451 / 505
第11章 モンスター
消え行く
しおりを挟む
「装置の具合は?」
「理論上は問題無いのですが、謎の部分が有りました。」
「そこは神に聞いた方が早い、アルテウルかミネルシルバを呼び出せ!」
「はい!」
「エメリアの方は?」
「最終まで、七分です。」
「個体に関しても正常です。」
篤郎は、大掛かりな機械の前で燃えていた。
リングを通り、別の惑星などに出るドラマや映画が実現するのなら、させたい!
科学者や数学者の答えでは無くて、男のロマンの方が勝ってしまっているのだ。
そう、失敗して当たり前精神で事を進めてる方が問題では有るのだが、篤郎の嬉しそうな顔の前で断れない。
ルナ達が、最善なフォローをしていた。
「謎の部分を聞き出せたら、一度エメリアに来てもらえ!」
「は、はい!」
「そうか、そうか!こんな方法が有効だとは!」
世界の建造物、いや、過去の建造物の多くが別れてるが、全ての答えまでは出ないが必要なパーツだと思うのだ。
紋章や書かれた文字や掘られて残った文字。関係無い絵や紋章さえも時間と密接に関わっているのだ。
「良いねー!これは本当に凄い!」
そこで、時が止まった。
いや、停められたのだろうか。
「危ない所だったよ。まさか封印した石を持って来てるとわ。」
突然の光が、篤郎の心に語りかけた。
「誰だ?」
動かない身体なのに、心の声がやけにはっきりと聞こえる。
「篤郎君の結果を読みましたが、過去最高ですね。」
「何がだ?」
「別の世界も救ってくれないか。」
「はっ?嫌です。」
「いやー、曾孫の失敗を挽回してくれた手腕を買って、ワシの世界も頼んだ。」
「はっ!嫌だというてるだろうが!」
「ワシのと言うより末の子の星なんだが。」
「いやいや、話を聞いてる?」
「困った事に壊れそうなんだよ。」
「聞いてんのか、このクソジジイ!」
「誰がクソジジイじゃあ!」
「何だ、聞こえてるがな。」
「たく、神に等しい力なぞ持ちよって。それは捨ててもらうからな。」
篤郎の身体から、何かが抜けて行った。
「てか、何で俺よ?」
「ま、言いたいだろうが、この装置は没収じゃ。」
「あっ?」
「とりあえず、エメリアは元の世界に戻そう。記憶は削除しておくがな。」
「ああっ?」
「この装置も消すぞ。他も書き換えるぞ。」
「このクソジジイ!」
「お前も送るぞ。」
「おらー!」
動かない身体なのに、篤郎の右拳が光を殴った。
「ぶふぉぉ?!」
殴られた光りも、消えた。
そして、
「あら、何をしてたのかしら?」
「誰を呼びに行けば?」
「私は?」
三姉妹が茫然としていたのだが、
「マスターのお世話をしなくては!」
「ミルクを準備をします!」
「私は着替えを!」
彼女達の頭の中のマスターは、篤郎からレオンになっていたのだ。
いや、この世界に篤郎の軌跡が消えていたのだ。
もちろん、ミネルシルバもアルテウルさえも篤郎の名を思い出せない。
理不尽な事が起きた事を誰も知らない。
第一部 完
「理論上は問題無いのですが、謎の部分が有りました。」
「そこは神に聞いた方が早い、アルテウルかミネルシルバを呼び出せ!」
「はい!」
「エメリアの方は?」
「最終まで、七分です。」
「個体に関しても正常です。」
篤郎は、大掛かりな機械の前で燃えていた。
リングを通り、別の惑星などに出るドラマや映画が実現するのなら、させたい!
科学者や数学者の答えでは無くて、男のロマンの方が勝ってしまっているのだ。
そう、失敗して当たり前精神で事を進めてる方が問題では有るのだが、篤郎の嬉しそうな顔の前で断れない。
ルナ達が、最善なフォローをしていた。
「謎の部分を聞き出せたら、一度エメリアに来てもらえ!」
「は、はい!」
「そうか、そうか!こんな方法が有効だとは!」
世界の建造物、いや、過去の建造物の多くが別れてるが、全ての答えまでは出ないが必要なパーツだと思うのだ。
紋章や書かれた文字や掘られて残った文字。関係無い絵や紋章さえも時間と密接に関わっているのだ。
「良いねー!これは本当に凄い!」
そこで、時が止まった。
いや、停められたのだろうか。
「危ない所だったよ。まさか封印した石を持って来てるとわ。」
突然の光が、篤郎の心に語りかけた。
「誰だ?」
動かない身体なのに、心の声がやけにはっきりと聞こえる。
「篤郎君の結果を読みましたが、過去最高ですね。」
「何がだ?」
「別の世界も救ってくれないか。」
「はっ?嫌です。」
「いやー、曾孫の失敗を挽回してくれた手腕を買って、ワシの世界も頼んだ。」
「はっ!嫌だというてるだろうが!」
「ワシのと言うより末の子の星なんだが。」
「いやいや、話を聞いてる?」
「困った事に壊れそうなんだよ。」
「聞いてんのか、このクソジジイ!」
「誰がクソジジイじゃあ!」
「何だ、聞こえてるがな。」
「たく、神に等しい力なぞ持ちよって。それは捨ててもらうからな。」
篤郎の身体から、何かが抜けて行った。
「てか、何で俺よ?」
「ま、言いたいだろうが、この装置は没収じゃ。」
「あっ?」
「とりあえず、エメリアは元の世界に戻そう。記憶は削除しておくがな。」
「ああっ?」
「この装置も消すぞ。他も書き換えるぞ。」
「このクソジジイ!」
「お前も送るぞ。」
「おらー!」
動かない身体なのに、篤郎の右拳が光を殴った。
「ぶふぉぉ?!」
殴られた光りも、消えた。
そして、
「あら、何をしてたのかしら?」
「誰を呼びに行けば?」
「私は?」
三姉妹が茫然としていたのだが、
「マスターのお世話をしなくては!」
「ミルクを準備をします!」
「私は着替えを!」
彼女達の頭の中のマスターは、篤郎からレオンになっていたのだ。
いや、この世界に篤郎の軌跡が消えていたのだ。
もちろん、ミネルシルバもアルテウルさえも篤郎の名を思い出せない。
理不尽な事が起きた事を誰も知らない。
第一部 完
0
お気に入りに追加
120
あなたにおすすめの小説
記憶がないので離縁します。今更謝られても困りますからね。
せいめ
恋愛
メイドにいじめられ、頭をぶつけた私は、前世の記憶を思い出す。前世では兄2人と取っ組み合いの喧嘩をするくらい気の強かった私が、メイドにいじめられているなんて…。どれ、やり返してやるか!まずは邸の使用人を教育しよう。その後は、顔も知らない旦那様と離婚して、平民として自由に生きていこう。
頭をぶつけて現世記憶を失ったけど、前世の記憶で逞しく生きて行く、侯爵夫人のお話。
ご都合主義です。誤字脱字お許しください。
5年も苦しんだのだから、もうスッキリ幸せになってもいいですよね?
gacchi
恋愛
13歳の学園入学時から5年、第一王子と婚約しているミレーヌは王子妃教育に疲れていた。好きでもない王子のために苦労する意味ってあるんでしょうか。
そんなミレーヌに王子は新しい恋人を連れて
「婚約解消してくれる?優しいミレーヌなら許してくれるよね?」
もう私、こんな婚約者忘れてスッキリ幸せになってもいいですよね?
3/5 1章完結しました。おまけの後、2章になります。
4/4 完結しました。奨励賞受賞ありがとうございました。
1章が書籍になりました。
余命宣告を受けたので私を顧みない家族と婚約者に執着するのをやめることにしました
結城芙由奈
恋愛
【余命半年―未練を残さず生きようと決めた。】
私には血の繋がらない父と母に妹、そして婚約者がいる。しかしあの人達は私の存在を無視し、空気の様に扱う。唯一の希望であるはずの婚約者も愛らしい妹と恋愛関係にあった。皆に気に入られる為に努力し続けたが、誰も私を気に掛けてはくれない。そんな時、突然下された余命宣告。全てを諦めた私は穏やかな死を迎える為に、家族と婚約者に執着するのをやめる事にした―。
2021年9月26日:小説部門、HOTランキング部門1位になりました。ありがとうございます
*「カクヨム」「小説家になろう」にも投稿しています
※2023年8月 書籍化
断罪されているのは私の妻なんですが?
すずまる
恋愛
仕事の都合もあり王家のパーティーに遅れて会場入りすると何やら第一王子殿下が群衆の中の1人を指差し叫んでいた。
「貴様の様に地味なくせに身分とプライドだけは高い女は王太子である俺の婚約者に相応しくない!俺にはこのジャスミンの様に可憐で美しい女性こそが似合うのだ!しかも貴様はジャスミンの美貌に嫉妬して彼女を虐めていたと聞いている!貴様との婚約などこの場で破棄してくれるわ!」
ん?第一王子殿下に婚約者なんていたか?
そう思い指さされていた女性を見ると⋯⋯?
*-=-*-=-*-=-*-=-*
本編は1話完結です(꒪ㅂ꒪)
…が、設定ゆるゆる過ぎたと反省したのでちょっと色付けを鋭意執筆中(; ̄∀ ̄)スミマセン
三年目の離縁、「白い結婚」を申し立てます! 幼な妻のたった一度の反撃
紫月 由良
恋愛
【書籍化】5月30日発行されました。イラストは天城望先生です。
【本編】十三歳で政略のために婚姻を結んだエミリアは、夫に顧みられない日々を過ごす。夫の好みは肉感的で色香漂う大人の女性。子供のエミリアはお呼びではなかった。ある日、参加した夜会で、夫が愛人に対して、妻を襲わせた上でそれを浮気とし家から追い出すと、楽しそうに言ってるのを聞いてしまう。エミリアは孤児院への慰問や教会への寄付で培った人脈を味方に、婚姻無効を申し立て、夫の非を詳らかにする。従順(見かけだけ)妻の、夫への最初で最後の反撃に出る。
【完結】20年後の真実
ゴールデンフィッシュメダル
恋愛
公爵令息のマリウスがが婚約者タチアナに婚約破棄を言い渡した。
マリウスは子爵令嬢のゾフィーとの恋に溺れ、婚約者を蔑ろにしていた。
それから20年。
マリウスはゾフィーと結婚し、タチアナは伯爵夫人となっていた。
そして、娘の恋愛を機にマリウスは婚約破棄騒動の真実を知る。
おじさんが昔を思い出しながらもだもだするだけのお話です。
全4話書き上げ済み。
愚かな父にサヨナラと《完結》
アーエル
ファンタジー
「フラン。お前の方が年上なのだから、妹のために我慢しなさい」
父の言葉は最後の一線を越えてしまった。
その言葉が、続く悲劇を招く結果となったけど・・・
悲劇の本当の始まりはもっと昔から。
言えることはただひとつ
私の幸せに貴方はいりません
✈他社にも同時公開
妹と旦那様に子供ができたので、離縁して隣国に嫁ぎます
冬月光輝
恋愛
私がベルモンド公爵家に嫁いで3年の間、夫婦に子供は出来ませんでした。
そんな中、夫のファルマンは裏切り行為を働きます。
しかも相手は妹のレナ。
最初は夫を叱っていた義両親でしたが、レナに子供が出来たと知ると私を責めだしました。
夫も婚約中から私からの愛は感じていないと口にしており、あの頃に婚約破棄していればと謝罪すらしません。
最後には、二人と子供の幸せを害する権利はないと言われて離縁させられてしまいます。
それからまもなくして、隣国の王子であるレオン殿下が我が家に現れました。
「約束どおり、私の妻になってもらうぞ」
確かにそんな約束をした覚えがあるような気がしますが、殿下はまだ5歳だったような……。
言われるがままに、隣国へ向かった私。
その頃になって、子供が出来ない理由は元旦那にあることが発覚して――。
ベルモンド公爵家ではひと悶着起こりそうらしいのですが、もう私には関係ありません。
※ざまぁパートは第16話〜です
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる