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ゲームと暖かい眠り
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「ご主人!す~き!」
愛犬のなおは人間に限りなく近い犬耳ショタになり、犬の時よりも甘えてくるようになった。よく抱きついて匂いを嗅いだり、体を擦り付けてきたり。
「ねえご主人!構ってよ~!」
特に僕がゲームをしている時の構って具合はすごい。ソファでゲームをしていると真正面から抱きついてきてぎゅ~っとゲームをやめるまで離してくれなくなる。
「ゲームなんかよりなおと遊ぼ!ねえねえ!なおと遊んでた方が楽しいよ!」
この抱きつきモードになるとずっと耳元でボソボソと囁いてくれる。
決してそれがされたくてゲームをやっている訳ではない!断じてない!
「ご主人、顔赤いよ?大丈夫?」
「大丈夫大丈夫気にしないで…」
「ご主人のほっぺ、熱いよ?ほんとに大丈夫~?」
犬耳ショタのなおが僕の頬を触る。そのままなおが顔を近づけてきて、自分の頬にくっつけてきた。
なおの頬は柔らかくてモチモチしていて、僕より少し冷たかった。
「もっと暖かくなろ?ご主人~!」
心配になったのか僕をぎゅ~っとさっきよりも強く抱き締めて、足でもガッチリとホールドされる。
密着しているとお互いの鼓動までも感じられ、ポカポカと心の底から暖まるような感じがした。
「ご主人!なおね!ご主人にくっついてなら体ポカポカしてきた!あと…眠たくなってきちゃった…」
こうしてぎゅ~っと抱きついていると、暖かくて心地よくて、確かに眠気を誘ってくる。
ボソボソと耳元で囁かれるのも気持ちよくて、心地いい。
「ねえご主人!このままなおと一緒に寝ちゃわない?学校で疲れてるでしょ?ね?ね?」
そう言われると瞼が重く感じられて、眠気が強くなる。
確かに学校疲れでこの頃ちゃんと寝れていない気もする…、このまま寝ちゃおうかな?と思った時には既に、僕からもなおをぎゅ~っとしていた。
「えへへ…ご主人からもぎゅ~ってしてくれた!このまま寝ちゃおうね」
なおと密着して、頭を優しく撫でられると、より1層気持ちよくて、心地よくて、意識がぼやけて遠のいていく。
ゲームのことなんて忘れて、そのまま眠りについた。
◇
「ご主人の寝顔…可愛い」
ご主人の頭を撫でながら寝顔を眺めるなお。
なおは思っていた!
ご主人は頑張りすぎだって、人間というのをまだ理解できていないけど、それでも人間は頑張りすぎている。
生物は、犬であったなおは生きているだけで偉いね、可愛いねって褒められるのに、人間はある程度まで育つと褒められなくなる。
人間でいう偉いは他人より優れた何かを成し遂げた時くらい。
親や目上の人に褒めて欲しい。頭を撫でて欲しいと思っても、口に出せないのが人間である。
なおは『わん!』って言うだけで撫でて貰えるのに。
「ご主人、いつも頑張ってて偉いね。お勉強、お疲れ様」
だからなおは思うんだ。ご主人はなおが甘やかすって!
「大好きだよ。ご主人」
ぎゅ~っと強く抱き締めて、なおもそのまま眠りについた。
愛犬のなおは人間に限りなく近い犬耳ショタになり、犬の時よりも甘えてくるようになった。よく抱きついて匂いを嗅いだり、体を擦り付けてきたり。
「ねえご主人!構ってよ~!」
特に僕がゲームをしている時の構って具合はすごい。ソファでゲームをしていると真正面から抱きついてきてぎゅ~っとゲームをやめるまで離してくれなくなる。
「ゲームなんかよりなおと遊ぼ!ねえねえ!なおと遊んでた方が楽しいよ!」
この抱きつきモードになるとずっと耳元でボソボソと囁いてくれる。
決してそれがされたくてゲームをやっている訳ではない!断じてない!
「ご主人、顔赤いよ?大丈夫?」
「大丈夫大丈夫気にしないで…」
「ご主人のほっぺ、熱いよ?ほんとに大丈夫~?」
犬耳ショタのなおが僕の頬を触る。そのままなおが顔を近づけてきて、自分の頬にくっつけてきた。
なおの頬は柔らかくてモチモチしていて、僕より少し冷たかった。
「もっと暖かくなろ?ご主人~!」
心配になったのか僕をぎゅ~っとさっきよりも強く抱き締めて、足でもガッチリとホールドされる。
密着しているとお互いの鼓動までも感じられ、ポカポカと心の底から暖まるような感じがした。
「ご主人!なおね!ご主人にくっついてなら体ポカポカしてきた!あと…眠たくなってきちゃった…」
こうしてぎゅ~っと抱きついていると、暖かくて心地よくて、確かに眠気を誘ってくる。
ボソボソと耳元で囁かれるのも気持ちよくて、心地いい。
「ねえご主人!このままなおと一緒に寝ちゃわない?学校で疲れてるでしょ?ね?ね?」
そう言われると瞼が重く感じられて、眠気が強くなる。
確かに学校疲れでこの頃ちゃんと寝れていない気もする…、このまま寝ちゃおうかな?と思った時には既に、僕からもなおをぎゅ~っとしていた。
「えへへ…ご主人からもぎゅ~ってしてくれた!このまま寝ちゃおうね」
なおと密着して、頭を優しく撫でられると、より1層気持ちよくて、心地よくて、意識がぼやけて遠のいていく。
ゲームのことなんて忘れて、そのまま眠りについた。
◇
「ご主人の寝顔…可愛い」
ご主人の頭を撫でながら寝顔を眺めるなお。
なおは思っていた!
ご主人は頑張りすぎだって、人間というのをまだ理解できていないけど、それでも人間は頑張りすぎている。
生物は、犬であったなおは生きているだけで偉いね、可愛いねって褒められるのに、人間はある程度まで育つと褒められなくなる。
人間でいう偉いは他人より優れた何かを成し遂げた時くらい。
親や目上の人に褒めて欲しい。頭を撫でて欲しいと思っても、口に出せないのが人間である。
なおは『わん!』って言うだけで撫でて貰えるのに。
「ご主人、いつも頑張ってて偉いね。お勉強、お疲れ様」
だからなおは思うんだ。ご主人はなおが甘やかすって!
「大好きだよ。ご主人」
ぎゅ~っと強く抱き締めて、なおもそのまま眠りについた。
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