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第8章 魔王討伐
漁醤油
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勝手とはいかないが、人類に魔国が宣言したのは、干渉しないでねであった。
レホル帝国が西の隣国に進行していたが、陥落して直ぐに各国に書状が届いたのだ。
届いた書状に書かれた事は、
『○○○国に告ぐ
レホル帝国が攻めたので潰しました。
今は魔国なので侵略しないでね。
同盟や従属は要りません。
攻めて来たら滅ぼします。
面倒なんで来ないでね!
魔国王 アツロウ』
と、ふざけた内容となっていたのだ。
ふざけた内容の中身よりも、人類達は『魔王アツロウ』の事を知った。それは、おとぎ話でもある、四百年前の惨劇が起きていると、人類は勝手に思ったのだろう。アルテウル神国が勇者を召喚したのは知られている。各国が出動要請しても可笑しく無い事だった。
ーーーーーーーーーーーーーーーー
その頃の勇者達は、アマアマな旅行を楽しんでいた。
アルテウル神国から南部に進むと、漁師村が数多くを観光していた。時にはモンスターを倒して、時には無料の治療を行ってだが、着実に名声だけは手に入れたのだ。
「雪絵、次の村には、何があるのかしら?」
荒木に寄り掛かりながら、竹下に聞いた。
「うーと、次の村はー、ゼッペ村ね。特に何も無いかな。魚ぐらい?」
「あー!生魚!刺身か寿司が食べたい!」
文雄の言葉に竹下が頷くが、荒木は、
「僕は米が欲しいかな。」
の言葉には勝てなかった。
「米が無いもんね。」
「調味料も塩だけだもんね。」
「コンビニが欲しいよ。」
「「「本当。」」」
かなり余裕で旅を続けていると、あの日本国の国民食材を思い浮かべない日は無い。思っても作り方は知らないし、元の食材が分からないのだ。例えば、大豆だ。大豆とは、何から取れるのか知らないから、どれが大豆なのかも分からない。
おかげで、小麦粉は手に入っても、料理出来る腕前がない。勉強にかけた青春のツケが来た気分になる。
四人は四人とも料理ほ壊滅的なのだから。焼くと油で揚げるを何とか繰り返し、保存食を主食に頑張っている現状が困っている。
「「「「はー。」」」」
恋愛しようが、戦おうが、臭いに泣きそうなろうが、食事の事には不満があるのだ。胡椒が、金と同じ価値が合った時代を嘘だと思ったが、今なら分かる。胡椒が手に入るのなら、金貨を払ってでも手に入れたい。が、そんなモノはこの世界には無いのだ。
急にとぼとぼなりながらも、ゼッペ村に着いた。
着いて直ぐに驚く事になった。何故なら、村から匂う匂いは、知っている匂いに近かったからだ。
「しょ、醤油の匂い!」
「急ぐわよ、雪絵!」
「はいぃぃぃ!」
「ちょっと!馬車停めてからに、って居ないよ!」
文雄を残して、三人は浜に走って行った。
色々な手続きを経て、浜の方へ走って行く。そこには、懐かしいジュワーと音を出しながら垂れているタレを見る。
「香しい匂い、醤油と違うけう?しかし、食欲を掻き立てるな。」
文雄は、涎を流していることを忘れて見ている。その姿は、焼いていた漁師を引かしたが、有難い言葉をもらう。
「た、食べたいのか?」
目を匂いの元から離せないが、頷いていた。この時の文雄は、完全に周りの事から、気を抜かしていた。
焼きたてを食べたくて、動かないのは仕方がない事なのだから。貝をもらって、即座に食べた。
目を見開いて、
「うまい!」
香りは少し違うが、脳に刺激してくれる味になる。薄口醤油に似た味だが、元の臭いは独特のようだ。醤油なのだが、醤油ではない。米が食いたくなるが、満足できる味。至福。
「うまいよー。」
大の男が、わんわんと泣き出したのだ。
村人達は困惑したが、日本人に取っては重要な事なのだ。
竹下、厚木、荒木は、そっとその姿を見ていた。少し前の自分の姿と重ねながら。
レホル帝国が西の隣国に進行していたが、陥落して直ぐに各国に書状が届いたのだ。
届いた書状に書かれた事は、
『○○○国に告ぐ
レホル帝国が攻めたので潰しました。
今は魔国なので侵略しないでね。
同盟や従属は要りません。
攻めて来たら滅ぼします。
面倒なんで来ないでね!
魔国王 アツロウ』
と、ふざけた内容となっていたのだ。
ふざけた内容の中身よりも、人類達は『魔王アツロウ』の事を知った。それは、おとぎ話でもある、四百年前の惨劇が起きていると、人類は勝手に思ったのだろう。アルテウル神国が勇者を召喚したのは知られている。各国が出動要請しても可笑しく無い事だった。
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その頃の勇者達は、アマアマな旅行を楽しんでいた。
アルテウル神国から南部に進むと、漁師村が数多くを観光していた。時にはモンスターを倒して、時には無料の治療を行ってだが、着実に名声だけは手に入れたのだ。
「雪絵、次の村には、何があるのかしら?」
荒木に寄り掛かりながら、竹下に聞いた。
「うーと、次の村はー、ゼッペ村ね。特に何も無いかな。魚ぐらい?」
「あー!生魚!刺身か寿司が食べたい!」
文雄の言葉に竹下が頷くが、荒木は、
「僕は米が欲しいかな。」
の言葉には勝てなかった。
「米が無いもんね。」
「調味料も塩だけだもんね。」
「コンビニが欲しいよ。」
「「「本当。」」」
かなり余裕で旅を続けていると、あの日本国の国民食材を思い浮かべない日は無い。思っても作り方は知らないし、元の食材が分からないのだ。例えば、大豆だ。大豆とは、何から取れるのか知らないから、どれが大豆なのかも分からない。
おかげで、小麦粉は手に入っても、料理出来る腕前がない。勉強にかけた青春のツケが来た気分になる。
四人は四人とも料理ほ壊滅的なのだから。焼くと油で揚げるを何とか繰り返し、保存食を主食に頑張っている現状が困っている。
「「「「はー。」」」」
恋愛しようが、戦おうが、臭いに泣きそうなろうが、食事の事には不満があるのだ。胡椒が、金と同じ価値が合った時代を嘘だと思ったが、今なら分かる。胡椒が手に入るのなら、金貨を払ってでも手に入れたい。が、そんなモノはこの世界には無いのだ。
急にとぼとぼなりながらも、ゼッペ村に着いた。
着いて直ぐに驚く事になった。何故なら、村から匂う匂いは、知っている匂いに近かったからだ。
「しょ、醤油の匂い!」
「急ぐわよ、雪絵!」
「はいぃぃぃ!」
「ちょっと!馬車停めてからに、って居ないよ!」
文雄を残して、三人は浜に走って行った。
色々な手続きを経て、浜の方へ走って行く。そこには、懐かしいジュワーと音を出しながら垂れているタレを見る。
「香しい匂い、醤油と違うけう?しかし、食欲を掻き立てるな。」
文雄は、涎を流していることを忘れて見ている。その姿は、焼いていた漁師を引かしたが、有難い言葉をもらう。
「た、食べたいのか?」
目を匂いの元から離せないが、頷いていた。この時の文雄は、完全に周りの事から、気を抜かしていた。
焼きたてを食べたくて、動かないのは仕方がない事なのだから。貝をもらって、即座に食べた。
目を見開いて、
「うまい!」
香りは少し違うが、脳に刺激してくれる味になる。薄口醤油に似た味だが、元の臭いは独特のようだ。醤油なのだが、醤油ではない。米が食いたくなるが、満足できる味。至福。
「うまいよー。」
大の男が、わんわんと泣き出したのだ。
村人達は困惑したが、日本人に取っては重要な事なのだ。
竹下、厚木、荒木は、そっとその姿を見ていた。少し前の自分の姿と重ねながら。
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