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限界離婚

明らかになる土曜日

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良は土曜日の朝9時に町で一番大きな総合病院へ行った。

白と青を基調とする建物は清潔感があり、新しい。10階建ての総合病院は救急医療センターに指定されてる。

入院棟へ入り、エレベーターで祖母が入院した6階へ移動する。

病院の中は涼しく、外の暑さを感じさせなかった。

祖母が入れられた病室へ良は着いた。祖母のベッドの隣にはすでに麗奈が座っていた。

良は、麗奈に会釈をして、ベッドの反対側の椅子に座る。

祖母は点滴をしながら眠っている。

なぜか手足は包帯のようなもので縛られている。

違和感を感じていると、看護師が病室に入ってきた。

「丸田さんですか?先生から病状説明があります。この後お時間よろしいですか?」

良は立ち上がり看護師へ告げた。

「はい。よろしくお願いします。」









良は看護師に2畳ほどの個室へ案内された。病状説明の為のその部屋には、数個の椅子とパソコンが設置されている。麗奈も話を聞きたいというので、一緒に説明を受けに行く事にした。


相変わらず両親と妻と息子の居場所が分からない。


良は、祖母の事が落ち着けば、家族を探さなければいけないと思っていた。


別室で待っていると、医師が来る前に看護師は部屋へ入ってきた。

「もしかして、丸田広一さんのご家族ですか?住所が同じみたいですが、、、」

良は驚き返事をする。

「そうです。どうして父の事を、、、」

看護師は、良へ伝えてきた。

「広一さんは月曜日からこちらに入院していますよ。ここ数日ご家族と連絡がとれなくて困っていたんです。」


良は、驚き言った。

「私は、今週出張で県外へ行っていて、昨日の夜帰宅した所なんです。帰ると家の中が荒らされていて、祖母が倒れていました。祖母以外の家族が見当たらなくて困っていたんです。出張先のトラブルで携帯電話を故障してしまい、家族の電話番号が分からなくなってしまって、、、」

看護師は、少し難しい顔で言う。

「そうなんですね。丸田広一さんの主治医も、丸田文さんと一緒の先生なんです。一緒に説明を受けられますか?」

良は言った。

「はい。お願いします。」

看護師は、良の隣に座る麗奈を見て言う。

「それで、、、そちらの方は、、、、ご家族の方ですか?」




麗奈は、看護師へ伝えた。



「玉留 麗奈です。丸田文の孫になります。広一さんは私の叔父です。」

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