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第11章 モンスター

ギルドカードです

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「う、うん。」

エメリアは、重たい瞼を開けた。

「どこ、ここ・・・・う、うん。見た事が無い天井だ!」

何よりも、ネタを遵守するのがヲタク道と思っている所がある。
分からないも無いが、今するのが適切なのかは把握してもらいたい。

「ベッド、寝心地が悪いけど、今は寝れるかも。」

いきなり、ドアが開き、禿げた大男が現れた。

「起きたのか?」

「!言葉が、分かりますか?」

「何を言ってる、話が出来ているだろうが?」

異世界だろうと思ったのに、会話が成立してるのは過去にタイムスリップした可能性を考えた。
出来れば、魔法の世界を希望したい。

「ここは何処ですか?」

「ギルドだ。」

「ギルド?」

「おいおい、頭は大丈夫か?」

「頭・・・・ええ、何で此処に居るのか分からないわ。」

「マジか・・・・」

男は目を覆った。厄介な者をしょい混んだ、な感じだ。
一方、エメリアは情報を聞き出す為に、記憶喪失的な事を言ってみた。
ま、喪失以前に、此処が何処で何をしなくてはならないのか不明だ。
きっと、ゲームの様に使命を投げ掛けて来るだろうと思っている。

「あー、あれだ!カードも無いよな?」

「カード?」

「もしかしたら、再発行すれば何か分かるかもしれん。」

「再発行?」

現実的なワードが出てくるが、何かが違うのか?
という、少し冷めた気持ちになっていた。

「立てるか?」

「はい。」

ベッドから床に立ち上がってみた。少しお腹が減ったのだが、臭いで食欲が出ない。

「こっちにきな。」

男はエメリアを別の部屋に連れて来た。
エメリアも入ると、嫌な臭いが消えて落ち着いた。

「臭く無い。」

「ああ、貴族様が謁見する場所だからな、と。はいよ。」

銀色の板と針を渡されると、

「そいつに血を落として。」

「血?おおっ!」

もしかして!の気持ちを抑えながら、エメリアは血をカードに垂らした。
カードが光ると、板に文字化が浮かんだ。

◼️
名前:エメリア・カペリート・ミツキ・マッカーティ

性別:女

種族:人間

生年月日:ーーーー年5月12日(14歳)

所属ギルド:ーーーー

職業:聖女

レベル:1

体 力:18

魔法力:15

耐久値:18

素早値:17

器用値:15

知力値:17

魔力値:18

幸運値:ー

スキル:勇者の心(死にそうになると、能力値二倍)・回復魔法(レベル:1)・魔力回復(レベル:1)・自動翻訳

称 号:異世界を渡りし者・腐女子・ヲタク女子


少ないスキルに上位の職業に、まずまずの満足がある。幸運値が線なのが不明だが。称号については、何も言うまい。

「私が聖女。」

「な、なにー!」

男は、大きな声で叫んでいた。

「聖女!エメリア様!お待ち下さい!」

男は、外に出て行った。
エメリアの渾身のネタを聞かずに行った為、エメリアは落ち込んだ。

「お腹空いたな。」
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