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森の支配者 エルフ
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「こ、殺さないでゴブ」
「本当に語尾に『ゴブ』って付けるんだな。本で読んだ時は冗談だと思ってたが」
俺は腰に手を当てながら興味深げにその緑色の生き物を見下ろす。
しばらく頭を押さえてうつむいていたゴブリンだったが、俺の攻撃がいつまで経ってもこないことに気がついて、ゆっくりと瞑っていた目を開くと俺を見上げてくる。
その顔は微妙に愛らしい。
「いじめないゴブか?」
「あ? どうして俺がお前をいじめる必要があるんだ?」
「だって……」
「まぁ、もし俺に襲いかかってくるってんなら一発であの世に送ってやるけどよ」
「ヒイッ。絶対、絶対襲わないゴブ」
そう叫んでまた目を閉じて震えだしたゴブリンに俺は「はてさて、どうするかねぇ」と頭を掻く。
まさかこんな所で『意思疎通が出来る魔物』と出会うとは思わなかった。
「まぁ、そういうことだからよ。俺はお前を傷つけるつもりは今のところないから安心しろ」
「本当ゴブか?」
「本当だ本当。あ、良いこと思いついた」
「な、なにゴブ?」
「お前、この森に住んでるんだろ? だったらこの森のことに詳しいよな?」
俺はそう言うと、しゃがみ込んでいたゴブリンの肩を掴んで立ち上がらせしゃがみ込み目線を合わせる。
ゴブリンは俺のそんな突然の行動に恐怖したのか目に涙を浮かべて鼻水まで垂らす。
「な、なにをするゴブか?」
「いや、別に何もしねぇって言ってんだろ。それよりもだ、俺たちはついさっきこの森に住もうとおもってやってきたんだけどよ」
「この森に人間が? それに『俺たち』って、まさか魔王様を殺した人間がこの森に手を伸ばしてきたゴブか!?」
「そりゃ違う。俺たちはその人間たちの国からやって来たのは確かだが、軍隊とかそういうのじゃない」
「どういうことゴブ」
「ちょいと人間の国に居づらくなってな。なるべく人間の国から離れた所に住もうと思ってここに来たんだが」
そんな言葉を半信半疑な表情を浮かべて聞くゴブリンに俺は話を続ける。
「なんせ元魔王領の情報なんてほとんど知らないからな。出来ればここのことを詳しく教えて貰いたいんだわ」
「人間がこんな所に住むゴブか? 死んでしまうゴブよ」
「大丈夫だよ。俺たちは強いからさ……いや、若干一名ほど弱いやつがいるけど」
レートの力については実はまだよくわかっていない。
普通の貴族令嬢であるならばか弱い女でしかないだろうが、一応あれでも異世界からの転生者だ。
何かしら力を秘めている。もしくは隠している可能性もある。
後でエルモに『鑑定』をしてもらわねばなるまい。
「それでも、あいつらに見つかったら殺されるゴブ」
「あいつらって……もしかしてこの森の中にはとんでもなく強い種族でもいるってのか?」
「そうゴブ。ゴブたちの仲間もいつもあいつらにいじめられて働かされているゴブよ。群れの全員で襲いかかっても一体として倒せないくらいあいつらは強いゴブ」
正直言えば目の前のゴブリンなど何匹束になって掛かってきても、俺とエルモなら相手にもならないだろう。
だが、俺たちのような勇者を超える力を持った者なら別として、群れのゴブリンを簡単に一体で蹴散らせる種族となると……。
しかも倒したゴブリンを配下にして働かせているということは知的種族のはずで。
「もしかしてお前が言っている種族って」
「……エルフゴブ」
「やっぱりか。もしかしたらこの森は」
「この地に住む魔物たちはみんな『エルフの森』と呼んでるゴブ」
◇ ◇ ◇
「ふーん。ということは今この森を実質支配してるのはエルフってわけだね?」
「そうゴブ」
俺はあの後ゴブロー(俺命名)を連れて池まで戻ることにした。
そんなに長い時間は経ってなかったはずだが、既に池の脇には数人は入れるくらいの立派なテントが建っていた。
それだけではなく既に池の周囲一帯には魔物避けの結界も張られているようで。
そのせいで最初ゴブローは池に近づくのを極端に嫌がって困っていたが、エルモに結界を緩めてもらうことで中に連れて入ることが出来るようになった。
ちなみにレートはゴブローを見た途端に腰を抜かし「ま、魔物ぉぉ」と泡を吹きかけたので同席していない。
だが暇そうだったので今はテントの外に作った簡易コンロで夕飯を作って貰っている。
前世では結構料理が得意だったという言葉を信じて任せたが大丈夫だろうか。
「ゴブローが慌てて飛び出してきたのも、そのエルフの里から逃げている最中だったってわけか」
「あいつらの監視を逃れて逃げ出しても、早くエルフの支配域から出ないと見つかってしまうゴブ」
「エルフってのは風を操って周囲の臭いや音を敏感に聞き取ることで獲物を探すらしいからね」
「お前、よくそんな奴らのところから逃げ出せたな」
俺がそうゴブローの肩を叩くと、ゴブローは悲痛そうな表情を浮かべてうつむく。
そして、絞り出すような声で告白を始める。
「自分は仲間たちを見捨てたゴブ……卑怯者ゴブよ」
ゴブローはこの森のほぼ中心にあるというエルフの里の近くで強制労働をさせられていたらしい。
魔王がこの地を支配していた頃は、エルフ族は魔王に媚びへつらい奴らなりに真面目に魔王の手先として行動していた。
ゴブリンたちもエルフたちに支配されることなく、自由な意思で魔王のために働いていたそうだ。
だが、勇者たちに魔王が倒されてその全てが変わった。
元来怠け者だったエルフたちは、自分たちの欲求を満たすためにこの森に住む生き物たちを全て自分たちの配下にしたのだ。
森の中で無類の強さを発揮するエルフ族に勝てる種族は他におらず、ゴブリンたちも泣く泣く奴らの軍門に降るしか選択肢はなかった。
「魔王様が生きていらした頃は楽しかったゴブなぁ」
「そうなのか? 魔王ってこの地を力で治めてたんだろ?」
「それはそうゴブ。魔王領は力が全てゴブ。そして魔王領には魔王様にかなう者はいなかったゴブよ……それをあいつらが寄って集って……」
「あいつらって勇者どもか」
悔しそうな悲しそうな顔で頷くゴブロー。
俺も勇者たちには苦い思いがある。
こいつとは良い酒が飲めそうだ。
飲んだことないけど。
「本当に語尾に『ゴブ』って付けるんだな。本で読んだ時は冗談だと思ってたが」
俺は腰に手を当てながら興味深げにその緑色の生き物を見下ろす。
しばらく頭を押さえてうつむいていたゴブリンだったが、俺の攻撃がいつまで経ってもこないことに気がついて、ゆっくりと瞑っていた目を開くと俺を見上げてくる。
その顔は微妙に愛らしい。
「いじめないゴブか?」
「あ? どうして俺がお前をいじめる必要があるんだ?」
「だって……」
「まぁ、もし俺に襲いかかってくるってんなら一発であの世に送ってやるけどよ」
「ヒイッ。絶対、絶対襲わないゴブ」
そう叫んでまた目を閉じて震えだしたゴブリンに俺は「はてさて、どうするかねぇ」と頭を掻く。
まさかこんな所で『意思疎通が出来る魔物』と出会うとは思わなかった。
「まぁ、そういうことだからよ。俺はお前を傷つけるつもりは今のところないから安心しろ」
「本当ゴブか?」
「本当だ本当。あ、良いこと思いついた」
「な、なにゴブ?」
「お前、この森に住んでるんだろ? だったらこの森のことに詳しいよな?」
俺はそう言うと、しゃがみ込んでいたゴブリンの肩を掴んで立ち上がらせしゃがみ込み目線を合わせる。
ゴブリンは俺のそんな突然の行動に恐怖したのか目に涙を浮かべて鼻水まで垂らす。
「な、なにをするゴブか?」
「いや、別に何もしねぇって言ってんだろ。それよりもだ、俺たちはついさっきこの森に住もうとおもってやってきたんだけどよ」
「この森に人間が? それに『俺たち』って、まさか魔王様を殺した人間がこの森に手を伸ばしてきたゴブか!?」
「そりゃ違う。俺たちはその人間たちの国からやって来たのは確かだが、軍隊とかそういうのじゃない」
「どういうことゴブ」
「ちょいと人間の国に居づらくなってな。なるべく人間の国から離れた所に住もうと思ってここに来たんだが」
そんな言葉を半信半疑な表情を浮かべて聞くゴブリンに俺は話を続ける。
「なんせ元魔王領の情報なんてほとんど知らないからな。出来ればここのことを詳しく教えて貰いたいんだわ」
「人間がこんな所に住むゴブか? 死んでしまうゴブよ」
「大丈夫だよ。俺たちは強いからさ……いや、若干一名ほど弱いやつがいるけど」
レートの力については実はまだよくわかっていない。
普通の貴族令嬢であるならばか弱い女でしかないだろうが、一応あれでも異世界からの転生者だ。
何かしら力を秘めている。もしくは隠している可能性もある。
後でエルモに『鑑定』をしてもらわねばなるまい。
「それでも、あいつらに見つかったら殺されるゴブ」
「あいつらって……もしかしてこの森の中にはとんでもなく強い種族でもいるってのか?」
「そうゴブ。ゴブたちの仲間もいつもあいつらにいじめられて働かされているゴブよ。群れの全員で襲いかかっても一体として倒せないくらいあいつらは強いゴブ」
正直言えば目の前のゴブリンなど何匹束になって掛かってきても、俺とエルモなら相手にもならないだろう。
だが、俺たちのような勇者を超える力を持った者なら別として、群れのゴブリンを簡単に一体で蹴散らせる種族となると……。
しかも倒したゴブリンを配下にして働かせているということは知的種族のはずで。
「もしかしてお前が言っている種族って」
「……エルフゴブ」
「やっぱりか。もしかしたらこの森は」
「この地に住む魔物たちはみんな『エルフの森』と呼んでるゴブ」
◇ ◇ ◇
「ふーん。ということは今この森を実質支配してるのはエルフってわけだね?」
「そうゴブ」
俺はあの後ゴブロー(俺命名)を連れて池まで戻ることにした。
そんなに長い時間は経ってなかったはずだが、既に池の脇には数人は入れるくらいの立派なテントが建っていた。
それだけではなく既に池の周囲一帯には魔物避けの結界も張られているようで。
そのせいで最初ゴブローは池に近づくのを極端に嫌がって困っていたが、エルモに結界を緩めてもらうことで中に連れて入ることが出来るようになった。
ちなみにレートはゴブローを見た途端に腰を抜かし「ま、魔物ぉぉ」と泡を吹きかけたので同席していない。
だが暇そうだったので今はテントの外に作った簡易コンロで夕飯を作って貰っている。
前世では結構料理が得意だったという言葉を信じて任せたが大丈夫だろうか。
「ゴブローが慌てて飛び出してきたのも、そのエルフの里から逃げている最中だったってわけか」
「あいつらの監視を逃れて逃げ出しても、早くエルフの支配域から出ないと見つかってしまうゴブ」
「エルフってのは風を操って周囲の臭いや音を敏感に聞き取ることで獲物を探すらしいからね」
「お前、よくそんな奴らのところから逃げ出せたな」
俺がそうゴブローの肩を叩くと、ゴブローは悲痛そうな表情を浮かべてうつむく。
そして、絞り出すような声で告白を始める。
「自分は仲間たちを見捨てたゴブ……卑怯者ゴブよ」
ゴブローはこの森のほぼ中心にあるというエルフの里の近くで強制労働をさせられていたらしい。
魔王がこの地を支配していた頃は、エルフ族は魔王に媚びへつらい奴らなりに真面目に魔王の手先として行動していた。
ゴブリンたちもエルフたちに支配されることなく、自由な意思で魔王のために働いていたそうだ。
だが、勇者たちに魔王が倒されてその全てが変わった。
元来怠け者だったエルフたちは、自分たちの欲求を満たすためにこの森に住む生き物たちを全て自分たちの配下にしたのだ。
森の中で無類の強さを発揮するエルフ族に勝てる種族は他におらず、ゴブリンたちも泣く泣く奴らの軍門に降るしか選択肢はなかった。
「魔王様が生きていらした頃は楽しかったゴブなぁ」
「そうなのか? 魔王ってこの地を力で治めてたんだろ?」
「それはそうゴブ。魔王領は力が全てゴブ。そして魔王領には魔王様にかなう者はいなかったゴブよ……それをあいつらが寄って集って……」
「あいつらって勇者どもか」
悔しそうな悲しそうな顔で頷くゴブロー。
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