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二部1章 ラビニット

激戦、死の森 6

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完成した。
純度な魔晶石が。
この世界に在るのか不明だが、作る事が出来たのだ。

「さて、水晶に魔方陣を組み込むぞ!」

作った魔晶石も部屋に入れて、篤郎の思考をインストールする。

「名前を付けて置くか。『アテナ』とするか。」

トトメスを抑えてくれると良いのだが、俺が作る物がその通りに成るかは不明。
理論的に、何とかしてくれるだろう。

「頼んだぞ、防衛システム・アテナ。起動!」

そして、トトメスの本体も魔晶石に変えてしまう。
ゴーレム作りもしないとならないのに。篤郎は地下に籠るのだった。





ーーーーーーーーーー







「遅い。」

リバクゼル王は、スデゥーデン伯爵からの連絡が無い事に苛立ちを感じていた。
多分、まだ盗賊を捕まえていないのだろう。
スデゥーデンは連絡を送らせて、手柄を上げたいと見ている。

「誰か!」

リバクゼル王は手を打って、兵を呼んだ。

「はっ!」

「進軍を急がせよ!」

「しかし、安全の確認が・・・・」

「構わん!整備よりも宝だ!馬だ!馬を用意しろ!」

「は、はっ!」

何時ものリバクゼル王なら、こんな安直な行動や思考などはしない。
また、妄想などはせず疑り深く慎重に兵を動かす。
だが、今は鼻先に『龍の宝』がぶら下がっている。

龍に成れる最上のアイテムであり、国を統一する物が存在してるのだ。
指を咥えて、待っているほど馬鹿では無い。
兵を失っても、手に入れるべき物がリバクゼル王の心を乱した。

森の中に宝が存在してるのだ。それも、人間の手に在るのだ。

龍が来る前に手に入れて、龍と成る事が重要である。
それが、リバクゼル王が急いでいる事に繋がる。

「馬をお持ちしました!」

「遅い!」

リバクゼル王は、直ぐに馬に跨がり馬の腹を蹴った。

「急げ!者共、続けー!」

こうして、リバクゼル王の暴走が始まった。
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