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第11章 モンスター

落とし穴

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法律とか人情とかを篤郎の脳が、理解出来てるかと言えばNOである。

例えば、日本の法律は大きく分けて6つの法分野があり、その数は脳に記憶するには膨大であり、細かい法律を含めると数万もの解釈できる。

これに、裁判所での判決と判例を含めると、一人の人間が解釈できるモノでは無い。

検察であろうと弁護士であろうと裁判官であろうとオールスペシャリストは不可能。
よって、得意分野の法律でのみの人を集めて裁判をしなくてはならない。

と、なっているのだが、そんな事は人には不可能であり、古く文章も今の言葉には解釈出来ない人が多い。

この問題をクリアに出来たら、全ての法律により官僚の天下りは無くなるし、官僚の利権を壊す事が出来る。
そんな世の中に出来ないのは、官僚の末期である。

が、これ等を解釈したオールラウンダーが出来て、実行をしたのならば、それは人が住みにくい世になる。

篤郎が、そんな世の中を望むか?と云えばNOになる。

だから、魔国の法律はルナ達によって作り込まれているし、甘さもある。
今は、それらを壊す魔王も居るので、予断は出来ないが。
常識と非常識は、薄皮だけで別けられているが、破る事が容易なのが問題である。

そして、篤郎は世の中の不条理に嘆いていた。

魔王の嫁候補者が居なくなったのだ。
魔国だけで無く、ダクネト国を奪取して拡大してる魔王の妃を諦めたからだ。そう、新たな恋をしてゴールしてしまった。

よって、篤郎の候補者とは白龍、赤龍セキちゃん、チーミーの龍族とアニデウスの元魔王だけが残ったのだ。

まだ、篤郎も若い。これからと思いたい。







ーーーーーーーー





日本の漫画文化は海を越えた。

それは、外国の方がそれらを受け入れる人が多いそうだ。海外での日本のコミック、アニメのフェスティバルは日本のコミケよりも大きく、広く扱われている。

その中心には、日本のコミケが好きな人が広めたくて開催してるのだ。

此処に、日本のコミケ文化にはまった人がいる。

もちろん、日本語を独自でマスターして、会話も出来るほどに上達した女の子がいる。

日系のイギリス人で名前をエメリア・カペリート・ミツキ・マッカーティ(14才)。平凡な家庭ながら、好きな事には情熱を傾ける。マッカーティ家の異端児である。

もちろん、俺Trrrrrな本やBLも好きすぎて、父親の作業小屋を奪った強者でもある。
ヤオイ穴を信じる乙女でもある。

「あー、新刊のお金がー!」

と叫ぶのも、海外あるあるである。
日本で出てる漫画本の値段が680円とする。
これがイギリスに来ると値段は高騰する。
最低でも、約1260円になる。(ユーロの変動で値段は変わるので正しい値段ではない。)

分厚い小説の新刊を一冊買う値段なので、おいそれと買えないのが辛い。
こうなると、日本式の漫画を書く人も出てるが、日本のレベルに追いつける人も居ないのが辛い。
で、ヲタクは諦めない。
日本の仲間を頼ったり、日本留学してる知人を頼るのが一般的になる。

普及は出来ないが、個人レベルには満足できる。

それに、コアな方はパソコンにスキャンして吹き出しを翻訳して売る海賊版を書く輩も居る。

恐ろしいのは、海外版を作る編集者よりも高度で正確である所があるのだ。
そこまでするコアな方は、儲け無しで普及しているので、取り締まりは不可能なのだ。

もっとコアな人は、自作と海外版を比べて投書する方も居る。

そんな方々も、異世界物の冒険は人気なのだ。

本家の方々よりも、日本版にはまる方も多いのも、海賊版が普及してしまうのも、インターネットの為だろう。
良くも悪くも、現行には満足はしてる。

ただ、異世界に行きたい日本人と違って、その感覚は理解出来ない。

これは、リアルに汲み取りバキューム車が走っているからだ。
その臭い、悪臭は鼻腔に残る。
また、不便な状況下を瞬時に理解出来るので、行きたいとも思わない。

だから、異世界に行きますか?聞かれたら即座にNOと言うのだ。

日本における、異世界にGO!文化は海外にとっては異質なのだ。

簡単に例えると、日本の悪路とは舗装されていない道だが、海外の悪路とは日常に使う道なのだ。日本の常識とは、海外の非常識と言いたい。
だから、

「異世界とか、中世時代とかあり得ないー!」

「馬鹿な話ねー。」

「行きたく無いわー。」

が、海外の人の声である。(一部の方は、戻りたいそうだが。)
それに、道で遊んで殺される事が日常と、理不尽な貴族主義は同意語である。
それは、未だに貴族階級があり、貴族と言う偉ぶる馬鹿が居るからだ。

それと、警官になって悪い人を捕まえるのは日本だけで、捕まえるとは生死は問わないのが海外であると付け加えておこう。

しかし、彼女は日本の異世界には興味を持っていた。

理不尽で、『自然生活主義』者で無いのに憧れるのは、魔法と強いだけで無くて、パティシエの力で乗り切る姿に感銘を受けたのが大きい。
もちろん、異世界でBLを広めるのも良い考えと思っている。

そんなエメリアに、不幸が訪れる。

もちろん、神のミスによってになる。

事故や地面に魔方陣が現れるのでは無い。
落とし穴に落ちて異世界に行くのだから。
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