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二部1章 ラビニット

龍人は・・・

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6時になったので、金龍を起こして墓所から魔石を何個か持って来てもらう事を命令してから、朝食の準備に入った。

今の住人が68人で、捕虜が7535人だ。

食糧が持つのは2日ぐらいになる。

今後の事や、相談役が必要になったのだ。
面倒な場所に家を建てたのが、失敗だった。
何せ龍を倒して龍に戻る事が、龍人の望みとは。
馬鹿だよな、お使いしか役に立たないのに。

篤郎は悩みながら、今後の事を考えなくてはならないのか?不条理であり、不愉快な状況だ。

戦争などは、勝手にやって勝手に死んだら良い。
戦争をして、何が残るのか身を持って知るのが良い。

負けたら不幸なのでは無い。
負けたら、死ぬだけなのだから。
そして、搾取しか出来ない国は滅びるだけだ。
国自体が母体となって稼ぎ、国民も働いて稼ぐ。
その中から税として納めてもらった物と国が稼いだ上がりを国民に還元する。

国民に頼らない国家こそが、国には必要だと理解しないと差別は無くならない。
民族だ国だ何だと騒いでいるのは、古臭い。
また、至上主義も最悪だ。
民族や肌の色なんかは、意味が無い。
生きて、生活が出来る事が大事であり、思想や宗教は要らない。

ま、今の俺にはだが。他人は知らん。他人を考える前に、こんな事になっているのだから。



色んな事を考える篤郎だが、リバクゼル王の記憶から国とこの世界の事がだいたい解った。
この世界は龍人が権力を持った、軍事国家の集まりだ。
生きるか、死ぬかの二択しか考えない、腐った考えの人が多い。
人が弱いのは、他の種族が肉体的に強いからだ。
よって、弱い人は奴隷として生きるしか無いと考える。

依存だな。強い者の恭順しとけば生きられる、依存だ。
龍人は龍の宝に執着してる。獣人や昆虫人も龍人へ恭順してる。

「アホな集団ではないか!」

机を叩いていたので、静まりかえった食堂の居た人達の目が篤郎に集まった。

「あ!すまん、食事を続けてくれ。」

根本的に、この世界のシステムは合わない。
反吐で心を壊すよりも、整理して打開策を練るシステムを作る方が良い。

もう、国は要らない。

異世界を生きるのだが、のんびりと暮らしがしたい。

でも1人は寂しい、誰かは居てもらいたい。

いや!人の奴隷だよ!対等な人が居ないぞ!

あー、うーと悩みながら、金龍を待って居た。

畑仕事は、奴隷達が頑張っている。
一キロ四方程度で広大な畑になるらしいが、かなりの開墾が進んでいる。

食糧も軍隊の物が手に入ったが、此れは軍隊奴隷に食わす。

前の世界でもそうだが、日本よりも食の文化レベルは低い!塩コショウ程度も無いのは、怠慢でしかないぞ。

甘い物の取り方も分かって無いし。

この世界の果物は、甘く無い。水分だけは有るのだが、甘味とは言うものの言えない。
原初のみかんとかリンゴと同じだな。

そう、みかんとかリンゴは、最初は甘味では無い。水分の変わり程度の酸っぱい食べ物だった。それを、品種改良や肥料、気象条件を見つけて、長い年月を掛けて甘味にしてきた。日本だけでは無いが、日本ほどの甘味に特化した食べ物を作る国は無い!

それに比べたら、ここの食べ物は悲惨でしか無い。

だから、三時のおやつに群がる大人の意味も理解した。


よって、ストレージに入っている種を改良してるのだ。

異世界に居た私だからこそ、知識が大事だと理解も重要性も知っている。インターネットでの情報収集は、偉大であった。

調合の正しいやり方や、金属の採取から加工までの方法。火力や冷やす事による科学変化と化学式。ダイヤを超える物質と化学式と質量。そして、海や土から取れる化学式。

品種改良された化学式さえも載って要るのだから、インターネットとは万能である。

もちろん、それだけではない。

ルナ達が、それらの知識から新たな公式を作り、1人アーカイブの術式を施していたのも有り難い。

もしかしたらだったのか、聞けないが助かっては要る。

で、約7千人が畑仕事をしているのだ。残りを掃除や洗い物をしている。
俺は、これからリバクゼルと家の屋上に向かっている。

「地面が!地面が動いていますよ!」

うるさい程にビックリしてる、王の間抜けな姿を見ながらエレベーターに乗っている。
チンッの音で驚き怯えているのだから、龍人とは腰抜けだ。

「ご主人様、あれは?」

「おっ、戻ってきたな。」

「あっ、あれは・・・龍ですよ!龍!」

「龍だよ?」

「り、龍!」

リバクゼルの変顔が、奇声と共に変わる。
国を治める王としては、落第だ。

「ん、一匹増えているな?」

番なのだろうか?あんなのでも、俺に迫ったのだが?はっ、もしや両刀使いか!

と無粋な考えをしながら、到着を待った。
もちろん、リバクゼルは絶賛怯えたいた。



なんだこれ?面倒くせー!
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