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第11章 モンスター

勇者?様進軍

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勇者とは何か?
それは、唯一神だけが人に与えれる職業。
魔王が存在してる時だけ、与えられているのだ。
その為、存在事態もそれ相当な物になる。
故に、勇者とはすんごい(凄い)のだ。

「アツロウ様、お気分でも悪いのですか?」

とエメリアが、言う。
リザリテも馬鹿では無い。
勇者に聖女が着くのは、物語にある通りなのだから。

「いや、別に。」

篤郎は、考えていた。
勇者と言う職業で無いのは知っている。
そもそも、勇者は既に居る。
それも四人も居て、子育てに四苦八苦しているのだ。

それなのに、俺が勇者かー。と悩む篤郎である。

「篤郎様!お聞きしたい事があります!」

「なに?」

「ニホンの漫画の事です!」

「はっ?」

漫画と言えば、日本は特殊だったりする。
海外での漫画は、どちらかと言えば絵本的なモノが多い。
だから、漫画は日本だけの文化とも言える。アメリカではアメリカンコミックがある。

では、イギリスやフランスなどは、漫画は無い。
例に言えば、『ハリー・ポッター』が有名になったが、あれも子供の絵本の部類になる。挿し絵があるのを絵本とされる文化で止まってしまったのだろう。

アニメーションもディズニーが最初だが、発展させたのは日本のオタク達になる。だから、日本とディズニーでは、動きも配色も違う。

それに、漫画マンガと呼ぶのは日本のヲタクに造形が深いのだろう。

「進◯の◯人はどうなってますか!」

「進?えっと、なに?」

はい!来ました、謎ワードが来ましたよ!
篤郎は、恐れていた事態に気が付いたのだ。

「進◯の◯人ですわ!」

「ご、ごめん。読んで無いや。」

「そ、そうですか。」

ショボーンとなるエメリア。
楽しみにしていたのだろう、落ち込みが激しい。

文雄達に頼んで、頭から記憶を取り出さなくてはならないのかも。
そんな、暗い事も考える。

それにしても、漫画趣味なのだが異世界の異世界では、話が合わないだろう。
だって、違うストーリーの話しだからな。

「そうだ!この世界の事だが、何か問題は無いのか?」

「そ、そうですわねー。」

うん。落ち込んだ事も、話題で一瞬にして治った。

「多分ですが、トイレぐらいですわ。」

「トイレ?」

「はい。日本の方はトイレが異常に凝っているとか。」

「ああ、確かに。他には?」

「他ですか?うーん。」

えっ?困っているよ?何で?おかずに味無いし、パンは硬い。
着る服もゴワゴワだし、寝床も最低。馬車も尻が痛くなるし、町は臭い。俺でも、こんなに嫌な部分があるのに。

「無いですわ。」

「そ、そうスッか。」

しかし、四次元部屋が使え無いから暇は潰せない。
いや、こんな時にでも何かをしたいのだが、ラボに行けないのが辛い。寝て待つか。

「ちょっと、寝ます。」

「あっ。お休みなさい。」

少し困ったようにエメリアも目を瞑った。

たく、他にも乗せてくれよ。ガキと二人っきりは辛いのだから。

こうして、勇者ご一行は進んだ。
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