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第一章 黒瑪瑙の陰陽師

《六》

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 室内に響くしょうの音色に沿うようにつま先から流れるように進むすり足。
 手に持った扇をバッと開くと鮮やかな朱色と金が現れる。
 そして、時折り響く威武堂々たる踏み込み。

「……」
 春明はこれから行われる舞の最終調整の為、控え室で練習を繰り返し行っていた。
 動作に迷いはなく、動きは流れるように完璧。
 完璧すぎるが故に何か決定的な違和感があった。

「ソー、クール……。やっぱレイリーは格好いいなぁ……」

 そして、もう一人。
 シリウスは被っていた軍服の帽子を机に置き、前髪をオールバックで纏められた金髪を露わにしている。
 春明の練習姿に見惚れて、感嘆の声が漏れたわけではない。

 視線は机の上に開かれた漫画の一ページ。
 ページ全体に描かれた漫画の主人公に心奪われていた。

「……おい、仕事しろ!」

 我慢の限界に達し、春明は舞いの音楽を止める。
 怒りを露わにする少年に、シリウスは首を傾げていた。

「オ、オウ、ソーリィ? 練習の邪魔になると思って、極力静かにしていたけど、心の声がつい……」
「そうじゃなくて、護衛! お前、なんでオレの漫画読んでいるの!?」

 時間は数十分前に遡る。

「あのさ、これ練習の舞だから、ジロジロ見ないでくれない?」

 ギッ、と強く睨まれ、シリウスは立ち位置を点々と変え続けていた。
 だが、スペースの半分を練習場となっている、この室内では視界に入れるなというのは無理な話。
 何度も春明に睨まれ続ける。
 どうしようかとシリウスが行き着いた考えは、机にあった漫画だった。

「え、練習あまり見ない方がいいんだよね?」
「そうだけど、お前仮にも検非違使だろ!? もし急に敵とか来たらどうするんだよ?」

 壁の角や扉の方向に身構える春明に対して、シリウスは漫画の次のページをめくる。

「ドント、ウォーリー。外はミスター風間の霊術が守っているし、ここには僕と春明しかいない。すっごく安全だよ」
「けどよ……」

 ふとシリウスが視線を向けると、どこか不安げに眉間に皺を寄せる春明の姿があった。
 シリウスは読んでいた漫画を閉じ、ニカっと得意げな笑みを浮かべる。

「大丈夫だって、僕の勘もそう告げている」
「お前、相当適当だな……」

 呆れた、と呟きながら、春明はため息をつく。

「春明?」
「なんかお前見ていると変に緊張しているオレがアホらしくなってきたわ」

 不機嫌に皺を寄せる春明にシリウスは首をかしげた。

「え、緊張してたの?」
「そーだよ! 今まで父さんが『斉天』の舞を踊っていたんだ。オレ、デカい舞台で踊るの初めて! 緊張して何が悪い!」

 思った以上の春明の大きな声にシリウスは目を大きくさせる。
 そして、一瞬風間が飛んでくるのではないかと不安に思うが、特にそういった気配もなく胸をなで下ろした。

「お前、何ホッとしているんだよ?」
「ノ、ノウ! 僕が原因でオデコに皺寄せているんじゃないかって思っていたから……」
「いや、お前も原因の一つ」
「エ、エェ……」

 容赦なくはっきり言われ、シリウスは情けない声を出す。
 春明は眉間に皺を寄せる勢いを緩めず、ただシリウスを見続ける。

「でも一番は、緊張しているって気がついたオレ自身にむかつく」
「いーじゃん緊張したって」

 慰めのつもりはなく、シリウスは人として当たり前を春明に指摘する。

「だってそうじゃないかな。緊張したってしなくたって、今の実力ベストには変わらないんだから」
「どういう意味だそれ?」

 シリウスは読んでいた漫画を閉じて春明と面と向き合う。
 彼の視線は春明の足下に向かっていた。

「春明、今足にテーピング巻いてるでしょ?」
「……何で分かった?」

 足袋も履き、素足の部分は全く見えない。
 にも関わらず、はっきりと言い当てたシリウスに春明は疑問が隠せなかった。

「僕ね、眼はいい方なんだ。あ、視力いいってわけじゃなくて。こう、動きを新鮮に見極められるというか……ちょっと仕草から次の動きがどう出るか、なんとなく分かるんだ」

 自分の青い眼を指してシリウスはゆっくり瞬きさせる。
 それから、少し考えながら話をはじめた。

「漫画読んでて、と言われる前の話ね。少しだけ、春明の練習を見て思ったんだ。全体的に動きは綺麗だけど、足のこと集中し過ぎだって。正面向くところ以外は動作の合間に必ず足見てたよ」
「漫画読んでろって、言った覚えはねーよ。けど……」

 練習を振り返るとたしかに足を見ていた。
 それも頻繁に。
 普段から足を気にしているが故に、何かを考えると無意識に視線が足元に向かっていた。

「何でテーピングしてることまで分かった?」

 視線の位置だけで、袴の下のテーピングが分かるはずがない。
 春明の疑問が重なっていくが、シリウスは得意げに答える。

「足の踏み方かなぁ。結構力入れていたし、相当練習したでしょ」

 シリウスは昔を振り返りながら天井の隅を見つめていた。

「僕もあったなぁ、何度も竹刀振ってた時期。目では追えるけど、体が全然追いつかない。剣筋ブレブレだってじいちゃんによく叱られた。ようやくましな型になった時には、腕が痙攣してテーピングをぐるぐる巻き。二週間は竹刀を持つなって、もう散々で……春明の踏み込みの音聞いていたら思い出したよ」

 何度も何度も振った竹刀が空を切る音。
 何度も何度も踏み込んだ床がしなる音。

 どちらも鍛錬を重ねた者が経験する奏に違いなかった。

「テーピングは僕の経験からの勘だったけど、踏み込んだ音を聞いてそれくらいは練習していると感覚でわかったよ。だから、本番でもし緊張したとしても、体に経験が染み付いてその通りに動く。良くも悪くもね」
「お前は、緊張なんてしたことなさそうだな」
「いやするよー、なんせ人間だもの。僕だってダメな時はダメだ。でもそれが言い訳にならないよう、人生頑張るさ」

 ハッハッハ、とシリウスは歯を見せながら笑う。
 彼の裏表のない性格に春明は深いため息を漏らした。

「あーあ。西東の連中もいないのに。ヒヨっているとか……だっせな、オレ」
「春明?」

 春明はシリウスがいる机席に近づくと向かい合うように椅子に腰掛けた。
 椅子にだらしなく座りながら、吊された照明にまぶしさを感じながら目を細める。

 ――春明、足。

 父に指導を仰いだ当初を思い出し、自分の未熟さを痛感した。
 緊張したところで実力を発揮出来なければただの言い訳。
 シリウスが言ったことは、エゴや理想と全くかけ離れた現状であり、指摘された時点で春明は打ちのめされていた。

 会ったばかりの検非違使にそんな敗北感を感じるのはとても癪だったが、負けを認め観念したように愚痴を漏らす。

「この舞は、オレの野望にもかかっている。だから失敗は出来ない」

 ただ単に初舞台に緊張していた、というわけではない。
 春明の真剣さからシリウスも事の重大さに笑みが無くなる。

「阿部家は所詮ただ雅楽寮にとって通過される門にすぎない。オレが初めて舞台に立った日にどこの野郎かは知らないが、たしかにそう言った奴がいた」
「……」

 春明の怒気を含む声が室内に静かに響く。

 シリウスは先ほどまでの飄々とした様子が嘘のように春明の言葉を黙って聞き続ける。

「昔は阿部家の舞師も、オレと父さん以外たくさんいたらしい。けど、百年前に羅生門に現れてから、爺さんを残して死んだんだ。今、雅楽寮があるのは、大戦中に分家だった西東家が生き延びて五十年くらいかけて立て直したからだ。だから、人数も、権威もあっちの方が上になっちまった」

 シリウスにとって、舞師の歴史についてはなんとなく聞きかじった程度。
 斉天大聖のことについて独学をした際、どこかで聞いたことがあるかもしれない、それくらいの知識量だった。

 もう少し勉強をすれば良かったと、後悔をしながら春明の話に耳を傾ける。

「オレは、西東の連中もそうだが、本家はお飾り者だって言われていることが気に入らねぇ。今は父さんの混天大聖としての力があるから阿部家は生き延びているとか言われているのも気に入らねぇ」

 吐き捨てるように言った春明をシリウスはしっかりと目を見つめた。

 混天大聖。

 斉天大聖と同じ大聖の名を持つ舞師の存在。
 斉天は転位術を残した陰陽師であるが、混天は阿部家の舞師が代々受け継ぐ聖の称号。
 阿部家が舞と式神術を編み出したことで、初代当主に混天大聖の名が与えた。

 千年の時が過ぎ、災禍の時代が訪れても子孫に受け継がれる約束。
 現在は春明の父が役目を担い、日本各地で活躍する舞師として注目を浴びている。

 舞に疎いシリウスでも『舞と言えば混天大聖』と真っ先に思い浮かぶくらいだ。

 それだけで春明の家の事情を把握できるわけではない。
 けれど、シリウスは彼の目の奥で燃えさかる炎を見て息を飲む。

 彼に秘められた焔の意志。

 自分には欠けている確固としたものを目の当たりにした。

「オレの野望は、いずれ誰一人隔たりなく自分の名を轟かせる。西東も、いずれは父さんも舞の実力で打ち負かして、雅楽寮の長、舞楽帝ぶがくていに成ってやる」

 きっと彼は這いつくばってでも成し遂げる。
 それくらいの怖さを、シリウスは直感した。

「……おい」
「ウン?」
「なんか言えよ」

 春明に言われ、シリウスは少し考え言葉を選ぶ。

「ファイト。成せば成る」
「ハァアア……、お前テキトー」
「アハハ、緊張取れた?」

 ニコっと屈託のない笑みを浮かべるシリウスに、春明は眉間に皺を寄せる。
 悔しい気持ちと真剣に聞いてくれた感謝に気持ちがおり混ざり言葉は紡がれる。

「取れた、ばかやろ。オレの漫画返せ」

 シリウスは手元に置いていた『ラストモンキー』と表題とついた漫画を春明に渡す。

 大きさは普通の文庫本並、だがページの厚さが普通の比ではない。
 表紙にカバーをかけ、中身を見られなければまるで辞書を読んでいるようにも見えるだろう。
 漫画のページにはいくつか付箋が貼られ、春明は付箋が貼られた箇所をじっくり読み返していく。

「僕その漫画、実家と寮に一冊ずつある」
「あっそ。オレはあくまで参考にだから。別に好きだから読んでるわけじゃないし」

 素っ気なく答えるものの、春明の視線は漫画の世界にいるキャラクターに夢中になっていた。

 シリウスの任務はあくまで春明の護衛。

 今、春明に声をかける気は無くなり、むしろ足を止め休憩している彼の様子を見て安堵していた。
 シリウスは静かに椅子をひき、立ち上がろうとする。

 その時だった。

「あのさ」
「ウン?」
「斉天大聖って、結局なんだろうな」

 特に理由もなく話しかけけたその言葉が、シリウスの心音を跳ね上がらせる。

「エッ」

 誰にもあてにされず、時だってあった。
 それでも彼は変わらず考え続け、悩み続ける。
 今日この日まで、他人の言葉から疑問を聞くなどシリウスは思ってもみなかった。

「……おい、なんて顔しているんだ。お前」
「それはこっちのセリフ……」
「はぁ?」
「同じこと考えている人に会ったのは初めてだよ……」

 シリウスは椅子に深く座り直し、高鳴る胸の鼓動を感じていた。

「僕も『気に入らないなぁ』って思っていること一つ言っていい?」
「あ? なんかお前のかんに障るようなこと言ったか?」
「そういう訳じゃないよ」

 シリウスはすごく嬉しそうな声色のまま、初めて誰かに自身の苛立ち伝えた。

「僕は、斉天大聖を聖人として見ている、今の日本の在り方が気に入らないんだ」
「……はぁ?」

 吹き抜ける風のように軽やかな口調、春明は一瞬シリウスの言動を疑った。

「天才陰陽師とか、英雄として讃えられていた方が納得出来るよ。けど、今の日本は斉天大聖が羅生門を破壊した上にテムイの技術を残して亡くなった聖人って一方的に考えを押しつけている。片方腕が無い陰陽師だった、以外どんな人か何も情報ないのにさ。それが気に入らないんだ」
「おい、待て待て」

 春明は流暢で勢いのある口論を遮るとすぐに問いかけた。

「お前、本当は斉天祭が嫌いだったのか?」
「ノンノン! あり得ないよ!」
 シリウスは身振りを激しくしながら否定し続ける。
「斉天祭が開催されるきっかけは嫌いだけど、お祭りそのものは好きだよ。もちろん、舞も。僕は日本の文化なら大好きだから、こうして春明に会えてとても嬉しいよ」
「言い方紛らわしい」
「えへへ、ソーリィ……」

 シリウスは後ろで頭をかきながら視線を下に逸らす。
 あまり反省をしている様子に、春明はため息混じりに問いかける。

「……つまり、お前は世間一般の解釈が気に入らねぇってことだぁ?」
「そうそう! それだよそれ!」
「よくそれ堂々と言えるな」
「へへ……、流石にここまで言ったのは初めてかなぁ……」

 春明は呆れることなく、寧ろ関心していた。
 聖人を讃える祭りの日に、反論など弾圧される対象としか見なされない。
 けれど、世間の価値観に非を唱え、刃を持つ者がここに居た。

 その事実を受け、春明も共鳴する。

「お前……オレじゃなかったら、即刻追い出されていたぞ……」
「うん。春明だから話せた。だって……」
 シリウスの視線は春明の手元に置かれた漫画に動く。
「本当に聖人だと思っていたら、本番直前にその漫画読まないでしょ?」

 得意げなシリウスの笑みに反して、春明はしかめっ面。
 合相反する表情だが、気持ちは同じだった。

「しっくり来ねぇんだ。何度足を踏み込み、息を合わせようが、どんどん理想と遠ざかる。振本通りに舞えば、そりゃ簡単だ。けどよ、それだけじゃ斉天大聖として舞台に立つことなんて……本当なら、夢のまた夢だ」
「春明……」
「文献も何も残ってねえ。唯一あったのが、この漫画。と、言っても斉天大聖を模した嘘っぱちなのは確かで、作者不詳曰く付き満載だが、こっちの方がオレにはよく馴染む」
「なんか……、僕も分かる……。だって、聖人よりも『物語の主人公レイリー』の方がイメージに合ってるもん」


 レイリー。
 夢物語フィクションに登場する魔王の名。


 シリウスは斉天大聖を漫画『ラストモンキー』の主人公と重ねていた。

 大戦が集結して数年後。
 人々が斉天大聖を聖人として讃える中、とある一部の層の人々が『ラストモンキー』という漫画の存在を知る。

 その筋書きは、あまりにも斉天大聖の最後と酷使していた。

 ――まるで預言書のようだ。

 始めに唱えた人物はわからない。
 しかし、前編と後編に二分割された大作は途中まで物語が酷似している。
 大戦が終わり、疲れ果てた人々の心に活力を与えていく。
 それと同時に、聖人と考える人との間に亀裂が生じた。
 論争は斉天祭が始まったことから、最終的に聖人としての考えが強まっていく。

 その一方で、ラストモンキーは注目を浴びていく。
 聖人とは相反する架空の魔王。
 関係の無いとされるものの、物語の完成度の良さ、登場人物の魅力、何より主人公レイリーの人気から作品が世界に知れ渡っていった。

 夢物語と、現実を一緒にしてはならない。
 けれど……もし、もしもの話。斉天大聖が生きていたら……。

「誰だってそう思うだろ。けど、斉天大聖はもういねぇ」

 春明の声はどこか震えていた。

 現実を見て、どこか納得しきれず悔しんでいるように。

 だが、シリウスの青い瞳がじっと見つめていると気がつくと、再び琥珀色の瞳に力を宿す。

「だから……オレが、オレ自身が納得できる『斉天』を演じきって、皆を納得させる。野望にも繋がるし……どうだ、凄いだろう?」

 肩の位置まで切りそろえられた緋色の髪を揺らしながら少年は身を乗り出す。
 何か悪巧みでも思いついたように二人は得意げなりながら。
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