

「いやあ、なんかサフィちゃんと会ってから行くと調子がいいのよ!
癒されるからかしら?
サフィちゃんはこのギルドの幸運のお守りみたいなものね!」

「うんうん。俺もさあ、サフィちゃんが来るようになってからすっげえやる気に満ちてるっていうか。
毎日が楽しいんだよなあ。
子供ってこんなにいいもんなんだなあ」

みたいに、みんな俺を見つけるとぎゅっとハグしてったり、時間があればオレにおやつをくれて一緒に食べたりする。

外からバタバタとやってきて、

「サフィちゃんがいるってホントか?うわーーー!ちょっと撫ぜさせてくれ!」

と俺をなでなでし、飛び出ていく冒険者もいる。

要するにおれってばビリケンさんみたいなもの。
ギルドのラッキーアイテムと化しておるのです。
うむ。くるしうない!撫でておくがよい!

でも、ちょっとひとこと、モノ申したい!

「あのね。オレをだっこするのも、なでなでするのもいいの。
だけど、くさいのときたないのはダメ!ゆるしませぬ!!」

そう!冒険者ってけっこう汚いの!!!
声を大にして言いたい!
キースとか女冒険者さんとかはいつ綺麗でいい匂いなのに。
おっちゃんたち、汚いし臭い!!!

俺は主に俺的な事情から、ギルドと冒険者の衛生管理に厳しく口出しをすることにした。
別にね、いいの。無理にさせようとは思わない。

だけど、オレを撫でたり抱っこしたりしたければ、守って欲しい!!
たまになら我慢するよ?
でも、定期的に常駐するようになったら、汚いの無理!
臭いのだけは許せない!!

俺は俺を囲む冒険者たちに、こんこんと訴えた。

「まずは、オレにさわるときは手を洗いましょう!
てあらい、うがいは生活のきほんです!
はもみがきましょう!
お口くさいの、ダメ!ふけつでしょ!
みんなまいにちオフロに入るか、シャワーをあびるか、ぼうけんちゅうのときはからだを拭きましょう!
せいけつ、だいじ!
からだがきたないとね、ケガとかしたときもばいきんが入りやすくなるんだよ!
そしたらケガがあっかするの」

「みんな、くりかえして!
かえったらてあらい、うがい!はをみがく!」

「「「てあらい、うがい、はをみがく!!!」」」

「はいれるときはオフロにはいる!」

「「「オフロにはいる!!!」」」

「せいけつ、だいじ!!」

「「「「せいけつ、だいじ!!」」」


もちろん、大変な依頼を受けてた後とか、護衛任務の帰りとか、そう言うのはしょうがない。
だけど、出発前の冒険者が汚いとか、有り得ないからね!!!
むしろ冒険中は綺麗にできないからこそ、その前にできるだけ清潔にしていきましょうよ!



毎日これを繰り返すのも大変なので、俺はギルドに張り紙を張ってもらった。

「サフィを抱っこしたい人・なでなでしたい人へ
サフィからのおねがい
●サフィをなでるまえに手をあらいましょう。あたまがべたべたになるのイヤです
●お口をゆすぎましょう。くさいお口はキライです
●オフロにはいりましょう。くさいのはダメ!(かえったばっかりの冒険者さんはゆるします。おつかれさまなので)」


これを見てギルド長とゲイル、爆笑!

「わっはっはっは!そうか!臭いか!!そりゃそうだよなあ!!」
「あっはっは!分かる分かる!いいぞ、サフィ!
しっかりと言ってやれ!ガツンとな!」

受付嬢は盛大な拍手をくれた。

「ほんっと、これ!!あいつら臭いのよ!
私たちがいくら言っても聞きやしないんだもの!」



結果…なんとギルドの衛生環境は瞬く間に劇的に改善された。
みんなよほど俺を抱っこしたりなでなでしたいらしい。

「ちゃんとできるなら最初からやりなさいよ!!!」

とはアリーの弁。
そうだよねえ!!ほんっとだらしないんだから!
最初からやりましょうよ!!

俺はギルド長に「ギルドに多大な貢献をした」として表彰された。
なんと、冒険者がキレイになったことで、町の人からの評判もよくなり依頼が増えたんだそうな。
冒険者自体の地位が向上したみたい。

うん。
せいけつ、だいじ!!!

しおりを挟む
感想 343

あなたにおすすめの小説

自分勝手な側妃を見習えとおっしゃったのですから、わたくしの望む未来を手にすると決めました。

Mayoi
恋愛
国王キングズリーの寵愛を受ける側妃メラニー。 二人から見下される正妃クローディア。 正妃として国王に苦言を呈すれば嫉妬だと言われ、逆に側妃を見習うように言わる始末。 国王であるキングズリーがそう言ったのだからクローディアも決心する。 クローディアは自らの望む未来を手にすべく、密かに手を回す。

婚約破棄でかまいません!だから私に自由を下さい!

桗梛葉 (たなは)
恋愛
第一皇太子のセヴラン殿下の誕生パーティーの真っ最中に、突然ノエリア令嬢に対する嫌がらせの濡れ衣を着せられたシリル。 シリルの話をろくに聞かないまま、婚約者だった第二皇太子ガイラスは婚約破棄を言い渡す。 その横にはたったいまシリルを陥れようとしているノエリア令嬢が並んでいた。 そんな2人の姿が思わず溢れた涙でどんどんぼやけていく……。 ざまぁ展開のハピエンです。

双子の妹を選んだ婚約者様、貴方に選ばれなかった事に感謝の言葉を送ります

すもも
恋愛
学園の卒業パーティ 人々の中心にいる婚約者ユーリは私を見つけて微笑んだ。 傍らに、私とよく似た顔、背丈、スタイルをした双子の妹エリスを抱き寄せながら。 「セレナ、お前の婚約者と言う立場は今、この瞬間、終わりを迎える」 私セレナが、ユーリの婚約者として過ごした7年間が否定された瞬間だった。

訳あり侯爵様に嫁いで白い結婚をした虐げられ姫が逃亡を目指した、その結果

柴野
恋愛
国王の側妃の娘として生まれた故に虐げられ続けていた王女アグネス・エル・シェブーリエ。 彼女は父に命じられ、半ば厄介払いのような形で訳あり侯爵様に嫁がされることになる。 しかしそこでも不要とされているようで、「きみを愛することはない」と言われてしまったアグネスは、ニヤリと口角を吊り上げた。 「どうせいてもいなくてもいいような存在なんですもの、さっさと逃げてしまいましょう!」 逃亡して自由の身になる――それが彼女の長年の夢だったのだ。 あらゆる手段を使って脱走を実行しようとするアグネス。だがなぜか毎度毎度侯爵様にめざとく見つかってしまい、その度失敗してしまう。 しかも日に日に彼の態度は温かみを帯びたものになっていった。 気づけば一日中彼と同じ部屋で過ごすという軟禁状態になり、溺愛という名の雁字搦めにされていて……? 虐げられ姫と女性不信な侯爵によるラブストーリー。 ※小説家になろうに重複投稿しています。

成人したのであなたから卒業させていただきます。

ぽんぽこ狸
恋愛
 フィオナはデビュタント用に仕立てた可愛いドレスを婚約者であるメルヴィンに見せた。  すると彼は、とても怒った顔をしてフィオナのドレスを引き裂いた。  メルヴィンは自由に仕立てていいとは言ったが、それは流行にのっとった範囲でなのだから、こんなドレスは着させられないという事を言う。  しかしフィオナから見れば若い令嬢たちは皆愛らしい色合いのドレスに身を包んでいるし、彼の言葉に正当性を感じない。  それでも子供なのだから言う事を聞けと年上の彼に言われてしまうとこれ以上文句も言えない、そんな鬱屈とした気持ちを抱えていた。  そんな中、ある日、王宮でのお茶会で変わり者の王子に出会い、その素直な言葉に、フィオナの価値観はがらりと変わっていくのだった。  変わり者の王子と大人になりたい主人公のお話です。

「あなたの好きなひとを盗るつもりなんてなかった。どうか許して」と親友に謝られたけど、その男性は私の好きなひとではありません。まあいっか。

石河 翠
恋愛
真面目が取り柄のハリエットには、同い年の従姉妹エミリーがいる。母親同士の仲が悪く、二人は何かにつけ比較されてきた。 ある日招待されたお茶会にて、ハリエットは突然エミリーから謝られる。なんとエミリーは、ハリエットの好きなひとを盗ってしまったのだという。エミリーの母親は、ハリエットを出し抜けてご機嫌の様子。 ところが、紹介された男性はハリエットの好きなひととは全くの別人。しかもエミリーは勘違いしているわけではないらしい。そこでハリエットは伯母の誤解を解かないまま、エミリーの結婚式への出席を希望し……。 母親の束縛から逃れて初恋を叶えるしたたかなヒロインと恋人を溺愛する腹黒ヒーローの恋物語。ハッピーエンドです。 この作品は他サイトにも投稿しております。 扉絵は写真ACよりチョコラテさまの作品(写真ID:23852097)をお借りしております。

離婚したらどうなるのか理解していない夫に、笑顔で離婚を告げました。

Mayoi
恋愛
実家の財政事情が悪化したことでマティルダは夫のクレイグに相談を持ち掛けた。 ところがクレイグは過剰に反応し、利用価値がなくなったからと離婚すると言い出した。 なぜ財政事情が悪化していたのか、マティルダの実家を失うことが何を意味するのか、クレイグは何も知らなかった。

婚約破棄ですか? では、最後に一言申しあげます。

にのまえ
恋愛
今宵の舞踏会で婚約破棄を言い渡されました。

処理中です...