228 / 505
第9章 ミネルシルバ
魔王道
しおりを挟む
アルケニー国の国境から近い村に、人が居なくなっていた。
居なくなったと言いたいが、村ごとなくなっていたのだ。家や人が居た痕跡ごとなくなっていた。
アンバー国の間者からの報告で、各国がアルケニー国の情報を得れたのは、ここまでで後の連絡は無い。
アルケニー国に何が行われて居るのかは、南部諸国の悩みになっていた。小国の、戦力を十二分に残した国の連絡が途絶えたのだ。心配と言うのであれば、そうなるのだが、別の事で心配なのだ。
それは、闇ギルドの消失にある。
闇ギルドには、各国は頭を抱えているが、治安の面では大いに役に立っていたのだ。無くなったのだから、治安の悪化と犯罪者が増えたのだ。
『悪の巣窟』アルケニー国。
アルケニー国の調査よりも、各国は治安回復に躍起になっていたのだ。
それが、この世界の変革に繋がるのだが、魔王となった篤郎には解らない事だ。
その篤郎は、
ピシャッ!
「押せー!」
「へーい!」
鞭を叩いて、十数人を使い、古い建物を壊していた。
篤郎の魔法の方が早いのだが、あえて行っていない。何故なら働いているのは、元王公貴族達と元大商人達だからだ。一つの家の解体を30人で行っているのだ。ちなみに、建物とは貴族街の建物全部だ。王公貴族の娘や嫁達は、病院にて看護及びお世話をさしているし、男達には土方仕事をさせている。
後、城は行政府として置いておくが、他の建物は壊して家を建物予定だ。
改造は地方からサクサクと終わらしている。城がある町よりも、出来上がった村の方が住み心地が良いのだ。アメリカの郊外の住宅の広さが最低の個人の住む土地にしている。
住宅を建てる職人も鍛冶屋も、1から育てなくてはならない。ま、ホームレス達の住みかを城にしたり、貴族の屋敷にしてる。不便だが、その内に家をあげれば良いだろう。他にもやることは多いので、軽く認めたやることリストを各地に配ってはいるからな。
ああ、道路整備は元軍隊にやらしている。討伐は馬達に任せてる。虫のティムも必要だな。
そうそう、連絡係は元闇ギルド連中だ。文句があるなら拳で語ろうか?と言ったら、献身的に働くよ。過去の取引や悪事等は書面化してる。ま、逃げたり不埒な事を考えたら、地獄の偏頭痛をプレゼントしてる。どれくらいなのか?取り敢えず『地面に這いつくばって、足をバタバタ』レベルにしてる。
後、何人かは『俺様』な考えをしていたので、拳で語ったよ。
負けたら、『悟空の輪』の刑にした。気分転化に頭を破裂を行えるよ。
病人は老人と悪化した者だけにするように、努力はした。ルナ達の支援がなければ、無力だからね。死人も出たよ。
冬が来る前に、各地に家を作ら無いとな。
だが、やはり人力では間に合わない。篤郎の魔法なら全てが解決するのだが、篤郎はしたくなかった。
人が出来る事をやる。そんな事がしたかったのかは解らないが、魔国と違う方法で進めている。機械工学を知らない人が、町作りをしたらどうなるのかを知りたかったのだろうか?篤郎も子供達の村の様な事はしてない。知識だけを与えて、魔法を出来る者を扱き使かっている。回復魔法を出来る者を集めた講習とボロボロになるまでの実地の繰り返しだ。
ちなみに契約により、アルテウル信仰は棄てて、ミネルシルバ信仰にしてみた。ちょっとした嫌がらせだし、篤郎にとってのライフワークなのだ。
篤郎は、医術系、建築系、鍛冶系、農業系に分けて、魔法を組み込まして行う事を実行させた。本当に役に立たない魔法使いには、篤郎も腹が立っていたからだ。
次いでに、元冒険者達には、モンスター退治をやらしてみた。
約20人居ても、10匹のオークとボロボロの戦いを、篤郎に見せて切れられた。
実地の訓練では、素手で冒険者達と千人組手をして見せて、息も切らさずに即座に終わると言う恐怖を植え付けて、冒険者達の心に傷を着けた。
そんな生活を1ヶ月過ぎた頃。
人の雰囲気が変わっていた。
互いが尊敬し合う世の中の様に見えたのだ。
篤郎の前だけかもしれないが、それでもそう見える世界は幸せだ。自分の手で、周りを幸せにする世界。昔に憧れた様な気がするが、まぶしい国に変貌したのだろうか。
まだ解らないが、篤郎はそう感じた。
「篤郎様。」
クラークから筆頭執事になったアルケニー元王が、声を掛けた。
「なに?」
「はい。クラークから連絡が入ったのですが、ラプス国の軍が領土に侵入したようです。」
「ふーん。で、警告は送ったのか?」
「はい。ラングルトが行いました。」
ラングルトとは、元闇ギルドの幹部で、今は諜報部隊の長でもある。
「了解。馬車の用意を頼む。」
「はい、解りました。」
アルケニーは頭を下げて、部屋を出た。
もう、そこには昔の傲りは無い。
「くそー、アルケニーって国は糞みたいな国だったんだな。」
篤郎の手には、1枚の書類が握られていた。
「はー、ラプス国の中枢も腐りきってるから落とすか。」
篤郎は、一度伸びると部屋を出た。
新たな戦いが篤郎を待っている。
居なくなったと言いたいが、村ごとなくなっていたのだ。家や人が居た痕跡ごとなくなっていた。
アンバー国の間者からの報告で、各国がアルケニー国の情報を得れたのは、ここまでで後の連絡は無い。
アルケニー国に何が行われて居るのかは、南部諸国の悩みになっていた。小国の、戦力を十二分に残した国の連絡が途絶えたのだ。心配と言うのであれば、そうなるのだが、別の事で心配なのだ。
それは、闇ギルドの消失にある。
闇ギルドには、各国は頭を抱えているが、治安の面では大いに役に立っていたのだ。無くなったのだから、治安の悪化と犯罪者が増えたのだ。
『悪の巣窟』アルケニー国。
アルケニー国の調査よりも、各国は治安回復に躍起になっていたのだ。
それが、この世界の変革に繋がるのだが、魔王となった篤郎には解らない事だ。
その篤郎は、
ピシャッ!
「押せー!」
「へーい!」
鞭を叩いて、十数人を使い、古い建物を壊していた。
篤郎の魔法の方が早いのだが、あえて行っていない。何故なら働いているのは、元王公貴族達と元大商人達だからだ。一つの家の解体を30人で行っているのだ。ちなみに、建物とは貴族街の建物全部だ。王公貴族の娘や嫁達は、病院にて看護及びお世話をさしているし、男達には土方仕事をさせている。
後、城は行政府として置いておくが、他の建物は壊して家を建物予定だ。
改造は地方からサクサクと終わらしている。城がある町よりも、出来上がった村の方が住み心地が良いのだ。アメリカの郊外の住宅の広さが最低の個人の住む土地にしている。
住宅を建てる職人も鍛冶屋も、1から育てなくてはならない。ま、ホームレス達の住みかを城にしたり、貴族の屋敷にしてる。不便だが、その内に家をあげれば良いだろう。他にもやることは多いので、軽く認めたやることリストを各地に配ってはいるからな。
ああ、道路整備は元軍隊にやらしている。討伐は馬達に任せてる。虫のティムも必要だな。
そうそう、連絡係は元闇ギルド連中だ。文句があるなら拳で語ろうか?と言ったら、献身的に働くよ。過去の取引や悪事等は書面化してる。ま、逃げたり不埒な事を考えたら、地獄の偏頭痛をプレゼントしてる。どれくらいなのか?取り敢えず『地面に這いつくばって、足をバタバタ』レベルにしてる。
後、何人かは『俺様』な考えをしていたので、拳で語ったよ。
負けたら、『悟空の輪』の刑にした。気分転化に頭を破裂を行えるよ。
病人は老人と悪化した者だけにするように、努力はした。ルナ達の支援がなければ、無力だからね。死人も出たよ。
冬が来る前に、各地に家を作ら無いとな。
だが、やはり人力では間に合わない。篤郎の魔法なら全てが解決するのだが、篤郎はしたくなかった。
人が出来る事をやる。そんな事がしたかったのかは解らないが、魔国と違う方法で進めている。機械工学を知らない人が、町作りをしたらどうなるのかを知りたかったのだろうか?篤郎も子供達の村の様な事はしてない。知識だけを与えて、魔法を出来る者を扱き使かっている。回復魔法を出来る者を集めた講習とボロボロになるまでの実地の繰り返しだ。
ちなみに契約により、アルテウル信仰は棄てて、ミネルシルバ信仰にしてみた。ちょっとした嫌がらせだし、篤郎にとってのライフワークなのだ。
篤郎は、医術系、建築系、鍛冶系、農業系に分けて、魔法を組み込まして行う事を実行させた。本当に役に立たない魔法使いには、篤郎も腹が立っていたからだ。
次いでに、元冒険者達には、モンスター退治をやらしてみた。
約20人居ても、10匹のオークとボロボロの戦いを、篤郎に見せて切れられた。
実地の訓練では、素手で冒険者達と千人組手をして見せて、息も切らさずに即座に終わると言う恐怖を植え付けて、冒険者達の心に傷を着けた。
そんな生活を1ヶ月過ぎた頃。
人の雰囲気が変わっていた。
互いが尊敬し合う世の中の様に見えたのだ。
篤郎の前だけかもしれないが、それでもそう見える世界は幸せだ。自分の手で、周りを幸せにする世界。昔に憧れた様な気がするが、まぶしい国に変貌したのだろうか。
まだ解らないが、篤郎はそう感じた。
「篤郎様。」
クラークから筆頭執事になったアルケニー元王が、声を掛けた。
「なに?」
「はい。クラークから連絡が入ったのですが、ラプス国の軍が領土に侵入したようです。」
「ふーん。で、警告は送ったのか?」
「はい。ラングルトが行いました。」
ラングルトとは、元闇ギルドの幹部で、今は諜報部隊の長でもある。
「了解。馬車の用意を頼む。」
「はい、解りました。」
アルケニーは頭を下げて、部屋を出た。
もう、そこには昔の傲りは無い。
「くそー、アルケニーって国は糞みたいな国だったんだな。」
篤郎の手には、1枚の書類が握られていた。
「はー、ラプス国の中枢も腐りきってるから落とすか。」
篤郎は、一度伸びると部屋を出た。
新たな戦いが篤郎を待っている。
0
お気に入りに追加
120
あなたにおすすめの小説
婚約破棄の後始末 ~息子よ、貴様何をしてくれってんだ!
タヌキ汁
ファンタジー
国一番の権勢を誇る公爵家の令嬢と政略結婚が決められていた王子。だが政略結婚を嫌がり、自分の好き相手と結婚する為に取り巻き達と共に、公爵令嬢に冤罪をかけ婚約破棄をしてしまう、それが国を揺るがすことになるとも思わずに。
これは馬鹿なことをやらかした息子を持つ父親達の嘆きの物語である。
余命宣告を受けたので私を顧みない家族と婚約者に執着するのをやめることにしました
結城芙由奈
恋愛
【余命半年―未練を残さず生きようと決めた。】
私には血の繋がらない父と母に妹、そして婚約者がいる。しかしあの人達は私の存在を無視し、空気の様に扱う。唯一の希望であるはずの婚約者も愛らしい妹と恋愛関係にあった。皆に気に入られる為に努力し続けたが、誰も私を気に掛けてはくれない。そんな時、突然下された余命宣告。全てを諦めた私は穏やかな死を迎える為に、家族と婚約者に執着するのをやめる事にした―。
2021年9月26日:小説部門、HOTランキング部門1位になりました。ありがとうございます
*「カクヨム」「小説家になろう」にも投稿しています
※2023年8月 書籍化
愚かな父にサヨナラと《完結》
アーエル
ファンタジー
「フラン。お前の方が年上なのだから、妹のために我慢しなさい」
父の言葉は最後の一線を越えてしまった。
その言葉が、続く悲劇を招く結果となったけど・・・
悲劇の本当の始まりはもっと昔から。
言えることはただひとつ
私の幸せに貴方はいりません
✈他社にも同時公開
婚約破棄とか言って早々に私の荷物をまとめて実家に送りつけているけど、その中にあなたが明日国王に謁見する時に必要な書類も混じっているのですが
マリー
恋愛
寝食を忘れるほど研究にのめり込む婚約者に惹かれてかいがいしく食事の準備や仕事の手伝いをしていたのに、ある日帰ったら「母親みたいに世話を焼いてくるお前にはうんざりだ!荷物をまとめておいてやったから明日の朝一番で出て行け!」ですって?
まあ、癇癪を起こすのはいいですけれど(よくはない)あなたがまとめてうちの実家に郵送したっていうその荷物の中、送っちゃいけないもの入ってましたよ?
※またも小説の練習で書いてみました。よろしくお願いします。
※すみません、婚約破棄タグを使っていましたが、書いてるうちに内容にそぐわないことに気づいたのでちょっと変えました。果たして婚約破棄するのかしないのか?を楽しんでいただく話になりそうです。正当派の婚約破棄ものにはならないと思います。期待して読んでくださった方申し訳ございません。
僕の家族は母様と母様の子供の弟妹達と使い魔達だけだよ?
闇夜の現し人(ヤミヨノウツシビト)
ファンタジー
ー 母さんは、「絶世の美女」と呼ばれるほど美しく、国の中で最も権力の強い貴族と呼ばれる公爵様の寵姫だった。
しかし、それをよく思わない正妻やその親戚たちに毒を盛られてしまった。
幸い発熱だけですんだがお腹に子が出来てしまった以上ここにいては危険だと判断し、仲の良かった侍女数名に「ここを離れる」と言い残し公爵家を後にした。
お母さん大好きっ子な主人公は、毒を盛られるという失態をおかした父親や毒を盛った親戚たちを嫌悪するがお母さんが日々、「家族で暮らしたい」と話していたため、ある出来事をきっかけに一緒に暮らし始めた。
しかし、自分が家族だと認めた者がいれば初めて見た者は跪くと言われる程の華の顔(カンバセ)を綻ばせ笑うが、家族がいなければ心底どうでもいいというような表情をしていて、人形の方がまだ表情があると言われていた。
『無能で無価値の稚拙な愚父共が僕の家族を名乗る資格なんて無いんだよ?』
さぁ、ここに超絶チートを持つ自分が認めた家族以外の生き物全てを嫌う主人公の物語が始まる。
〈念の為〉
稚拙→ちせつ
愚父→ぐふ
⚠︎注意⚠︎
不定期更新です。作者の妄想をつぎ込んだ作品です。
私を裏切った相手とは関わるつもりはありません
みちこ
ファンタジー
幼なじみに嵌められて処刑された主人公、気が付いたら8年前に戻っていた。
未来を変えるために行動をする
1度裏切った相手とは関わらないように過ごす
【完結】実家に捨てられた私は侯爵邸に拾われ、使用人としてのんびりとスローライフを満喫しています〜なお、実家はどんどん崩壊しているようです〜
よどら文鳥
恋愛
フィアラの父は、再婚してから新たな妻と子供だけの生活を望んでいたため、フィアラは邪魔者だった。
フィアラは毎日毎日、家事だけではなく父の仕事までも強制的にやらされる毎日である。
だがフィアラが十四歳になったとある日、長く奴隷生活を続けていたデジョレーン子爵邸から抹消される運命になる。
侯爵がフィアラを除名したうえで専属使用人として雇いたいという申し出があったからだ。
金銭面で余裕のないデジョレーン子爵にとってはこのうえない案件であったため、フィアラはゴミのように捨てられた。
父の発言では『侯爵一家は非常に悪名高く、さらに過酷な日々になるだろう』と宣言していたため、フィアラは不安なまま侯爵邸へ向かう。
だが侯爵邸で待っていたのは過酷な毎日ではなくむしろ……。
いっぽう、フィアラのいなくなった子爵邸では大金が入ってきて全員が大喜び。
さっそくこの大金を手にして新たな使用人を雇う。
お金にも困らずのびのびとした生活ができるかと思っていたのだが、現実は……。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる