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僕から君へ
贈り物【十一】
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風呂から上がり、浴衣に着替えた瑞樹は敷いた布団の上で正座をして、カチカチに固まっていた。
首にある襟巻きをひたすらに指先で弄り倒している。
男同士の交わり方は、みくと天野から教わった。天野は瑞樹達に背中を向け部屋の隅で膝を抱え、そこに顔を埋めていたが。
とにかく、受け入れる側の身体の負担が大きいと。だから、準備は入念に、と。
未だ先の事と、瑞樹は思っていた。
自分が強くなったら、そう自信を持って言える日が来たのなら、その時にと思っていた。
それが、まさか、こんな突然にやって来るとは思ってもみなかった。
「…ケツに挿れるんだよな…」
そっと腰を浮かし、そろそろと浴衣の上から尻穴に指を近付けて行くが。
「…無理…っ…!!」
瑞樹は顔を赤くして、パッと尻から手を離して、顔面から布団に倒れ込んでしまう。
「怖い怖い…」
右手は布団を掴み、左手では襟巻きを掴み、瑞樹は布団の上で藻掻く。
こんな処に、優士のアレが挿入るとか無理だろう?
天野副隊長は身体がデカいから良いけど、俺、普通だし。
と、バシバシと右手で布団を叩いてふと気付く。
「…そう云えば…優士のアレ…今はどれぐらいの大きさなんだろ…」
幼い頃は、一緒に風呂に入ったりもした。
同じ様な大きさだったと思う。
思うが、成長した今も、同じ大きさとは限らないのだ。
「…取り敢えず…優士が来たら見せて貰おう…」
それからどうしようか決めよう…。
と、途轍もなく及び腰になっていた処で、カチャリとした音が玄関から聞こえて来た。
その音に布団の上で蹲っていた瑞樹が慌てて上体を起こし、再びカチカチに固まって正座をした。
「…待たせたな」
呟きながら玄関の戸を開け、顔を覗かせた優士の顔は赤い。風呂上がりだからだろうか? それとも瑞樹と同じ様に緊張をしているからなのか。
急ぐ訳でもゆっくりとした訳でもない動作で、優士が顔だけで無く、全身も顕にする。濃い藍色の浴衣の合わせ目から除く首元も、赤く染まっている。手には風呂敷包みと雪緒から渡された紙袋がある。風呂敷の方は着替えだろう。
何故だか、それが艶めかしく思えて、瑞樹は咄嗟に下を向いた。
再びカチャリと音がして、戸が閉められ鍵が掛けられたのだと瑞樹は悟った。
「…緊張しているのか?」
「…そりゃ、するだろ…あの…灯り…消してくれよ…」
布団の傍まで来た優士の裸足の足を見ながらもごもごと言えば、カチリと音がして、灯りは頼りない橙色の豆電球だけとなった。
「…暗いな」
優士は呟いて窓際まで歩いて行き、閉じられたカーテンを開けた。そうすれば、白い月の光が薄暗い室内を照らす。
「…っ、だ、誰かに見られたら…っ…!!」
「ここは二階だ。誰が見ると言うんだ?」
咄嗟に顔を上げて瑞樹がそれを咎めれば、優士は何て事の無い様に、塩な声で言った。
「う"」
喉を詰まらす瑞樹に優士は軽く肩を竦め、窓から離れて敷かれた布団の傍へと歩いて行く。
「良いか?」
こくりと瑞樹が頷けば、優士は布団に上がり身体を固くする瑞樹の正面へと腰を下ろした。瑞樹と同じ様に脚を揃えてきっちりと正座をする。
「あまり緊張しないで欲しい。楽にしてくれ」
「お、う、あ、う、ん」
カッチカチに固まった瑞樹は、優士が目の前に座った事で、更にガチガチになり、顔を上げる事も出来ない。右手は膝の上できつく握られ、左手では襟巻きを忙しなく弄っている。
「…瑞樹」
緊張を解す方が先かと、優士は瑞樹の頬を両手で包んだ。
「ん、な、んりゃ?」
固くなった頬を緩ませ様と、包んだ掌に優士が力を入れれば、瑞樹の唇がひょっとこの様に押し出された。
「ひゅ、じゅ~~~~~~っ!?」
う"じゅる"う"ぅぅぅ~と、音を立てて瑞樹の唇が優士の口に吸われて行く。
月明かりと、橙色が混じった灯火の中で。
ちゅぽんと音を立てて優士が口を離せば、瑞樹は顔を真っ赤に染め上げ、襟巻きを口元まで手繰り寄せて、目に涙を浮かべてくぐもった声を出す。
「んが、んが、んがっ!!」
はっきりとした言葉にはなっていないが、不満はありありと伝わって来る。
恐らくは情緒が無いとか言いたいのだろうが、緊張を解すのに情緒もへったくれもない。
「緊張は解けたか?」
「いくらなんでも吸引は無いだろっ!!」
するりと両頬を撫でてから手を離す優士に、瑞樹は襟巻きから手を離して、両手で優士の襟元を掴んで引っ張る。
情緒も何も無いこの塩に、仕返しをしてやろうとしたのだが。
「んなっ!?」
瑞樹の頬から離れた優士の手は、さわさわと瑞樹の内腿を撫でていた。
「…こちらはまだ緊張中か…?」
内腿を撫でていた手は鼠径部を這い、やがて、まだ柔らかいそこへと触れた。
「ゆ、じ…っ…!!」
その探る様な動きに、瑞樹の身体が揺れる。
優士の手を想像しながら自身を慰めていたが、実際に着物の上からとは云え、触られるのは初めての事だ。
前戯も当然教わったが、話に聞くのと実際にされるのとでは、訳が違う。
「…硬く…なって来たか?」
(いや、実況しなくて良いからっ!)
「優士が触るからだろっ!」
「そうか」
顔を赤く染め上げた瑞樹の言葉に頷くと、優士は瑞樹の浴衣の帯を緩め始めた。
「え!?」
「何を驚く? 僕の手で感じていると知れたんだ。直に触りたいと思うだろう。それとも、触られるのは嫌か?」
「い、いや…」
触られたいに決まってるし、自分だって触りたいし、優士の今の現物を見たい。
と、瑞樹は言いたかったが、恥ずかしくてとても言葉に出来ない。
その間にも優士の手は動き、帯を外し、着物を開け、瑞樹の素肌を露わにした。
そして、少しだけ褌の布を押し上げているそれを、そっと指先でなぞる。
「う、わ…っ…!?」
ただなぞられただけなのに、大した事の無い刺激の筈なのに、瑞樹は身体を震わせた。
(…っ…、自分で触るのと違う…っ…!)
ギュッと両目を閉じて、掴んでいた優士の浴衣の襟首を持つ指にも瑞樹は力を入れた。
ふるふると身体を震わせる瑞樹に、優士は小さく笑い、褌の紐を緩めて行く。
ど うせ脱ぐのだから、身に着けなくても良いのにと思いながら。白い布に真新しく出来た染みをなぞれば『…あ…っ…』と、小さな声が瑞樹の口から漏れた。
顔を赤くして震える瑞樹に、優士はまた目を細めて小さく笑う。
わざとらしく、ゆっくりと白い布をそこから剥がして行く。透明なそれが、白と橙の光に照らされ、光った様に見えたのは気のせいだろうか?
「…う、ん…っ…」
先端から溢れて来る雫を掬い、指に絡めながら竿に触れれば、瑞樹の口から熱い息が溢れる。
さわさわとやわやわとゆっくりと、焦れったい程にゆっくりと優士は瑞樹の竿を撫でて行く。
「…っ、や、ゆ、じ…っ…!」
きつく閉じられた瑞樹の目の端に涙が滲み、それが堪えきれずに溢れ、頬を伝って行く。
もどかしいのだろう。
足りないのだろう。
虐めたい訳では無い。
苦しい思いをさせたい訳では無い。
しかし、もっと泣かせてみたいと思ってしまう。
こんな自分は、瑞樹が言う様にやはり塩なのだろうなと、優士は苦笑してしまう。
右手では陰嚢をやわやわと揉みしだきながら、左手では瑞樹の顎を持ち上げた。
「…ん、うぅ…」
瑞樹の頬を流れる涙を優士の舌が絡め取って行く。
ゆっくりとゆっくりと。
下へ下へと下りて行く。
「…瑞樹…舌を出せ」
「…ん、べ~?」
優士の言葉に、瑞樹は目を閉じたままであっかんべーをした。
違う、そうじゃない。
舌を使った接吻の仕方もみくが教えてくれた。いや、嫌がる天野と実演してくれた。その後の天野は即身仏の様になっていたが。
まあ、良いかと、優士は差し出された瑞樹の舌に自分の舌でちょんと触れれば、びくりと震えた舌が口の中へ引っ込もうとしたから、唇で挟んで捕まえた。
「んん~~~!?」
驚いた瑞樹が口を開いたので、すかさず唇を重ね、舌を捩じ込む。
ギュッと掴まれた襟首を持つ瑞樹の指が震える。
今は鈴口を弄る優士の指も手も、そこから溢れる物で濡れ、ぐちゅぐちゅとした音を立てていた。
「あ、あ…っ…」
空気を求め、開いたり閉じたりする瑞樹の唇を食み、だらし無くちょこんと出た舌に、優士は自分の舌を絡ませて行く。
瑞樹の腰が揺らめく。
優士の手に捉えられた性器を、そこへ擦り付けて行く。
昇り詰め様としているのか。
しかし。
「…させない」
「…え…?」
もう力の入っていない、縋り付くだけの襟首を掴む瑞樹の手を離し、優士自身も瑞樹の性器を掴む手を離し、トンと優士は瑞樹の胸を押し、布団の上へと倒す。ふわりと瑞樹の首の襟巻きが舞い、するりと逃げる様に、布団の上に静かに落ちて行った。
首にある襟巻きをひたすらに指先で弄り倒している。
男同士の交わり方は、みくと天野から教わった。天野は瑞樹達に背中を向け部屋の隅で膝を抱え、そこに顔を埋めていたが。
とにかく、受け入れる側の身体の負担が大きいと。だから、準備は入念に、と。
未だ先の事と、瑞樹は思っていた。
自分が強くなったら、そう自信を持って言える日が来たのなら、その時にと思っていた。
それが、まさか、こんな突然にやって来るとは思ってもみなかった。
「…ケツに挿れるんだよな…」
そっと腰を浮かし、そろそろと浴衣の上から尻穴に指を近付けて行くが。
「…無理…っ…!!」
瑞樹は顔を赤くして、パッと尻から手を離して、顔面から布団に倒れ込んでしまう。
「怖い怖い…」
右手は布団を掴み、左手では襟巻きを掴み、瑞樹は布団の上で藻掻く。
こんな処に、優士のアレが挿入るとか無理だろう?
天野副隊長は身体がデカいから良いけど、俺、普通だし。
と、バシバシと右手で布団を叩いてふと気付く。
「…そう云えば…優士のアレ…今はどれぐらいの大きさなんだろ…」
幼い頃は、一緒に風呂に入ったりもした。
同じ様な大きさだったと思う。
思うが、成長した今も、同じ大きさとは限らないのだ。
「…取り敢えず…優士が来たら見せて貰おう…」
それからどうしようか決めよう…。
と、途轍もなく及び腰になっていた処で、カチャリとした音が玄関から聞こえて来た。
その音に布団の上で蹲っていた瑞樹が慌てて上体を起こし、再びカチカチに固まって正座をした。
「…待たせたな」
呟きながら玄関の戸を開け、顔を覗かせた優士の顔は赤い。風呂上がりだからだろうか? それとも瑞樹と同じ様に緊張をしているからなのか。
急ぐ訳でもゆっくりとした訳でもない動作で、優士が顔だけで無く、全身も顕にする。濃い藍色の浴衣の合わせ目から除く首元も、赤く染まっている。手には風呂敷包みと雪緒から渡された紙袋がある。風呂敷の方は着替えだろう。
何故だか、それが艶めかしく思えて、瑞樹は咄嗟に下を向いた。
再びカチャリと音がして、戸が閉められ鍵が掛けられたのだと瑞樹は悟った。
「…緊張しているのか?」
「…そりゃ、するだろ…あの…灯り…消してくれよ…」
布団の傍まで来た優士の裸足の足を見ながらもごもごと言えば、カチリと音がして、灯りは頼りない橙色の豆電球だけとなった。
「…暗いな」
優士は呟いて窓際まで歩いて行き、閉じられたカーテンを開けた。そうすれば、白い月の光が薄暗い室内を照らす。
「…っ、だ、誰かに見られたら…っ…!!」
「ここは二階だ。誰が見ると言うんだ?」
咄嗟に顔を上げて瑞樹がそれを咎めれば、優士は何て事の無い様に、塩な声で言った。
「う"」
喉を詰まらす瑞樹に優士は軽く肩を竦め、窓から離れて敷かれた布団の傍へと歩いて行く。
「良いか?」
こくりと瑞樹が頷けば、優士は布団に上がり身体を固くする瑞樹の正面へと腰を下ろした。瑞樹と同じ様に脚を揃えてきっちりと正座をする。
「あまり緊張しないで欲しい。楽にしてくれ」
「お、う、あ、う、ん」
カッチカチに固まった瑞樹は、優士が目の前に座った事で、更にガチガチになり、顔を上げる事も出来ない。右手は膝の上できつく握られ、左手では襟巻きを忙しなく弄っている。
「…瑞樹」
緊張を解す方が先かと、優士は瑞樹の頬を両手で包んだ。
「ん、な、んりゃ?」
固くなった頬を緩ませ様と、包んだ掌に優士が力を入れれば、瑞樹の唇がひょっとこの様に押し出された。
「ひゅ、じゅ~~~~~~っ!?」
う"じゅる"う"ぅぅぅ~と、音を立てて瑞樹の唇が優士の口に吸われて行く。
月明かりと、橙色が混じった灯火の中で。
ちゅぽんと音を立てて優士が口を離せば、瑞樹は顔を真っ赤に染め上げ、襟巻きを口元まで手繰り寄せて、目に涙を浮かべてくぐもった声を出す。
「んが、んが、んがっ!!」
はっきりとした言葉にはなっていないが、不満はありありと伝わって来る。
恐らくは情緒が無いとか言いたいのだろうが、緊張を解すのに情緒もへったくれもない。
「緊張は解けたか?」
「いくらなんでも吸引は無いだろっ!!」
するりと両頬を撫でてから手を離す優士に、瑞樹は襟巻きから手を離して、両手で優士の襟元を掴んで引っ張る。
情緒も何も無いこの塩に、仕返しをしてやろうとしたのだが。
「んなっ!?」
瑞樹の頬から離れた優士の手は、さわさわと瑞樹の内腿を撫でていた。
「…こちらはまだ緊張中か…?」
内腿を撫でていた手は鼠径部を這い、やがて、まだ柔らかいそこへと触れた。
「ゆ、じ…っ…!!」
その探る様な動きに、瑞樹の身体が揺れる。
優士の手を想像しながら自身を慰めていたが、実際に着物の上からとは云え、触られるのは初めての事だ。
前戯も当然教わったが、話に聞くのと実際にされるのとでは、訳が違う。
「…硬く…なって来たか?」
(いや、実況しなくて良いからっ!)
「優士が触るからだろっ!」
「そうか」
顔を赤く染め上げた瑞樹の言葉に頷くと、優士は瑞樹の浴衣の帯を緩め始めた。
「え!?」
「何を驚く? 僕の手で感じていると知れたんだ。直に触りたいと思うだろう。それとも、触られるのは嫌か?」
「い、いや…」
触られたいに決まってるし、自分だって触りたいし、優士の今の現物を見たい。
と、瑞樹は言いたかったが、恥ずかしくてとても言葉に出来ない。
その間にも優士の手は動き、帯を外し、着物を開け、瑞樹の素肌を露わにした。
そして、少しだけ褌の布を押し上げているそれを、そっと指先でなぞる。
「う、わ…っ…!?」
ただなぞられただけなのに、大した事の無い刺激の筈なのに、瑞樹は身体を震わせた。
(…っ…、自分で触るのと違う…っ…!)
ギュッと両目を閉じて、掴んでいた優士の浴衣の襟首を持つ指にも瑞樹は力を入れた。
ふるふると身体を震わせる瑞樹に、優士は小さく笑い、褌の紐を緩めて行く。
ど うせ脱ぐのだから、身に着けなくても良いのにと思いながら。白い布に真新しく出来た染みをなぞれば『…あ…っ…』と、小さな声が瑞樹の口から漏れた。
顔を赤くして震える瑞樹に、優士はまた目を細めて小さく笑う。
わざとらしく、ゆっくりと白い布をそこから剥がして行く。透明なそれが、白と橙の光に照らされ、光った様に見えたのは気のせいだろうか?
「…う、ん…っ…」
先端から溢れて来る雫を掬い、指に絡めながら竿に触れれば、瑞樹の口から熱い息が溢れる。
さわさわとやわやわとゆっくりと、焦れったい程にゆっくりと優士は瑞樹の竿を撫でて行く。
「…っ、や、ゆ、じ…っ…!」
きつく閉じられた瑞樹の目の端に涙が滲み、それが堪えきれずに溢れ、頬を伝って行く。
もどかしいのだろう。
足りないのだろう。
虐めたい訳では無い。
苦しい思いをさせたい訳では無い。
しかし、もっと泣かせてみたいと思ってしまう。
こんな自分は、瑞樹が言う様にやはり塩なのだろうなと、優士は苦笑してしまう。
右手では陰嚢をやわやわと揉みしだきながら、左手では瑞樹の顎を持ち上げた。
「…ん、うぅ…」
瑞樹の頬を流れる涙を優士の舌が絡め取って行く。
ゆっくりとゆっくりと。
下へ下へと下りて行く。
「…瑞樹…舌を出せ」
「…ん、べ~?」
優士の言葉に、瑞樹は目を閉じたままであっかんべーをした。
違う、そうじゃない。
舌を使った接吻の仕方もみくが教えてくれた。いや、嫌がる天野と実演してくれた。その後の天野は即身仏の様になっていたが。
まあ、良いかと、優士は差し出された瑞樹の舌に自分の舌でちょんと触れれば、びくりと震えた舌が口の中へ引っ込もうとしたから、唇で挟んで捕まえた。
「んん~~~!?」
驚いた瑞樹が口を開いたので、すかさず唇を重ね、舌を捩じ込む。
ギュッと掴まれた襟首を持つ瑞樹の指が震える。
今は鈴口を弄る優士の指も手も、そこから溢れる物で濡れ、ぐちゅぐちゅとした音を立てていた。
「あ、あ…っ…」
空気を求め、開いたり閉じたりする瑞樹の唇を食み、だらし無くちょこんと出た舌に、優士は自分の舌を絡ませて行く。
瑞樹の腰が揺らめく。
優士の手に捉えられた性器を、そこへ擦り付けて行く。
昇り詰め様としているのか。
しかし。
「…させない」
「…え…?」
もう力の入っていない、縋り付くだけの襟首を掴む瑞樹の手を離し、優士自身も瑞樹の性器を掴む手を離し、トンと優士は瑞樹の胸を押し、布団の上へと倒す。ふわりと瑞樹の首の襟巻きが舞い、するりと逃げる様に、布団の上に静かに落ちて行った。
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