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それぞれの絆
【旦】雪の日
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「なんだお前達、未だ居たのか。早く帰れ」
星のぐちゃぐちゃの報告書に頭を抱えながら直していたら、時間が掛かってしまった。漸く帰れるぞと、更衣室の扉を開けたら、橘と楠が互いを見詰め合い、立っていた。
何をしているのだこいつらは、と思いながら声を掛ければ、楠は相変わらずの冷静さで返事を返し、橘は慌てた様に『お疲れ様です』と返して来た。
やれやれと思いながら、俺は自分のロッカーへと向かう。
「お疲れ。…ああ、また降りが強くなったのか。こんな日は、鍋でも食べながら一杯やるに限るな」
雪が降って積もっているのだから、さっさと帰れば良いのに物好きな奴等だ。
星は聞き取りが終わった後直ぐに『腹減った』と、食堂へと行ってしまった。家に帰るまで我慢出来ないのか。月兎が待っているだろうに。…まあ、あいつの腹は底無しだから、多少胃袋に物があったとて問題は無いのかも知れんが。
ともあれ、明日明後日は休暇だ。
久し振りの土日の休みだ。
雪緖と休みが被る貴重な日だ。
どう過ごしてくれようか。
こんな日は、先に口にした様に、温かい鍋を肴に酒を呑み、温めの風呂にゆっくりと浸かるのが良い。雪緖も一緒にと言えば、あいつは目を剥いて怒るだろうか? それとも、照れながらも頷いてくれるだろうか?
それもそれで楽しみだと思いながら、上着から腕を抜きかけた時、騒々しい音が響いた。
「高梨っ!!」
更衣室の扉を壊しそうな勢いで飛び込んで来たのは、中番の隊長の四月一日だ。
「ああ、やっぱりお前は居たな。助けてくれ!」
面倒な奴が来た。
それが、正直な感想だ。
今は中番に居る四月一日だが、昼番に居た頃はやたらと俺に食って掛かって来ていた。理由なぞ解らん。
守衛小屋の屋根から落ちた隊員の代わりに雪掻きをやれ?
寝言は寝て言え。
俺に頼むより、同じ中番で非番の奴を呼び出せば済む話だ。
幾ら小さな小屋とは云え、そんな簡単に壊れる様な造りはしていない。
二度程断りを入れたら、橘と楠を巻き込もうとするから、咄嗟に俺がやると言ってしまった。
口にしてしまった物は、仕方があるまい。
雪緖に帰りが遅くなると連絡をしなければ。でなければ、あいつは俺が帰るまで、飯も食わぬだろうし、風呂にも入らず、眠りもせずに俺の帰りを待つだろう。
だが、そんな事はさせないと言う様に、四月一日が俺の腕を掴んで来た。
橘と楠に代わりに連絡を頼んだが、大丈夫だろうか。
◇
「いや~、助かったわ!」
雪掻きでかいた汗を拭いながら、四月一日が良い笑顔で言う。
「…そうか」
屋根の雪を下ろし終わり、俺達は食堂で休憩を取っていた。この熱い茶を飲んだら、早々に帰るぞ俺は。他の奴等は、もう先に帰ったと云うのに。何故、俺だけがこいつに付き合わなければならんのだ。しかし、隊が違うとは云え、隊長と言う肩書きがある以上、お先にとはいかない。天野が居たのなら『ゆかりんは真面目だな!』と、大口を開けて笑っている事だろう。
「いや…引き留めて悪かった…その、聞きたい事があってさ…」
むすりとしたままの俺に、向かいに座る四月一日が声を潜め、テーブルに両腕を置き、前屈みになったから、自然と俺も声を潜めた。食堂には俺達しか居ないのだが、これも人の性だ。
「…何だ?」
俺に聞きたい事?
こいつが俺に聞く様な事があったか?
仕事以外で、こいつとの接点なぞないが。
「その…お前の友人の相楽医師なんだが…」
「相楽?」
何故、ここで里に居る相楽の名が?
相楽こそ、こいつとの接点は無いと云うか、皆無に等しい筈だが?
…いや、日蝕の時にでも世話になったのかも知れんな。
そんな事を思いながら、俺は続く言葉を待とうと茶を口に含んだ。
「つ、津山さんとデキてんのか!?」
だが、それは直ぐに口の中から出て行く事になった。
「ぶふーっ!?」
「ほら、去年、いや、一昨年か? お前達、特別任務で保養地へ行っただろう? あの時に、津山さんと相楽医師が二人で居るのを見たんだよ! 気になって気になって!」
あまりの言葉に茶を噴き出した俺なぞ構わずに、爆弾を投げ付けた当人は一気に捲し立てた。
「げほっげほっ!」
何だ、その地獄絵図はっ!!
「友達なら知っているだろ!?」
「恐ろしい事を言うなっ!!」
俺を相楽と津山が二人揃って楽しそうに揶揄う姿を想像してしまい、隊服の袖で口を拭いながらそう叫んだ。
「何が!? お前、雪緖君と結婚してるくせに、そんな偏見持つのか!?」
そうではないっ!
「違うっ!! あの二人が付き合うなぞ信じられんっ! 仮にそうだとしたら、俺は雪緖を連れて地の果てまで逃げるぞ!!」
一人一人でも面倒なのに、それが倍になるとか考えたくも無い!
「………は? と…友達…なんだよ、な…?」
俺の言葉に、四月一日が何故か汗を流し、顎を滴る雫を拭いながら恐る恐る確認して来た。
戦々恐々としているのは、こちらだ。
こいつ、まさかと思うが相楽に気があるのか?
何て勇気のある奴なんだ。
こいつへの認識を改めねばならんな。
「友だからこそ、言うぞ。相楽は止めておけ。あれに目を付けられたら、生涯弄られ続けるぞ。…まあ、それが趣味だと言うのならば止めはせんが」
俺はテーブルの端にあった布巾を手に取り、零した茶を拭きながら、ゆっくりと言い聞かす様に言った。
「はあ!? 誰があんな豆狸を!? 俺は津山さ…っ…!!」
が、奴は鳩が豆鉄砲を喰らった様な顔をした後に、両手でテーブルを叩いて叫んだ。
「あれは豆狸では無い!」
それに釣られて、俺も片手でテーブルを叩いてしまった。
「あっ、悪…」
「あれは豆なんぞと可愛い物では無く、化け狸だ!!」
「……………本当に…友達…なの、か…?」
「残念ながら…っと…」
何やら得体の知れぬ物でも見る様に、額に浮かぶ汗を拭う四月一日に失礼な奴だと思いながら見ていたが…待て。こいつは、今、何と言った?
「…は? 津山?」
まさかの相楽ではなく、津山…?
「…お前、津山さんと仲が良いだろ…」
そちらもそちらで物好きなと見て居たら、奴は視線を泳がせ、身体を小さくしてぼそぼそと話し出した。
「…だから…相楽医師をお前が津山さんに紹介したのかと…」
それに、また俺は拳を震わせる事になった。
「恐ろしい事を言うな! 俺は、そんな自分の首を絞める様な事はせんっ!! あの二人がつるんで俺を弄るとか想像するだけで震え上がるわっ!!」
「………お前…何か…苦労してんだな…」
心底憐れむ様な目を向ける奴に、俺は何と言えただろうか?
「…いや…まあ…悪かったな…俺、お前に絡んでたろ…? 津山さんと仲が良いのが気に入らなくて…まあ…人生諦めるなよ…?」
何故か、とても慈悲深い眼差しを向けて四月一日は立ち上がり、俺の肩を軽く叩いて食堂を出て行った。
◇
「…疲れた…」
あれは一体、何だったのだ…。
肉体的にも勿論疲弊しているが、食堂の一件が精神的に途方もなく疲れた…。
「…まあ良い…」
俺は軽く頭を振って、重い脚を動かす。
四月一日と話している間に、雪は止んでいた。しかし、道に積もった雪はそのままだ。仕事で履く長靴で出て来て正解だったな。
ザクザクと音を立てて俺は歩く。
帰れば雪緒が待っている。
いや、連絡を頼んだから、眠っていると思うが。
暖かくして寝ているだろうか。
ふと足を止めて空を見上げれば、雲の合間から月や星々が見えていた。
「明日は朝から雪掻きか…それとも、気温が上がってからの方が良いか?」
首にある赤い襟巻きに手をやれば、自然と頬が緩む。
「まあ、雪緒に怒られない様に、無理の無い範囲でやるか」
そんな事を呟きながら歩けば、我が家までもう少しと云う処まで来た。が。
「…? 何故…ここから雪が無い…?」
来た道を振り返れば、俺の足跡を残した雪道がある。
が。
再び我が家の方向を見れば、我が家の周りには雪らしい雪は無かった。
「…何だ…?」
まさか、雪緒が雪掻きをしたのか? 仕事から帰って来て直ぐに?
その頃は、降りが激しくなっていた筈だ。
そんな中で雪搔きなぞしたら、風邪を引くだろう。
「あの、阿呆が…っ…!」
こんな日ぐらい、大人しくしていれば良い物をっ!!
せっかくの休みに寝込む事になったらどうするのだ。
あいつの事だ、どうせ大人しくは寝て居まい。
何だかんだと動き回るに決まっている。
「………は……?」
息せきって我が家の前に辿り着いたら、垣根の向こうに、こんもりとした雪の塊が見えた。
「…何だ…あれは…」
雪を、ここへ集めたのか…?
いや…しかし、俺の背丈ぐらいはありそうな高さだ。雪緒が、こんな高さまで雪を上げられるとは思えない。
「…近所の誰かと…? いや…それにしても、こんな一か所に…」
どうにも腑に落ちない思いをしながら、門扉を潜り、庭へと…件の雪の塊へと目を向けて俺は声を上げた。
「はあっ!?」
「ああ、星様の仰った通りです。お帰りなさいませ、紫様。本日はお疲れ様でした」
俺が声を上げたのと同時に、その雪の塊…かまくらの中から、半纏を纏った雪緒が出て来た。
「なっ! おいらの言った通りだろ。あの足音はおじさんだって!」
「そんなの解るの星兄様ぐらいですよ」
「あ、お邪魔してます」
「お疲れ様でした。電話線が切れているとの事でしたので、直接話に来ました」
更にぞろぞろと、星に月兎に橘に楠までもが出て来た。何のびっくり箱なのだ、これは…。
「…ああ…ただいま…。…そのだな…俺に解る様に、何がどうしてこうなっているのか話してくれるか?」
額に手をあて軽く息を吐いて言えば、雪緒が軽く肩を竦めて微笑む。
「…事の始まりは星様でしょうか? せっかくですから、かまくらの中でお話しましょう? 暖かいですよ」
「飯も酒もあるぞ!」
雪緒の言葉に頷けば、何故か星が両手を腰にあてて胸を張る。
何故、お前が威張るのだ。先の雪緒の言葉から察するに、こいつが、かまくらを作ろうと言い出したに違いない。
まあ良い。大人しく話を聞いてやろうではないか。
見た感じ、雪緒の健康に問題は無さそうだからな。
かまくらの中は、俺が入っても然程窮屈な物では無かった。
何故か二つある(我が家には一つしか無いと思っていたが、星が持って来たのか?)七輪の中で、炭がパチパチと音を立てて、一つはその上にある鍋を温めていた。
やはり、鍋を用意していたのかと、自然と頬が緩む。
鍋を摘まみながら酒を呑み、話を聞けば、星が帰ろうとした処で橘と楠に出くわし、電話線が切れていると伝え、三人で家へと来た…が、星が一足も二足も早くに到着し、庭にある雪を見て徐に雪掻きを始めたそうだ。そこまでは、まあ良い。が、そこから星はかまくら作りを始め、追い付いて来た橘と楠も巻き込み、更には月兎も連れて来たと。
…一度、こいつの頭の中を覗いてみたい物だ。
茣蓙が敷かれたかまくらの中で、ぐるりと車座に座り、対面に位置する星を見れば、奴は美味そうに七輪で焼いた大根餅を食べていた。その隣に座る月兎は目をショボショボとさせ、その隣に並ぶ橘と楠…は、無表情で解りにくいが…かなり眠そうだ。
「紫様、お代わりをどうぞ」
「ああ。雪緒、すまんがこいつらの布団を用意してくれるか?」
隣に座る雪緒が徳利を傾けて来たから、俺はお猪口を差し出し、言った。
「雪は、かなり硬くなっていた。これから凍るだろう。酒が入り、更には、かまくらを作って疲れたこいつらを帰すのは不安しかない。滑って転んで怪我でもされたら、目もあてられん。せっかくの休みに、つまらん思いをしたくは無いだろう」
そんな俺に、雪緒は小さく『ありがとうございます』と微笑んだ。
星以外の奴らは『そんな』と遠慮したが、俺は片手を軽く振って往なした。
…まあ、帰りの遅い俺を雪緒が心配しすぎない様に…との配慮もあったのだと思う。思いたい。思おう。
実際、雪緒は楽しそうだしな。
こいつらを布団へと押し込んだら、ゆっくりと雪緒から話を聞くとしようか。
何時だったか、雪が嫌いだと雪緒は話した。
その雪を、今はどの様に思っているのか。
きっと、雪緒は楽しそうに嬉しそうに話すだろう。
布団を敷きにかまくらを出た雪緒の後を、星や月兎、橘、楠が続いて行く。
「こんな夜も悪くは無いな」
その背中を見ながら、俺はお猪口を傾けた。
星のぐちゃぐちゃの報告書に頭を抱えながら直していたら、時間が掛かってしまった。漸く帰れるぞと、更衣室の扉を開けたら、橘と楠が互いを見詰め合い、立っていた。
何をしているのだこいつらは、と思いながら声を掛ければ、楠は相変わらずの冷静さで返事を返し、橘は慌てた様に『お疲れ様です』と返して来た。
やれやれと思いながら、俺は自分のロッカーへと向かう。
「お疲れ。…ああ、また降りが強くなったのか。こんな日は、鍋でも食べながら一杯やるに限るな」
雪が降って積もっているのだから、さっさと帰れば良いのに物好きな奴等だ。
星は聞き取りが終わった後直ぐに『腹減った』と、食堂へと行ってしまった。家に帰るまで我慢出来ないのか。月兎が待っているだろうに。…まあ、あいつの腹は底無しだから、多少胃袋に物があったとて問題は無いのかも知れんが。
ともあれ、明日明後日は休暇だ。
久し振りの土日の休みだ。
雪緖と休みが被る貴重な日だ。
どう過ごしてくれようか。
こんな日は、先に口にした様に、温かい鍋を肴に酒を呑み、温めの風呂にゆっくりと浸かるのが良い。雪緖も一緒にと言えば、あいつは目を剥いて怒るだろうか? それとも、照れながらも頷いてくれるだろうか?
それもそれで楽しみだと思いながら、上着から腕を抜きかけた時、騒々しい音が響いた。
「高梨っ!!」
更衣室の扉を壊しそうな勢いで飛び込んで来たのは、中番の隊長の四月一日だ。
「ああ、やっぱりお前は居たな。助けてくれ!」
面倒な奴が来た。
それが、正直な感想だ。
今は中番に居る四月一日だが、昼番に居た頃はやたらと俺に食って掛かって来ていた。理由なぞ解らん。
守衛小屋の屋根から落ちた隊員の代わりに雪掻きをやれ?
寝言は寝て言え。
俺に頼むより、同じ中番で非番の奴を呼び出せば済む話だ。
幾ら小さな小屋とは云え、そんな簡単に壊れる様な造りはしていない。
二度程断りを入れたら、橘と楠を巻き込もうとするから、咄嗟に俺がやると言ってしまった。
口にしてしまった物は、仕方があるまい。
雪緖に帰りが遅くなると連絡をしなければ。でなければ、あいつは俺が帰るまで、飯も食わぬだろうし、風呂にも入らず、眠りもせずに俺の帰りを待つだろう。
だが、そんな事はさせないと言う様に、四月一日が俺の腕を掴んで来た。
橘と楠に代わりに連絡を頼んだが、大丈夫だろうか。
◇
「いや~、助かったわ!」
雪掻きでかいた汗を拭いながら、四月一日が良い笑顔で言う。
「…そうか」
屋根の雪を下ろし終わり、俺達は食堂で休憩を取っていた。この熱い茶を飲んだら、早々に帰るぞ俺は。他の奴等は、もう先に帰ったと云うのに。何故、俺だけがこいつに付き合わなければならんのだ。しかし、隊が違うとは云え、隊長と言う肩書きがある以上、お先にとはいかない。天野が居たのなら『ゆかりんは真面目だな!』と、大口を開けて笑っている事だろう。
「いや…引き留めて悪かった…その、聞きたい事があってさ…」
むすりとしたままの俺に、向かいに座る四月一日が声を潜め、テーブルに両腕を置き、前屈みになったから、自然と俺も声を潜めた。食堂には俺達しか居ないのだが、これも人の性だ。
「…何だ?」
俺に聞きたい事?
こいつが俺に聞く様な事があったか?
仕事以外で、こいつとの接点なぞないが。
「その…お前の友人の相楽医師なんだが…」
「相楽?」
何故、ここで里に居る相楽の名が?
相楽こそ、こいつとの接点は無いと云うか、皆無に等しい筈だが?
…いや、日蝕の時にでも世話になったのかも知れんな。
そんな事を思いながら、俺は続く言葉を待とうと茶を口に含んだ。
「つ、津山さんとデキてんのか!?」
だが、それは直ぐに口の中から出て行く事になった。
「ぶふーっ!?」
「ほら、去年、いや、一昨年か? お前達、特別任務で保養地へ行っただろう? あの時に、津山さんと相楽医師が二人で居るのを見たんだよ! 気になって気になって!」
あまりの言葉に茶を噴き出した俺なぞ構わずに、爆弾を投げ付けた当人は一気に捲し立てた。
「げほっげほっ!」
何だ、その地獄絵図はっ!!
「友達なら知っているだろ!?」
「恐ろしい事を言うなっ!!」
俺を相楽と津山が二人揃って楽しそうに揶揄う姿を想像してしまい、隊服の袖で口を拭いながらそう叫んだ。
「何が!? お前、雪緖君と結婚してるくせに、そんな偏見持つのか!?」
そうではないっ!
「違うっ!! あの二人が付き合うなぞ信じられんっ! 仮にそうだとしたら、俺は雪緖を連れて地の果てまで逃げるぞ!!」
一人一人でも面倒なのに、それが倍になるとか考えたくも無い!
「………は? と…友達…なんだよ、な…?」
俺の言葉に、四月一日が何故か汗を流し、顎を滴る雫を拭いながら恐る恐る確認して来た。
戦々恐々としているのは、こちらだ。
こいつ、まさかと思うが相楽に気があるのか?
何て勇気のある奴なんだ。
こいつへの認識を改めねばならんな。
「友だからこそ、言うぞ。相楽は止めておけ。あれに目を付けられたら、生涯弄られ続けるぞ。…まあ、それが趣味だと言うのならば止めはせんが」
俺はテーブルの端にあった布巾を手に取り、零した茶を拭きながら、ゆっくりと言い聞かす様に言った。
「はあ!? 誰があんな豆狸を!? 俺は津山さ…っ…!!」
が、奴は鳩が豆鉄砲を喰らった様な顔をした後に、両手でテーブルを叩いて叫んだ。
「あれは豆狸では無い!」
それに釣られて、俺も片手でテーブルを叩いてしまった。
「あっ、悪…」
「あれは豆なんぞと可愛い物では無く、化け狸だ!!」
「……………本当に…友達…なの、か…?」
「残念ながら…っと…」
何やら得体の知れぬ物でも見る様に、額に浮かぶ汗を拭う四月一日に失礼な奴だと思いながら見ていたが…待て。こいつは、今、何と言った?
「…は? 津山?」
まさかの相楽ではなく、津山…?
「…お前、津山さんと仲が良いだろ…」
そちらもそちらで物好きなと見て居たら、奴は視線を泳がせ、身体を小さくしてぼそぼそと話し出した。
「…だから…相楽医師をお前が津山さんに紹介したのかと…」
それに、また俺は拳を震わせる事になった。
「恐ろしい事を言うな! 俺は、そんな自分の首を絞める様な事はせんっ!! あの二人がつるんで俺を弄るとか想像するだけで震え上がるわっ!!」
「………お前…何か…苦労してんだな…」
心底憐れむ様な目を向ける奴に、俺は何と言えただろうか?
「…いや…まあ…悪かったな…俺、お前に絡んでたろ…? 津山さんと仲が良いのが気に入らなくて…まあ…人生諦めるなよ…?」
何故か、とても慈悲深い眼差しを向けて四月一日は立ち上がり、俺の肩を軽く叩いて食堂を出て行った。
◇
「…疲れた…」
あれは一体、何だったのだ…。
肉体的にも勿論疲弊しているが、食堂の一件が精神的に途方もなく疲れた…。
「…まあ良い…」
俺は軽く頭を振って、重い脚を動かす。
四月一日と話している間に、雪は止んでいた。しかし、道に積もった雪はそのままだ。仕事で履く長靴で出て来て正解だったな。
ザクザクと音を立てて俺は歩く。
帰れば雪緒が待っている。
いや、連絡を頼んだから、眠っていると思うが。
暖かくして寝ているだろうか。
ふと足を止めて空を見上げれば、雲の合間から月や星々が見えていた。
「明日は朝から雪掻きか…それとも、気温が上がってからの方が良いか?」
首にある赤い襟巻きに手をやれば、自然と頬が緩む。
「まあ、雪緒に怒られない様に、無理の無い範囲でやるか」
そんな事を呟きながら歩けば、我が家までもう少しと云う処まで来た。が。
「…? 何故…ここから雪が無い…?」
来た道を振り返れば、俺の足跡を残した雪道がある。
が。
再び我が家の方向を見れば、我が家の周りには雪らしい雪は無かった。
「…何だ…?」
まさか、雪緒が雪掻きをしたのか? 仕事から帰って来て直ぐに?
その頃は、降りが激しくなっていた筈だ。
そんな中で雪搔きなぞしたら、風邪を引くだろう。
「あの、阿呆が…っ…!」
こんな日ぐらい、大人しくしていれば良い物をっ!!
せっかくの休みに寝込む事になったらどうするのだ。
あいつの事だ、どうせ大人しくは寝て居まい。
何だかんだと動き回るに決まっている。
「………は……?」
息せきって我が家の前に辿り着いたら、垣根の向こうに、こんもりとした雪の塊が見えた。
「…何だ…あれは…」
雪を、ここへ集めたのか…?
いや…しかし、俺の背丈ぐらいはありそうな高さだ。雪緒が、こんな高さまで雪を上げられるとは思えない。
「…近所の誰かと…? いや…それにしても、こんな一か所に…」
どうにも腑に落ちない思いをしながら、門扉を潜り、庭へと…件の雪の塊へと目を向けて俺は声を上げた。
「はあっ!?」
「ああ、星様の仰った通りです。お帰りなさいませ、紫様。本日はお疲れ様でした」
俺が声を上げたのと同時に、その雪の塊…かまくらの中から、半纏を纏った雪緒が出て来た。
「なっ! おいらの言った通りだろ。あの足音はおじさんだって!」
「そんなの解るの星兄様ぐらいですよ」
「あ、お邪魔してます」
「お疲れ様でした。電話線が切れているとの事でしたので、直接話に来ました」
更にぞろぞろと、星に月兎に橘に楠までもが出て来た。何のびっくり箱なのだ、これは…。
「…ああ…ただいま…。…そのだな…俺に解る様に、何がどうしてこうなっているのか話してくれるか?」
額に手をあて軽く息を吐いて言えば、雪緒が軽く肩を竦めて微笑む。
「…事の始まりは星様でしょうか? せっかくですから、かまくらの中でお話しましょう? 暖かいですよ」
「飯も酒もあるぞ!」
雪緒の言葉に頷けば、何故か星が両手を腰にあてて胸を張る。
何故、お前が威張るのだ。先の雪緒の言葉から察するに、こいつが、かまくらを作ろうと言い出したに違いない。
まあ良い。大人しく話を聞いてやろうではないか。
見た感じ、雪緒の健康に問題は無さそうだからな。
かまくらの中は、俺が入っても然程窮屈な物では無かった。
何故か二つある(我が家には一つしか無いと思っていたが、星が持って来たのか?)七輪の中で、炭がパチパチと音を立てて、一つはその上にある鍋を温めていた。
やはり、鍋を用意していたのかと、自然と頬が緩む。
鍋を摘まみながら酒を呑み、話を聞けば、星が帰ろうとした処で橘と楠に出くわし、電話線が切れていると伝え、三人で家へと来た…が、星が一足も二足も早くに到着し、庭にある雪を見て徐に雪掻きを始めたそうだ。そこまでは、まあ良い。が、そこから星はかまくら作りを始め、追い付いて来た橘と楠も巻き込み、更には月兎も連れて来たと。
…一度、こいつの頭の中を覗いてみたい物だ。
茣蓙が敷かれたかまくらの中で、ぐるりと車座に座り、対面に位置する星を見れば、奴は美味そうに七輪で焼いた大根餅を食べていた。その隣に座る月兎は目をショボショボとさせ、その隣に並ぶ橘と楠…は、無表情で解りにくいが…かなり眠そうだ。
「紫様、お代わりをどうぞ」
「ああ。雪緒、すまんがこいつらの布団を用意してくれるか?」
隣に座る雪緒が徳利を傾けて来たから、俺はお猪口を差し出し、言った。
「雪は、かなり硬くなっていた。これから凍るだろう。酒が入り、更には、かまくらを作って疲れたこいつらを帰すのは不安しかない。滑って転んで怪我でもされたら、目もあてられん。せっかくの休みに、つまらん思いをしたくは無いだろう」
そんな俺に、雪緒は小さく『ありがとうございます』と微笑んだ。
星以外の奴らは『そんな』と遠慮したが、俺は片手を軽く振って往なした。
…まあ、帰りの遅い俺を雪緒が心配しすぎない様に…との配慮もあったのだと思う。思いたい。思おう。
実際、雪緒は楽しそうだしな。
こいつらを布団へと押し込んだら、ゆっくりと雪緒から話を聞くとしようか。
何時だったか、雪が嫌いだと雪緒は話した。
その雪を、今はどの様に思っているのか。
きっと、雪緒は楽しそうに嬉しそうに話すだろう。
布団を敷きにかまくらを出た雪緒の後を、星や月兎、橘、楠が続いて行く。
「こんな夜も悪くは無いな」
その背中を見ながら、俺はお猪口を傾けた。
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ヘタレな師団長様は麗しの花をひっそり愛でる
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本編完結しました。
お読みくださりありがとうございます!
番外編は本編よりも文字数が多くなっていたため、取り下げ中です。
番外編へ戻すか別の話でたてるか検討中。こちらで、また改めてご連絡いたします。
第9回BL小説大賞では、ポイントを入れてくださった皆様、またお読みくださった皆様、どうもありがとうございました_(._.)_
【本編】
ある男を麗しの花と呼び、ひっそりと想いを育てていた。ある時は愛しいあまり心の中で悶え、ある時は不甲斐なさに葛藤したり、愛しい男の姿を見ては明日も頑張ろうと思う、ヘタレ男の牛のような歩み寄りと天然を炸裂させる男に相手も満更でもない様子で進むほのぼの?コメディ話。
ヘタレ真面目タイプの師団長×ツンデレタイプの師団長
2022.10.28ご連絡:2022.10.30に番外編を修正するため下げさせていただきますm(_ _;)m
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うっかり夜中起きてしまうと何故か悪いことばかり考えて不安になったりするのですが、昨夜久々にそのようになり(まずいな)っと思ったのですが、こんな時は旦那様と僕に癒されたいと再度読み始めました。暫くすると心がほっこりして不安が消えていました。そんな物語がある私は幸せです。三冬月先生本当にありがとうございます。
さくら様。
こちらこそ、本当にありがとうございます。
旦那様達が、不安な時の支えや癒しになっているだなんて、とても嬉しく誇らしく思います。
そんな話が書けて良かったなと、本当に思いました。
あと、ただ好きで書いている一般人なので"先生"(照れます(*ノωノ))ではなくて、"さん"でお願いしますね(笑)
旦那様が料理❗️ホントに雪緒のコト大切に想ってるんですね🥺楠と橘はイイ時に来ましたね。二人の話を聞かなかったら…雪緒大変なコトになってましたね😅
お猪口を合わせて交わした二人の言葉は素敵でしたね。雪緒じゃないですが胸がぽかぽかして少し泣けました。で、年末にみくちゃんの伊達巻に笑いました🤣
キノウ様。
またもありがとうございます。
瑞樹と優士が居なかったら、また旦那様はトンチキな料理を作っていたでしょうね( ´艸`)
素敵だなんて、ぽかぽかとありがとうございます(*ノωノ)
事ある毎に、雪緒に伊達巻きを作って来たみくです(笑)
もっとも伊達巻きが必要な時に作らない筈がありません( ´艸`)
「…さよなら、アタイ…元気でね…」まさに悲劇のヒロイン。【天野みく】の最後は泣けるシナリオでしたね😅
これからは自由なんですね。前向きな二人なら、障害が出てきても笑って乗り越えて行く感じがします😊
あーちゃん!加減してあげて下さいね😆
キノウ様。
またまたありがとうございます(n*´ω`*n)
みくの悲劇のヒロインぶり(笑) あれ、絶対に棒読みですよ(笑)
二人共、前向き過ぎる程に前向きですからね! 何かがあっても「そ~れ」と、乗り越えて行く事でしょう(笑)
あーちゃん…どうでしょう…(;´∀`)