49 / 141
攻略していたのは、僕
【28】
しおりを挟む
甘く香る匂いは、ケタロウ様の香り。
優しいケタロウ様にぴったりだ。
初めて嗅いだ時から、忘れられない匂い。
優しく温かく、僕を包み込んでくれる匂い。
綺麗で優しいケタロウ様。
「…っ…ん…」
こんなに汚れて醜い僕が、手を出して良い人じゃない。
でも…。
「…あ…つい…」
はあ…っと、大きく息を吐く。
ぽたりと、顔から何かが落ちて、ケタロウ様の白い肌に滲みて行く。
ぽたり、ぽたり、と。
見下ろす先は、ケタロウ様の胸。
白い肌にある、色の付いたそれは、赤く熟れたトマトのようで。
それは、食べてと誘っているようで。
深く身体を沈めて、その尖りに齧り付く。
軽く歯を立てては、舐めてを繰り返して、より、色鮮やかにしていく。
「…っ…ふぁ…」
腰を動かせば、グジュッて音が聞こえる。
ゆるゆると、中を掻き回せば、僕のお腹にあたるケタロウ様の綺麗なおチンチンがピクピクと動く。
「…ふふ…大きい…」
身体を離してケタロウ様のおチンチンを見れば、尖端からとろとろと涙を溢していた。
手を伸ばして、指先でそれを掬い、纏わりつかせて、ケタロウ様のおチンチンに塗り込んで行く。
「…僕だけじゃなく…ケタロウ様も…ね?」
ケタロウ様も、気持ち良くなって?
僕と一緒にね?
ゆるゆるとケタロウ様のおチンチンを掴む手を動かしながら、腰を動かす。
ぎゅうぎゅうと僕を締め付けるそこは、とても熱くて、とても気持ちが良い。
僕の熱だけじゃない、ケタロウ様から放たれる熱に、熱く蕩けて火傷しそう。
「…はっ、あっ…」
熱くて嬉しくて。
額からも、目からも汗が流れて。
背中を伝う汗も、何もかもが気持ち良い。
「…ケタロウ様…」
生きているケタロウ様と、こうして居るなんて夢みたい。夢じゃないけど。
声を聞きたい。
きっと、それも綺麗な声。
夢のように甘く優しく、僕を導いてくれたように。
あれは、目が醒めれば消えてしまう物だけど。
でも、これは、夢じゃない。
「…んっ! あ、あ、あ…」
ビクビクと身体が震える。
僕の手の中にある、ケタロウ様のおチンチンも。
「…ふふ…」
………嬉しいけど…悲しいのは、どうしてなんだろう?
笑っているのに、涙が出るのはどうしてなんだろう…?
「…ケタロウ様…」
…笑って僕を見て?
…声を聞かせて?
…ずっと、ずっと、こうなるのを願っていたのに…。
「…どうして…」
こんなに虚しくて…悲しいんだろう…。
…ケタロウ様は僕を好きになってくれる?
こんな僕を好きになってくれる?
可愛くない僕は要らない?
可愛くない僕を見たら、変わってしまう?
誰か、他の可愛い子を見つけたら、そっちに行ってしまう?
アニキのように、変わってしまう?
「…嫌だ…」
…ケタロウ様は、アニキとは違う…。
ケタロウ様は…ずっと…僕と一緒に居てくれる…。
「…そう、だよね…?」
返事はない。
でも、運命だって言ったんだ、ケタロウ様は。
「…は…っ…」
離したくない。
離れたくない。
僕からケタロウ様を奪うなんて、許さない。
僕とケタロウ様を引き離そうなんて、許さない。
もし、そんな時が来たら…。
「…許さない…から…」
許さない。
許せない。
やっと、手に入れた今なんだ。
離さない。
離せない。
誰にも。
何にも。
奪わせない。
もう、奪われたくない。
「…奪われるくらいなら…」
…誰の…手も…届かない処に…。
「…っ…は…」
熱を吐き出して大人しくなっていた僕の僕だけど、また元気になって来たから、求めるままに動いていたら、ケタロウ様の唇から音が漏れた。
…ああ…夢中になり過ぎちゃった…。
「…ん…っ、あぁ…っ…!?」
グンッと腰を押し付ければ、ケタロウ様の閉じられていた目が開いて、その身体がビクンッと跳ねた。
「…ああ…流石に起きちゃうか…」
…止めていた時間が動いたなんて、言えないもんね。
僕に、こんな力があるって知ったら、ケタロウ様は驚く?
それだけなら良いけど…やっぱり…嫌われる…?
「…メ…ゴロウ君…? 何を…?」
開かれたケタロウ様の目には涙が浮かんでいて、それが美味しそうに見えて、僕は唇をぺろりと舐めた。こんなケタロウ様の涙を見るのは、知るのは、僕だけでいい。
「この状況で…それを訊くあなたでは無いでしょう?」
僕がこんな事をするなんて、想像もつかない。
そんな戸惑いが浮かぶ目が、声が、やっぱりケタロウ様は可愛い僕しか好きじゃないんだって思わせて、僕は、わざと意地悪く、そう言った。
そんな僕の言葉に、ケタロウ様は大きく目を見開いて、そこに溜まっていた涙を溢した。
勿体ないって思いながら、それでも、こうしてケタロウ様の声を聞けた事が嬉しくて、僕はまた腰を動かす。
「ああっ!? や、め…っ…!!」
その唇から溢れるのは、拒絶の言葉。
頭を振って、嘘だって叫んでいるみたい。
嘘じゃないよ。
こうしている僕も、僕なんだよ。
「…本当に…今回のあなたは…面白いね…」
今のケタロウ様が、これまでと違って他人と…僕との繋がりを求めるように。
あなたが知らない、可愛いだけじゃない、醜い僕も見て?
優しいケタロウ様にぴったりだ。
初めて嗅いだ時から、忘れられない匂い。
優しく温かく、僕を包み込んでくれる匂い。
綺麗で優しいケタロウ様。
「…っ…ん…」
こんなに汚れて醜い僕が、手を出して良い人じゃない。
でも…。
「…あ…つい…」
はあ…っと、大きく息を吐く。
ぽたりと、顔から何かが落ちて、ケタロウ様の白い肌に滲みて行く。
ぽたり、ぽたり、と。
見下ろす先は、ケタロウ様の胸。
白い肌にある、色の付いたそれは、赤く熟れたトマトのようで。
それは、食べてと誘っているようで。
深く身体を沈めて、その尖りに齧り付く。
軽く歯を立てては、舐めてを繰り返して、より、色鮮やかにしていく。
「…っ…ふぁ…」
腰を動かせば、グジュッて音が聞こえる。
ゆるゆると、中を掻き回せば、僕のお腹にあたるケタロウ様の綺麗なおチンチンがピクピクと動く。
「…ふふ…大きい…」
身体を離してケタロウ様のおチンチンを見れば、尖端からとろとろと涙を溢していた。
手を伸ばして、指先でそれを掬い、纏わりつかせて、ケタロウ様のおチンチンに塗り込んで行く。
「…僕だけじゃなく…ケタロウ様も…ね?」
ケタロウ様も、気持ち良くなって?
僕と一緒にね?
ゆるゆるとケタロウ様のおチンチンを掴む手を動かしながら、腰を動かす。
ぎゅうぎゅうと僕を締め付けるそこは、とても熱くて、とても気持ちが良い。
僕の熱だけじゃない、ケタロウ様から放たれる熱に、熱く蕩けて火傷しそう。
「…はっ、あっ…」
熱くて嬉しくて。
額からも、目からも汗が流れて。
背中を伝う汗も、何もかもが気持ち良い。
「…ケタロウ様…」
生きているケタロウ様と、こうして居るなんて夢みたい。夢じゃないけど。
声を聞きたい。
きっと、それも綺麗な声。
夢のように甘く優しく、僕を導いてくれたように。
あれは、目が醒めれば消えてしまう物だけど。
でも、これは、夢じゃない。
「…んっ! あ、あ、あ…」
ビクビクと身体が震える。
僕の手の中にある、ケタロウ様のおチンチンも。
「…ふふ…」
………嬉しいけど…悲しいのは、どうしてなんだろう?
笑っているのに、涙が出るのはどうしてなんだろう…?
「…ケタロウ様…」
…笑って僕を見て?
…声を聞かせて?
…ずっと、ずっと、こうなるのを願っていたのに…。
「…どうして…」
こんなに虚しくて…悲しいんだろう…。
…ケタロウ様は僕を好きになってくれる?
こんな僕を好きになってくれる?
可愛くない僕は要らない?
可愛くない僕を見たら、変わってしまう?
誰か、他の可愛い子を見つけたら、そっちに行ってしまう?
アニキのように、変わってしまう?
「…嫌だ…」
…ケタロウ様は、アニキとは違う…。
ケタロウ様は…ずっと…僕と一緒に居てくれる…。
「…そう、だよね…?」
返事はない。
でも、運命だって言ったんだ、ケタロウ様は。
「…は…っ…」
離したくない。
離れたくない。
僕からケタロウ様を奪うなんて、許さない。
僕とケタロウ様を引き離そうなんて、許さない。
もし、そんな時が来たら…。
「…許さない…から…」
許さない。
許せない。
やっと、手に入れた今なんだ。
離さない。
離せない。
誰にも。
何にも。
奪わせない。
もう、奪われたくない。
「…奪われるくらいなら…」
…誰の…手も…届かない処に…。
「…っ…は…」
熱を吐き出して大人しくなっていた僕の僕だけど、また元気になって来たから、求めるままに動いていたら、ケタロウ様の唇から音が漏れた。
…ああ…夢中になり過ぎちゃった…。
「…ん…っ、あぁ…っ…!?」
グンッと腰を押し付ければ、ケタロウ様の閉じられていた目が開いて、その身体がビクンッと跳ねた。
「…ああ…流石に起きちゃうか…」
…止めていた時間が動いたなんて、言えないもんね。
僕に、こんな力があるって知ったら、ケタロウ様は驚く?
それだけなら良いけど…やっぱり…嫌われる…?
「…メ…ゴロウ君…? 何を…?」
開かれたケタロウ様の目には涙が浮かんでいて、それが美味しそうに見えて、僕は唇をぺろりと舐めた。こんなケタロウ様の涙を見るのは、知るのは、僕だけでいい。
「この状況で…それを訊くあなたでは無いでしょう?」
僕がこんな事をするなんて、想像もつかない。
そんな戸惑いが浮かぶ目が、声が、やっぱりケタロウ様は可愛い僕しか好きじゃないんだって思わせて、僕は、わざと意地悪く、そう言った。
そんな僕の言葉に、ケタロウ様は大きく目を見開いて、そこに溜まっていた涙を溢した。
勿体ないって思いながら、それでも、こうしてケタロウ様の声を聞けた事が嬉しくて、僕はまた腰を動かす。
「ああっ!? や、め…っ…!!」
その唇から溢れるのは、拒絶の言葉。
頭を振って、嘘だって叫んでいるみたい。
嘘じゃないよ。
こうしている僕も、僕なんだよ。
「…本当に…今回のあなたは…面白いね…」
今のケタロウ様が、これまでと違って他人と…僕との繋がりを求めるように。
あなたが知らない、可愛いだけじゃない、醜い僕も見て?
0
お気に入りに追加
141
あなたにおすすめの小説
推しの完璧超人お兄様になっちゃった
紫 もくれん
BL
『君の心臓にたどりつけたら』というゲーム。体が弱くて一生の大半をベットの上で過ごした僕が命を賭けてやり込んだゲーム。
そのクラウス・フォン・シルヴェスターという推しの大好きな完璧超人兄貴に成り代わってしまった。
ずっと好きで好きでたまらなかった推し。その推しに好かれるためならなんだってできるよ。
そんなBLゲーム世界で生きる僕のお話。
魔界最強に転生した社畜は、イケメン王子に奪い合われることになりました
タタミ
BL
ブラック企業に務める社畜・佐藤流嘉。
クリスマスも残業確定の非リア人生は、トラックの激突により突然終了する。
死後目覚めると、目の前で見目麗しい天使が微笑んでいた。
「ここは天国ではなく魔界です」
天使に会えたと喜んだのもつかの間、そこは天国などではなく魔法が当たり前にある世界・魔界だと知らされる。そして流嘉は、魔界に君臨する最強の支配者『至上様』に転生していたのだった。
「至上様、私に接吻を」
「あっ。ああ、接吻か……って、接吻!?なんだそれ、まさかキスですか!?」
何が起こっているのかわからないうちに、流嘉の前に現れたのは美しい4人の王子。この4王子にキスをして、結婚相手を選ばなければならないと言われて──!?
転生貧乏貴族は王子様のお気に入り!実はフリだったってわかったのでもう放してください!
音無野ウサギ
BL
ある日僕は前世を思い出した。下級貴族とはいえ王子様のお気に入りとして毎日楽しく過ごしてたのに。前世の記憶が僕のことを駄目だしする。わがまま駄目貴族だなんて気づきたくなかった。王子様が優しくしてくれてたのも実は裏があったなんて気づきたくなかった。品行方正になるぞって思ったのに!
え?王子様なんでそんなに優しくしてくるんですか?ちょっとパーソナルスペース!!
調子に乗ってた貧乏貴族の主人公が慎ましくても確実な幸せを手に入れようとジタバタするお話です。
【完結済】(無自覚)妖精に転生した僕は、騎士の溺愛に気づかない。
キノア9g
BL
完結済。騎士エリオット視点を含め全10話(エリオット視点2話と主人公視点8話構成)
エロなし。騎士×妖精
※主人公が傷つけられるシーンがありますので、苦手な方はご注意ください。
気がつくと、僕は見知らぬ不思議な森にいた。
木や草花どれもやけに大きく見えるし、自分の体も妙に華奢だった。
色々疑問に思いながらも、1人は寂しくて人間に会うために森をさまよい歩く。
ようやく出会えた初めての人間に思わず話しかけたものの、言葉は通じず、なぜか捕らえられてしまい、無残な目に遭うことに。
捨てられ、意識が薄れる中、僕を助けてくれたのは、優しい騎士だった。
彼の献身的な看病に心が癒される僕だけれど、彼がどんな思いで僕を守っているのかは、まだ気づかないまま。
少しずつ深まっていくこの絆が、僕にどんな運命をもたらすのか──?
いいねありがとうございます!励みになります。
エロゲ世界のモブに転生したオレの一生のお願い!
たまむし
BL
大学受験に失敗して引きこもりニートになっていた湯島秋央は、二階の自室から転落して死んだ……はずが、直前までプレイしていたR18ゲームの世界に転移してしまった!
せっかくの異世界なのに、アキオは主人公のイケメン騎士でもヒロインでもなく、ゲーム序盤で退場するモブになっていて、いきなり投獄されてしまう。
失意の中、アキオは自分の身体から大事なもの(ち●ちん)がなくなっていることに気付く。
「オレは大事なものを取り戻して、エロゲの世界で女の子とエッチなことをする!」
アキオは固い決意を胸に、獄中で知り合った男と協力して牢を抜け出し、冒険の旅に出る。
でも、なぜかお色気イベントは全部男相手に発生するし、モブのはずが世界の命運を変えるアイテムを手にしてしまう。
ちん●んと世界、男と女、どっちを選ぶ? どうする、アキオ!?
完結済み番外編、連載中続編があります。「ファタリタ物語」でタグ検索していただければ出てきますので、そちらもどうぞ!
※同一内容をムーンライトノベルズにも投稿しています※
pixivリクエストボックスでイメージイラストを依頼して描いていただきました。
https://www.pixiv.net/artworks/105819552
勇者の股間触ったらエライことになった
ベータヴィレッジ 現実沈殿村落
BL
勇者さんが町にやってきた。
町の人は道の両脇で壁を作って、通り過ぎる勇者さんに手を振っていた。
オレは何となく勇者さんの股間を触ってみたんだけど、なんかヤバイことになっちゃったみたい。
【完結】ぎゅって抱っこして
かずえ
BL
幼児教育学科の短大に通う村瀬一太。訳あって普通の高校に通えなかったため、働いて貯めたお金で二年間だけでもと大学に入学してみたが、学費と生活費を稼ぎつつ学校に通うのは、考えていたよりも厳しい……。
でも、頼れる者は誰もいない。
自分で頑張らなきゃ。
本気なら何でもできるはず。
でも、ある日、金持ちの坊っちゃんと心の中で呼んでいた松島晃に苦手なピアノの課題で助けてもらってから、どうにも自分の心がコントロールできなくなって……。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる