選択肢なんかいらない

ryuki

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修羅場になりそう

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 今日は平和な1日になってほしいそう思うが、心のどこかではそんなの退屈だと思っている。そんな中西浩一17歳です。

「センパーイ」
 いきなり抱きついてくる後輩の名前は小菅 加奈子少し茶髪のちっちゃくて可愛い子だ。抱きついて来られると女の子特有の2つの柔らかいものが……。無心にならなくては。そう思っていると新幹線並みの速さでこっちに来たのは幼馴染の彩乃だ。俺を見るなり
 「ちょっと浩一きて」
 腕がちぎれるぐらいの力で引かれた。そのまま廊下まで出されると
 「あの子誰?」
 「友達だよ」
 「友達とあんなにベッタリしないでしょ!なんかあったんでしょ?」
 そんなにベッタリしてたかな?
 「告白された」
 「……え?」
普段俺のことは嫌いというそぶりを見せているくせにこういう時は首を突っ込んでくる。
 「告白された」
 「え?……返事は?」
 「とりあえず友達でって言われたから」
 「そうか、よかったー」
  「お前には関係ないだろ? 何でよかったんだ?」
 「それはね……あんたが好きだからよ!」
 二人の間に沈黙がおとずれる。今まで聞こえていなかった野球部の朝練の声が聞こえるほどの沈黙が。
  
彩乃は顔を赤くして
 「やっぱり忘れて」
 よし、忘れよう。って忘れられっかー!
 そうこうしてるうちに彩乃は走ってどこかに行ってしまった。
 とりあえず教室に戻って自分の席で落ち着こう。
 なんかいるやーん! 忘れてたー!
 「先輩何してたんですか?長かったですね」
 加奈子は口を風船みたいに膨らませている。本当に表情豊かな子だ。
 「まあ、色々あってね」
 「告白されたんですか?」
 あまりの的確さに目が飛び出るくらい驚いた。
 「なんで、わかったの? 」
 「だいたいわかるんですよ。女の子の勘です」
 胸を張る加奈子。なんか俺の学園生活が修羅場に向かってるんですけど。
 そう思う俺の後ろでは、加奈子といつの間にかに帰ってきた彩乃がにらみ合っていたが、気のせいだと思いたい。
 

 
 
 
  
 
 

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