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第11章 モンスター

赤子

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アルテウルに転移をさせられ、何時の間にか魔王と呼ばれ、大国まで作ったのに、子持ちになった。
ウフフキャハハの恋人にもなれなくて、子持ちになった。

「あー。」

「よしよし。」

こんな、魔王は居ないだろう?
もう、何が何なのやら。

「可愛いでちゅねー。」

「だぁーあ。」

子供を可愛いと思いたい。それは、レオンと違うのと分かって居る。

「レオンちゃんは、可愛いねー。」

「あーぶ。あー。」

レオンに思い出すのは、飯を食った姿と足に絡みついて寝ていた事だ。

「てか、イケメンやん。男に襲われた感じじゃん。」

何が良いのか別にして、篤郎の考えは纏まらない。
レオンに対しての気持ちも、恋心があった事がない。むしろ、駄目な弟分がと、考えてしまうのだ。

それに、子には罪はない。

育てる事に問題がない。が、血筋にミネルやアルテウルが関わっている方が問題である。

何が何も知らない内に、男親だけになったのだから内情は穏やかにならない。

しかし、赤ちゃんは可愛い。

ま、折り合いを着けつつ、受け入れるのが妥当になるよな。

「な、その子を抱かしてくれないか?」

「解りました。お父様が抱いてくれますよー。」

「だー。」

ルナから、レクチャーを受けつつ赤子を抱いた。

「おお!軽いしちっちゃいな!」

「ああ、そんなふうにしては!大事に、大事に!」

「あー。」

「こ、こうか?」

「そうです。ゆっくりと穏やかに。そう、そうです。」

俺の子を見れば、直ぐに胸がキュンとなっていとおしく感じた。
可愛いと大事にしなくてはの使命感が心に湧く。
そうだ、名前を着けなくては!

「きゃー!」

「おお!笑ってくれるのか。」

「良かったですねー、レオンちゃん。」

「きゃ!きゃ!」

「ん?レオン?」

「あー!」

「まっ!手を挙げるなんて、賢いですわね。」

「あれ?」

「うっう、うー!」

「レオンちゃん、すごーい!」

ルナはレオン(仮なのか?)に、最大の賛辞を送っていた。
てか、名前・・・・・・

「マスター、レオンちゃんが笑っていますよ!」

「あ、はい。」

えっ?いつ決まった?誰が決めた?

「レオンちゃーん!」

「あ、うー!」

良いのか?いや、この子はレオンと言うなを認識している?

「だー!」

レオンが、篤郎にウインクをした。
篤郎は、笑顔が固まったままレオンをあやしていた。

えっ?良いの・・・・か。
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