19 / 191
バーリカリーナ王国戦
挑む者
しおりを挟む
ノルエフリンが、裏切った…?
『僕の目の前で犯行を行った。間違いなく奴の仕業で、今は大人しく牢に入っている。どうやら内通者として以前からアヴァロアの脱走を企てていたらしい。
…アレはいつかこうする運命だったのだ。今は…奴のことは考えるな、と言いたいが…無理だろう。お前のせいではない。アレは最後までお前を裏切るとは言わなかった。僕には死ねと吐かしたがな…全く』
やれやれ、と言ってオレの頭を撫でる王子。頭の中が空っぽなのに次々とノルエフリンとの記憶が甦ってくる。
…嘘だったの?
全部、全部…お芝居なのか…?
『ぇ…』
もう嫌だ。
『なんで』
アヴァロアも。
カグヤも。
信徒たちも。
…ノルエフリンも、
みんなっ…みんな…!!
『大嫌いっ!! です!』
わっ、と泣き出して逃げるように王子の胸に飛び込んだ。
わかってる。わかってるんだ。きっとみんな、色んな事情があるんだ。オレにはわからない、教えてくれない訳がそれぞれあるんだ。
わかってる…わかってる、けども。
『みんな嫌いっ、なんにも話してくれないじゃないか…! なんにも言わないで戦い始めるなんてあんまりだ! 相談してくれたって良いじゃん…それなのに君の為だ、とか言われてもわかんない!!
わかんないよぉ…っ!』
盛大に泣き出す声は、ダンジョンに響き渡る。色んな感情がごちゃごちゃで…子どもみたいにただ、泣くしか出来ない。
だけど、そんなオレを王子はずっと宥めるように頭を撫でながら抱きしめてくれた。
『…そうだな。あんまりな連中だ。
お前はそれでも裏切った奴等を理解しようと、今頑張っているのだ。面倒な奴等だな本当に。隣にいて笑ってやるだけで、いつも幸せそうにしていただろうに…それすら理解出来ない阿保なのか』
そんなお綺麗なものじゃない。ただ…一緒にいたい、隣で一緒に戦ってほしかったという我儘だ。
言葉で分かり合えないならどうするか、なんて考えたくもない。アヴァロアのように…カグヤやノルエフリンが立ち塞がったら、きっとオレは何も出来ない。そんな自分が情けない。
勝負する前から負けてるじゃないか。もしかして今までもオレに情を与えるために近付いて…、ああ。嫌だ。嫌だ。
そんな酷いことを言われたら、どうしたら良いかわからないよ。
『お前がそうやって悲しむんだということを、あの馬鹿にも見せてやりたいな。ああ…此処にも一人馬鹿がいるではないか。
不思議であろう? エルフという生き物は聡く、気高いと聞いたが…僕と歴史の聞き間違いだったようだな』
少し離れた場所でオレたちを見ているカグヤたち。その視線が合う間際に自分からわざと逸らして、王子にギュッと抱き着いて何も見ないよう努めた。
見たら泣くぞ…。
知らない。あんなカグヤはもう、知らないっ!
『タタラ様…? 何故、そのようにお顔を逸らすのでしょう。我々は正しい道を選択したのですよ』
いつものような優しい口調。だけどタタラよ、絆されてはいけない!
『さぁ。こちらへ。
タタラ様…、そちらの王族から離れて下さい。そして我々の元へ。全て神の御意志のままに…全て上手くいきます』
彼はオレにとって師であり、憧れの一人。エルフだからというのもあるが男性であり美しく、品があって隙がない。ちんちくりんのオレにとってそんなカグヤは憧れであり、夢だった。
休みの日に気軽に城を出て…神殿に赴き、必死になってカグヤを探す。いつも自分から出て来てくれる姿が嬉しくて、この世界の様々な知識を教えてもらった。魔法に関しては結構厳しくて、ビシバシ鍛えて来るからすぐに甘やかすノルエフリンと違って良い対戦相手でもある。
あの日々が、もう二度と帰って来ないのだろうか?
『…ん?』
ハートメアが何かに気付いたように周囲を見渡す。辺りは木の幹が壁も天井の役割もしているから窓なんかなくて、薄暗い。それでも木が…ダンジョン自体が発光しているせいか視野は確保できる。
『さっきより…なんだか明るくないか?』
ハートメアの仲間の一人がそう言うと、一気に異変が大きく現れる。
【あー。まぁたアイツ暴走しちゃったよ】
水鏡から聞こえたのはバロックの気の抜けた声。そのすぐ後、隣の壁から物凄い破壊音がしたかと思えば、ダンジョン全体が大きく揺れる。王子から手を離してしまい、コロコロと転がってダンジョンの床にべチャリとうつ伏せに倒れた。
…顔面打った。ぐぉお…、お鼻がっ…!!
あまりの痛みに顔を覆った瞬間…ダンジョンの壁が外からの衝撃により消し飛び、眩い日輪の光がオレたちに降り注ぐ。
ミシリ。ミシリ、と獣の足音がする。近くで王子の悲鳴が聞こえてすぐに立ち上がろうとしたのに、それよりも先に何かがオレの首根っこを掴む。
『…あうっ』
『タタラッ…?!』
苦しかったのは一瞬で、すぐに赤ん坊のように誰かの胸に抱かれた。頬に触れる…直肌。これはもう間違いない。
『…誰だ』
銀髪を逆立てて、オレを抱える右手以外を地面について動物のように辺りを威嚇する獣型の魔王。
『俺様の民を泣かせた糞野郎はっ…一体、何処のどいつだ!!』
…はっ。
まさかコイツ、さっきのオレの癇癪を聞いてここまで外から飛んで来たのか?!
『ブチ殺してやるっ…!!!』
聴力半端ない…。
アーエードの殺気にあてられ、誰もが怯む中…彼だけは違った。
大刀を片手に一歩を踏み出したハートメア。その姿を目にしたアーエードが彼を睨み付けるも、すぐに小馬鹿にしたように鼻で笑う。
『なんだ。この場に、なんの感情もなく介入してくる命知らずがいたとはな。何も求めず、ただ流れに身を任せるだけの英雄に興味はねぇ。
お前じゃない。
下がってろ、部外者が』
『ヤダね。お姫ちゃまを取り返すのが受けた依頼内容だ、それを魔王なんかに奪われたままだなんて全等級の名が泣いちゃうぜ』
舌打ちをしたアーエードが上体を起こし、片腕の中に収まるオレに手を伸ばす。前髪をかき分けてからジッと見つめてくる。
敵だけど、敵ではない不思議なアーエード。
鼻が少し赤くなっていたのか不機嫌そうに眉間に皺を寄せているアーエードに曖昧に微笑む。そんなでも、オレが笑ったのが意外だったのか髪をかき分けていた鋭い爪を持つ手を慎重に動かして頬に触れる。
『…メッチェル。来い』
決して大きな声で言ったわけでもない、まるで独り言みたいに呟かれた声に足元の影が反応する。アーエードの影がモゾモゾと動き出すと、その影は立体となりメッチェルの姿に変化したかと思えば頭上から黒が落ちていき本物のメッチェルが現れた。
辺りに人間がたくさんいるのを見て、彼はあからさまに嫌そうな声を出しながらアーエードの背に隠れる。
『来いと言われて来てなんですが、帰っても宜しいか? 実に不愉快かと…』
『タタラを預ける。…意味はわかるな?』
『えっ! 誠か!! はぁー感謝感激、代わりに片付けろと命じられるとばかり…いやいや。それなら大歓迎ですぞ!
ささっ。タタラ殿はこちらへ』
嫌悪感丸出しの顔からコロッと変わり、長い袖の服を垂らしたメッチェルが両腕を広げる。まさかメッチェルに預けられるとは思わずアーエードの顔とメッチェルの胸を見比べては混乱。
強引にメッチェルの胸に押し付けられ、背中をポンポンと叩かれて振り返った時にはアーエードは既に歩き出していた。
『わっ。凄い、初めて人間を抱っこしましたぞ。タタラ殿はお日様みたいな匂いがするのですな…なんだか暖かいし、寒がりな吾輩、大歓喜~』
『ぎゃっ! クンクン嗅がないで、オレの沽券に関わる!』
抱っこである。
タートルネックの服を着たメッチェルは口元の服をずらしてオレの首元から何故か匂いを嗅ぎ出す。袖が長過ぎて手が出ていないまま、よしよしとばかりに背中を撫でられもう片方の手はお尻に回って支えている。
『アーエード殿が清掃を終えるまで、吾輩で勘弁を。いやなに、直に終わりましょう…タタラ殿の泣き声を聞いてこの世の終わりのような顔をしていました故に。
…まぁ。この世の終わりと言うのも、強ち間違えではないのですが。
ややっ! 吾輩としたことが…タタラ殿にはこちらを。お気に入りと聞いてすぐに出せるように整理しておいたので。タタラ殿の私物は全てこちらでお預かりしておりますぞ』
.
『僕の目の前で犯行を行った。間違いなく奴の仕業で、今は大人しく牢に入っている。どうやら内通者として以前からアヴァロアの脱走を企てていたらしい。
…アレはいつかこうする運命だったのだ。今は…奴のことは考えるな、と言いたいが…無理だろう。お前のせいではない。アレは最後までお前を裏切るとは言わなかった。僕には死ねと吐かしたがな…全く』
やれやれ、と言ってオレの頭を撫でる王子。頭の中が空っぽなのに次々とノルエフリンとの記憶が甦ってくる。
…嘘だったの?
全部、全部…お芝居なのか…?
『ぇ…』
もう嫌だ。
『なんで』
アヴァロアも。
カグヤも。
信徒たちも。
…ノルエフリンも、
みんなっ…みんな…!!
『大嫌いっ!! です!』
わっ、と泣き出して逃げるように王子の胸に飛び込んだ。
わかってる。わかってるんだ。きっとみんな、色んな事情があるんだ。オレにはわからない、教えてくれない訳がそれぞれあるんだ。
わかってる…わかってる、けども。
『みんな嫌いっ、なんにも話してくれないじゃないか…! なんにも言わないで戦い始めるなんてあんまりだ! 相談してくれたって良いじゃん…それなのに君の為だ、とか言われてもわかんない!!
わかんないよぉ…っ!』
盛大に泣き出す声は、ダンジョンに響き渡る。色んな感情がごちゃごちゃで…子どもみたいにただ、泣くしか出来ない。
だけど、そんなオレを王子はずっと宥めるように頭を撫でながら抱きしめてくれた。
『…そうだな。あんまりな連中だ。
お前はそれでも裏切った奴等を理解しようと、今頑張っているのだ。面倒な奴等だな本当に。隣にいて笑ってやるだけで、いつも幸せそうにしていただろうに…それすら理解出来ない阿保なのか』
そんなお綺麗なものじゃない。ただ…一緒にいたい、隣で一緒に戦ってほしかったという我儘だ。
言葉で分かり合えないならどうするか、なんて考えたくもない。アヴァロアのように…カグヤやノルエフリンが立ち塞がったら、きっとオレは何も出来ない。そんな自分が情けない。
勝負する前から負けてるじゃないか。もしかして今までもオレに情を与えるために近付いて…、ああ。嫌だ。嫌だ。
そんな酷いことを言われたら、どうしたら良いかわからないよ。
『お前がそうやって悲しむんだということを、あの馬鹿にも見せてやりたいな。ああ…此処にも一人馬鹿がいるではないか。
不思議であろう? エルフという生き物は聡く、気高いと聞いたが…僕と歴史の聞き間違いだったようだな』
少し離れた場所でオレたちを見ているカグヤたち。その視線が合う間際に自分からわざと逸らして、王子にギュッと抱き着いて何も見ないよう努めた。
見たら泣くぞ…。
知らない。あんなカグヤはもう、知らないっ!
『タタラ様…? 何故、そのようにお顔を逸らすのでしょう。我々は正しい道を選択したのですよ』
いつものような優しい口調。だけどタタラよ、絆されてはいけない!
『さぁ。こちらへ。
タタラ様…、そちらの王族から離れて下さい。そして我々の元へ。全て神の御意志のままに…全て上手くいきます』
彼はオレにとって師であり、憧れの一人。エルフだからというのもあるが男性であり美しく、品があって隙がない。ちんちくりんのオレにとってそんなカグヤは憧れであり、夢だった。
休みの日に気軽に城を出て…神殿に赴き、必死になってカグヤを探す。いつも自分から出て来てくれる姿が嬉しくて、この世界の様々な知識を教えてもらった。魔法に関しては結構厳しくて、ビシバシ鍛えて来るからすぐに甘やかすノルエフリンと違って良い対戦相手でもある。
あの日々が、もう二度と帰って来ないのだろうか?
『…ん?』
ハートメアが何かに気付いたように周囲を見渡す。辺りは木の幹が壁も天井の役割もしているから窓なんかなくて、薄暗い。それでも木が…ダンジョン自体が発光しているせいか視野は確保できる。
『さっきより…なんだか明るくないか?』
ハートメアの仲間の一人がそう言うと、一気に異変が大きく現れる。
【あー。まぁたアイツ暴走しちゃったよ】
水鏡から聞こえたのはバロックの気の抜けた声。そのすぐ後、隣の壁から物凄い破壊音がしたかと思えば、ダンジョン全体が大きく揺れる。王子から手を離してしまい、コロコロと転がってダンジョンの床にべチャリとうつ伏せに倒れた。
…顔面打った。ぐぉお…、お鼻がっ…!!
あまりの痛みに顔を覆った瞬間…ダンジョンの壁が外からの衝撃により消し飛び、眩い日輪の光がオレたちに降り注ぐ。
ミシリ。ミシリ、と獣の足音がする。近くで王子の悲鳴が聞こえてすぐに立ち上がろうとしたのに、それよりも先に何かがオレの首根っこを掴む。
『…あうっ』
『タタラッ…?!』
苦しかったのは一瞬で、すぐに赤ん坊のように誰かの胸に抱かれた。頬に触れる…直肌。これはもう間違いない。
『…誰だ』
銀髪を逆立てて、オレを抱える右手以外を地面について動物のように辺りを威嚇する獣型の魔王。
『俺様の民を泣かせた糞野郎はっ…一体、何処のどいつだ!!』
…はっ。
まさかコイツ、さっきのオレの癇癪を聞いてここまで外から飛んで来たのか?!
『ブチ殺してやるっ…!!!』
聴力半端ない…。
アーエードの殺気にあてられ、誰もが怯む中…彼だけは違った。
大刀を片手に一歩を踏み出したハートメア。その姿を目にしたアーエードが彼を睨み付けるも、すぐに小馬鹿にしたように鼻で笑う。
『なんだ。この場に、なんの感情もなく介入してくる命知らずがいたとはな。何も求めず、ただ流れに身を任せるだけの英雄に興味はねぇ。
お前じゃない。
下がってろ、部外者が』
『ヤダね。お姫ちゃまを取り返すのが受けた依頼内容だ、それを魔王なんかに奪われたままだなんて全等級の名が泣いちゃうぜ』
舌打ちをしたアーエードが上体を起こし、片腕の中に収まるオレに手を伸ばす。前髪をかき分けてからジッと見つめてくる。
敵だけど、敵ではない不思議なアーエード。
鼻が少し赤くなっていたのか不機嫌そうに眉間に皺を寄せているアーエードに曖昧に微笑む。そんなでも、オレが笑ったのが意外だったのか髪をかき分けていた鋭い爪を持つ手を慎重に動かして頬に触れる。
『…メッチェル。来い』
決して大きな声で言ったわけでもない、まるで独り言みたいに呟かれた声に足元の影が反応する。アーエードの影がモゾモゾと動き出すと、その影は立体となりメッチェルの姿に変化したかと思えば頭上から黒が落ちていき本物のメッチェルが現れた。
辺りに人間がたくさんいるのを見て、彼はあからさまに嫌そうな声を出しながらアーエードの背に隠れる。
『来いと言われて来てなんですが、帰っても宜しいか? 実に不愉快かと…』
『タタラを預ける。…意味はわかるな?』
『えっ! 誠か!! はぁー感謝感激、代わりに片付けろと命じられるとばかり…いやいや。それなら大歓迎ですぞ!
ささっ。タタラ殿はこちらへ』
嫌悪感丸出しの顔からコロッと変わり、長い袖の服を垂らしたメッチェルが両腕を広げる。まさかメッチェルに預けられるとは思わずアーエードの顔とメッチェルの胸を見比べては混乱。
強引にメッチェルの胸に押し付けられ、背中をポンポンと叩かれて振り返った時にはアーエードは既に歩き出していた。
『わっ。凄い、初めて人間を抱っこしましたぞ。タタラ殿はお日様みたいな匂いがするのですな…なんだか暖かいし、寒がりな吾輩、大歓喜~』
『ぎゃっ! クンクン嗅がないで、オレの沽券に関わる!』
抱っこである。
タートルネックの服を着たメッチェルは口元の服をずらしてオレの首元から何故か匂いを嗅ぎ出す。袖が長過ぎて手が出ていないまま、よしよしとばかりに背中を撫でられもう片方の手はお尻に回って支えている。
『アーエード殿が清掃を終えるまで、吾輩で勘弁を。いやなに、直に終わりましょう…タタラ殿の泣き声を聞いてこの世の終わりのような顔をしていました故に。
…まぁ。この世の終わりと言うのも、強ち間違えではないのですが。
ややっ! 吾輩としたことが…タタラ殿にはこちらを。お気に入りと聞いてすぐに出せるように整理しておいたので。タタラ殿の私物は全てこちらでお預かりしておりますぞ』
.
0
お気に入りに追加
155
あなたにおすすめの小説
【完結】側妃は愛されるのをやめました
なか
恋愛
「君ではなく、彼女を正妃とする」
私は、貴方のためにこの国へと貢献してきた自負がある。
なのに……彼は。
「だが僕は、ラテシアを見捨てはしない。これから君には側妃になってもらうよ」
私のため。
そんな建前で……側妃へと下げる宣言をするのだ。
このような侮辱、恥を受けてなお……正妃を求めて抗議するか?
否。
そのような恥を晒す気は無い。
「承知いたしました。セリム陛下……私は側妃を受け入れます」
側妃を受けいれた私は、呼吸を挟まずに言葉を続ける。
今しがた決めた、たった一つの決意を込めて。
「ですが陛下。私はもう貴方を支える気はありません」
これから私は、『捨てられた妃』という汚名でなく、彼を『捨てた妃』となるために。
華々しく、私の人生を謳歌しよう。
全ては、廃妃となるために。
◇◇◇
設定はゆるめです。
読んでくださると嬉しいです!
所詮は他人事と言われたので他人になります!婚約者も親友も見捨てることにした私は好きに生きます!
ユウ
恋愛
辺境伯爵令嬢のリーゼロッテは幼馴染と婚約者に悩まされてきた。
幼馴染で親友であるアグネスは侯爵令嬢であり王太子殿下の婚約者ということもあり幼少期から王命によりサポートを頼まれていた。
婚約者である伯爵家の令息は従妹であるアグネスを大事にするあまり、婚約者であるサリオンも優先するのはアグネスだった。
王太子妃になるアグネスを優先することを了承ていたし、大事な友人と婚約者を愛していたし、尊敬もしていた。
しかしその関係に亀裂が生じたのは一人の女子生徒によるものだった。
貴族でもない平民の少女が特待生としてに入り王太子殿下と懇意だったことでアグネスはきつく当たり、婚約者も同調したのだが、相手は平民の少女。
遠回しに二人を注意するも‥
「所詮あなたは他人だもの!」
「部外者がしゃしゃりでるな!」
十年以上も尽くしてきた二人の心のない言葉に愛想を尽かしたのだ。
「所詮私は他人でしかないので本当の赤の他人になりましょう」
関係を断ったリーゼロッテは国を出て隣国で生きていくことを決めたのだが…
一方リーゼロッテが学園から姿を消したことで二人は王家からも責められ、孤立してしまうのだった。
なんとか学園に連れ戻そうと試みるのだが…
逃がしませんっ! 〜身体から始まる奇妙な関係〜
一 千之助
BL
☆注意!
幼児愛好の特殊性癖です。
両刀のペドフィリアが主人公の調教モノです。真っ当な性癖の方には不愉快な描写が多々ございます。
上記をお覚悟の上でお読み下さい。
〜あらすじ〜
幼児愛好嗜好のペドフィリアである里中睦月(さとなか むつき)は、己の性癖が暴走するのを恐れ、人里離れた山奥の一軒家で暮らしていた。
しかし、ひょんな事から姉の忘れ形見である、賢(まさる)五歳と、聡子(さとこ)三歳を引き取る事となり、大パニック。
致し方なく、なるべく二人と顔を合わさず穏便に暮らそうとする睦月だが、そんな努力も虚しく、彼は暴走し、賢に手をつけてしまった。
行為に幼い身体が耐えきれず、寝込んでしまった賢。後悔に沼る睦月は、警察に通報される覚悟で、賢を病院に連れて行こうとするが、賢はそれを拒絶。
「こわれてもいいっ! おじさんとくらしたいっ!!」
啖呵を切る賢に睦月は落とされ、奇妙な三人の生活が始まった。
濃い目の調教モノです。愛がありすぎて、斜め上半捻りします。
ポンコツ女子は異世界で甘やかされる(R18ルート)
三ツ矢美咲
ファンタジー
投稿済み同タイトル小説の、ifルート・アナザーエンド・R18エピソード集。
各話タイトルの章を本編で読むと、より楽しめるかも。
第?章は前知識不要。
基本的にエロエロ。
本編がちょいちょい小難しい分、こっちはアホな話も書く予定。
一旦中断!詳細は近況を!
西谷夫妻の新婚事情~元教え子は元担任教師に溺愛される~
雪宮凛
恋愛
結婚し、西谷明人の姓を名乗り始めて三か月。舞香は今日も、新妻としての役目を果たそうと必死になる。
元高校の担任教師×元不良女子高生の、とある新婚生活の一幕。
※ムーンライトノベルズ様にも、同じ作品を転載しています。
義兄に告白されて、承諾したらトロ甘な生活が待ってました。
アタナシア
恋愛
母の再婚をきっかけにできたイケメンで完璧な義兄、海斗。ひょんなことから、そんな海斗に告白をされる真名。
捨てられた子犬みたいな目で告白されたら断れないじゃん・・・!!
承諾してしまった真名に
「ーいいの・・・?ー ほんとに?ありがとう真名。大事にするね、ずっと・・・♡」熱い眼差を向けられて、そのままーーーー・・・♡。
セーラー服と石油王
夏芽玉
BL
男性向けコスプレ風俗で「男の娘S攻めキャラ」として働くオレのところに案内された新規の客は『石油王』だった。オレはてっきり『石油王ごっこを楽しみたいコスプレ客』だと思って、いたのだけど、実はその『石油王』は本物の『石油王』で……
セーラー服くん(鬼畜S)×石油王(天然M)
【石油王がやってきた!】【石油王は抱かれたい!】の2部構成。
第11回BL小説大賞に参加します。よろしくお願いします!
久遠、淫靡
掌
BL
モデルでドマゾな「叶(かなめ)」が恋人でドサドの「慎弥(しんや)」と久しぶりに再会し、容赦のない濃密なSMプレイで濃厚な夜を過ごす話。徹底的に受けが責められる内容です。
コミッションにて執筆させていただいた作品の再掲で、キャラクターの人物像・設定等はご依頼主様に帰属します。ありがとうございました!
pixiv/ムーンライトノベルズにも同作品を投稿しています。
なにかありましたら(web拍手)
http://bit.ly/38kXFb0
Twitter垢・拍手返信はこちらから行っています
https://twitter.com/show1write
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる