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第7章 魔王進行
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空の移動は鬱陶しかった。
とにかく、女達が喧しく元気だった事が問題であった。お嬢のロエットは、実は高所恐怖症だと分かり、リザイアよりも激しく掴まってくるのだ。
役得?革と鉄の部分鎧と武器を持っていなければ、久しぶりに堪能はできただろう。そんな甘いモノでは無いが。
他は空の遊覧を楽しんでいた。リザイアも泣き止んで、初めての空を楽しんでいたからだ。
その姿を見れば、普通の男なら落ちていただろう。とにかく、あざとい。力ある男にすり寄る女が、リザイアになる。奴隷の身分も捨てて、敵に寝返った女を忘れるほど、お人好しではない。
一度、敵か裏切ったと理解した者を許せないのは、やはり昔が影響しているのだろう。男になって良かったのは、理論的に考えれる自分が大きい。篤郎の考えは、女性は感情が優先してしまい、物事を見てしまうが、男性は何も考えない時は感情が先走るが、一度理解出来れば理論的に動く。冷静に動くになると、女よりも男の方が恐ろしいからだ。
そして、其よりも降りた場所が問題があった。
何故か大きな穴に降りるのだ。更に、場所が不明なのである。
「ねえ、段々と暗くなっているけど。」
「「は、はぁ。」」
冒険者達は心細くなり、リザイアは篤郎に怖いアピールをしていた。本来なら、篤郎の嫌いな部類の人間が、篤郎の側に居るの事を止めてくれるのだが、ルナはそうしなかった。それは、篤郎が読んだ膨大な書物が関係する。イエスマンだけを集めた組織は、衰退する運命になる。考えが違う人をブレーンに入れる事によって、見直しや隠れた課題を浮き彫りにしてくれる。ルナは、篤郎の苦手と嫌いなタイプを、浮き彫りにしたいのだろう。
分かっているから、リザイアは鬱陶しいし、冒険者の女達は嫌いだ。また、ライッツは有能であるが、無能なお嬢が居るから有能なのだ。だから、不要ではなく、ライッツとローグウェルが使えるかの確認が必要になる。だから、ライッツは篤郎に、
「何処に向かっているのですか?」
と聞けるのだ。有能か無能なのかは、命が掛かってこそ本領発揮するものだから。まだ時が必要としている。
暗い中を降りたのは、一時間は掛かっただろうか。光は子蜘蛛に任せて、穴を調べてみる。地面は水で濡れている。暗い中でも自生する草もあったので、篤郎は率先して収集にあたっていた。
リザイアと『チーム・ラビッツ』は武具を構えて、警備をしだしている。
「な、何で暗い穴蔵に降りるんだい。」
ロエットは小声で話している。冒険者としての資質は持っているようだ。レディが後ろに来て、脳に直接話してくる。
(後はこちらで収集します、マスター。)
(おっ?ルナからか。)
(はい。ここはダンジョンでないのに、独特な生体体制があります。)
(蜘蛛系がいるのか?)
(奥に行ってませんが、居そうです。)
篤郎は立ち上がって、
「よし、先に進むぞ。」
と、篤郎は元気良く歩いて行った。
「ア、アツロウ様!?」
「シー、リザイア様声が大きい。」
仕方無しに、皆が付き添った。篤郎が納得しなければ、帰れる雰囲気ではないからだ。
「しかし、何ですかここは?」
もっともな質問であったが、篤郎は、
「知らん。」
の一言を言ったまま、先々と進んだ。リザイアは篤郎の姿を知っているが、冒険者達は良くは知らない。冒険に似つかわしく無い、普通の衣服に素手なのだ。モンスターに遭えば即死する姿なのだから。だが、リザイアも驚く事を行う。それは、何度かの曲がり角で起こった。
「キォシャアァァァ!」
と大型の虫モンスターとの遭遇であった。先頭は篤郎だから、戦闘するのだが、
「うあぁぁぁぁぁ!」
とリザイア達が言う中で、篤郎は動いた。モンスター名は、キラーセネビー。簡単に言えば、大百足の姿をしているが、人間の2倍はあるだろう。身体も鉄と同じ硬さはある。勿論A級のモンスターに分類される。硬くて体力もあり、色々と体液が厄介なのだ。
篤郎は手刀にした手を、横に払ったのだ。
「レディ、回収な。」
『了解♪』
篤郎はキラーセネビーの横を歩いていた。と、キラーセネビーの胴体が静かに別れて崩れかけた処を、ゴーレムのレディが消した。
「「「「うそー?!」」」」
とにかく、女達が喧しく元気だった事が問題であった。お嬢のロエットは、実は高所恐怖症だと分かり、リザイアよりも激しく掴まってくるのだ。
役得?革と鉄の部分鎧と武器を持っていなければ、久しぶりに堪能はできただろう。そんな甘いモノでは無いが。
他は空の遊覧を楽しんでいた。リザイアも泣き止んで、初めての空を楽しんでいたからだ。
その姿を見れば、普通の男なら落ちていただろう。とにかく、あざとい。力ある男にすり寄る女が、リザイアになる。奴隷の身分も捨てて、敵に寝返った女を忘れるほど、お人好しではない。
一度、敵か裏切ったと理解した者を許せないのは、やはり昔が影響しているのだろう。男になって良かったのは、理論的に考えれる自分が大きい。篤郎の考えは、女性は感情が優先してしまい、物事を見てしまうが、男性は何も考えない時は感情が先走るが、一度理解出来れば理論的に動く。冷静に動くになると、女よりも男の方が恐ろしいからだ。
そして、其よりも降りた場所が問題があった。
何故か大きな穴に降りるのだ。更に、場所が不明なのである。
「ねえ、段々と暗くなっているけど。」
「「は、はぁ。」」
冒険者達は心細くなり、リザイアは篤郎に怖いアピールをしていた。本来なら、篤郎の嫌いな部類の人間が、篤郎の側に居るの事を止めてくれるのだが、ルナはそうしなかった。それは、篤郎が読んだ膨大な書物が関係する。イエスマンだけを集めた組織は、衰退する運命になる。考えが違う人をブレーンに入れる事によって、見直しや隠れた課題を浮き彫りにしてくれる。ルナは、篤郎の苦手と嫌いなタイプを、浮き彫りにしたいのだろう。
分かっているから、リザイアは鬱陶しいし、冒険者の女達は嫌いだ。また、ライッツは有能であるが、無能なお嬢が居るから有能なのだ。だから、不要ではなく、ライッツとローグウェルが使えるかの確認が必要になる。だから、ライッツは篤郎に、
「何処に向かっているのですか?」
と聞けるのだ。有能か無能なのかは、命が掛かってこそ本領発揮するものだから。まだ時が必要としている。
暗い中を降りたのは、一時間は掛かっただろうか。光は子蜘蛛に任せて、穴を調べてみる。地面は水で濡れている。暗い中でも自生する草もあったので、篤郎は率先して収集にあたっていた。
リザイアと『チーム・ラビッツ』は武具を構えて、警備をしだしている。
「な、何で暗い穴蔵に降りるんだい。」
ロエットは小声で話している。冒険者としての資質は持っているようだ。レディが後ろに来て、脳に直接話してくる。
(後はこちらで収集します、マスター。)
(おっ?ルナからか。)
(はい。ここはダンジョンでないのに、独特な生体体制があります。)
(蜘蛛系がいるのか?)
(奥に行ってませんが、居そうです。)
篤郎は立ち上がって、
「よし、先に進むぞ。」
と、篤郎は元気良く歩いて行った。
「ア、アツロウ様!?」
「シー、リザイア様声が大きい。」
仕方無しに、皆が付き添った。篤郎が納得しなければ、帰れる雰囲気ではないからだ。
「しかし、何ですかここは?」
もっともな質問であったが、篤郎は、
「知らん。」
の一言を言ったまま、先々と進んだ。リザイアは篤郎の姿を知っているが、冒険者達は良くは知らない。冒険に似つかわしく無い、普通の衣服に素手なのだ。モンスターに遭えば即死する姿なのだから。だが、リザイアも驚く事を行う。それは、何度かの曲がり角で起こった。
「キォシャアァァァ!」
と大型の虫モンスターとの遭遇であった。先頭は篤郎だから、戦闘するのだが、
「うあぁぁぁぁぁ!」
とリザイア達が言う中で、篤郎は動いた。モンスター名は、キラーセネビー。簡単に言えば、大百足の姿をしているが、人間の2倍はあるだろう。身体も鉄と同じ硬さはある。勿論A級のモンスターに分類される。硬くて体力もあり、色々と体液が厄介なのだ。
篤郎は手刀にした手を、横に払ったのだ。
「レディ、回収な。」
『了解♪』
篤郎はキラーセネビーの横を歩いていた。と、キラーセネビーの胴体が静かに別れて崩れかけた処を、ゴーレムのレディが消した。
「「「「うそー?!」」」」
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