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第10章 アルテウル

自重しない三姉妹

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それは1日の出来事だった。

空から大きな羽を広げたモンスターが、多数襲来した。魔物から、小さな羽を持った魔物が産み出され地上に降り注いだ。

防衛を行える町は無く、人々はただ見ていた。

剣も矢も魔法も効かない、人形の魔物達は俊足に町を村を占拠し、王城も僅かな抵抗だけで落としたのだ。
城を落とされて、魔物に支配された人々は嘆いた。

「と、瓦版にはありますな。」

ダクネトは馬鹿になっていた。
自国の王が、魔国の王だったと誰が思うだろう。
馬鹿にならなくては、意識が保てない。

「うーん、やっぱり例のやつしとく?」

「その方が、混乱は治まり、此方の思う通りに出来ます。」

「隣国に接した地域のみ、そのままにしましょう。生活は地下に移しましょう。」

「空軍の拠点を増やしたいのですが。」

キューレ城の王の間で、篤郎達は会議をしていた。

「混乱対策採用!では。」

篤郎は目を閉じて、右の人差し指を掲げた。

「奴隷紋章ー、終わり。」

『おー!』パチパチ。

「では、次の議題です。」

「ちょっと待てー!」

キューレ王(元)が叫んだ。強制(?)イベントについていけないのだ。

「私(余)が、貴方様(貴様の)下僕なのですか?、あれ?」

「そうだろう?」

「はい。マスターの下僕になりました。お茶を出してみなさい。」

「はい。(誰が!・・・・)」

キューレ元王は自覚するよりも、体の勝手な行動に驚いていた。
メイド服の女性の言葉に従っているからだ。
いや、むしろ誰も飲んだ事が無い最上級な入れ方を考えていたのだ。
気持ち的には、反発しているのに。

「鎧を着たメイド。流行るかな?」

「・・・・需要、ありますね。」

「ぶっつけ本番は駄目だと思いますね。キチンと訓練をしてホールに昇格させる制度なら、良いと思います。」

「鎧は、シルバー、ゴールド?」

「ホワイトとかブルーやレッドの原色カラーの方が宜しいかと。」

「おお!」

「流石、お姉様ですわ!」

新たな国よりも、新たな鎧メイル喫茶店に思いを寄せる四人。

「盾と剣は?」

「ゲートガードだけ持たせて、中はいらないでしょう。」

「マントは?」

「ハーフとか?」

「無しです!後ろにも美学を持たせるべきです!」

「おお!」

「マントで隠すのは邪道です!後ろも綺麗に見せるのです!」

アイによる、鎧道を力説している。
良いと言うよりも、力説に感動してる。アイさん・・・・

この中で、キューレ元王は執事よりも、静かで丁寧で音を立てない様にお茶を出したのだ。
その動作は、綺麗で感動さえ覚える。

「これです!この所作を基本にするべきです!」

「うむ。キューレは新たなサ店のホールリーダーに任命な!」

「はっ!(嫌だー)」

「うおおお!次の本が作れるるるる!」

「ア、アイ!」

「駄目です!」

篤郎(お父さん)には伝えてはならない事なんだろうと、篤郎は静かに聞いてない振りをした。

女の思いも分かる分、男に知られてはならない事が多い。煩わしいが、男の立場として聞かない振りをするのが良い時もあるのだ。
いや、聞かない立ち入らない方が楽なのだ。
入ったら、逃がされない蟻地獄が待っているのだ。聞いて後悔したいは、一般的で良いが、本当の後悔をしいれられるなら、聞かない方が良い。

「じゃ、後の子細はお前達でしてくれ。」

『はい!』

「王公貴族からも選出してみるか?」

「それは、最高です!」

人(?)は、内面を知りたいだろうが、内面に深入りしてはならない。
そこには、大きな闇が有るからだ。
闇を見たい思い学校あったとしても、闇を覗いてはならない。
どんな深い闇を見たとしても、毛色の違う闇はヤバいからだ。
ましてや、男と女の闇は違う事も記しておく。

「他の議題は?」

「ダクネトは、アイが管理します。」

「反対は?」

にこやかにしてる二人に、この闇の深さが異常だと知った。

「では、解散。」

篤郎は、ダクネトの未来を心配しなくてはならなくなってしまった。
もしかしたら、ヤオイ文化(※)を入れたかもしれないから。





※ ヤオイ文化とは今のBLの原型でもある。別名ヲタク女子の意味。腐女子の前の文化で、アニメ女子の集大成でもある。ここから、アニメ女子、腐女子、BL等に別れる。死語になったが、根が深いので、発言には注意が必要。
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