〇〇家族

ヤマゴロウ

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第1章

プロローグ

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「お父さん再婚しようと思ってる……。

お母さんの事は今でも愛してるよ。

だが一度、春香はるかさんに会ってくれないか?」



 俺の名前は 堀川ほりかわ しろ

身長175㎝ 体重62㎏

運動も勉強も容姿もそこそこだと思っている青少年だ。

中学1年生の時に母が亡くなってから3年後。

高校1年。クリスマスも近い時期に

父:堀川ほりかわ 友章ともあきから再婚したいと言われ

顔合わせの為に食事会を開くので来て欲しいと言われた。

「……良いんじゃないかな。春香さんだっけ?

その人のことも知りたいし食事会行くよ。」

「ほんとかっ!!ありがとう白。」

「まあ向こうの家族とうまくやれるかは不安だけどね。」

「それは大丈夫だ!まだ会った事はないが

食事会には娘さんも来てくれるから仲良くやってくれ。」

「そっか、じゃあ再婚が決まれば姉か妹ができるわけだ。」

「姉か妹ではなく姉と妹だぞ!」

「ふ、2人もいるのっ!?」

「いや。3人だ!姉が1人と妹2人だな。」

「ま、まじかよ…。」

義姉と義妹が2人もできることに困惑したが

(でも兄妹ができるのはやっぱ嬉しいかも、あとは会ってからだな) 

と心を落ち着かせる白であった。


時は進み食事会当日。

俺たちはホテルアネージュのレストランに来ていた。

父さんの話では長女の醒ヶ井《さめがい》千聖《ちさと》さんは

本日は欠席らしく、5人での食事会となった。

ちなみに千聖さんは再婚賛成らしいとのこと。

「白くん初めまして!今日は来てくれてありがとうね。うふふっ♪」

義母の、醒ヶ井さめがい 春香はるかさん

身長162㎝ほどで

髪はブラウンのセミロングでおっとりした感じの女性だ

見た目がとにかく若い!20代、いや10代でも通用するかもしれん。

あれ?母さんも見た目若かったよな。父さんってロリなのか?

特筆すべきはお胸様がEカップ…いや、Fカップはありそうな巨乳だ!

いかんいかん。つい目線が……。

「は、初めまして。きょ、今日はよろしくお願いします。」

人見知りなのかガチガチに緊張しているのは

次女で俺と同い年の、醒ヶ井さめがい 恵美めぐみ

髪は春香と同じくブラウンでショートボブ、活発そうなイメージに見える女の子

俺と同い年らしいが、誕生日は俺の1ヶ月後なので義妹になる。

春香とは顔もお胸様(推定Aカップ)もあまり似ていないので父親似だとは思うが

転校したら美少女枠にノミネートされるだろう。

ちなみに俺と同じ高校へ編入予定だ。

お義父様おとうさまお義兄様おにいさま

本日はお招き頂き有難う御座います。不束者ですが宜しくお願い致します。」

やや古風な喋り方をするこの子は

三女で俺の1つ歳下、醒ヶ井さめがい 七海ななみ

黒髪ロングヘアーで大人しい感じの女の子だ

こちらは春香と凄く似ているが、所謂いわゆるちびっ子だ。

顔は姉妹と言われてもわからないレベル

お胸様(推定Dカップ)は春香の遺伝子を色濃く受け継いでいるだろう事は

容易に想像できる。

ちびっ子だが高校1年生で、姉と同じ高校へ編入予定。

春香=魔人ブ○ > 七海=フ○ーザ > 恵美=ミスター・サ○ン(ドラ○ンボールZより参照)

………といったところか……フッ!!

「堀川 白です!本日はよろしくお願いします。」

軽く自己紹介の挨拶を交わし、みんな食事の席に着く。

食事をしながら父さんと春香さんを先導に会話が弾み

いよいよ本題。春香さんが俺に問いかける。

「最初は戸惑うかもしれないし受け入れられないかもしれない

私は精一杯、家族を愛していきたいと思ってます

白くん……私をあなたのお母さんにしてもらえますか?」

その問いかけに俺は一瞬戸惑いを見せるが

「父さん……。良い人見つけたね!きっと母さんも祝福してくれるよ。春香さん!父と、なにも取り柄のない俺で良ければ、是非よろしくお願いします!!」

俺の言葉に感動したのか春香さんの瞳にはうっすらと涙が浮かんでいた。

「恵美ちゃん!七海ちゃん!こんな俺で良ければ君たちのお父さんにしてもらえますか?」

今度は父さんが問いかける。

「あ、あたしはお母さんが喜ぶなら全然だいじょぶですっ!えへへ♪」

春香さん恵美ちゃんは顔を見合わせて微笑む

「な、七海もお義兄様ができるので、た、大変嬉しく思っております……。」

七海ちゃんは何故か俺に向かってもじもじしながら答える。

「俺も義妹いもうとができて嬉しいよ七海ちゃん!」

「な、七海とお呼びください、お義兄様!」

「えっ? わ、わかった。嬉しいよ、な、七海…。」

そう言うと七海は花が咲いたような笑顔を向けた。

「あ、あたしも、め、恵美でいいよ?お、お兄ちゃん……ぅぅ。」

まさかの同級生である恵美ちゃんからも言われるとは思わなかったので

戸惑いつつも答える。

「う、うん。え~っと、め、恵美よろしくな。」

恵美はますます紅くなり両手で顔を隠してしまった。

「若いって良いですね!友章さん。」

「そうだね、春香さん。」

生暖かい目で見られながら食事会を終えた。

父さんと義母さんは次の日にめでたく籍を入れた。




恵美やななみが終業式・卒業式を終えるまでは今の住居で暮らすらしく

同居するのは3月あたりになる。

大好きだった母さんを忘れはしないが

新しい家族ができる事を嬉しく思っていた。



寒さも少しやわらいできた2月の休日

俺はパソコンでライトノベルを執筆していた

学校の友達にも話していないが

俺は売上そこそこの商業作家という裏の顔を持っている

執筆活動を始めたのは中学2年の頃

亡くなった母さんが小説家で

最後の作品が中途半端で完結しておらず

俺が仕上げたいと思ったのが始まりだ。

未だに母さんの小説は完成してはいないが

練習に練習を重ね、投稿サイトにあげた作品で運良くデビューすることができた。

今はデビュー後、3作目となる小説を執筆中である。

ちなみにタイトルは

『悪徳領主のアゲマン探訪~100回敗北しても最後に寝とれば良い~(仮)』である。

あえて言おう、白はネーミングセンスがカスである。

うがぁああああああああああああああっ!!!!

超恥ずかしいタイトルじゃん!

友達に言えるわけねぇっ!!

……と考えている、本音ダダ漏れ……である。

ブブブブブブッ

スマホの着信を知らせる音

通話ボタンを押して話しかける

「父さんどうしたの?なんか用事?」

「白。今日は帰りが遅くなる。いつ帰るかわからんから

父さんのご飯は用意しなくて大丈夫だ。」

「了解!でも、なんか最近そういうの多いね。

倒れられたりしたら春香さん心配するから無理すんなよ。」

「わかってる。じゃあ、すまんが家の事は頼むぞ!」

(ほんとにわかってんのかねぇ?)

「はいはい、じゃあ頑張ってね。」

通話を切りコーヒーを一口飲んで考える

(夕飯なんにしようかなぁ? たまには外食?

……よしっ!シオンモール(複合型商業施設)に行ってから考えるか。)

こんな時、漫画や小説なら親しい友人や彼女

妹や可愛い幼馴染などと行くのが鉄板であるが

特に親しい友人や彼女

妹はできるが、幼馴染などいない白は

近いし、なんでもあって超便利!!という理由から

よくシオンモールを利用していた。

スマホを手に取るとBINEの通知に気付き確認する

《来週の月曜日に軽い打ち合わせと少しお話ししたいことがあります。

先生のご都合が合いましたらご連絡ください。》

担当編集の室町むろまち みやこさんからだ。

(了解しました。夕方頃に伺いますね。っと、送信!)

もしかして漫画化か? もしくはアニメ化なのか!?などと想像を膨らませる

白がその思考に至るのも無理はない

2作目の作品は最初は売れ行きは伸び悩んでいた

…が発行から半年後にとある人気絶頂中である

KyoTubeの配信者が本作品をレビューした結果……めっちゃバズった。草

来週発売される最終巻で完結となるが

ネットなどで漫画化やアニメ化があるかもしれない。

と期待する声も多数あったため、その思考に至った。

ともあれ、そんな思考も空腹には勝てずシオンモールへ向かう



シオンモールは休日という事もあり混雑していたので

ファーストフード店で食事を済ませ

食後の散歩がてらモール内を散策していた時

前方から見知った男女が歩いてくる

(あいつら……っ!!)

それを見た白は、苦虫を噛み潰した表情で顔を隠し通り過ぎる

「由依って誕生日に何貰ったら喜びそうだ?」

「由依ちゃんって普段あんまりオシャレしてないから

洋服とかあげたら喜びそうかも。…………っ!?」

女の視線が不意に白に向かい女は一瞬驚いた表情になると

男から距離を置く

(……っ!!や、やばい気づかれたか…。)

白も驚きつつも早足でその場から逃げ出す。

声をかけられることも追いかけてくることも無さそうで

白は一安心と息を漏らす。

(あいつらって付き合ってたんだな。だからあの時………。)

六角ろっかく 雄二ゆうじ

高辻たかつじ 香織かおり

俺の友達だった2人。

(いやいやダメだ!考えるのはやめよう……。)

白は昔を思い出しそうな思考を頭を振って外へ追いやる。

(もう恨んではいないが、許せるかどうかは別だ。)

考えたくなくても考えてしまう白は

悲しみと辛さがあらわれた表情で乾いた笑いがこぼした。



鉢合わせしたくなくて

あいつらの家から遠い、京極公園で時間を潰してから帰路についた



玄関で鍵を開けている最中に自宅の固定電話が鳴り響く

急いで開錠し受話器を取る

「もしもし、堀川ですが。」

「あ、もしもしこちら府警察の近藤と申します。

堀川友章さんのご家族の方で間違いありませんでしょうか?」

(け、警察!?)

「は、はい、友章は父ですがなにかありましたか?」

物凄く嫌な予感が思考を埋め尽くし、胸を締め付ける。

「はい、友章さんなんですが事故にあいましてね…。」

「っ!? ち、父は……無事……なん……ですよ…ね?」

不意に母さんを思い出し胸が苦しくて呼吸が荒くなるのを抑え安否の確認をする

「現在、市民病院で緊急手術中です。お越しいただけますか?」

生きていた事に安堵し呼吸を整え「直ぐに向かいます。」と返事を返した。



病院に着いた俺は、警察の方から事情説明を受け

手術室前の椅子に座り、信仰もしていない神や仏や亡くなった母や祖母に祈った。

事故の概要は単純なもので

父が運転している車に反対車線を走行中のトラックが

反対車線へ侵入し正面衝突

父さんはエアバッグにより即死は免れたものの重傷

生死の境を今も彷徨っている。

トラックの運転手は即死

目撃者の証言によると

若い女性が飛び出してきたのを避けて事故に繋がったとの事

気づいたら女性は消えており

目撃者も遠目からだったので顔は見えていなかった。




何時間たっただろうか。

スマホを取り出して確認するが、来てから20分ほどしか経ってない。

嫌な時間は長く感じる。

思考がまた闇に沈む前にふと春香さん達の顔が浮かんだ。

(連絡は……いってないよな。連絡しなきゃ。)

春香の連絡先をタップする指が震える。

Prrrrrrrr!

ワンコールで通話にかわる

「もしもし白くん?電話してくれて嬉しいわ」

「夜分遅くにすみません……。」

「いいのよ!私たちは家族でしょ?うふふ♪」

楽しそうに笑う春香に伝えたらどうなってしまうのか

考えるだけで胸が苦しく涙が溢れてくる。

深呼吸し決意を固めた俺は告げる

「は、春香さん……。じ、実は。 父……さん…が事故に……遭い……ました。 ぅぅっ。」

涙が止めどなく溢れる。

「っ!? し、白くん。 いま……どこにいるの?」

「市民……病院です。」

「……す、すぐに向かうわ!」

最初こそ驚いた声をあげたが

何かを堪えるような声で春香は力強く言った。




春香との通話が切れてからどのぐらいの時間が経っただろうか

「白くん!!」

不意に名前を呼ばれた俺は顔を上げる

春香さんが俺の元へと駆け寄る

目から光を失った俺を春香さんは優しく抱きしめてくれた。

「大丈夫。大丈夫だから……。」

また涙が溢れた。



しばらくして落ち着いた俺は春香さんに事情を全て話した。

春香さんも悲しいはずなのに俺を抱きしめながら

「大丈夫だよ。」と何度も頭を撫でてくれた。




この数時間後

父さんは死んだ。



通夜が終わりお葬式には、父さんの親戚や友人や会社の同僚など

多くの人が別れを惜しみ、悲しみの涙を流した。

爺ちゃん堀川ほりかわ 源次郎げんじろうに一緒に住まないか?と誘わたが

春香さんの事が頭から離れずに断った。

爺ちゃんは「白は強くなったのぉ。」と優しい笑みを浮かべ

「落ち着いたらまた遊びに来なさい。新しい家族と一緒にのぉ。ふぉっふぉっふぉっ!」と

嬉しそうな笑みを浮かべ家の中へ消えていった。

ふと視界の隅に春香さんを見つけ視線が向くと

参列客の皆さんと父さんの昔話に花が咲いていた

横顔はどこか悲しくて泣きそうなのに笑顔で気丈に振る舞っているような

そんな春香さんを守りたいと思った。

悲しみを押し殺して俺を慰めてくれた義母さん《かあさん》。

泣きたいのに温かい笑顔で頭を撫でてくれた義母さん《かあさん》。

義母さん《かあさん》がいなければきっと俺の心は壊れていたと思う。

恩返しがしたい。

幸せになってほしい。

俺に何ができるかわからないけど。

いつか義母さんかあさんが父さんの元へ行く日まで

俺が支え続けるよ。
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