1 / 20
婚約破棄された令嬢は山に登る決意をする。
しおりを挟む
「君との婚約は破棄させてもらうおう」
学園の卒業の日、貴族令嬢であるディアナは突然大勢の人が集まる講堂の中で、この西方の地を治めるラドルク辺境伯の次男カルマスにそう告げられた。
本来ならこの卒業式が終わればディアナはカルマスの妻となるはずであったのだが。
ディアナにとってカルマスは好きな相手ではなく、むしろその傲慢さや容姿も彼女からすれば好みではない。
だが、貴族同士の家と家の結婚というのは好む好まざるに関係なくそういう物だとディアナは割り切っていた。
しかしカルマスはそうではなかったらしい。
今年度になって入学してきたとある少女。
ディアナにもカルマスがその少女に一目惚れをして、何度も密会を重ねているという話は耳に入ってきていた。
だけどまさかこんな土壇場に来てこんな大それたことをするとは思いもよらなかった。
大げさな身振りそぶりでディアナすら知らない彼女のの罪を並べ立てるカルマスの顔を、最初こそ驚きの表情で見つめていたディアナだった。
しかし徐々にその顔からは表情が消え、ただ無言で白熱していくカルマスの顔を見つめていた。
ディアナの友人たちは彼女がカルマスの告げたような事はしてない事を知っている。
だけど彼女たちが辺境伯の子息に対して反抗すれば、最悪その家は取り潰し。
それでなくても冷や飯を食わされる立場となるだろう。
それを理解していたディアナは憤り、声を上げかけたそんな彼女たちを制するとカルマスの前に進み出る。
少しは後ろめたい気持ちもあるのだろうか。
カルマスは僅かばかり顔を青ざめて一歩後ろに後退るとディアナを指さし声を荒げる。
「な、なんだ。文句でもあるというのか? 大体お前は不貞の子らしいじゃないか。だまされたのは俺の方だ」
必死になって貴族の間ではわかっていても決して口にしてはいけないことまでわめき立てる。
この国で貴族というのは大体にしてどこの家でも正妻以外の子を持っている。
それはラドルク辺境伯家も同じ事だ。
つまり、この会場の中にもディアナだけでなく数多くの『不貞の子』がいるわけで。
なのにそれをいま卒業式という公の場で声高に非難するカルマスの行動は周りの空気を一気に冷ややかな物に変えるには十分だったといえよう。
ディアナはそんなカルマスに向けて軽くお辞儀をし、顔を上げるとにっこりと笑みを浮かべ。
「それ以上はもう結構ですわ」
と告げるとカルマスの横を通り抜けながら。
「婚約破棄。確かに承りましたわ。ごきげんよう。もう会うこともないでしょう」
そう笑みを崩さないまま目も合わさず続け、講堂を歩いて行く。
静まった講堂内にその声は不思議と響き渡り、誰もが彼女のその背中を見送りながらも声を発せずにいる。
少し前までは卒業式が終わってお祭りムードだった講堂内の空気は、今や氷点下の世界と化していて。
ディアナはそんな静寂の中、それでも優雅さを忘れないように荒れ狂う心の中を必死で押さえつけながら講堂を出たのだった。
◆◆◆◆◆
家に帰り着くとディアナは使用人を部屋から追い出して一人自分の部屋のベッドに倒れ込んだ。
本当なら泣いたり喚いたりして心にたまったものを吐き出した方が良かったのかもしれない。
だけどその時の彼女の心にあったのは虚無だけ。
長い間、政略結婚の道具として相手の家に嫁ぐことしか考えてなかった。
ずっとそのような教育しかされてこなかったのだ。
そのためだけに必死に『お嬢様を演じてきた』彼女の努力も苦労も、その全てがあの瞬間崩れ去ってしまった。
『お嬢様。ご主人様方がお帰りになりました』
部屋の外から使用人の声がする。
どうやらディアナの両親が卒業式の会場から戻ってきたらしい。
あれからかなり時間が経つが、婚約破棄事件の後始末でもしていたのか。
もしかすると辺境伯の元に呼び出され、叱責でもされていたのかもしれない。
辺境伯の次男は、辺境伯が歳をとってから生まれた子で、辺境伯は彼をまるで孫のようにかわいがっていた。
甘やかされてそだった彼は、結果あのようなことをしでかしてしまったわけだが。
「あの辺境伯のことだから息子の言い分を信じて私に一方的に責があるとでも思っているのでしょうね」
そんな事を考えながらベッドから起き上がると部屋を出て玄関ホールへ向かう。
ディアナの部屋は二階にあり、廊下を少し歩けば玄関ホールを上から見下ろす事が出来る。
足取り重くゆっくりと廊下を進むディアナの耳に、玄関ホールから父の声が聞こえてきた。
『まったく、なんてことをしてくれたのだあの娘は』
ディアナの父の声が玄関ホールにこだまする。
「私が一体何をしたっていうの! 悪いのは全てあの浮気男の方じゃない!!」
ディアナはそう抗議の声を上げたかったが、古い考え方しか出来ない彼女の父がそんな言葉を聞いてくれるとは思えない。
『あいつは優秀な私の足をどこまで引っ張れば気が済むんだ。俺がどれだけ手間暇と金をかけてあのバカ息子と友好を重ねてきたと思っているっ!』
続いて聞こえたのはディアナの兄であり、この家の跡継ぎの声だ。
父親の古い貴族的な考え方を受け継いでいるだけあって、妹といえど家の繁栄のための駒としか見ていない。
いや、彼にとってディアナは所詮『不貞の子』でしかないのだ。
自らの身内であるとすら思っていないのかもしれない。
『だからあの時あの女と一緒に放り出せば良かったのですわ……』
母のすすり泣く声がする。
あの女とはディアナの本当の母のことだ。
ディアナは父と、この屋敷にかつて勤めていたメイドとの間に出来た不貞の子。
しかし貴族社会で、それは珍しい話ではないのだが。
『ふんっ。政治の駒ぐらいにはなると思ったのに、公の場であんな騒ぎを起した娘などどこの貴族家も貰ってはくれんだろう。だが、この家にこのまま置いておくわけにも行かぬ』
ディアナは騒ぎを起したのはあのバカ息子の方だと飛び出して叫びたくなる。
『あたりまえです父上。これからは俺がこの家を守っていかねばならないというのに、あのようなお荷物を抱えるなんて』
『うむ。ではやはり』
『辺境の修道院にでも送るしかあるまい』
辺境の修道院。
貴族令嬢の間で噂話としてディアナも聞いたことがあった。
何らかの事情や問題で、貴族家を放逐された者が送り込まれる場所。
そこに送られれば一生その辺境の地から逃げ出すことも出来ない。
娯楽も何もなく、一生この国の崇める神の信徒として清いまま暮らさねばならないのだと聞いている。
だけどきっとその修道院にもディアナが婚約破棄をされ、捨てられた令嬢という話は伝わるだろう。
きっと奇異の目に晒されるに違いない。
そんな環境でディアナは一生暮らさねばならないのだ。
そんなことに耐えられる自信は彼女には無かった。
『では早速手続きをせねばな。最後まで手間をかけさせる』
『それでは父上。俺の子飼いを使って修道院まで送り届けるよう手配いたしましょう』
『子飼い? あの悪童どもをか?』
『ええ。修道院に着く前に野盗にでも襲われたら大事ですので』
『ふむ……なるほど。お前はなかなか頭が回るようだな』
ディアナはそこまで話を聞くと、顔を青ざめさせ踵を返し部屋に逃げ込んだ。
今の兄と父の会話を聞いてディアナは心底怖くなったのだ。
まるで野盗にでも襲われれば厄介払いできるとでも言いたげな言葉に。
それどころか兄は子飼いの悪童たちを使ってディアナを事故に見せかけ亡き者としようとしているのかもしれない。
いや、きっとそうなのだ。
「殺されるくらいなら……」
ディアナは部屋の窓に近寄って外を見る。
外は少し日が暮れて、うっすらと夕日の赤が木々を染めかけていた。
窓から見えるのはこの街を見下ろす大きな山。
ディアナは山を見つめながら、その昔母から聞いた話を思い出していた。
あの山には主と呼ばれる凶悪な魔獣が今も住んでいて、生贄の命と引き換えに願いを一つ叶えてくれるのだという。
その話を信じた者たちにより、かつて何人もの人が生け贄として捧げられ、魔獣の犠牲になったという。
「どうせ殺されるなら、最後に主様にこの身を捧げるのもいいかもしれないわね」
そして願うのだ。
あの馬鹿息子や私を殺そうとしている今の家族への復讐を?
いや、彼女ははそんなことは望まない。
彼女が望むのはただ一つ。
今は引き離され、どこにいるかもわからない実の母の幸せ。
それだけであった。
「たとえそれがただの御伽話だったとしても――」
ディアナは決意を込めた目で山を睨み付け、山に登る準備を始めるのだった。
=================あとがき================
初日は4話目まで予約投稿済みです。
7時、12時、18時頃更新されますのでよろしくお願いいたします。
学園の卒業の日、貴族令嬢であるディアナは突然大勢の人が集まる講堂の中で、この西方の地を治めるラドルク辺境伯の次男カルマスにそう告げられた。
本来ならこの卒業式が終わればディアナはカルマスの妻となるはずであったのだが。
ディアナにとってカルマスは好きな相手ではなく、むしろその傲慢さや容姿も彼女からすれば好みではない。
だが、貴族同士の家と家の結婚というのは好む好まざるに関係なくそういう物だとディアナは割り切っていた。
しかしカルマスはそうではなかったらしい。
今年度になって入学してきたとある少女。
ディアナにもカルマスがその少女に一目惚れをして、何度も密会を重ねているという話は耳に入ってきていた。
だけどまさかこんな土壇場に来てこんな大それたことをするとは思いもよらなかった。
大げさな身振りそぶりでディアナすら知らない彼女のの罪を並べ立てるカルマスの顔を、最初こそ驚きの表情で見つめていたディアナだった。
しかし徐々にその顔からは表情が消え、ただ無言で白熱していくカルマスの顔を見つめていた。
ディアナの友人たちは彼女がカルマスの告げたような事はしてない事を知っている。
だけど彼女たちが辺境伯の子息に対して反抗すれば、最悪その家は取り潰し。
それでなくても冷や飯を食わされる立場となるだろう。
それを理解していたディアナは憤り、声を上げかけたそんな彼女たちを制するとカルマスの前に進み出る。
少しは後ろめたい気持ちもあるのだろうか。
カルマスは僅かばかり顔を青ざめて一歩後ろに後退るとディアナを指さし声を荒げる。
「な、なんだ。文句でもあるというのか? 大体お前は不貞の子らしいじゃないか。だまされたのは俺の方だ」
必死になって貴族の間ではわかっていても決して口にしてはいけないことまでわめき立てる。
この国で貴族というのは大体にしてどこの家でも正妻以外の子を持っている。
それはラドルク辺境伯家も同じ事だ。
つまり、この会場の中にもディアナだけでなく数多くの『不貞の子』がいるわけで。
なのにそれをいま卒業式という公の場で声高に非難するカルマスの行動は周りの空気を一気に冷ややかな物に変えるには十分だったといえよう。
ディアナはそんなカルマスに向けて軽くお辞儀をし、顔を上げるとにっこりと笑みを浮かべ。
「それ以上はもう結構ですわ」
と告げるとカルマスの横を通り抜けながら。
「婚約破棄。確かに承りましたわ。ごきげんよう。もう会うこともないでしょう」
そう笑みを崩さないまま目も合わさず続け、講堂を歩いて行く。
静まった講堂内にその声は不思議と響き渡り、誰もが彼女のその背中を見送りながらも声を発せずにいる。
少し前までは卒業式が終わってお祭りムードだった講堂内の空気は、今や氷点下の世界と化していて。
ディアナはそんな静寂の中、それでも優雅さを忘れないように荒れ狂う心の中を必死で押さえつけながら講堂を出たのだった。
◆◆◆◆◆
家に帰り着くとディアナは使用人を部屋から追い出して一人自分の部屋のベッドに倒れ込んだ。
本当なら泣いたり喚いたりして心にたまったものを吐き出した方が良かったのかもしれない。
だけどその時の彼女の心にあったのは虚無だけ。
長い間、政略結婚の道具として相手の家に嫁ぐことしか考えてなかった。
ずっとそのような教育しかされてこなかったのだ。
そのためだけに必死に『お嬢様を演じてきた』彼女の努力も苦労も、その全てがあの瞬間崩れ去ってしまった。
『お嬢様。ご主人様方がお帰りになりました』
部屋の外から使用人の声がする。
どうやらディアナの両親が卒業式の会場から戻ってきたらしい。
あれからかなり時間が経つが、婚約破棄事件の後始末でもしていたのか。
もしかすると辺境伯の元に呼び出され、叱責でもされていたのかもしれない。
辺境伯の次男は、辺境伯が歳をとってから生まれた子で、辺境伯は彼をまるで孫のようにかわいがっていた。
甘やかされてそだった彼は、結果あのようなことをしでかしてしまったわけだが。
「あの辺境伯のことだから息子の言い分を信じて私に一方的に責があるとでも思っているのでしょうね」
そんな事を考えながらベッドから起き上がると部屋を出て玄関ホールへ向かう。
ディアナの部屋は二階にあり、廊下を少し歩けば玄関ホールを上から見下ろす事が出来る。
足取り重くゆっくりと廊下を進むディアナの耳に、玄関ホールから父の声が聞こえてきた。
『まったく、なんてことをしてくれたのだあの娘は』
ディアナの父の声が玄関ホールにこだまする。
「私が一体何をしたっていうの! 悪いのは全てあの浮気男の方じゃない!!」
ディアナはそう抗議の声を上げたかったが、古い考え方しか出来ない彼女の父がそんな言葉を聞いてくれるとは思えない。
『あいつは優秀な私の足をどこまで引っ張れば気が済むんだ。俺がどれだけ手間暇と金をかけてあのバカ息子と友好を重ねてきたと思っているっ!』
続いて聞こえたのはディアナの兄であり、この家の跡継ぎの声だ。
父親の古い貴族的な考え方を受け継いでいるだけあって、妹といえど家の繁栄のための駒としか見ていない。
いや、彼にとってディアナは所詮『不貞の子』でしかないのだ。
自らの身内であるとすら思っていないのかもしれない。
『だからあの時あの女と一緒に放り出せば良かったのですわ……』
母のすすり泣く声がする。
あの女とはディアナの本当の母のことだ。
ディアナは父と、この屋敷にかつて勤めていたメイドとの間に出来た不貞の子。
しかし貴族社会で、それは珍しい話ではないのだが。
『ふんっ。政治の駒ぐらいにはなると思ったのに、公の場であんな騒ぎを起した娘などどこの貴族家も貰ってはくれんだろう。だが、この家にこのまま置いておくわけにも行かぬ』
ディアナは騒ぎを起したのはあのバカ息子の方だと飛び出して叫びたくなる。
『あたりまえです父上。これからは俺がこの家を守っていかねばならないというのに、あのようなお荷物を抱えるなんて』
『うむ。ではやはり』
『辺境の修道院にでも送るしかあるまい』
辺境の修道院。
貴族令嬢の間で噂話としてディアナも聞いたことがあった。
何らかの事情や問題で、貴族家を放逐された者が送り込まれる場所。
そこに送られれば一生その辺境の地から逃げ出すことも出来ない。
娯楽も何もなく、一生この国の崇める神の信徒として清いまま暮らさねばならないのだと聞いている。
だけどきっとその修道院にもディアナが婚約破棄をされ、捨てられた令嬢という話は伝わるだろう。
きっと奇異の目に晒されるに違いない。
そんな環境でディアナは一生暮らさねばならないのだ。
そんなことに耐えられる自信は彼女には無かった。
『では早速手続きをせねばな。最後まで手間をかけさせる』
『それでは父上。俺の子飼いを使って修道院まで送り届けるよう手配いたしましょう』
『子飼い? あの悪童どもをか?』
『ええ。修道院に着く前に野盗にでも襲われたら大事ですので』
『ふむ……なるほど。お前はなかなか頭が回るようだな』
ディアナはそこまで話を聞くと、顔を青ざめさせ踵を返し部屋に逃げ込んだ。
今の兄と父の会話を聞いてディアナは心底怖くなったのだ。
まるで野盗にでも襲われれば厄介払いできるとでも言いたげな言葉に。
それどころか兄は子飼いの悪童たちを使ってディアナを事故に見せかけ亡き者としようとしているのかもしれない。
いや、きっとそうなのだ。
「殺されるくらいなら……」
ディアナは部屋の窓に近寄って外を見る。
外は少し日が暮れて、うっすらと夕日の赤が木々を染めかけていた。
窓から見えるのはこの街を見下ろす大きな山。
ディアナは山を見つめながら、その昔母から聞いた話を思い出していた。
あの山には主と呼ばれる凶悪な魔獣が今も住んでいて、生贄の命と引き換えに願いを一つ叶えてくれるのだという。
その話を信じた者たちにより、かつて何人もの人が生け贄として捧げられ、魔獣の犠牲になったという。
「どうせ殺されるなら、最後に主様にこの身を捧げるのもいいかもしれないわね」
そして願うのだ。
あの馬鹿息子や私を殺そうとしている今の家族への復讐を?
いや、彼女ははそんなことは望まない。
彼女が望むのはただ一つ。
今は引き離され、どこにいるかもわからない実の母の幸せ。
それだけであった。
「たとえそれがただの御伽話だったとしても――」
ディアナは決意を込めた目で山を睨み付け、山に登る準備を始めるのだった。
=================あとがき================
初日は4話目まで予約投稿済みです。
7時、12時、18時頃更新されますのでよろしくお願いいたします。
0
お気に入りに追加
60
あなたにおすすめの小説
婚約破棄された検品令嬢ですが、冷酷辺境伯の子を身籠りました。 でも本当はお優しい方で毎日幸せです
青空あかな
恋愛
旧題:「荷物検査など誰でもできる」と婚約破棄された検品令嬢ですが、極悪非道な辺境伯の子を身籠りました。でも本当はお優しい方で毎日心が癒されています
チェック男爵家長女のキュリティは、貴重な闇魔法の解呪師として王宮で荷物検査の仕事をしていた。
しかし、ある日突然婚約破棄されてしまう。
婚約者である伯爵家嫡男から、キュリティの義妹が好きになったと言われたのだ。
さらには、婚約者の権力によって検査係の仕事まで義妹に奪われる。
失意の中、キュリティは辺境へ向かうと、極悪非道と噂される辺境伯が魔法実験を行っていた。
目立たず通り過ぎようとしたが、魔法事故が起きて辺境伯の子を身ごもってしまう。
二人は形式上の夫婦となるが、辺境伯は存外優しい人でキュリティは温かい日々に心を癒されていく。
一方、義妹は仕事でミスばかり。
闇魔法を解呪することはおろか見破ることさえできない。
挙句の果てには、闇魔法に呪われた荷物を王宮内に入れてしまう――。
※おかげさまでHOTランキング1位になりました! ありがとうございます!
※ノベマ!様で短編版を掲載中でございます。
お飾りの側妃ですね?わかりました。どうぞ私のことは放っといてください!
水川サキ
恋愛
クオーツ伯爵家の長女アクアは17歳のとき、王宮に側妃として迎えられる。
シルバークリス王国の新しい王シエルは戦闘能力がずば抜けており、戦の神(野蛮な王)と呼ばれている男。
緊張しながら迎えた謁見の日。
シエルから言われた。
「俺がお前を愛することはない」
ああ、そうですか。
結構です。
白い結婚大歓迎!
私もあなたを愛するつもりなど毛頭ありません。
私はただ王宮でひっそり楽しく過ごしたいだけなのです。
記憶がないので離縁します。今更謝られても困りますからね。
せいめ
恋愛
メイドにいじめられ、頭をぶつけた私は、前世の記憶を思い出す。前世では兄2人と取っ組み合いの喧嘩をするくらい気の強かった私が、メイドにいじめられているなんて…。どれ、やり返してやるか!まずは邸の使用人を教育しよう。その後は、顔も知らない旦那様と離婚して、平民として自由に生きていこう。
頭をぶつけて現世記憶を失ったけど、前世の記憶で逞しく生きて行く、侯爵夫人のお話。
ご都合主義です。誤字脱字お許しください。
うたた寝している間に運命が変わりました。
gacchi
恋愛
優柔不断な第三王子フレディ様の婚約者として、幼いころから色々と苦労してきたけど、最近はもう呆れてしまって放置気味。そんな中、お義姉様がフレディ様の子を身ごもった?私との婚約は解消?私は学園を卒業したら修道院へ入れられることに。…だったはずなのに、カフェテリアでうたた寝していたら、私の運命は変わってしまったようです。
許婚と親友は両片思いだったので2人の仲を取り持つことにしました
結城芙由奈
恋愛
<2人の仲を応援するので、どうか私を嫌わないでください>
私には子供のころから決められた許嫁がいた。ある日、久しぶりに再会した親友を紹介した私は次第に2人がお互いを好きになっていく様子に気が付いた。どちらも私にとっては大切な存在。2人から邪魔者と思われ、嫌われたくはないので、私は全力で許嫁と親友の仲を取り持つ事を心に決めた。すると彼の評判が悪くなっていき、それまで冷たかった彼の態度が軟化してきて話は意外な展開に・・・?
※「カクヨム」「小説家になろう」にも投稿しています
仲の良かったはずの婚約者に一年無視され続け、婚約解消を決意しましたが
ゆらゆらぎ
恋愛
エルヴィラ・ランヴァルドは第二王子アランの幼い頃からの婚約者である。仲睦まじいと評判だったふたりは、今では社交界でも有名な冷えきった仲となっていた。
定例であるはずの茶会もなく、婚約者の義務であるはずのファーストダンスも踊らない
そんな日々が一年と続いたエルヴィラは遂に解消を決意するが──
神のいとし子は追放された私でした〜異母妹を選んだ王太子様、今のお気持ちは如何ですか?〜
星河由乃(旧名:星里有乃)
恋愛
「アメリアお姉様は、私達の幸せを考えて、自ら身を引いてくださいました」
「オレは……王太子としてではなく、一人の男としてアメリアの妹、聖女レティアへの真実の愛に目覚めたのだ!」
(レティアったら、何を血迷っているの……だって貴女本当は、霊感なんてこれっぽっちも無いじゃない!)
美貌の聖女レティアとは対照的に、とにかく目立たない姉のアメリア。しかし、地味に装っているアメリアこそが、この国の神のいとし子なのだが、悪魔と契約した妹レティアはついに姉を追放してしまう。
やがて、神のいとし子の祈りが届かなくなった国は災いが増え、聖女の力を隠さなくなったアメリアに救いの手を求めるが……。
* 2023年01月15日、連載完結しました。
* ヒロインアメリアの相手役が第1章は精霊ラルド、第2章からは隣国の王子アッシュに切り替わります。最終章に該当する黄昏の章で、それぞれの関係性を決着させています。お読みくださった読者様、ありがとうございました!
* 初期投稿ではショートショート作品の予定で始まった本作ですが、途中から長編版に路線を変更して完結させました。
* この作品は小説家になろうさんとアルファポリスさんに投稿しております。
* ブクマ、感想、ありがとうございます。
【本編完結】魔眼持ちの伯爵令嬢〜2度目のチャンスは好きにやる〜
ロシキ
ファンタジー
魔眼、それは人が魔法を使うために絶的に必要であるが、1万人の人間が居て1人か2人が得られれば良い方という貴重な物
そんな魔眼の最上級の強さの物を持った令嬢は、家族に魔眼を奪い取られ、挙句の果てに処刑台で処刑された
筈だった
※どこまで書ける分からないので、ひとまず長編予定ですが、区切りの良いところで終わる可能性あり
ローニャの年齢を5歳から12 歳に引き上げます。
突然の変更になり、申し訳ありません。
※1章(王国編)(1話〜47話)
※2章(対魔獣戦闘編)(48話〜82話)
※3章前編(『エンドシート学園』編)(83話〜111話)
※3章後編(『終わり』編)(112話〜145話)
※番外編『王国学園』編(1話〜)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる