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第10章 アルテウル
魔国と繋ぐよ 7
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異世界の嫌な所は、不衛生であり下水道や上水道が無い。ファッションも変わっており、現代で言えばオールドファッションとかになるのだ。
だが、生地が悪くてゴワゴワしていて見た目も悪い。服と言うよりも道化師の姿にマントを纏った人が、王の服なのだろう。
ゴワゴワした道化師服を着ての、他国への訪問する時点で何もかにも終わっている。
例えば、蜘蛛をティムして糸を使うとか、蚕のモンスターか魔物を捕まえたりとなっているのだが、魔物をティム出来る虫等はいない。
ティムを行う為には魔力を通わせる事と、考えれる知能が必要になる。数値にして10なら最低1になり、100なら最低3未満だとティムが不可能になる。
これ以上の知能がある魔物だと、ティムが出来ないし討伐ランクで不可能になる。
また、そんな虫の魔物は暗い洞窟の底にいる。
地上で死んだ死体(虫の魔物)からは糸は取れない。服に出来る糸を取れたら、まさに億万長者になれる。
それに、蚕からの糸を紡ぐ事は出来ているのだが、その糸は荒く脆い。その程度の技術しかないのだから、まともな服は期待できない。
だから、下着なんかは最低なのだ。女性には辛い整理用品なんて物はあるはずが無いのだ。
もちろん、ふかふかで清潔なタオル等は無い。
風呂は貴族のもので、庶民が入れない。
だから、井戸で水を組み上げて股を拭かなくてはならない。
そんな世界だからといって、“日本人”篤郎が納得できるだろうか?
出来る訳が無い。だから、魔国では虫の魔物をティムにしたり、蚕や麻製品で糸を作ったのだ。もちろん、石油製品もある。整理用品も化粧商品も下着商品も、豊富にしたのだ。
魔国の人間にとっての一年は、恐ろしく濃くハマったのだ。
元の生活を受け付けられない程に。
で、篤郎は今まさに、恥ずかしい醜態の中でも堂々と城の中を歩んでいる。
あれほど、昔を懐かしがった事を後悔しているのだ。
「この正装は、400年前からあります。」
「だから、何でにこやかなのだ?」
「愛想笑いです。由緒ある、ダクネト国の衣装に負けない様に堂々と。」
「してる!」
「流石です、陛下。」
余程、嫌だったのだろう。
ダクネトは、自国の服装に不満があったのだろう。
「何で変えなかった。」
「何がですか?」
「服だよ。服。」
「由緒がありますから。」
何故恨みを晴らすのに、篤郎を使ったのかは謎になるが、晴れ晴れとした顔で篤郎の少し後ろに居る。会話は、他には分からない程度にしている。
キューレの城に入って20分も歩いたり、階段を登ったりして、やっと王の居る場所に着いた。
そして、
「ダクネト国の国王陛下入場!」
と高々と言われて、中に入ったのだが、
「おい、ダクネト?」
「何ですか、陛下。」
「キューレ側は正装をしてないのだが。」
「戦時中なので、仕方無いかと。」
キューレ王は鎧を着ての歓迎をしたのだ。篤郎みたいな、道化師服では無い。
「使者と思っていたのに、ダクネト王が自らお越しとは!」
キューレ王は、ガチャガチャと音をならしながらダクネトに歩みよった。
「お久しぶりです、キューレ王。私は、アツロウ陛下に王位を譲渡したので、臣下の身。お忘れなきよう。」
「なんと!」
「此方が、新たなダクネトの王、アツロウ王陛下になります。」
「こんな・・・・」
キューレの王は驚いていた。
このチンチクリンな者が、新しい王なのか?と思っただろう。目がキョロキョロして下向きなのだ。家臣達も篤郎を見ない様にしていた。
「ダクネト?」
「陛下は変ではありません!ダクネト国の正装なのですぞ!」
「じゃあ、あれはどう説明する!」
篤郎は、キューレ王とキューレの兵達を指差した。
「我が国の正装に、正視出来ないのです!」
とことん、嘘を並べてくれる。
キューレ王はもとより、キューレの兵達も篤郎を見ていない。
それはそうだろう、助けを求めた国の王を笑うとはキューレは終わる。
あの破壊兵器を持つ国の王を傷付けたら?まさに死が、目の前に居るのだから。
もはや、お笑いと言う沼に両足を沈めているのだから。
だが、生地が悪くてゴワゴワしていて見た目も悪い。服と言うよりも道化師の姿にマントを纏った人が、王の服なのだろう。
ゴワゴワした道化師服を着ての、他国への訪問する時点で何もかにも終わっている。
例えば、蜘蛛をティムして糸を使うとか、蚕のモンスターか魔物を捕まえたりとなっているのだが、魔物をティム出来る虫等はいない。
ティムを行う為には魔力を通わせる事と、考えれる知能が必要になる。数値にして10なら最低1になり、100なら最低3未満だとティムが不可能になる。
これ以上の知能がある魔物だと、ティムが出来ないし討伐ランクで不可能になる。
また、そんな虫の魔物は暗い洞窟の底にいる。
地上で死んだ死体(虫の魔物)からは糸は取れない。服に出来る糸を取れたら、まさに億万長者になれる。
それに、蚕からの糸を紡ぐ事は出来ているのだが、その糸は荒く脆い。その程度の技術しかないのだから、まともな服は期待できない。
だから、下着なんかは最低なのだ。女性には辛い整理用品なんて物はあるはずが無いのだ。
もちろん、ふかふかで清潔なタオル等は無い。
風呂は貴族のもので、庶民が入れない。
だから、井戸で水を組み上げて股を拭かなくてはならない。
そんな世界だからといって、“日本人”篤郎が納得できるだろうか?
出来る訳が無い。だから、魔国では虫の魔物をティムにしたり、蚕や麻製品で糸を作ったのだ。もちろん、石油製品もある。整理用品も化粧商品も下着商品も、豊富にしたのだ。
魔国の人間にとっての一年は、恐ろしく濃くハマったのだ。
元の生活を受け付けられない程に。
で、篤郎は今まさに、恥ずかしい醜態の中でも堂々と城の中を歩んでいる。
あれほど、昔を懐かしがった事を後悔しているのだ。
「この正装は、400年前からあります。」
「だから、何でにこやかなのだ?」
「愛想笑いです。由緒ある、ダクネト国の衣装に負けない様に堂々と。」
「してる!」
「流石です、陛下。」
余程、嫌だったのだろう。
ダクネトは、自国の服装に不満があったのだろう。
「何で変えなかった。」
「何がですか?」
「服だよ。服。」
「由緒がありますから。」
何故恨みを晴らすのに、篤郎を使ったのかは謎になるが、晴れ晴れとした顔で篤郎の少し後ろに居る。会話は、他には分からない程度にしている。
キューレの城に入って20分も歩いたり、階段を登ったりして、やっと王の居る場所に着いた。
そして、
「ダクネト国の国王陛下入場!」
と高々と言われて、中に入ったのだが、
「おい、ダクネト?」
「何ですか、陛下。」
「キューレ側は正装をしてないのだが。」
「戦時中なので、仕方無いかと。」
キューレ王は鎧を着ての歓迎をしたのだ。篤郎みたいな、道化師服では無い。
「使者と思っていたのに、ダクネト王が自らお越しとは!」
キューレ王は、ガチャガチャと音をならしながらダクネトに歩みよった。
「お久しぶりです、キューレ王。私は、アツロウ陛下に王位を譲渡したので、臣下の身。お忘れなきよう。」
「なんと!」
「此方が、新たなダクネトの王、アツロウ王陛下になります。」
「こんな・・・・」
キューレの王は驚いていた。
このチンチクリンな者が、新しい王なのか?と思っただろう。目がキョロキョロして下向きなのだ。家臣達も篤郎を見ない様にしていた。
「ダクネト?」
「陛下は変ではありません!ダクネト国の正装なのですぞ!」
「じゃあ、あれはどう説明する!」
篤郎は、キューレ王とキューレの兵達を指差した。
「我が国の正装に、正視出来ないのです!」
とことん、嘘を並べてくれる。
キューレ王はもとより、キューレの兵達も篤郎を見ていない。
それはそうだろう、助けを求めた国の王を笑うとはキューレは終わる。
あの破壊兵器を持つ国の王を傷付けたら?まさに死が、目の前に居るのだから。
もはや、お笑いと言う沼に両足を沈めているのだから。
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