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第1章 始まりの海国
更新・魔王軍の企みを打ち砕け!
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神の武器がもたらす華々しい一発逆転はない、と改めてクレイスは深呼吸した。
軽々と全員を一太刀の元に切り飛ばす妄想を捨て去りながら、ロイケンの教えを頭の中に繰り返す。
(多人数との戦いは、必ず一対一になるように立ち回れ。数が減れば敵は浮き足立つ)
包囲を狭まる中で、一番最初に動いた刺客へと視線を飛ばす。
深く被ったフードにより顔の判別は出来ないが攻撃も陣形変更も全て起点となる人物は同じだとクレイスは見抜いていた。
「勇者の芽、摘み取らせてもらおう」
さらに激しい曲を弾こうと瞬間、クレイスの脚は力で漲り、爆ぜた。
「グギャア!?」
地面を穿つほどの踏み込みで吹き飛んでいく指揮人頭。
陣形は一瞬で乱れ、視界から消え去った勇者を追うと、他の兵士へとすでに二撃目を繰り出していた。
「怯むなっ! 押せっ!」
再び曲調を激しいものへと変えるものの、すでに勇者への恐怖が上回ってしまい兵士達の耳にへばりつくのは己の心臓の音のみだった。
「好き放題やってくれたよね……っ!」
狩る側になったクレイスは今までにない集中力を見せる。
フォゼの演奏など、もはやクレイスにも兵士達にも届かない。
躍起になるフォゼだが、崩れた陣形から一人、また一人と戦闘不能に陥っていく。
「魔王に仇成す勇者めっ!」
「吠えたら、せっかくの演奏が聴けないんじゃない?」
覚醒とも言えるほどの戦いぶりにフォゼの演奏が乱れる。
強化の演奏が充分に届かなくなった部隊はクレイスにとって路傍の野盗と同じだ。
素早い攻撃と連携攻撃で敵を追い詰めるのに短剣は間違いなく適している。
しかし一対一、さらには間合いがある状態での短剣と大剣では有利不利は明らかだ。
短剣の一撃を軽々と弾き、大きくよろけた刺客を剣の樋で吹き飛ばす。
凄まじい厚さを持つサング・オブ・ブレイバーだからこそ成せる技とも言えよう。
「おらぁ!」
「がばぶっ!?」
最後の一人が地に沈んだ後、その隙を狙ってかフォゼ渾身の音撃がクレイスを襲う。
だが、その必殺の一撃に対し防御も攻撃も何も出来なかった。
地面や海が割れ、水飛沫と砂煙が舞う中で確実な手応えを感じたフォゼは勝利の調べを奏でる。
「単純な力だけが将ではない。持ち駒を失ってでも王を射るのが将の務めさ」
しかし、一陣の風がフォゼめがけて飛ぶ。
砂煙を吹き飛ばして突撃するクレイスに、フォゼは目を見開いた。
クレイスは何も出来なかったのではなく、何もしなかったのだ。
「やっぱり気が合わないよッ!」
旋律を奏でることもなく身を翻して流星の如き一撃を回避するが、フォゼの頬から一筋の血が流れる。
岩場で対峙する二人だが、完全に形成は逆転していた。
「あの一撃を受けたはずでは……」
「簡単簡単。君の旋律には耳を貸さないことにした」
単純な対策だが、フォゼの旋律は耳がある生物どころか水や砂にも効果がある。
脳が音を無視しても筋肉や骨まで行き渡らせることは出来ないが、その不可能すぎる行いをやってのけたが故にクレイスは生きている。
それをフォゼ自身も理解してしまったのだろう。
旋律で迎え撃つのではなく回避してしまったということは、敗北の証明に他ならない。
「その音色、魔王には届かないでしょ? 君がおとなしく魔王に従ってるって言うならさ」
怒りは演奏を鈍らせる、そう考えながらフォゼは穏和な旋律を奏で始めた。
「あの方はまさしく神を超えられている。私がどうにか出来る領域じゃない」
「だったらなおさらだ。僕も魔王と同じことが出来なきゃいけない」
年相応な笑顔を浮かべるクレイス。
神に近づくような偉業を成し遂げていたにも関わらず、その表情はまさに当然のことという様子だった。
「僕は勇者……らしいからね」
「——芽を摘み取るどころか、育ててしまうとは」
戦いの中で敵を認めるということは、敗北も同然。
フォゼは竪琴を降ろし背負っていた一つの神片を取り出す。
「私も欲張ったことは認めよう。しかし、目的は果たした」
「負け惜しみ?」
「仮初めの勝利への報酬だ。この神片は知っているかね?」
今まで見てきた神片と違い、人の手で磨かれたように美しい長方形をしている黒石。
長さは一メートルほど。欠片のなり方というものも神の性格が現れるのかもしれない。
「これは空間の神「ゾオン」の神片。限りはあるが、繋がりのあるもう一つの欠片の場所へ運んでくれる」
「逃げ方の説明? そういうの初めてだよ」
この間合いなら、どれだけ早く逃げられようと切り倒せる。
フォゼの術を潜り抜けた経験はクレイスに勇者としての自負をさらに強めさせている。
「確かに、このくらいの神片は私を運ぶことくらいしか出来ぬ……だが」
神片から発生した空間の亀裂に溶けるフォゼは、追撃するクレイスに言い残す。
「神片が大きければ大きいほど、運べる物も変わるのさ」
クレイスの耳元に残されたその言葉で、一気に頭の中で組み合わさっていく。
何か他の音を隠していたフォゼ、海に入らない住民たち。
「おいおい……規模が大きすぎるって……!」
水の国での大胆不敵な作戦に、クレイスは束の間の勝利を忘れるほど肝を冷やした。
『更新・魔王軍の企みを打ち砕け!』
行事の指す通り、クレイスは一気にその場から走り出した。
軽々と全員を一太刀の元に切り飛ばす妄想を捨て去りながら、ロイケンの教えを頭の中に繰り返す。
(多人数との戦いは、必ず一対一になるように立ち回れ。数が減れば敵は浮き足立つ)
包囲を狭まる中で、一番最初に動いた刺客へと視線を飛ばす。
深く被ったフードにより顔の判別は出来ないが攻撃も陣形変更も全て起点となる人物は同じだとクレイスは見抜いていた。
「勇者の芽、摘み取らせてもらおう」
さらに激しい曲を弾こうと瞬間、クレイスの脚は力で漲り、爆ぜた。
「グギャア!?」
地面を穿つほどの踏み込みで吹き飛んでいく指揮人頭。
陣形は一瞬で乱れ、視界から消え去った勇者を追うと、他の兵士へとすでに二撃目を繰り出していた。
「怯むなっ! 押せっ!」
再び曲調を激しいものへと変えるものの、すでに勇者への恐怖が上回ってしまい兵士達の耳にへばりつくのは己の心臓の音のみだった。
「好き放題やってくれたよね……っ!」
狩る側になったクレイスは今までにない集中力を見せる。
フォゼの演奏など、もはやクレイスにも兵士達にも届かない。
躍起になるフォゼだが、崩れた陣形から一人、また一人と戦闘不能に陥っていく。
「魔王に仇成す勇者めっ!」
「吠えたら、せっかくの演奏が聴けないんじゃない?」
覚醒とも言えるほどの戦いぶりにフォゼの演奏が乱れる。
強化の演奏が充分に届かなくなった部隊はクレイスにとって路傍の野盗と同じだ。
素早い攻撃と連携攻撃で敵を追い詰めるのに短剣は間違いなく適している。
しかし一対一、さらには間合いがある状態での短剣と大剣では有利不利は明らかだ。
短剣の一撃を軽々と弾き、大きくよろけた刺客を剣の樋で吹き飛ばす。
凄まじい厚さを持つサング・オブ・ブレイバーだからこそ成せる技とも言えよう。
「おらぁ!」
「がばぶっ!?」
最後の一人が地に沈んだ後、その隙を狙ってかフォゼ渾身の音撃がクレイスを襲う。
だが、その必殺の一撃に対し防御も攻撃も何も出来なかった。
地面や海が割れ、水飛沫と砂煙が舞う中で確実な手応えを感じたフォゼは勝利の調べを奏でる。
「単純な力だけが将ではない。持ち駒を失ってでも王を射るのが将の務めさ」
しかし、一陣の風がフォゼめがけて飛ぶ。
砂煙を吹き飛ばして突撃するクレイスに、フォゼは目を見開いた。
クレイスは何も出来なかったのではなく、何もしなかったのだ。
「やっぱり気が合わないよッ!」
旋律を奏でることもなく身を翻して流星の如き一撃を回避するが、フォゼの頬から一筋の血が流れる。
岩場で対峙する二人だが、完全に形成は逆転していた。
「あの一撃を受けたはずでは……」
「簡単簡単。君の旋律には耳を貸さないことにした」
単純な対策だが、フォゼの旋律は耳がある生物どころか水や砂にも効果がある。
脳が音を無視しても筋肉や骨まで行き渡らせることは出来ないが、その不可能すぎる行いをやってのけたが故にクレイスは生きている。
それをフォゼ自身も理解してしまったのだろう。
旋律で迎え撃つのではなく回避してしまったということは、敗北の証明に他ならない。
「その音色、魔王には届かないでしょ? 君がおとなしく魔王に従ってるって言うならさ」
怒りは演奏を鈍らせる、そう考えながらフォゼは穏和な旋律を奏で始めた。
「あの方はまさしく神を超えられている。私がどうにか出来る領域じゃない」
「だったらなおさらだ。僕も魔王と同じことが出来なきゃいけない」
年相応な笑顔を浮かべるクレイス。
神に近づくような偉業を成し遂げていたにも関わらず、その表情はまさに当然のことという様子だった。
「僕は勇者……らしいからね」
「——芽を摘み取るどころか、育ててしまうとは」
戦いの中で敵を認めるということは、敗北も同然。
フォゼは竪琴を降ろし背負っていた一つの神片を取り出す。
「私も欲張ったことは認めよう。しかし、目的は果たした」
「負け惜しみ?」
「仮初めの勝利への報酬だ。この神片は知っているかね?」
今まで見てきた神片と違い、人の手で磨かれたように美しい長方形をしている黒石。
長さは一メートルほど。欠片のなり方というものも神の性格が現れるのかもしれない。
「これは空間の神「ゾオン」の神片。限りはあるが、繋がりのあるもう一つの欠片の場所へ運んでくれる」
「逃げ方の説明? そういうの初めてだよ」
この間合いなら、どれだけ早く逃げられようと切り倒せる。
フォゼの術を潜り抜けた経験はクレイスに勇者としての自負をさらに強めさせている。
「確かに、このくらいの神片は私を運ぶことくらいしか出来ぬ……だが」
神片から発生した空間の亀裂に溶けるフォゼは、追撃するクレイスに言い残す。
「神片が大きければ大きいほど、運べる物も変わるのさ」
クレイスの耳元に残されたその言葉で、一気に頭の中で組み合わさっていく。
何か他の音を隠していたフォゼ、海に入らない住民たち。
「おいおい……規模が大きすぎるって……!」
水の国での大胆不敵な作戦に、クレイスは束の間の勝利を忘れるほど肝を冷やした。
『更新・魔王軍の企みを打ち砕け!』
行事の指す通り、クレイスは一気にその場から走り出した。
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