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俺たちは家に帰る
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「ようやく買えましたね!トウマ!」
シロネは両腕を胸の前に持ち上げて、ひょこひょこと俺の周りを飛び跳ねている。目を><にさせて、それはもうお喜びのようだ。
まったく~、誰のせいでこんなに時間がかかったのやら。
「だいたいな~シロネ、お前のせいでこんなに時間がかかったんだぞ!お前が『みなさんがいいと思うのならそれにします!』って毎回言うから。ほんと困ったぜー」
「そうよ。自分の装備なんだから、少しは自分で決めなさいよね」
ミアが初めて俺の意見に賛成してくれた。少し快感を覚えた俺である。べ、別に、変な意味じゃないんだからね!勘違いしないでよね!あ、いや、これはガチ目に。
すると、シロネは不満でもあるのか、頬をぷくっと膨らませてジト目で俺を見つめてくる。
やめろ。そんな目で見るな。恋という名の沼にはまってしまうぜ。
要するに、シロネたんはくっそ可愛い。
「みなさんが私に似合うと思って選んでくれたんですから、私はそれでいいと言っただけです!トウマの選んだ、フリフリしたものがたくさんついたワンピースはよくわかりませんでしたが...」
「あんたってほんと最っ底ね」
ミアが思いっきり俺を蔑視した目で蛇のように睨みつける。だからお前の目は怖いんだよ。何コンダだよ。
俺を見かねたアスカがとっさにフォローを入れてくれた。
「ま、まあまあ。あの服もシロネちゃんにとても似合ったましたし、いいと思いますよ。お値段があれでしたけど...」
「そうだなあ。お値段が、あれだったなぁ」
俺は遠い目でアスカの言葉に相槌を打つ。
正直、あれは尋常じゃなく高かった。ギルドに借金をしている以上、返すのが大変になるような額を借りるわけにはいかない。お金に余裕ができたら、買うことにしよう。
すると、アスカが胸の前でパンと手を合わせた。
「さあ、シロネちゃんの装備もとりあえず揃いましたし、ようやく冒険に行けます!もう手続きはしてますので、さっそく行ってきちゃってください!」
準備早ぇーなー。ま、俺としては嬉しいことだ。
「よし!行くか!報酬ゲットするぜ!」
「行きましょー!」
「あんたは結局報酬目当てなのね」
俺たちは夕陽に向かって立つ。今この瞬間、俺たちの心は1つになったと言っていい。
「やっぱ明日にしねえ?」
「明日にしませんか?」
「明日にしましょうよ」
俺たちは万乗一致で帰路へと向かった。
よし!帰るか!
シロネは両腕を胸の前に持ち上げて、ひょこひょこと俺の周りを飛び跳ねている。目を><にさせて、それはもうお喜びのようだ。
まったく~、誰のせいでこんなに時間がかかったのやら。
「だいたいな~シロネ、お前のせいでこんなに時間がかかったんだぞ!お前が『みなさんがいいと思うのならそれにします!』って毎回言うから。ほんと困ったぜー」
「そうよ。自分の装備なんだから、少しは自分で決めなさいよね」
ミアが初めて俺の意見に賛成してくれた。少し快感を覚えた俺である。べ、別に、変な意味じゃないんだからね!勘違いしないでよね!あ、いや、これはガチ目に。
すると、シロネは不満でもあるのか、頬をぷくっと膨らませてジト目で俺を見つめてくる。
やめろ。そんな目で見るな。恋という名の沼にはまってしまうぜ。
要するに、シロネたんはくっそ可愛い。
「みなさんが私に似合うと思って選んでくれたんですから、私はそれでいいと言っただけです!トウマの選んだ、フリフリしたものがたくさんついたワンピースはよくわかりませんでしたが...」
「あんたってほんと最っ底ね」
ミアが思いっきり俺を蔑視した目で蛇のように睨みつける。だからお前の目は怖いんだよ。何コンダだよ。
俺を見かねたアスカがとっさにフォローを入れてくれた。
「ま、まあまあ。あの服もシロネちゃんにとても似合ったましたし、いいと思いますよ。お値段があれでしたけど...」
「そうだなあ。お値段が、あれだったなぁ」
俺は遠い目でアスカの言葉に相槌を打つ。
正直、あれは尋常じゃなく高かった。ギルドに借金をしている以上、返すのが大変になるような額を借りるわけにはいかない。お金に余裕ができたら、買うことにしよう。
すると、アスカが胸の前でパンと手を合わせた。
「さあ、シロネちゃんの装備もとりあえず揃いましたし、ようやく冒険に行けます!もう手続きはしてますので、さっそく行ってきちゃってください!」
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「やっぱ明日にしねえ?」
「明日にしませんか?」
「明日にしましょうよ」
俺たちは万乗一致で帰路へと向かった。
よし!帰るか!
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