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アスターの罪
僕の二人目
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弱った魔人と、心身共に傷付いた異世界の少年に着いてきてダンジョンにまで来た。殆ど物がない部屋で、今にも死んでしまいそうな少年の小さな息遣いが僅かに聞こえる。
…気付けばもう、異世界から来た少年への憎悪などなかった。
むしろ自分たちの星がしでかしてしまった罪に、身の毛もよだつような気持ちだ。だって自分たちは…一つの星を、殺してしまったんだから。
『地球…か』
それから数日が経った。
僕はまだダンジョンにいる。少年は驚いたことに生き長らえているが…どうやら魔人が力を分け与えているらしい。その魔人も少年へ力を与え続けているせいか日に日に弱っていく。
もう、僕にだって殺せそうなくらい弱った彼は少年のために近くの川へ水を汲みに行っている。それは死なせてやってくれと言った言葉を否定するには充分過ぎる行動だった。
『おはよう。今日もダンジョンの外は良い天気だよ、可愛い子』
そっと髪に手を伸ばす。魔人も少しは信用してくれたのか、少年と二人にしたまま出掛ける。
幼さが残る男の子は、とても可愛らしくて愛おしい。
『名前が知りたいな。君の名前を呼んでお話がしたいんだ。聞いてよ、あの魔人なんて君が全部黒いからってクロなんて呼ぶんだよ?
ちょっとまんま過ぎるよね。クロも素敵だし僕の名前にも入ってるから嬉しいけど、ねぇ…。
もしかして、くろ…きにいった?』
なんてね。
少し愚痴を言ったら気分がスッキリしてきた。少し物が増えた部屋を歩き、少年のために体を拭く用意をしようと思った。
その時…。
『…ぅ、』
小さな呻き声を拾い、もつれた足を絡ませながら寝台に駆け寄る。枕や掛け布を用意されたそこは無機質だった頃とは見違えた、立派なベッドへと進化していた。
久しぶりに目を開いた少年は暫く虚な眼で天井を見ていた。敢えて声を掛けずに静かにしていれば、少年は何かを探すように首を動かす。
『お、おはよう』
目が合っているはずなのに、少年の目には光などなく本当に見えているのかも疑問だった。
『ぼぼぼっ、僕はリーベ! 初めまして、具合はどうかな?』
いくら声を掛けても少年は何も答えなかった。彼は長い間、異空間を彷徨っていたから何らかの後遺症が残ったのかもしれない。
…あれ? もしかして言葉が通じてないから?
気合いを入れ直して再び彼に向き合う。
『ずっと君に付き添ってた奴がいるんだけど、生憎今はいないんだ。僕も心配してた…君がもう起きないんじゃないかって、だから会えて嬉しいよ』
こんな時にいないなんて、アイツはなんて間が悪い男なんだろうね?
『…もう君を一人にしない。そばにいるよ、この命ある限り一緒にいる』
そう言って笑いかけた時、ずっと虚だった瞳が光り…涙の膜が張ったかと思えばぼろぼろと涙が溢れてきた。小さな嗚咽を漏らし、泣き声を上げる姿に…僕は言葉を失った。
そっと手を伸ばし、小さな体を抱きしめれば彼もまた控えめだが僕のお腹辺りの服を握りしめて寄り添ってくれた。それが嬉しくて胸がいっぱい、まさに破裂してしまいそう。
『名前を教えてくれないかな? 君がまた眠っても、僕たちが何度でも呼ぶからね。
また君が、目を覚ましてくれるように』
再び、僕はリーベだよと話しかけた。ゆっくりとした口調ではっきりと名前を告げる。
『…、ら』
耳を口元に近付けて、その名を聞く。
『たた、ら…ぁ』
タタラ。
その名を伝えると、タタラは目を閉じて再び眠ってしまった。ベッドから下りて収納庫からある包みを取り出すと、それをタタラのすぐ側に置いた。
それは…この世に生きて産まれながら、目覚めなかった僕の息子の形見。
魔核だった。
【…本当に良いんだなぁ?】
『はい。
僕の息子の魔核を…この子に、あげてください。僕の息子は…産まれてから一度も目を覚さないまま、結局亡くなりました…。恋人も亡くして、赤ちゃんまでいなくなって、僕はもう
僕はもう、夢も未来もなかった。だけどこの子はまだ、先があります。生きて…幸せに。こんな世界でも、生きていれば必ず幸せな道もある。罪滅ぼしになるなんて思わない。
でもっ…でも! 僕を母と呼んでくれたんです! 見間違いでも、言い間違いでもっ僕の夢をこの子は叶えてくれたから…だから、生きてほしい。今度こそっ僕は息子に生きていてほしいんです…!』
息子は産声を上げずに産まれ、数日の間しか生きられなかった。恋人を亡くした心労か…なんらかの疾患だったのか。結局奇跡は起こらず、唯一残った魔核のみを与えられて帰っていた最中…この子を道端で見つけた。
親になりたかった。
愛した人と結ばれて、子宝に恵まれて…一生の繋がりを得たかったんだ。
【…魔核は生後間もない赤ん坊のもの。しかも肉体から離れていた期間も長いから…リスクがあるなぁ。
この魔核はかなり魔力量が多い。まだ魔核としての機能が残ってんのはかなり優秀…それも肉体に馴染めばの話】
『なんでもします。
…元々、死んでしまおうかと悩んでいた身ですから。彼にとって僕は許せない相手でしょう…僕なんかよりずっと、理不尽な目に遭ってます。迷惑だってわかってるんです…でも、ごめんなさい…僕もこの子のことっ』
護りたいだなんて、大迷惑だろう。
だけど…それでも。一度でも、親として手を伸ばされて簡単に絆されてしまったんです。
【…なら、最後まで協力してもらうから】
『はいっ!』
彼の話はこうだ。
恐らく魔核を入れると、タタラの体は耐えられない。だから魔人の力で彼の肉体に干渉して幼児化させる。すると元は赤ん坊の魔核だったため体に馴染み、タタラも幼い内から魔核を受け入れるため成長と共に体が魔力によって鍛えられてこの世界の人間と同じようになる。
【そして何より大切なのは…時間だ】
『時間って?』
【…知ってるだろぉが。クロは指名手配中。失われた神の生贄にすりゃ、どぉにかなるって奴等はバカみてぇに信じてんの。
実際クロは神の加護みたいのを受けてる…アマリア神とかいうのは、同情して地球に祝福ってのを授けてるわけ。
アマリア神の祝福を同じように受けた王族は、やがてクロを見つけるだろぉな】
どんなに見た目が変わっても、受けた祝福によって王族が永遠に追い掛けてくる。
そんな矛盾があって良いのか…? アマリア神が守るために施した力なのに、まるでタタラにとっては呪いと一緒じゃないか。
【だから問題なんだろぉ…。チッ、俺が空間魔法に詳しければなぁ。炎か、古代でも雷ならなぁ】
『僕、空間魔導師ですよ。引退したから元、ですけどね』
【…は?】
.
…気付けばもう、異世界から来た少年への憎悪などなかった。
むしろ自分たちの星がしでかしてしまった罪に、身の毛もよだつような気持ちだ。だって自分たちは…一つの星を、殺してしまったんだから。
『地球…か』
それから数日が経った。
僕はまだダンジョンにいる。少年は驚いたことに生き長らえているが…どうやら魔人が力を分け与えているらしい。その魔人も少年へ力を与え続けているせいか日に日に弱っていく。
もう、僕にだって殺せそうなくらい弱った彼は少年のために近くの川へ水を汲みに行っている。それは死なせてやってくれと言った言葉を否定するには充分過ぎる行動だった。
『おはよう。今日もダンジョンの外は良い天気だよ、可愛い子』
そっと髪に手を伸ばす。魔人も少しは信用してくれたのか、少年と二人にしたまま出掛ける。
幼さが残る男の子は、とても可愛らしくて愛おしい。
『名前が知りたいな。君の名前を呼んでお話がしたいんだ。聞いてよ、あの魔人なんて君が全部黒いからってクロなんて呼ぶんだよ?
ちょっとまんま過ぎるよね。クロも素敵だし僕の名前にも入ってるから嬉しいけど、ねぇ…。
もしかして、くろ…きにいった?』
なんてね。
少し愚痴を言ったら気分がスッキリしてきた。少し物が増えた部屋を歩き、少年のために体を拭く用意をしようと思った。
その時…。
『…ぅ、』
小さな呻き声を拾い、もつれた足を絡ませながら寝台に駆け寄る。枕や掛け布を用意されたそこは無機質だった頃とは見違えた、立派なベッドへと進化していた。
久しぶりに目を開いた少年は暫く虚な眼で天井を見ていた。敢えて声を掛けずに静かにしていれば、少年は何かを探すように首を動かす。
『お、おはよう』
目が合っているはずなのに、少年の目には光などなく本当に見えているのかも疑問だった。
『ぼぼぼっ、僕はリーベ! 初めまして、具合はどうかな?』
いくら声を掛けても少年は何も答えなかった。彼は長い間、異空間を彷徨っていたから何らかの後遺症が残ったのかもしれない。
…あれ? もしかして言葉が通じてないから?
気合いを入れ直して再び彼に向き合う。
『ずっと君に付き添ってた奴がいるんだけど、生憎今はいないんだ。僕も心配してた…君がもう起きないんじゃないかって、だから会えて嬉しいよ』
こんな時にいないなんて、アイツはなんて間が悪い男なんだろうね?
『…もう君を一人にしない。そばにいるよ、この命ある限り一緒にいる』
そう言って笑いかけた時、ずっと虚だった瞳が光り…涙の膜が張ったかと思えばぼろぼろと涙が溢れてきた。小さな嗚咽を漏らし、泣き声を上げる姿に…僕は言葉を失った。
そっと手を伸ばし、小さな体を抱きしめれば彼もまた控えめだが僕のお腹辺りの服を握りしめて寄り添ってくれた。それが嬉しくて胸がいっぱい、まさに破裂してしまいそう。
『名前を教えてくれないかな? 君がまた眠っても、僕たちが何度でも呼ぶからね。
また君が、目を覚ましてくれるように』
再び、僕はリーベだよと話しかけた。ゆっくりとした口調ではっきりと名前を告げる。
『…、ら』
耳を口元に近付けて、その名を聞く。
『たた、ら…ぁ』
タタラ。
その名を伝えると、タタラは目を閉じて再び眠ってしまった。ベッドから下りて収納庫からある包みを取り出すと、それをタタラのすぐ側に置いた。
それは…この世に生きて産まれながら、目覚めなかった僕の息子の形見。
魔核だった。
【…本当に良いんだなぁ?】
『はい。
僕の息子の魔核を…この子に、あげてください。僕の息子は…産まれてから一度も目を覚さないまま、結局亡くなりました…。恋人も亡くして、赤ちゃんまでいなくなって、僕はもう
僕はもう、夢も未来もなかった。だけどこの子はまだ、先があります。生きて…幸せに。こんな世界でも、生きていれば必ず幸せな道もある。罪滅ぼしになるなんて思わない。
でもっ…でも! 僕を母と呼んでくれたんです! 見間違いでも、言い間違いでもっ僕の夢をこの子は叶えてくれたから…だから、生きてほしい。今度こそっ僕は息子に生きていてほしいんです…!』
息子は産声を上げずに産まれ、数日の間しか生きられなかった。恋人を亡くした心労か…なんらかの疾患だったのか。結局奇跡は起こらず、唯一残った魔核のみを与えられて帰っていた最中…この子を道端で見つけた。
親になりたかった。
愛した人と結ばれて、子宝に恵まれて…一生の繋がりを得たかったんだ。
【…魔核は生後間もない赤ん坊のもの。しかも肉体から離れていた期間も長いから…リスクがあるなぁ。
この魔核はかなり魔力量が多い。まだ魔核としての機能が残ってんのはかなり優秀…それも肉体に馴染めばの話】
『なんでもします。
…元々、死んでしまおうかと悩んでいた身ですから。彼にとって僕は許せない相手でしょう…僕なんかよりずっと、理不尽な目に遭ってます。迷惑だってわかってるんです…でも、ごめんなさい…僕もこの子のことっ』
護りたいだなんて、大迷惑だろう。
だけど…それでも。一度でも、親として手を伸ばされて簡単に絆されてしまったんです。
【…なら、最後まで協力してもらうから】
『はいっ!』
彼の話はこうだ。
恐らく魔核を入れると、タタラの体は耐えられない。だから魔人の力で彼の肉体に干渉して幼児化させる。すると元は赤ん坊の魔核だったため体に馴染み、タタラも幼い内から魔核を受け入れるため成長と共に体が魔力によって鍛えられてこの世界の人間と同じようになる。
【そして何より大切なのは…時間だ】
『時間って?』
【…知ってるだろぉが。クロは指名手配中。失われた神の生贄にすりゃ、どぉにかなるって奴等はバカみてぇに信じてんの。
実際クロは神の加護みたいのを受けてる…アマリア神とかいうのは、同情して地球に祝福ってのを授けてるわけ。
アマリア神の祝福を同じように受けた王族は、やがてクロを見つけるだろぉな】
どんなに見た目が変わっても、受けた祝福によって王族が永遠に追い掛けてくる。
そんな矛盾があって良いのか…? アマリア神が守るために施した力なのに、まるでタタラにとっては呪いと一緒じゃないか。
【だから問題なんだろぉ…。チッ、俺が空間魔法に詳しければなぁ。炎か、古代でも雷ならなぁ】
『僕、空間魔導師ですよ。引退したから元、ですけどね』
【…は?】
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