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6.おひろめ。
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3歳になったからには、公爵家でお披露目パーティーを開かねばならないらしい。兄のときもやったそうだ。このお披露目パーティーには、懇意にしている 侯爵家、伯爵家、子爵家、男爵家、そして王家を招くらしい。
「それではこれよりうちの次男のお披露目パーティーを開催します。さぁ、ルカ。おいで。」
おおぜいのひとだ…きんちょーする…!!
ひどい緊張のせいで足と手が一緒に出てしまっているが、皆可愛さに悶えてしまっていた。
「…え、えと…るかりおん・あーばしゅのっとでしゅ!みなしゃま、よろちくおねがいしましゅ!」
よし、いいきったぞ!とうさま、あとはよろしくおねがいしました!
「よくできたぞ、ルカ!」
ほめられた!うれしい!
「えへへへ」
「なんだあの天使は…」
「可愛すぎる…」
「ぜひうちの嫁に欲しい…」
「尊死する…」
なんだかみなさまのようすがおかしいけどきにしない!
「それでは皆様お楽しみください」
父がそう宣言すると数人のオーラが違う人がやってきた。
「やあクリス、アレク。ジークも久しぶりだね。そして初めまして、ルカくん。私は君の叔父のレオン。この国の王様だよ。」
おうさま…!!
「レオン…ルカが驚いてるだろう…」
「いやぁ~可愛いねぇ!でもやっぱりうちの嫁が可愛いねぇ!」
王様はデレっとしながら横にいる美人を見つめる。
「レオン。今はそういうときじゃない。ルカくん、初めまして。私は王妃のルスト。こんな立場だけど、家族みたいに接してほしいな?」
「るしゅとさま?よろちくお願いしましゅ!」
「「ぐっ、かわ…」」
「父上、母上。そろそろ私達にも紹介させて欲しいのですが。」
そう声をかけてきたのは二人の青年だった。一人は濃いハニーブロンドのガッシリとした美青年で、もうひとりは明るい金髪碧眼のスラッとしながらもちゃんと筋肉がついている美青年がいた。
「おぉ、すまないなぁ、ルカくん。この2人はこのマッチョくんが王太子のケイジス。こっちの細マッチョくんが第二王子のゼインだよ。マッチョくんは今年で18歳で、細マッチョくんは16歳になるよ!」
王様とはいえ自分の息子に対してなんという呼び方…
「えと、えと…ぼくはことしで3歳でしゅ!よろちくお願いしましゅ!」
「「ぐっ、かわ…」」
ここでもノックアウトされる人たちでした。
そうこうしていると、父達と王様たちは話があると言って僕は何故か第二王子のゼイン王子と手を繋いで立食スペースに来ていた。
「ルカ、これ食べてみるかい?」
「これぼくがしゅきなやちゅでしゅ!たべましゅ!」
そっと口元に寄せられるフォーク。
「?」
「あ~んして?」
「あ~ん!」
ぱくり。
「おいち~!」
「次はこれ食べてみよっか、はい、あ~ん」
ぱくっ
「んまま~!」
「あ~ん」
ぱくぱく
「ん~♡♡♡」
「はい、あ~ん」
ぱくりんちょ
「おいちしゅぎる~♡」
「ふふ、可愛いね、ルカ。」
そう言って頭を優しく撫でられる。
ん~、なんだかかあさまとはちがうきもちよさ…これはねむくなっちゃう…
こくり、こくりと立ったまま船を漕ぎ始めるとゼイン王子は食べさせる手を止め、ゆっくりと抱きかかえてきた。そしてそのまま静かな場所へ移動する。
「眠くなっちゃったんだねぇ、ゆっくりお休み、可愛い子。」
額に柔らかな感触がしたが、それが何かわかる前に眠りに落ちてしまっていた。
「必ず私のものにするよ…ルカ…愛しい私の半身…」
小さな小さな呟きは夜の闇へと消え去った。
✿✿✿✿✿✿✿✿✿✿✿✿✿
「んむ…んぅ…?」
ぼくってばいつのまにねちゃったんだろ…あっ、おうじさまおいてけぼりにしちゃった…?
「ルカ様?おはようございます、昨晩は楽しかったですか?」
「るいしゅ!おはよぉ!たのちかった!ぜいんおうじしゃまにいっぱいたべさせてもらって頭もなでてもらったの!でもそのあとにねちゃったのかなぁ、おぼえてないの…」
しつれいなこと、してないかなぁ…
「ふふ、大丈夫ですよ、ゼイン殿下は楽しそうにルカ様を運んでお部屋に連れてきてくださいました。代わろうとしたら自分が運びたいから、と」
とても物好きな王子様なのですね。寝惚けながらもルイスに着替えを手伝ってもらい、朝食の場へと向かう。
するとそこにありえない人物がいた。
「やぁ、ルカ。おはよう。昨日はとても可愛い寝顔を見せてもらったよ、よく眠れた?」
「ぜいんおうじしゃま!な、なんでぇ?あ、おはようごじゃいましゅ!よくねむれまちた!」
母と父はほのぼのとして席に座っているし、兄は兄で緊張しているし。少々カオスな空間だった。
なんでぜいんおうじさまいるのかなぁ~…?
可愛いね、ルカちゃん
「それではこれよりうちの次男のお披露目パーティーを開催します。さぁ、ルカ。おいで。」
おおぜいのひとだ…きんちょーする…!!
ひどい緊張のせいで足と手が一緒に出てしまっているが、皆可愛さに悶えてしまっていた。
「…え、えと…るかりおん・あーばしゅのっとでしゅ!みなしゃま、よろちくおねがいしましゅ!」
よし、いいきったぞ!とうさま、あとはよろしくおねがいしました!
「よくできたぞ、ルカ!」
ほめられた!うれしい!
「えへへへ」
「なんだあの天使は…」
「可愛すぎる…」
「ぜひうちの嫁に欲しい…」
「尊死する…」
なんだかみなさまのようすがおかしいけどきにしない!
「それでは皆様お楽しみください」
父がそう宣言すると数人のオーラが違う人がやってきた。
「やあクリス、アレク。ジークも久しぶりだね。そして初めまして、ルカくん。私は君の叔父のレオン。この国の王様だよ。」
おうさま…!!
「レオン…ルカが驚いてるだろう…」
「いやぁ~可愛いねぇ!でもやっぱりうちの嫁が可愛いねぇ!」
王様はデレっとしながら横にいる美人を見つめる。
「レオン。今はそういうときじゃない。ルカくん、初めまして。私は王妃のルスト。こんな立場だけど、家族みたいに接してほしいな?」
「るしゅとさま?よろちくお願いしましゅ!」
「「ぐっ、かわ…」」
「父上、母上。そろそろ私達にも紹介させて欲しいのですが。」
そう声をかけてきたのは二人の青年だった。一人は濃いハニーブロンドのガッシリとした美青年で、もうひとりは明るい金髪碧眼のスラッとしながらもちゃんと筋肉がついている美青年がいた。
「おぉ、すまないなぁ、ルカくん。この2人はこのマッチョくんが王太子のケイジス。こっちの細マッチョくんが第二王子のゼインだよ。マッチョくんは今年で18歳で、細マッチョくんは16歳になるよ!」
王様とはいえ自分の息子に対してなんという呼び方…
「えと、えと…ぼくはことしで3歳でしゅ!よろちくお願いしましゅ!」
「「ぐっ、かわ…」」
ここでもノックアウトされる人たちでした。
そうこうしていると、父達と王様たちは話があると言って僕は何故か第二王子のゼイン王子と手を繋いで立食スペースに来ていた。
「ルカ、これ食べてみるかい?」
「これぼくがしゅきなやちゅでしゅ!たべましゅ!」
そっと口元に寄せられるフォーク。
「?」
「あ~んして?」
「あ~ん!」
ぱくり。
「おいち~!」
「次はこれ食べてみよっか、はい、あ~ん」
ぱくっ
「んまま~!」
「あ~ん」
ぱくぱく
「ん~♡♡♡」
「はい、あ~ん」
ぱくりんちょ
「おいちしゅぎる~♡」
「ふふ、可愛いね、ルカ。」
そう言って頭を優しく撫でられる。
ん~、なんだかかあさまとはちがうきもちよさ…これはねむくなっちゃう…
こくり、こくりと立ったまま船を漕ぎ始めるとゼイン王子は食べさせる手を止め、ゆっくりと抱きかかえてきた。そしてそのまま静かな場所へ移動する。
「眠くなっちゃったんだねぇ、ゆっくりお休み、可愛い子。」
額に柔らかな感触がしたが、それが何かわかる前に眠りに落ちてしまっていた。
「必ず私のものにするよ…ルカ…愛しい私の半身…」
小さな小さな呟きは夜の闇へと消え去った。
✿✿✿✿✿✿✿✿✿✿✿✿✿
「んむ…んぅ…?」
ぼくってばいつのまにねちゃったんだろ…あっ、おうじさまおいてけぼりにしちゃった…?
「ルカ様?おはようございます、昨晩は楽しかったですか?」
「るいしゅ!おはよぉ!たのちかった!ぜいんおうじしゃまにいっぱいたべさせてもらって頭もなでてもらったの!でもそのあとにねちゃったのかなぁ、おぼえてないの…」
しつれいなこと、してないかなぁ…
「ふふ、大丈夫ですよ、ゼイン殿下は楽しそうにルカ様を運んでお部屋に連れてきてくださいました。代わろうとしたら自分が運びたいから、と」
とても物好きな王子様なのですね。寝惚けながらもルイスに着替えを手伝ってもらい、朝食の場へと向かう。
するとそこにありえない人物がいた。
「やぁ、ルカ。おはよう。昨日はとても可愛い寝顔を見せてもらったよ、よく眠れた?」
「ぜいんおうじしゃま!な、なんでぇ?あ、おはようごじゃいましゅ!よくねむれまちた!」
母と父はほのぼのとして席に座っているし、兄は兄で緊張しているし。少々カオスな空間だった。
なんでぜいんおうじさまいるのかなぁ~…?
可愛いね、ルカちゃん
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