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第11章 モンスター

教会の・・・・

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悪魔は、何匹は知り合いも居る。
神とて、見知っている。
この者を、人と呼んでよいのか?
いや、呼ぶとしたら。

「お仕えします、魔王様。」

「おいー!」

「何でしょうか。」

「魔王って、なんだよ!」

「何でと言われましてもー、インスピレーションとでも言いますか。その言葉しか頭に浮かばなかったのです。」

「オーマイガー!」

篤郎は、地面に倒れてしまった。
当然のようにぬらりひょんが、篤郎の背中を擦る。

「大丈夫ですか?魔王様。」

「・・・・もう、いや。」

こうなった訳は、少し前に戻る。


小豆洗いを消して、妖狐はヒールで溶かし、鵺を4属性魔法で消滅させた。九尾の狐に奴隷紋章(最終形態)を掛けてペットとした。

九尾の狐をミニチュアにして、ぬらりひょんの所に向かったのだ。

案の定、ぬらりひょんは何やら術式の為に集中していたので、奴隷紋章を掛けて質問をしたのだ。

それが、事の真相である。

その答えが、魔王様って!
この世界って、俺に悪意有るよね!
無くても有るよね!


篤郎は、そんな事が嫌なのだ。
と、言っても嫌な事は起こる。

「魔王様、術式が暴走を始めました・・・・」

術式の暴走を初めて見たぬらりひょんは、茫然としながら篤郎の背中を擦っていた。

「あぁ?」

で、篤郎も見た。
暴走をする術式に、神の悪意を感じて嫌な顔に変わる。

「なるほど。じゃ、遊ぶか。」

もちろん、術式に手を加える。
普通なら、術式や紋章に対して改変は不可能とされてきた。それは、理解が出来て無いからであって、理解が出来たら簡単な事になる。

ただし、簡単と云えども簡単では無い。例えると、地球の回転速度と移動行路を計算して、各惑星の状況をはじめから紙に書く事に等しい事になる。

篤郎は、天才では無い。凡人だが、普通の人と違うのは努力して理解を広げただけなのである。ピアノが出来ないからと諦めるよりも、何度も何度も繰り返し練習をして、色んな曲をマスターした。他人は凄いと言うが、ただ弾ける人が羨ましいかったから真似ただけなのだ。

篤郎は一つの信念と言うか、格言を持っている。

『人は何にでも成れるが、人は何にでも成れ無い。』と言う言葉だ。努力した人や始めた人は何にでも成れるが、やらない人は何にも成らないと言う意味である。

出来ない事に諦めるよりも、出来るように頑張るように成れた。

だから、改変を簡単にしてしまうのだ。

「ふふふふっ。」

「暴走から、神が生まれるのでしょうか?」

「さあ?禍々しいのは確かだが、何が出るのかは知らん。」

「これは、私には制御出来ませんが?」

ぬらりひょんの顔に、汗が吹き出る。

「良いんじゃない。」

「へっ?」

「産まれるのを待とうか。」

「は、はあ。」

ぬらりひょんの心情は複雑であった。
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