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第9章 ミネルシルバ

謎の嫁達

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「報告書です、マスター。」

誰って事はない。嫁候補の報告書だ。

タルホック・ゼイペックの欄を読んでいる内に気持ち悪くなった。

神による人体実験の産物ならまだ良かったのかもしれない。『神の気紛れ』が結果なのだ。

内容は、アルテウルの怒りの矛先が、彼女の魂を狂わせたのが切っ掛けとなっている。傷をつけたではない、『狂わせた』事による精神の崩壊が魂となり、異常な行動をする子となっていた。

だから、回復魔法もポーションも異常回復さえも効かなかったのだ。

「魂の発狂かー。厄介だな。」

「はい。魂に刻まれたので、暫くは掛かると思われます。」

「タルホックは囲いだな。チャーミーを着けるかな。」

「良い考えですね。チャーミー様でしたら、問題ありません。」

「セキが付属する?」

「白龍にも手伝わせましょう。」

そう、龍からティムされている二人が嫁候補として勝ち残ったそうだ。

それに玉子だろ?
もう、俺要らんやん。


で、次にエリーゼなんだか、此方もまともな情報がない。ライラック王家はあってもエリーゼと言う第一王女は居なかったのだ。俺の前で嘘をつくことは出来ないのだから、謎でしかない。

それに、エリーゼには奴隷紋章は施されている。要は、篤郎の奴隷である事には間違いがない。

では、何故嘘を言ったのか?

だ。有力なのは、嘘では本当の事を言った。である。
まだ、何かあるのか?これも経過観察だ。


次はー。

アバンガルドの嫁候補だ。

1人めはアニデウス(女バージョン)だ。こいつはドMだ、変態だ。殴られて、蔑む目を向けるだけで喜ぶ。

実験体には良いが、精子をあげたくないな。肌を合わすのも、クリーチャーだよ?

嫌悪感を持って、報告書を読み進めると、以外や以外。アバンガルド誕生のおりに産まれた原初の悪魔(?)なんだと。天使でも神でも無いのがアバンガルドなんだろうな。で、おじいちゃん(?)が長生きなのは、血をもらい続けたのと単一細胞による若返り等の理由なんだって。知識を引き継げながら長生き・・・・子孫は?

なんと、童貞処女らしい。んー、人間なら30歳超えたら賢者認定が有るが、何億年だとしたら何の称号なんだろね?ん?てか、伴侶を得るのが初やん!しかも、俺かよ!重いわー。重すぎるよ。

で、おじいちゃんに従う馬鹿共。

レベタン、バウデスト、アバル、アブート、ダルタトスの五人だ。元悪魔王なのだが・・・・・悲惨のオンパレードだ。

レベタンは38代目の傲慢の魔王なのだが、仲間に裏切られて捨てられた王だ。本人は何の落ち度もなく、無秩序にやられて漂っていたのをアニデウスに助けられて従っている。

バウデストも40代目の憤怒の王も、就任直後に反乱。逃亡して落ちた所をアニデウス達に拾われた。

アバル、アブート、ダルタトスも似たり寄ったりで可哀想な位の虐めから逃げた魔王だったー。

魔王って虐められるの?との疑問もあるが、魔王にもそれぞれの人生があるんだろうな。


んー、今回の見合い結果って、訳あり物件過ぎないか?

結婚云々は俺にあるのか?

一抹の不安は大きくのし掛かった。
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