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第11章 モンスター

新たな歪み

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魔国内であろうと、ダクネト国だろうと犯罪はある。小さな事から、殺人までの犯罪はある。

しかし、魔国とダクネト国の検挙率は100%であり、罰はルナ達により発令される。

犯罪ギルドや盗賊ギルドもあるのだが、それらは警察管轄の部隊として情報を集める為に組織化されている。

安全安心が確保された国になっている。



では、他国ではどうであろうか?

安全と言う言葉が廃れ、愛を謳歌出来る人も居ない。敵が味方で、味方が敵の世になってしまった。女性でも子供でも、外に出るために武器が必要になり誰もが持っている。

そんな、荒廃した世界になっていた。

残念なのは、バイク乗りのピンク色したモヒカン男が、アワアワして死ぬことも無い。

そんな事は無いだけで、冒険者が悪党に成り下がり、貴族は自己を守る為に悪と仲良くした。

弱い者は死に、強い者が生きるだけの世界と成り下がれば、闇の蓋が開く。



忘れてはいけない、闇は一つだけなのではない。神、龍、魔物、人そして、理を外れた人。そう、光りも一つだけでは無いのと同じ様に、闇もいくつもあるのだ。



それは、一つの壊れた国にあった。

その国とは、『アルテウル神国』。
突然では無い。
神アルテウルとて、倒せ無いモノを自分の意思に従えられないモノ達を、地下に封じ込めた。

それらを閉じ込めるのに、神の石を使わないとアルテウルだけでは不可能であった。

神であっても破滅出来ない存在はある。それらを総じて『闇の住人』と呼ばれているのだ。人には知られてはいないが。

稀に闇ギルドが、その名を使う事があったが、その勢力は強くならない。その為に、教会が動いていたからだ。

その名を使う事を許さなかった、教会が神が、だが。

存在の有無が、アルテウルにとっては許されなった。



かのものはの事の掘ったんは、百年有世年前の罰であった。

いや、二百年の統治を惰眠を貪った事による、エラーが起き出したのだ。

エラーとは、変わらない世界に変革を与えたり、新たな理論を広がる事がある。それが、世界の中に必要なのだが、アルテウルはそれらの変革を嫌った。

変わらない様に、呪いを広めた訳では無いのだが、結果として呪いとなり人に降りかかった。

結果として、魔物以外にモンスターを作ってしまったのだ。

モンスターとは、魔核を持たない未知の生き物である。

例えば、チュパカブラやイエティなどを言えば良い。もちろん、魔物なら魔核を持っている。

この事は、アルテウル教会の上層部しか知らないし、アルテウルしか知らないのだ。

そう、その時だけアルテウルは下界に降りて、モンスターを封じ込めたのだ。教会の地下に。



大きな戦争を止め出して、変革を与えない様にルールを変えて、認識を変えない様にカードを新しくしたのだ。

この時にも、エラーがカードに出てしまったが、直ぐに教会で処理をした。



そんな事が二百年間も続いていたのだ。

篤郎もルナ達さえも知らない事。

小さなでは無い。小さい時は過ぎて、大きなモノに成長しているのだから。

その事は、サボり女神のアルテウルも知らない。

歪みを放とうとする、歪みが在るのだから。
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