鴉喰の華　～日本に転生したのに、異世界に転移させられた！～

hinomoto

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第８章　魔王討伐

宿屋？

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「じゃ、入国審査は問題ありません。ようこそ魔国へ。」

懐かしい服に着替えて、四人は警察署の前に居たのだ。手には入国したカードをもっている。

「わかんねー！武器や防具は預かりって！」

「異世界だよね？何とかショーみたいな場所？」

「本当にそう思うの？」

「それよりも、寝床をゲットしないと。」

四人は現実を受け入れられないでいるのだ。
文雄と荒木は入国カードをズボンの後ろポケットに入れた。

中で起こった出来事は、映像を見せられて、魔国の禁止事項と罰則を聞いて、紙とボールペンで名前を書いて、トイレが水洗かつウォシュレット付だ。水道があって、下水完備なんて信じられない。

トイレは臭いモノで、外なら野良だ。その常識を覆る事が起きただけでも、最悪なのに、手洗い場には、泡石鹸が有るのだ。懐かしいよりも、驚きが先に来た。

聞くだけでも２日は掛かる為に、昼御飯や晩ご飯が出たのだが、昼にハンバーガーセットで晩が牛丼セットを食べた。旨かった。

夜６時になって外に出されたのだが、何でも近くのホテルに行く事を薦めてもらった。

「君たちが、初の入国した人ですね？」

「はい・・・・」

荒木の声が止まり、厚木も竹下も文雄も固まるしかなかった。絶世の美女が目の前にいるのだ。

「私は臨時でお世話係りになった、セキリュウと言います。宜しくお願いします。」

何故、絶世の美女かと言うと、

「セキちゃん、頑張れ！」

と言うオッサンズが幟とお揃いのハッピを着ているからだ。ガテン系の体を見て、手出しは出来ない。

「もう！そんな所に居たら邪魔ですよ。邪魔をするなら、昼御飯の料理担当をリザイアに変えますよ？」

そう言われると男達は「うえぇぇ！」と叫び、蜘蛛の子が散るように逃げ出したのである。

「ごめんなさいね。そうだ、私の事はセキちゃんと呼んで下さい。皆が呼んでますので。」

「「「「はい。」」」」

良くは分からないが、フレンドリーな方でした。
それと、四人の心はセキちゃんに捕まれたようだ。
とりあえず、ホテル○久の様な豪勢なホテルに連れられる。

「僕達、異世界に居るんだよな？」

「こんな場所に来たのは初めてだよ。」

「日本にも無いよね？」

「それよりも、海外のホテルじゃね？」

もう、パニクるだけの四人。リゾートに来たのか、異世界に来たのか不明になりそうだ。

「ここが今日の宿泊先になります。では、入りますよ。」

セキちゃんの後ろに着いて行くと、

「いらっしゃいませ。ご宿泊でしょうか？」

「すみません、署からの４名お連れしました。」

セキちゃんは豪華なカウンターにカードを出した。

「賜りました。お待ち下さい。」

丁寧にされている。当然ながら、庶民だった四人に豪華絢爛のロビーには恐縮してしまう。異世界の柱や部屋は凄いが、柱は柱だし、部屋は広いだけだったのに、ここは広くて豪華なのだ。

壁も柱も豪華。床も立派。調度品は一流の品を置いている。
要は、触る事も畏れ多い程に固まっている四人だった。

「ではルームキーです。案内は？」

「私がします。」

セキちゃんに連れられて、エレベーターに向かう。

「あの、エレベーターですよね？」

「あら、知ってました？」

「あの、何処に？」

「一応、スイートに。」

「「「「スイート！？」」」」

「離れるのは嫌でしょう？個室もある方が良いと思いまして、ルナ様のご指示でしたが・・・」

「いえ、あのありがとうございます。」

「いえいえ、異世界から来られて居るなら、懐かしいですよね。」

「そんな事は無いです！見たことが無い程に豪華なんで、驚いています。」

「それと、外に出歩くのも、ホテルの探索に行かれるのも自由ですが、入国カードを所持は確りと持っていて下さい。無くなると、牢屋に泊まる事になります。」

「は、はい。」

セキちゃんは笑顔で話してくれたが、四人は嬉しさが３分の１以下になっている。

「胃が・・・・」

文雄と荒木は顔は暗い。また、竹下はセキちゃんに呪いを願い、厚木はも竹下の行動が気になっていた。
そう、竹下一人だけ喜んでいるが、何かを起こすのも竹下なのだ。特に止めろはヤっても良いと言う考えは捨てて無いからだ。

「あの。」

「ホテル内の施設は多いので、部屋のテレビで確認して下さいね。それと、部屋にもお風呂を完備してますが、大浴場と露天風呂も有りますよ。堪能して下さい。」

「本当！」

竹下の喜びはＭＡＸになる。
そして降りる最上階に着くと、セキちゃん先頭にエレベーターから降りて直ぐにカードキーで扉を開けると、

「ようこそ、ホテル魔王城へ！」

「わーい！」

「「「へっ？」」」

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