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俺、またしてもお披露目会?!
俺、ルーダにうらぎられた!
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しょーしんな俺とゲイルは、裏切り者ルーダとルー君を連れ、先生と魔塔に移動しようと…
したんだけど先生に止められた。
「いや、ルー君はまだ誤魔化せるとして、ルーダ様は無理だよー⁈
王城を歩いてるとこ見られたら、大騒ぎだからね⁈
おっきすぎて魔塔の入り口も通れないでしょお!」
確かに!
隠れ…るのは無理だよねえ…。この大きさだもんねえ…。
「ええー!じゃあルーダどうしよ?
さきにゲートでこうしゃくけ いく?」
「そうだなあ…。もしくは俺たちが戻るまでここで待たせて貰うか?」
ゲイルと俺でああでもないこうでもないと首を捻っていると、当のルーダが何でもなさそうに言った。
「小さければ良いのか?」
言いながらも、しゅるるるるん、と縮んで縮んで、ルー君くらいの大きさに!!
みんな「おお!」となり、俺は「わーい!」になった。
「えーっ⁈えーっ⁈
ルーダ、ちっちゃくなれるの?え?
すごい!
かわいー!かわいいーっ!!ルーくんよりモフモフ!
かわいいのが2ひき?2フェンリル?になった!
さいこー!!!」
両腕にルー君とルーダを抱えて「両手に花」ならぬ「両手にフェンリル」。
あーん、しあわせえ!
一気にご機嫌でにこにこな俺。
すると、何を思ったかバイツー先生が言い出した。
「ずるい!ずるいですう!
私だって仔フェンリル欲しい!モフモフしたい!
2フェンもいるんですから、1フェンくらいくださいよう!」
「2フェンともぼくの!
うちのこはあげません!」
言い争う俺と先生。
「いや、だから、1フェン2フェンと数えるのはヤメロ」
突っ込むゲイル!
「フェンに聞いてみてください。僕の子になってもいいというかもですし!」
「いーよ。フェンたち!ぼくのおとーとと、せんせーのじっけんどーぶつ、どっちがいい?」
「あー!そんな聞き方、ずるい!実験なんてしませんよ!ちょっと貰うだけですしい!」
「シュバイツ先生…サフィと同じレベルで争わない!サフィも意地悪やめなさい!」
そこに、突然割り込む第三者!レオンお兄様である。
「…私のところなら、好きなだけアップルパイを食べさせてあげるし、 毎日美味しいデザートを食べさせてあげるよ?」
「よし!そこに決めようぞ!」
お兄様⁈
「サフィとは繋がっているしね?サフィは会いたい時に呼べばいいでしょう?
普段はこちらでルーダ様を預かって世話をさせて貰うね」
爽やかに微笑むお兄様。
「「ずるうううい!!」」
「いつでも会いにおいで?歓迎するよ」
「サフィを呼ぶエサにしやがる気だな…」
なぬ!俺を呼ぶエサとな?
公爵家立ち入り禁止したからかっ?
なんと姑息な…!
ギリイと唇噛み締める俺に、ルー君が肉球でホッペをぽむぽむしてくれた。
「サフィ、大丈夫だよー?
僕がいるでしょお!
僕はサフィのおとーとだから、ずうっといっしょにいるよー?」
「ルーくん!!」
そうだ!俺にはルー君もいる!
でも…ルー君、ルーダと離れちゃう…
俺が不甲斐ないばかりにっっ!
「ごめんよおおお!
ママ?パパ?を おにいさまにとられちゃったー!」
せっかく再会できたのにね。申し訳ない。
「大丈夫よー。いつでもよべるもん!」
「うむ。呼ばれればすぐに駆けつけるぞ?」
あっけらかんとしたルー親子。
え?そんな軽い感じ?
て、よく考えたら。
ルーダは俺と繋がってるからいつでも召喚できたのでした!
そうだったそうだった。
繋がってる感覚見たいのないから忘れてたよ。
ところで、そのやり方、習ったっけ?
習ってなくない?
俺はストレートに本人に聞いてみた。
「でも。ルーダ、どうやってよぶ?」
「サフィなら、ルーダと名を呼び、来いと念じればすぐに伝わる。子に呼ばせても良いぞ?」
そ、そんな簡単に?マジで?
俺はためしに部屋のはじっこまでたたたーっと移動。
こっそりと小さな声で「ルーダ」と呼んでみた。
「呼んだか?」
シュン、とルーダが目の前に出現。
お、おお!凄い!
念のため、どんな呼び方で呼べるかも試しておこう。
必要な時にいつでも呼べるようにしないとね。
俺はそのままルーダに「待て」をして反対側まで移動。
今度は声に出さずに心の中で「ルーダ、こい」した。
シュン!
おお!!
心の中で念じるだけで大丈夫なのか!
しかもめちゃくちゃ来るの早い!
じゃあ、これやってみていい?
憧れのやつ!
「ルーダ、しょーかん!」
シュン!
楽しくなった俺は、「たたたっと移動&シュン!」を疲れるまで繰り返し、ゲイルを呆れさせたのだった。
したんだけど先生に止められた。
「いや、ルー君はまだ誤魔化せるとして、ルーダ様は無理だよー⁈
王城を歩いてるとこ見られたら、大騒ぎだからね⁈
おっきすぎて魔塔の入り口も通れないでしょお!」
確かに!
隠れ…るのは無理だよねえ…。この大きさだもんねえ…。
「ええー!じゃあルーダどうしよ?
さきにゲートでこうしゃくけ いく?」
「そうだなあ…。もしくは俺たちが戻るまでここで待たせて貰うか?」
ゲイルと俺でああでもないこうでもないと首を捻っていると、当のルーダが何でもなさそうに言った。
「小さければ良いのか?」
言いながらも、しゅるるるるん、と縮んで縮んで、ルー君くらいの大きさに!!
みんな「おお!」となり、俺は「わーい!」になった。
「えーっ⁈えーっ⁈
ルーダ、ちっちゃくなれるの?え?
すごい!
かわいー!かわいいーっ!!ルーくんよりモフモフ!
かわいいのが2ひき?2フェンリル?になった!
さいこー!!!」
両腕にルー君とルーダを抱えて「両手に花」ならぬ「両手にフェンリル」。
あーん、しあわせえ!
一気にご機嫌でにこにこな俺。
すると、何を思ったかバイツー先生が言い出した。
「ずるい!ずるいですう!
私だって仔フェンリル欲しい!モフモフしたい!
2フェンもいるんですから、1フェンくらいくださいよう!」
「2フェンともぼくの!
うちのこはあげません!」
言い争う俺と先生。
「いや、だから、1フェン2フェンと数えるのはヤメロ」
突っ込むゲイル!
「フェンに聞いてみてください。僕の子になってもいいというかもですし!」
「いーよ。フェンたち!ぼくのおとーとと、せんせーのじっけんどーぶつ、どっちがいい?」
「あー!そんな聞き方、ずるい!実験なんてしませんよ!ちょっと貰うだけですしい!」
「シュバイツ先生…サフィと同じレベルで争わない!サフィも意地悪やめなさい!」
そこに、突然割り込む第三者!レオンお兄様である。
「…私のところなら、好きなだけアップルパイを食べさせてあげるし、 毎日美味しいデザートを食べさせてあげるよ?」
「よし!そこに決めようぞ!」
お兄様⁈
「サフィとは繋がっているしね?サフィは会いたい時に呼べばいいでしょう?
普段はこちらでルーダ様を預かって世話をさせて貰うね」
爽やかに微笑むお兄様。
「「ずるうううい!!」」
「いつでも会いにおいで?歓迎するよ」
「サフィを呼ぶエサにしやがる気だな…」
なぬ!俺を呼ぶエサとな?
公爵家立ち入り禁止したからかっ?
なんと姑息な…!
ギリイと唇噛み締める俺に、ルー君が肉球でホッペをぽむぽむしてくれた。
「サフィ、大丈夫だよー?
僕がいるでしょお!
僕はサフィのおとーとだから、ずうっといっしょにいるよー?」
「ルーくん!!」
そうだ!俺にはルー君もいる!
でも…ルー君、ルーダと離れちゃう…
俺が不甲斐ないばかりにっっ!
「ごめんよおおお!
ママ?パパ?を おにいさまにとられちゃったー!」
せっかく再会できたのにね。申し訳ない。
「大丈夫よー。いつでもよべるもん!」
「うむ。呼ばれればすぐに駆けつけるぞ?」
あっけらかんとしたルー親子。
え?そんな軽い感じ?
て、よく考えたら。
ルーダは俺と繋がってるからいつでも召喚できたのでした!
そうだったそうだった。
繋がってる感覚見たいのないから忘れてたよ。
ところで、そのやり方、習ったっけ?
習ってなくない?
俺はストレートに本人に聞いてみた。
「でも。ルーダ、どうやってよぶ?」
「サフィなら、ルーダと名を呼び、来いと念じればすぐに伝わる。子に呼ばせても良いぞ?」
そ、そんな簡単に?マジで?
俺はためしに部屋のはじっこまでたたたーっと移動。
こっそりと小さな声で「ルーダ」と呼んでみた。
「呼んだか?」
シュン、とルーダが目の前に出現。
お、おお!凄い!
念のため、どんな呼び方で呼べるかも試しておこう。
必要な時にいつでも呼べるようにしないとね。
俺はそのままルーダに「待て」をして反対側まで移動。
今度は声に出さずに心の中で「ルーダ、こい」した。
シュン!
おお!!
心の中で念じるだけで大丈夫なのか!
しかもめちゃくちゃ来るの早い!
じゃあ、これやってみていい?
憧れのやつ!
「ルーダ、しょーかん!」
シュン!
楽しくなった俺は、「たたたっと移動&シュン!」を疲れるまで繰り返し、ゲイルを呆れさせたのだった。
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