52 / 58
4章 のんびり探索
9話 孤児院でのお風呂と女の子
しおりを挟む
皆でおにぎりと豚汁をたらふく食べたあと私はマオに声をかける。
「お風呂はいろー」
「ん?そうじゃの。今日は少し湯船に浸かるとするか」
「なら私も入るとしよう」
ずいっとスノウも参加する。
「じゃあ、3人でお風呂だ」
3人で仮設のお風呂へと向かう。
スノウが真ん中にいると親子みたいな身長差である。
脱衣所でばばっと服を脱いだ後洗い場へと行く。
するとスノウがそのまま浴槽へ入るところを発見。
「ちょいまてーい!」
慌ててスノウを止める。
「ん?なんだ」
無表情でこちらを見るスノウ。
「髪と体を洗いなさい」
「そういうことか。昨日洗ったんだ、だから大丈夫だ」
全然大丈夫ではない。毎日洗え。
「毎日洗ってくださーい」
スノウを洗い場へと連行する。
スノウをイスへと座らせると背後へと陣取る。
「ほら、こんなに砂ついてるじゃん!!」
マオと戦ったときの砂だろう。髪の毛もパサパサである。
「女の子なんだから髪の毛は綺麗にしなさい!」
プリプリとスノウを怒る私。
「そうか…。ふふ、小さい頃を思い出したよ」
そういいながらスノウは少し笑ったような声を出した。
「では、よろしく頼む」
そう呟いたスノウは両手で耳を塞いだあとギュッと目をつぶった。
「ふふ、大きい子供だね」
私は微笑ましくスノウを見た。
「父様に洗ってもらう時はいつもこうしていたんだ」
スノウは答える。
「そっか、いい思い出だね」
そう私が答えるとスノウはうむと返事をした。
…………
「疲れた。戦闘より疲れたかもしれない」
そうぐったりしているのはスノウだ、
シャンプートリートメントコンディショナーをした後洗顔までしたら疲れたようだ。
風呂上がったら化粧水と乳液とパックもあるからな覚悟しろよ。
浴槽につかった私は声にならない声を出す。
「おっさんみたいじゃぞ。やめとけ」
マオに注意される。
「お風呂はおっさんみたいな声を出すものなの!」
「んなわけあるかい」
マオと談笑しながらお風呂を楽しんだ。
風呂上がりにスノウの髪の毛を乾かし、化粧水と乳液とパックのコンボをスノウに叩き込んだ。
「これを毎日やっているのか?お前たちは…」
更にぐったりするスノウ。
「まぁ、ここまでしっかりはやらないかなぁ…スノウはやらなすぎたから今日はしっかりやりました」
「そうか…」
ジーとこちらを見るスノウ。今度から一緒に入ってくれなさそうである。
3人で孤児院へと戻っているところにサーシャ達がきた。
サーシャはじろっとスノウを見つめている。
「どうしt……」
「おい、エル。スノウの髪の毛やら肌がすごいのだが?」
「荒れてたからフルコースしたんだ」
えっへんと私は胸を張る。
すると私の視界が真っ暗になりコメカミが痛む。
多分、アイアンクローをもらっている。
「痛い痛い痛い」
「なんで、お前は女と風呂に入っているんだ」
怒ったサーシャの声が聞こえる。
そうだった、私は男だったんだ。
「えへ」
「えへじゃない。それに髪も肌も見違えてるじゃないか?なにを使ったんだろうなぁ…?」
「あれ?サーシャに上げてないっけ?化粧品」
「もらっていないが?私は王都の品を節約してやりくりして頑張っていたのだがなぁ…一日…いや一晩でなにもしていない暴食に負けるとは思わなかったなぁ…?なぁエル」
とんでもない圧をサーシャからもらう。
やめてよ!そんな圧ださないでよ!あげるから!
すっと視界が戻ったあと化粧品セットをマジックボックスから出す。
「こちらが当社おすすめの品です」
私は騎士に化粧品セットを献上した。
「うむ、いいだろう」
サーシャはホクホク顔で帰っていく。
ふぅ…なんとかなった。
すると背後からツンツンされる。
「ん?」
「私のは?」
ユッテがこちらを見ている。
「ユッテも欲しいの?」
「うん」
「はい、どうぞ」
化粧品セットを受け取ったユッテは私の胸に顔をグリグリしたあと帰っていった。
こうなるとゾフィも欲しいのだろうか、チラッとゾフィを見る。
サッと視線を外すがチラチラこっちを見ているゾフィ。
「いる?」
私はゾフィに声をかける。
「あんまりいらねーけどどうしてもっていうならー」
そう言いながらゾフィは手を出してくる。
「じゃあ、いいや」
サッとマジックボックスに化粧品セットしまう。
「うそ!ごめん!いる!ほしい!ごめーん!」
そう答えたゾフィに化粧品セットを渡して寝床へと向かっていく。
みんな女の子なんだなぁ…。
そう思いながら4人で帰っていった。
ちなみにマオはと言うと、いつも儂は美しいのでいらないとのことである。
へー…こっそりシャンプーとか化粧水使ってるの見てるからな。
今度から隠してやるからな。覚えとけよ。
「お風呂はいろー」
「ん?そうじゃの。今日は少し湯船に浸かるとするか」
「なら私も入るとしよう」
ずいっとスノウも参加する。
「じゃあ、3人でお風呂だ」
3人で仮設のお風呂へと向かう。
スノウが真ん中にいると親子みたいな身長差である。
脱衣所でばばっと服を脱いだ後洗い場へと行く。
するとスノウがそのまま浴槽へ入るところを発見。
「ちょいまてーい!」
慌ててスノウを止める。
「ん?なんだ」
無表情でこちらを見るスノウ。
「髪と体を洗いなさい」
「そういうことか。昨日洗ったんだ、だから大丈夫だ」
全然大丈夫ではない。毎日洗え。
「毎日洗ってくださーい」
スノウを洗い場へと連行する。
スノウをイスへと座らせると背後へと陣取る。
「ほら、こんなに砂ついてるじゃん!!」
マオと戦ったときの砂だろう。髪の毛もパサパサである。
「女の子なんだから髪の毛は綺麗にしなさい!」
プリプリとスノウを怒る私。
「そうか…。ふふ、小さい頃を思い出したよ」
そういいながらスノウは少し笑ったような声を出した。
「では、よろしく頼む」
そう呟いたスノウは両手で耳を塞いだあとギュッと目をつぶった。
「ふふ、大きい子供だね」
私は微笑ましくスノウを見た。
「父様に洗ってもらう時はいつもこうしていたんだ」
スノウは答える。
「そっか、いい思い出だね」
そう私が答えるとスノウはうむと返事をした。
…………
「疲れた。戦闘より疲れたかもしれない」
そうぐったりしているのはスノウだ、
シャンプートリートメントコンディショナーをした後洗顔までしたら疲れたようだ。
風呂上がったら化粧水と乳液とパックもあるからな覚悟しろよ。
浴槽につかった私は声にならない声を出す。
「おっさんみたいじゃぞ。やめとけ」
マオに注意される。
「お風呂はおっさんみたいな声を出すものなの!」
「んなわけあるかい」
マオと談笑しながらお風呂を楽しんだ。
風呂上がりにスノウの髪の毛を乾かし、化粧水と乳液とパックのコンボをスノウに叩き込んだ。
「これを毎日やっているのか?お前たちは…」
更にぐったりするスノウ。
「まぁ、ここまでしっかりはやらないかなぁ…スノウはやらなすぎたから今日はしっかりやりました」
「そうか…」
ジーとこちらを見るスノウ。今度から一緒に入ってくれなさそうである。
3人で孤児院へと戻っているところにサーシャ達がきた。
サーシャはじろっとスノウを見つめている。
「どうしt……」
「おい、エル。スノウの髪の毛やら肌がすごいのだが?」
「荒れてたからフルコースしたんだ」
えっへんと私は胸を張る。
すると私の視界が真っ暗になりコメカミが痛む。
多分、アイアンクローをもらっている。
「痛い痛い痛い」
「なんで、お前は女と風呂に入っているんだ」
怒ったサーシャの声が聞こえる。
そうだった、私は男だったんだ。
「えへ」
「えへじゃない。それに髪も肌も見違えてるじゃないか?なにを使ったんだろうなぁ…?」
「あれ?サーシャに上げてないっけ?化粧品」
「もらっていないが?私は王都の品を節約してやりくりして頑張っていたのだがなぁ…一日…いや一晩でなにもしていない暴食に負けるとは思わなかったなぁ…?なぁエル」
とんでもない圧をサーシャからもらう。
やめてよ!そんな圧ださないでよ!あげるから!
すっと視界が戻ったあと化粧品セットをマジックボックスから出す。
「こちらが当社おすすめの品です」
私は騎士に化粧品セットを献上した。
「うむ、いいだろう」
サーシャはホクホク顔で帰っていく。
ふぅ…なんとかなった。
すると背後からツンツンされる。
「ん?」
「私のは?」
ユッテがこちらを見ている。
「ユッテも欲しいの?」
「うん」
「はい、どうぞ」
化粧品セットを受け取ったユッテは私の胸に顔をグリグリしたあと帰っていった。
こうなるとゾフィも欲しいのだろうか、チラッとゾフィを見る。
サッと視線を外すがチラチラこっちを見ているゾフィ。
「いる?」
私はゾフィに声をかける。
「あんまりいらねーけどどうしてもっていうならー」
そう言いながらゾフィは手を出してくる。
「じゃあ、いいや」
サッとマジックボックスに化粧品セットしまう。
「うそ!ごめん!いる!ほしい!ごめーん!」
そう答えたゾフィに化粧品セットを渡して寝床へと向かっていく。
みんな女の子なんだなぁ…。
そう思いながら4人で帰っていった。
ちなみにマオはと言うと、いつも儂は美しいのでいらないとのことである。
へー…こっそりシャンプーとか化粧水使ってるの見てるからな。
今度から隠してやるからな。覚えとけよ。
0
お気に入りに追加
830
あなたにおすすめの小説
バイクごと異世界に転移したので美人店主と宅配弁当屋はじめました
福山陽士
ファンタジー
弁当屋でバイトをしていた大鳳正義《おおほうまさよし》は、突然宅配バイクごと異世界に転移してしまった。
現代日本とは何もかも違う世界に途方に暮れていた、その時。
「君、どうしたの?」
親切な女性、カルディナに助けてもらう。
カルディナは立地が悪すぎて今にも潰れそうになっている、定食屋の店主だった。
正義は助けてもらったお礼に「宅配をすればどう?」と提案。
カルディナの親友、魔法使いのララーベリントと共に店の再建に励むこととなったのだった。
『温かい料理を運ぶ』という概念がない世界で、みんなに美味しい料理を届けていく話。
※のんびり進行です
神に同情された転生者物語
チャチャ
ファンタジー
ブラック企業に勤めていた安田悠翔(やすだ はると)は、電車を待っていると後から背中を押されて電車に轢かれて死んでしまう。
すると、神様と名乗った青年にこれまでの人生を同情された異世界に転生してのんびりと過ごしてと言われる。
悠翔は、チート能力をもらって異世界を旅する。
その暗殺者は蜜の味
つばーきき
ファンタジー
世界最高の暗殺一族、紺一族。その長に最年少でなりつめたある少女が、ある日殺される。そんな彼女は魔法世界に転生し、魔法学校へと通う。気楽に自由に生きながら悪を殺す彼女の物語。
異世界転生~チート魔法でスローライフ
リョンコ
ファンタジー
【あらすじ⠀】都会で産まれ育ち、学生時代を過ごし 社会人になって早20年。
43歳になった主人公。趣味はアニメや漫画、スポーツ等 多岐に渡る。
その中でも最近嵌ってるのは「ソロキャンプ」
大型連休を利用して、
穴場スポットへやってきた!
テントを建て、BBQコンロに
テーブル等用意して……。
近くの川まで散歩しに来たら、
何やら動物か?の気配が……
木の影からこっそり覗くとそこには……
キラキラと光注ぐように発光した
「え!オオカミ!」
3メートルはありそうな巨大なオオカミが!!
急いでテントまで戻ってくると
「え!ここどこだ??」
都会の生活に疲れた主人公が、
異世界へ転生して 冒険者になって
魔物を倒したり、現代知識で商売したり…… 。
恋愛は多分ありません。
基本スローライフを目指してます(笑)
※挿絵有りますが、自作です。
無断転載はしてません。
イラストは、あくまで私のイメージです
※当初恋愛無しで進めようと書いていましたが
少し趣向を変えて、
若干ですが恋愛有りになります。
※カクヨム、なろうでも公開しています
蘇生魔法を授かった僕は戦闘不能の前衛(♀)を何度も復活させる
フルーツパフェ
大衆娯楽
転移した異世界で唯一、蘇生魔法を授かった僕。
一緒にパーティーを組めば絶対に死ぬ(死んだままになる)ことがない。
そんな口コミがいつの間にか広まって、同じく異世界転移した同業者(多くは女子)から引っ張りだこに!
寛容な僕は彼女達の申し出に快諾するが条件が一つだけ。
――実は僕、他の戦闘スキルは皆無なんです
そういうわけでパーティーメンバーが前衛に立って死ぬ気で僕を守ることになる。
大丈夫、一度死んでも蘇生魔法で復活させてあげるから。
相互利益はあるはずなのに、どこか鬼畜な匂いがするファンタジー、ここに開幕。
45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる
よっしぃ
ファンタジー
2月26日から29日現在まで4日間、アルファポリスのファンタジー部門1位達成!感謝です!
小説家になろうでも10位獲得しました!
そして、カクヨムでもランクイン中です!
●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●
スキルを強奪する為に異世界召喚を実行した欲望まみれの権力者から逃げるおっさん。
いつものように電車通勤をしていたわけだが、気が付けばまさかの異世界召喚に巻き込まれる。
欲望者から逃げ切って反撃をするか、隠れて地味に暮らすか・・・・
●●●●●●●●●●●●●●●
小説家になろうで執筆中の作品です。
アルファポリス、、カクヨムでも公開中です。
現在見直し作業中です。
変換ミス、打ちミス等が多い作品です。申し訳ありません。
エラーから始まる異世界生活
KeyBow
ファンタジー
45歳リーマンの志郎は本来異世界転移されないはずだったが、何が原因か高校生の異世界勇者召喚に巻き込まれる。
本来の人数より1名増の影響か転移処理でエラーが発生する。
高校生は正常?に転移されたようだが、志郎はエラー召喚されてしまった。
冤罪で多くの魔物うようよするような所に放逐がされ、死にそうになりながら一人の少女と出会う。
その後冒険者として生きて行かざるを得ず奴隷を買い成り上がっていく物語。
某刑事のように”あの女(王女)絶対いずれしょんべんぶっ掛けてやる”事を当面の目標の一つとして。
実は所有するギフトはかなりレアなぶっ飛びな内容で、召喚された中では最強だったはずである。
勇者として活躍するのかしないのか?
能力を鍛え、復讐と色々エラーがあり屈折してしまった心を、召還時のエラーで壊れた記憶を抱えてもがきながら奴隷の少女達に救われるて変わっていく第二の人生を歩む志郎の物語が始まる。
多分チーレムになったり残酷表現があります。苦手な方はお気をつけ下さい。
初めての作品にお付き合い下さい。
異世界転生したら何でも出来る天才だった。
桂木 鏡夜
ファンタジー
高校入学早々に大型トラックに跳ねられ死ぬが気がつけば自分は3歳の可愛いらしい幼児に転生していた。
だが等本人は前世で特に興味がある事もなく、それは異世界に来ても同じだった。
そんな主人公アルスが何故俺が異世界?と自分の存在意義を見いだせずにいるが、10歳になり必ず受けなければならない学校の入学テストで思わぬ自分の才能に気づくのであった。
===========================
始めから強い設定ですが、徐々に強くなっていく感じになっております。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる